もし、えんどろ〜!の勇者パーティが中の人が同じきららキャラだったらSSです。セイラちゃんは一致してる子がいなかったのでそのままです。
かおす「あば?ここはどこでしょうか?」
目が覚めたら見られない部屋にいました。
かおす「寮じゃないですし…まさか、久し振りに脱出するのでしょうか!?そしてまたあのネズミと…!もう嫌です!!」
セイラ「何騒いでるの?」
かおす「あばばばば!ここはいったいどこですか!?」
セイラ「何言ってるのよ。寮よ。冒険者学校の。今日で3人目だわ、こんなこと言う人」
かおす「冒険者学校?3人目?」
セイラ「とにかく、学校へ行くわよ!」
かおす「わ、わかりました。えっと、あなたは?」
セイラ「私はエレノワール・セイラン。セイラと呼んでね。」
???「待ってください!!」
かおす「あばばばば!今度はだれですか!?」
セイラ「まって、この部屋は1人部屋よ!どこから声が…」
???「2人とも、声がする方へ近づいてください。」
かおす「は、はい」
セイラ「は、はい」
???「ここですよ〜、声が聞こえるでしょ声が!もっと声に近づいて下さい」
かおす「近づきました」
セイラ「どこにいるの?」
???「だいぶ近づいて来ましたね。はい、
見下〜げてごら〜ん♪」
かおす「あば!」
セイラ「わぁ!」
目の前には小さなこけしが
こけし?「私です。大宮忍です。目が覚めたらこけしになってしまいました…。日頃から似てると言われてるからって酷すぎです!」
かおす「わかりました。セイラさん、この子を持って行っていいですか?」
セイラ「多分大丈夫だと思うわ。さ、行きましょう!2人も待ってるわ」
チノ「あ、香風智乃です。よろしくお願いします」
若葉「小橋若葉です。以後お見知り置きを」
かおす「あばばばば、もえ…萌田薫子です。かおすと呼んでください。」
かおす(どうやら、私達は異世界転生したみたいです。だとしたら、ひょっとしたら転生者特有の特殊能力とかが私に!そして願わくばハーレムへ!!)
〜教室〜
マオ「えーっと!」ぴょん
マオ「今日から」ぴょん
マオ「お前たちの」ぴょん
マオ「教官の」ぴょん
マオ「マオだ。これ邪魔だ!」
かおす「人のこと言えませんが、小さい教師ですね。」
チノ「ココアさんなら間違いなくもふもふしてるでしょう」
若葉「こんなに小さいのに教師なんて偉いね。」
マオ「さて、今からダンジョンに行ってもらう」
生徒一同「ええええ!?」
マオ「安心しろ、近所の初心者向けのやつじゃ。トラップも致死性のないものだけじゃ。」
〜移動中〜
セイラ「私の職業は『聖者』だけど、3人は?」
チノ「生徒証に書いてたやつですね。私は『魔法少女』とカ『フェドマンサー』だそうです」
若葉「私は『僧侶』と『ギャル嬢』ですわ」
忍「こけしです。あと飛べます。」
セイラ「ちょっと待って。なんで2人とも職業が2つなの?」
若葉「あら?普通は1つですか?」
セイラ「そ、そうでしょ?…まさか貴女達、転生者なの!?」
かおす「多分そうです。私は昨日までこの世界には居ませんでした。」
チノ「同じく」
若葉「私もよ」
セイラ「なるほど…」
チノ「あの、転生者ってなんですか?」
セイラ「別の次元の世界からなんらかの原因でこっちにきた人って言われてて、職業が2つあって片方はその人しかない固有のものの言われてるわ。」
チノ「なるほど、私のカフェドマンサーが、それに当たるのですね。」
若葉「ギャル嬢…なんだか良い響きです。」
かおす「あばばばば!」
セイラ「どうしたの?」
かおす「私は漫画家だけですぅ…」
セイラ「漫画家!?」
かおす「あばばばば、どうせ私なんて役立たずですぅ…」
若葉「そんなことありませんよ。それにしても、みんなギャルっぽい格好で良いすね。」
かおす「中身はギャルとは程遠いですぅ」
チノ「若葉さんもそれ系統の服装ですよ」
若葉「そんな、ありがとうございます」
マオ「お前ら、到着じゃ」
マオ「それではこれより冒険実習を始めるのじゃ。案ずるな。遺跡の奥に前もって設置しておいたアイテムを持ち帰るだけの簡単なものじゃ」
マオ「ちなみにこの実習で不合格だった者は退学処分とする!」
生徒「ええー!」
マオ「教室で言った通り、この遺跡に出現するモンスターは最弱クラスで致死性のトラップもなし。クリアできない者は正直冒険者に向いとらんわ」
マオ「では、行ってくるのじゃ」
マオ「ところでどうしてお主ら4人はパーティーを組んだのじゃ?」
セイラ「寄宿舎の部屋が隣だったから?」
かおす「あばばばば、これは魔王が開発したという超非人道的魔法、『はい、4人組作って〜』に正面から打ち勝って結成されたパーティーです」
マオ「そんなもの開発した覚えはない」
マオ「それじゃあ、行ってくるのじゃ」
マオ「おのれ転生者め、合体魔法で大失敗して時間を巻き戻しやがって。命は奪わぬ、ここで退学になるが良いのじゃ」
ダンジョン潜入!
チノ「中は意外と暗いですね。」
セイラ「トラップとかに気をつけて!」
若葉「おや?分かれ道、それに看板は右をさしてます」
かおす「あばばばば、何かのトラップでしょうか?」
セイラ「間違いないね、こんな馬鹿正直に教えてくれるわけないよ」
チノ「いいえ、そう見せかけてのやつだと思います。」
若葉「私はあんまりこう言うのよくわかりませんから、お任せします。」
チノ「私に任せてください。私のカフェドマンシーで占います。」
結果
若葉「左ですね。」
しばらくして
若葉「おや?」
かおす「あばばばば、緑色のもふもふしたモンスターがいます!」
忍「カビてるのでしょうか?」
チノ「いいえ、元からこんな色かも知れません。ここにココアさんがいれば囮になってくれたのでしょうが…」
セイラ「あれは最弱モンスターのぽむるんよ。積極的に攻撃するけど、その力はほとんどないよ。でもこのままだと先に進めないからたおすわy」
若葉「可愛いからほっておきましょう」
チノ「むやみに攻撃するのも可哀想です」
かおす「あばばばば、私にはこんなことを…」
「「「やっぱり右に行こう」」」
セイラ「ちょっと!」
セイラが3人を連れ戻そうとしたその時
バタン(穴が開く音)
セイラ「うわぁぁ!」
若葉「きゃあ!」
かおす「あばばばば!落とし穴ですぅぅ!」
チノ「どどどどどどうしましょう!」
ドスン
セイラ「痛た…大丈夫?」
チノ「死ぬかと思いました。」
若葉「大丈夫ですよ」
かおす「あばばばば…ここはどこですか?」
セイラ「あ、あそこ!」
若葉「剣…が刺さってますね。」
チノ「せっかくですし、抜いみますか?」
セイラ「ダメよ。ひょっとしたら罠かもしれないわ」
かおす「えいっ」スポン
かおす「なんともありませんでしたよ。」
チノ「あ、剣が刺さってたところに何か書いてます…えっと…『勇者の剣を抜いた者に試練を与える」だそうです」
ゴゴゴゴゴゴ
若葉「試練さんのご登場ですね」
セイラ「ゴーレム!みんな距離をとって!」
かおす「あばばばば!私がこれを抜いたばかりに!」
チノ「ここは仕方ありません。カフェラテ・カフェモカ・カプチーノ!」
ニャンゴーレム「にゃごっ」
チノ「効果はあるけど、倒すのはキツイです」
かおす「あばばば、ここは私が責任とってこの剣で…ってこの剣から圧倒的なパワーが!」
かおす「えいっ!!」
ニャンゴーレム「にゃぁぁ…!!」
一方そのころ外では
マオ「帰ってこない…こりゃ退学じゃな。」
マオ(これで勇者は生まれない…我が野望は成就せり!)
マオ「な!この光は!」
かおす「あばばばば、私達クリアアイテムは見つけられませんでしたけど、見てください!代わりに勇者の剣を見つけました!」
マオ「そ…そんな…」
かおす職業 漫画家 勇者
かおす「まさか私が勇者だなんて!」
若葉「よかったですね。」
第1話 転生〜!
2話も一応書く予定です。
ドラゴンより非常識なのがいますよw
胡桃@戦士じゃなくて若葉様@僧侶なのが意外でしたね。漫画家というとヘブンズ・ドアーを使いそう(偏見)。
そういえば、ユーシャのポジションって、本人が望めばハーレムいけそうでしたね。
>>12
ありがとうございます。
そう言われると、かおす先生ならハーレム狙いそうですね。
運命には逆らえないえんどろ〜世界!
そしてエトワリアからの転生ではなく各世界からの転生ですね!
ローナちゃん楽しみです
>>15
ありがとうございます!
ローナちゃんならあばあばしてておっさん思考の勇者でも受け入れそうですね。
>>14
狙いそうというより、>>2でかおす先生の心の声が漏れてますが。
別のSSで(て)ちゃんとかおす先生との間で転生者の特殊能力でハーレムどうこうの会話がありましたね。(主人公のツッコミまで百合ハーレムという概念に全く疑問を持たなかった重症者)
>>17
ほんまや!自分のSSの中身を忘れてしまうなんて…以後気をつけます。
あの2人にとっては百合ハーレムは当たり前だったでしょうね。
2話 魔王夕日に散る〜!
みなさんこんにちは。かおすです。
昨日ナラル島とかいう場所に転生しまして、冒険者学校に通うことになって…
勇者になりました。ハーレム目指します!
マオ「では…委員長」
スピー…
セイラ「えっと私ですか」
マオ「そうじゃ。」
スピー…
セイラ「なんで委員長ですか?」
マオ「いやなんか顔が委員長ぽくて…」
かおす(委員長セイラ…)グフっ
スピー…
マオ「それに確かエルフは『下賤な劣等種共よ!美しく高貴な我らに従え!』とかいうスタンスだったじゃろ?」
かおす「わかります!」
スピー…
セイラ「種族単位で誤解を招く発言やめてくれません!?あとかおすちゃん偏見持たないで!!」
かおす「委員長…見下し…アリですね。」
セイラ「かおすちゃん!」
かおす「あばばば、友達をそんな目でみるなんて、やはり私は…」
スピー…
チノ「落ち着いてください」
若葉「かおすちゃんは悪い子じゃないよ。」
スピー…
マオ「ところで誰じゃ?授業中に寝てるやつは」
チノ「寝てる人はいないようですが…」
若葉「あっ…」
忍「スピー…スピー…」
マオ「お前かよ!」
忍「はっ!すみません!」
マオ「中断した授業の続きじゃ。ほれ委員長。魔王と勇者について説明してみい」
セイラ「はぁ…わかりました。何千年もの昔突如ナラル島に出現した生ける災厄。これこそが歴史上初めて観測された魔王とされています。同時に魔王に対抗する存在、初代勇者も生まれ…
激しい戦いの末魔王は勇者に敗れました。しかし長い時が流れ再び魔王が現れます。ですが新たな勇者もまたどこかから現れ魔王に戦いを挑みました。そしてまたも魔王が敗れ…そんなことが繰り返されていくうちいつの間にやら勇者も999代目にまでなった…でいいですか?」
若葉「魔王多いですね!」
チノ「もはや台風や雹の類ですね。」
かおす「デスタムーア→デスピサロ→ミルドラース みたいな感じですね」
マオ「うむ。そんな感じじゃ…ん?」
〜実習〜
マオ「座学も大事じゃがやはり冒険者には強さが必要じゃ。このドラプトルというモンスターに攻撃を当てるのじゃ」
モブ子「すばしっこい!」
かおす「なんだか、懐かれました。」
マオ「逆にすごい…」
カルタード練習
マオ「カルタードは使用者の魔力や技量によって威力が変わる。低ランクのカードであっても使いようによっては高ランクのカードに匹敵する。」
若葉「おや、なんだか私のカード、すごい威力だわ」
マオ「なんと!お主、相当な魔力を秘めてるかもしれんぞ。カルタードの道に進んでみるのも良いじゃろう」
〜宝箱運強化実習〜
マオ「宝箱は冒険者の一番のご褒美じゃ。しかしその分トラップもいっぱいで油断すると命取りじゃぞ」
チノ「では、私のカフェドマンシーで…」
チノ「よし。これも。結構当たりますね。」
マオ「コーヒー飲んだだけでトラップ回避率1パーセントの壁を越えるだと!?」
〜放課後〜
女戦士「マオ先生。どうです?帰りに一杯」
マオ「行こうか」
〜BAR〜
女戦士「もうすっかり生徒の心を掴んでいますねマオ先生は」
マオ「いやいや…我などまだまだ若輩者じゃよ」
女戦士「ご謙遜を。」
女戦士(ところで今回有望な新人はいましたか?)
女戦士「かわいすぎるので抱きしめてもいいですか?」
マオ「建前と本音が逆になってるぞ。酔っ払い」
マオ「ふむ…有望な生徒か。首席入学のエレノワール・セイランは高い見識を持っておる。なぜかモンスターに懐かれるかおすに、膨大な魔力を秘めてるであろう若葉、そしてチノのカフェドマンシーの当たる確率。いずれもひとかどの冒険者になるじゃろうな」
女戦士「それはすごい。もしかしたら魔王も倒せるかもしれませんね」
マオ「確かに。あやつらならやれるかもな」
女戦士「ふふふふふ」
マオ「ははははは…って!なんでじゃー!!」
マオ「なんで我大真面目に授業しとるの!つか魔王は我だろうがー!……クックック…我を謀るとはさすが勇者のパーティー…こうなれば本気でお主らを潰してくれるわ!」
女戦士「ふふ。未成年のマオ先生にはこの銘酒『魔王』はまだ早いですってば。ほらオレンジジュースのおかわりですよ」
〜翌日〜
マオ「授業の一環としてお主らにもクエストを受けてもらう!それでだ、どんなクエストもクリアするためにはパーティーが力を合わせねばならぬ。その力をまとめあげるにはリーダーという存在が必要不可欠。故に正式にパーティーのリーダーを決めるのじゃ!」
かおす「あばばばば!私は無理ですね。」
チノ「同じく」
若葉「そんな責任重大なことなんて…」
忍「私には無理です。」
セイラ「私が責任をもってこの子達をまとめてみせます!…と思ってたけど、転生者まとめるのもちょっと…。」
マオ「クックックック…」
〜その夜〜
セイラ「やっぱり勇者がリーダーをするものじゃない?」
かおす「あばばば!そんなこと言わないでください!私はセイラさんのオカン力もある意味リーダーに相応しいと思います。」
セイラ「だから誰がオカンか…」
若葉「大丈夫ですよ。自信を持って下さい。セイちゃんは私達の立派なお母さんですよ。」
セイラ「いやだから私はお母さんじゃ…」
チノ「ジーっ…」
忍「ん?どうしました?」
チノ「いっそのこと忍さんにするのはどうでしょう」
セイラ「いや何言ってるの」
忍「わ、私ですか!?」
かおす「あばばばば、アリかもしれません。」
若葉「これ以上グダグダしても仕方ありません。」
セイラ「ちょっと待って、何みんな普通に受け入れてるの?シノも何か言いなさい」
忍「仕方ありません」
セイラ「ちょっと!?いやいやいや、喋るコケシがリーダーってのも…」
チノ「え…だめですか?」
かおす「え…だめですか?」
若葉「え…だめですか?」
忍「え…だめですか?」
セイラ「えぇ…」
セイラ(そういえば、転生者達は強い協調性を持ち、それを乱すものは陰湿な嫌がらせを受けると本に書いてたわ。)
セイラ「仕方ないわね。とりあえずそれで行ってみるか。」
翌日
マオ「いや。駄目じゃろ」
一同「がーん!」
マオ「そんな予想外の事言われた的な顔されても我困る…」
マオ「お主ら、リーダーがコケシでいいのか?」
忍「喋れますし、飛べますよ」
マオ「いやあのその…」
マオ(我は以前の経験からよく知っておる。お主ら転生者[1人除く]が基本自由過ぎるけど、謎の協調性があると。あの時…勇者共のしょうもないミスで我らの時間は巻き戻ってしまった…奴等がまたあの調子で魔王となった我の前に現れたなら歴史は再び繰り返されるのか?我はまたあやつらに振り回されるのか?そうなるぐらいなら…ふむ!我もう魔王やーめた!)
マオ「そうじゃな。喋れるし、コケシでいいか。」
忍「大宮忍です。」
マオ「んじゃそれで頑張るが良いのじゃ。」
一同「あ、ありがとうございます!」
マオ「うむ。」
放課後
忍「では、改めまして。皆さんのリーダーとなりました大宮忍です。みなさん、よろしくお願いします」
第2話 完
まさかのコケシリーダー!?
そしてさすが転生者たち…強いです!
本筋を踏まえつつ細かいところがキャラに合わせて改変されてて面白かったです。しかしこのパーティ、セイラさんが一番物理っぽいレベルでバランスが偏っている。(勇者の剣があるとはいえ、かおす先生本体が物理は弱そう)
>>28
お節介かもですが感想はageで書くと作者さんに気付かれやすくて良いと思います。
>>28
ありがとうございます!はたして、コケシリーダーは務まるのでしょうか!?
>>29
ありがとうございます!
言われてみればそうですね。
まぁでも本編には何をしてるのかわからないちっさい妖精も冒険者やってるし、本編だと、魔法系はメイちゃんだけだから大丈夫でしょう。
みなさんこんにちは、かおすです。
みなさんは、3話の闇って知ってますか?アニメとかでは3話で急な展開が起こり、キャラクターが死亡するやつです。
例えば、まどかマギカのマミさんやファントムブラッドのジョージジョースターさん、艦隊これくしょんの如月さんなどです。
あと、ピンク髪は鬱の法則もあります。
ハピシュガやがっこうぐらし、ゆゆゆなどがあげられますね。
さて、今回は3話。私かおすはピンク髪です。
シリアス展開がないか不安ですが、なんとか頑張ります。
目指すは異世界ハーレム
えんどろ〜!中の人!
第3話クエスト実習〜!
スタートです。
チノ「いよいよ明日からクエスト実習ですね。」
若葉「どんなクエストか楽しみです。」
忍「リーダーとして頑張ります!」
かおす「あばばばば、皆さんの足を引っ張らないか心配ですぅ…」
セイラ「大丈夫。あくまで授業の一環だからやるのは初歩的なクエストだと思うよ」
若葉「みなさんは、どんなクエストをしてみたいですか?」
チノ「もふもふしたモンスターを捕まえたいです。」
若葉「ギャルになってイケイケなクエストがいいですね。」
忍「金髪少女を救い、ゲットしたいです!あぁ…でもやっぱりアリスが一番ですけど。」
かおす「アリスさんって元の世界のお友達ですか?」
忍「はい。私が中学の頃、イギリスにホームステイしに行ったのです。アリスはそこで知り合いました。そして高校生になったある日、アリスはなんと向こうから日本にやってきたのです!そして私の家に住んでます。はぁ…アリスは元気にしてるのでしょうか…」
若葉「なんだか、いい話ですね。」
チノ「いつかは元の世界に帰りたいです。ココアさんが心配です。」
若葉「うちも家族が…」
かおす「最初は転生してテンション上がりましたけど、やっぱり寮のみんなと会いたいですね。」
セイラ「…会えるわよ。」
チノ「え?」
若葉「あら?」
かおす「あば?」
セイラ「お父さんが言ってたの。『心から願う気持ちは、必ず届く』って。」
チノ「セイラさん…」
若葉「セイラさん…」
かおす「あばばば…」
セイラ「な、なんかごめんね!無責任なこと言っちゃって…」
かおす「あばばばば、そんなことありませんよ」
忍「私がアリスのことを思い出すばかりに…」
若葉「忍さんは悪くないよ。ほら、今は楽しい話をしましょう。」
かおす「あばばばば、そうですね。なんの話ししてましたっけ?」
チノ「元の世界に…」
かおす「その前です。」
若葉「明日のクエストの話ですよ。」
かおす「あばばばば、そうでした。私はこの勇者の剣と職業『漫画家』を活かして、ハーレムを築きたいです。」
セイラ「私は…暴れるツノゴリラを止めて欲しいっていうクエストとか!」
かおす「ツノゴリラってあの鹿みたいなツノと模様のゴリラのことですか?」
セイラ「そう。ツノゴリラを説得してなだめるというクエストよ。それでツノゴリラの巣に行って説得には成功するんだけど私が説得したツノゴリラは実は王様候補のツノゴリラでツノゴリラの勢力争いに巻き込まれてしまうの!」
チノ「?」
若葉「素敵ですね。」
かおす「あば?」
セイラ「私達はその王様候補のツノゴリラと共にツノゴリラ界の腐敗を正す戦いを始めるの!」
セイラ「でもそこに生き別れの前ツノゴリラ王の隠し子が現れ正当な跡継ぎは自分だと国を乗っ取ってしまうの!」
若葉「それは大変ね」
セイラ「でしょ!国を追われた私達はツノゴリラの秘境・ツノゴングリアに眠る伝説の宝剣・エクスゴリラを探しに行くんだけど!その道中竜巻に巻き込まれて馬車ごと異世界ゴズの国へと飛ばされてしまって西の魔女ツノゴリラに…」
以下略
〜クエスト受付場所〜
かおす「あばばばば!本物のギルドでクエストを受けられるなんてすごいです。」
セイラ「とはいっても実習用のクエストだから近くの街へ行って道具を買ってくるとか伝言を伝えに隣の村に行くとかだと思うけど…」
受付「そういうわけで君達のクエストはホシサンゴの浜でトビマンボウの髭を手に入れてくることだ」
受付「君達のクエストはお菓子の魔女の結界からチーズを強奪することだ。」
チノ「なんか結構本格的ですね。」
セイラ「ちょっと期待できるかも」
若葉「ツノゴリラのクエストはありませんよ」
セイラ「わかってる!」
受付「君達のクエストは…」
受付「猫探しだ!」
〜1時間後〜
受付「ほう。見つけてきたか」
受付「報酬だ。実習はまだまだ続くぞ。明日も頑張れよ」
かおす(あれ?意外と報酬多くない?)
〜その夜〜
チノ「なぜ猫探しというクエストがあるのですか?」
かおす「あばばばば、この世界は猫の管理が甘いのですか?」カキカキ
セイラ「そんなこと私に聞かれても知らないわ。」
若葉「でもよかったじゃない。皆さんの職業がよく分かりましたね。」
かおす「確かにそうですね。」カキカキ
忍「若葉さんの『ギャル嬢』は他の職業の人とよりもかなり多くの魔力を秘めてましたね。てもそのせいでカルタード単体に使うとオーバーヒートして壊れちゃうのでしたっけ?」
かおす「…」カキカキ
若葉「そう、だから自分のは複数枚を同時に使わないといけません。」
かおす「…」カキカキ
セイラ「チノのカフェドマンサーはコーヒーで占うのだったっけ?」
かおす「…」カキカキ
チノ「はい。これは転生前から出来ました。それで、確か帰りの道中寄った図書館によるとかおすさんの『漫画家』が…えっと…」
かおす「『自分が一区切りつけさせた漫画の登場人物を召喚する』です。ですが、召喚する人物の体力や能力次第で召喚する際の体力の消耗が違いますので、あまりチートみたいなキャラクターを描かないようにしてます。あと、ストーリー書くためにみなさんに色々聞いて見たりもしますので。あ、そうそう。ここに来てからはストーリーの出来は相変わらずゴミですが、何故か描くスピードが早くなりました。」
セイラ「で、どう?漫画の進行具合は」
かおす「まだまだです。暫くは勇者の剣だけで戦います。」
忍「漫画の完成、楽しみにしてます」
かおす「あばばばば、ありがとうございます」
若葉「かおすちゃんの絵、可愛いから私好きよ。」
かおす「あばばばば!こんな私の漫画を…!」
〜翌日〜
受付「君達か。よーし。面白いクエストがいくといいなー。どれどれー君達のクエストは…猫探しだ」
『えー!!』
セイラ「あの…それって別のにしてもらえないんですか?」
「できんな。実習用のクエストは選べない。ランダムに渡すことになっているからね。嫌なら落第になるだけだ」
忍「こうなったら、もう1個クエスト受けてみましょう!猫探しは昨日もやりましたし、すぐに終わらせられるよ!」
結果
若葉「4枚連続猫探しってむしろすごいですね」
セイラ「3回目あたりでなんでやめられなかったんだろ…」
かおす「あばばばば、でも最後の一枚がまさかの採集クエストなんて、やはり諦めることはダメですね。」
受付「おぉ、4匹全部連れて来たのか。残りのクエストも頑張って!」
「「「「「はーい!」」」」」
拾われた猫「時は来た!」
『座礁した軍艦の最深部にあるグンカンムシの抜け殻を採取せよ!』
難易度★★☆☆☆
忍「これが座礁した軍艦ですね。」
セイラ「今の技術でも建造が不可能だって。」
若葉「じゃあどうしてあるのかな?」
かおす「オーパーツ…ってやつですね。ひょっとしたらですが、この船は多くの転生者たちを連れて来たかも知れません。」
チノ「なるほど…ところで、グンカンムシってなんですか?」
セイラ「受付の紙によると、『虫型モンスターの一種。強力なアゴと鋭い前足で人が作った道具や武器を加工し、口から出る糸でそれを鎧にして全身に見に纏う。成長とともに、ヤドカリのようにその身に纏った鎧を脱ぎ捨てて、また新しい防具を作る。脱ぎ捨てた鎧を素材にすると、軽くて丈夫な防具や家具が出来る。』だって。」
若葉「虫ですか…苦手ですね」
忍「わかります。チノちゃん、カフェドマンシーで場所を占ってくれませんか?」
チノ「わかりました。」
忍「ありがとうございます」
かおす「助かります!」
チノ「お、『もうすぐ欲しい物が目の前におかれる』と読めます。間違いありません。」
忍「親切なおじさん的な人が出てくるのでしょうか」
セイラ「みんな、アレ!」
目の前に物々しい巨大な虫が
セイラ「アレがグンカンムシみたいね。」
チノ「ティッピーよりでかい…」
若葉「これは持って帰るの大変ですね。」
かおす「ナウシカ」
グンカンムシがプルプル震えます
かおす「あばばばば、何だか死にかけのGみたいですぅ…」
若葉「気持ち悪いですね…」
チノ「……」
セイラ「…」
ピキッ…ニューっ
セイラ「中身が出て来たよ。」
若葉「早く向こうに行って欲しいです。」
チノ「撃っていいですか?」
かおす「あばばばば!体液が飛び散ったらどうするのですか!ある種の虫って体液にフェロモンが含まれてて、潰されると、仲間を呼び寄せるそうですよ。」
セイラ「脱皮をしたら多分向こうに行くから。」
セイラの思いは外れてしまった。
身軽になったグンカンムシはかおすたちを威嚇した。
かおす「あばばばば!何故かこっちに敵意むき出してます!」
セイラ「こうなったらやるしかないね!」
チノ「仕方ないですね。」
忍「わ、私は何もできないので、頑張って応援します!ふれー!ふれー!」
セイラ「いや、リーダーだから指揮して!」
忍「じゃあ…セイラさんはあの虫の注意を引いてください!その間にかおすさんが勇者の剣で叩き斬ってください!」
セイラ「わかったわ!」
かおす「任されました!」
チノ「えっと、私は遠距離から魔法弾を撃ちます」
若葉「私もカルタードの5枚重ね掛けで叩き込みます!」
かおす「あばーっ!(掛け声)」
チノ「カフェラテ・カフェモカ・カプチーノ!」
若葉「それー!」
グンカンムシ 討伐 抜け殻回収完了
グンカンムシ討伐により「冬虫夏草」を手に入れた
受付「お、冬虫夏草持ってることは、討伐も出来たのか。報酬だ。討伐の分も入ってるから、三割増しだぞ」
一同「おぉ!!」
〜夜〜
忍「いや〜最後のクエストは大変でしたね。」
チノ「あの後図書館で調べたら、まさかグンカンムシは猫の匂いが嫌いだったなんて…」
かおす「そりゃ敵意むき出しますね。」
セイラ「先生も驚いてたわ。さすが転生者ね。」
若葉「セイラちゃんもすごいよ。私たちはこの世界のこと何も知らないのよ。」
かおす「そうですよ、正にセイラさんは私たちのお母さんです!」
忍「お母さーん!」
セイラ「2話を引きずらないで!」
第3話 完
「猫探しだ!」
運命は相変わらず…
あ、セイラちゃんのツノゴリラ談義は聞いてもらえてよかったですね!
ありがとうございます!
>>45
コケシパーティが当たらなくて良かった…かな?
〜もし、かおす先生達がお菓子の魔女クエストを引いたら〜
かおす「いやです!絶対に行きたくありません!」
セイラ「どうしてそんなに拒否するのよ!」
かおす「私は『お菓子の魔女』というワードに軽いトラウマがあるのです!」
忍「大丈夫ですよ。私たちが一緒なら、『何も怖くありません』よ」
かおす「あっ…」
クエスト開始
忍「あーれー」
セイラ「シノォォォ!!」
若葉「どうしよう、リーダーが食べられちゃった!」
かおす「あばばばば!やっぱりあのクエストは!」
チノ「待ってください、そもそもアレは生き物かどうか怪しいです。それに、カフェドマンシーでもそこまで悪い結果は出ませんでした」
お菓子の魔女(あかん、喉詰まった…タスケテ…)チーン
お菓子の魔女 討伐成功!
忍「何とか脱出できました」
>>46
猫探しからは逃れられない
若葉ちゃんは他の子より純粋だから、この手の話はわりと付いていける。
第4話 水着と邪神
マオ「えー。明日から待ちに待った夏休みが始まるわけだが」
生徒「わーい!」
マオ「わかりやすいのう。当然宿題は出るぞ」
生徒「えー!」
マオ「夏休みの課題じゃがいくつかのクエストから最低一つをクリアしてレポートを提出してもらうぞ」
セイラ「後でみんなで見て決めましょう。」
〜部屋〜
セイラ「薬草の採取、鉱物の採掘、モンスターの卵の運搬…いろいろあるけどどれにする?」
若葉「そうだわ!海へ行きましょう、夏のギャルっていえばやっぱり海ですよ!」
かおす「海といえば水着の綺麗なお姉さん…」
忍「海といえば、水着の金髪少女…!」
チノ「みなさんクエストの話をしましょう。あと私達はギャルじゃないです。セイラさんも何か一言言ってください」
セイラ「遊びに行くんだったら反対。でも…このクエストで行くなら賛成。」
チノ「孤島に生息するモンスターの調査…」
忍「孤島に生息する金髪少女の調査…」
かおす「孤島に生息するお姉さんの調査…」
若葉「孤島に生息するギャルの調査…」
セイラ「こら3人、願望を混ぜないで。」
かおす(孤島…クルペッコ…声真似でイビルジョー…)
若葉「遠出するなら野営道具のカルタードは必須ですね。」
セイラ「若葉はこの世界でカルタードに精通しようとしてるね。」
若葉「私の職業、『ギャル嬢』は膨大な魔力を秘めてますので、たくさんのカルタードを所持した方がいいですって。」
チノ「いいですね。私は魔法少女でもありますので、羨ましいです。」
忍「あ、そうだ!」
若葉「どうしました?」
忍「若葉ちゃんの魔法をチノちゃんに注入したらどうでしょう」
チノ「成る程ですね。今度やってみましょう」
孤島
セイラ「いい?私達はクエストに来たんだよ。この島に生息するモンスターを調査報告することで冒険者全体の…」
セイラ「って…ん?いつの間に…」
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チノ「せっかくですから。」
かおす「あ^〜皆さんの水着姿、眼福です!」
忍「セイラちゃんは着替えないのですか?」
チノ「そもそも水着持ってきてるのですか?」
セイラ「そりゃ一応あるけど…」
〜セイラ着替え〜
若葉「セイラさんも似合ってますよ」
セイラ「……(この子意外とある)」
かおす(普段着の方がエ□い…)
セイラ「とにかく!私達はクエストに来たんだってば!それぞれモンスターの調査開始!」
「「「「はーい!」」」」
セイラ「綺麗な貝…お土産にしようかな…あれ?抜けない」
かおす「中に本体が埋まってるのでしょうか?」
若葉「じゃあこの、『潮干狩り一式カルタード』を使ってみましょう」
チノ「なぜそんなものを…」
若葉「そして、わたしの職業の都合のため、『塩カルタード』と『作業高速化カルタード』を重ね掛けします」
忘れてる方のために説明しよう!
若葉の第2の職業(転生者は職業が2つある)である『ギャル嬢』は他の職業より大量の魔力を有しており、単体でカルタードを使うと、オーバーヒート的なアレで破損してしまう。
作業開始!
かおす「あばばばば、これは尻尾でしょうか?」
チノ「本体はかなり大きいようです」
本体発掘完了!
セイラ「なななななな何!?」
チノ「こんな時こそ図鑑です。砂浜に生息するモンスター、『ヒョウザンノイッカクガイ』だそうです。えっと…『小さな貝だと思って蹴るととても痛い』だそうです。」
セイラ(お土産にするのはやめておこう…)
昼食
セイラ「さて、お昼にしようか…あれ?ない…ご飯がないよ!」
かおす「あばばばば、私が注意しなかったばかりに…」
若葉「いえ、私がカルタードの準備に夢中になったせいで…」
チノ「そもそもご飯担当を決めなくて出発したのですから…」
忍「私がてっきり『玄関に置いてるお弁当カードは関係ない』と思ったばかりに…」
一同「……えっ…?」
セイラ「なんとか食料を調達しないとね」
若葉「そうですね。使えるカルタードで何か役に立ちそうなものは…あ!これだ!』
釣り!
セイラ「釣れた!」
チノ「釣れました!」
かおす「あばばばば!なんとか釣れました!」
若葉「さて、私は重ね掛けで出したこれを…!」
セイラ「まさかの投網!?」
チノ「本格的ですね…」
若葉「でも引き上げるのは大変ですので、協力お願いします。」
セイラ「わかったわ!」
チノ「非力な私ですが」
かおす「頑張ります!」
若葉「みんな、ありがとうございます。それでは、いきますよ。」
「「「「せーのっ!」」」」
忍「ふれー!ふれー!」
かおす「あと少しです!」
若葉「大漁かもしれません!」
チノ「海鮮パーティーですね」
セイラ「あと一息よ!」
セイラ「あ、あれは!?」
サバ「助けてくださーい!!
「「「「「サバだー!しゃべったー!」」」」
サバ「僕達は海を旅して暮らしてるサバ…」
忍「サバだから回遊してるのですね。」
サバ「毎年この近くへ来ると必ず立ち寄る休憩ポイントがあるサバ。でもそこで事件が起きたサバ…」
〜回想〜
サバ「俺の女になっちまえサバ」
サバ美「え〜。でもサバ〜////」
サバ「逃がさないサバ」
サバ「ドキッサバ」
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〜回想終了〜
サバ「まさか休憩ポイントに邪神が封印されていたなんてサバ…」
かおす「あばばばば、ナンパで封印解いちゃったのですね。」
サバ「仲間達はみんな邪神に捕まってしまったサバ…きっとひどい目に遭ってるサバ…どうか助けて欲しいサバ!」
セイラ「といっても、私たちが邪神を倒せるなんて…」
忍「わかりました!行きましょう!」
セイラ「えっ!?」
忍「困ってる人を放っておくわけにはいきません!それに私たち、転生者ですよ!」
セイラ「…そうね。それに私たちは『勇者パーティ』だし。」
かおす「あばばばば、でも水中に行くことなんて…」
若葉「こんなこともあろうかと…この『水中呼吸カルタード』を」
セイラ「網と釣竿を出した時に一緒に出したやつかな?」
若葉「そうよ。カルタードを壊さないために、最低三枚のカルタードを重ね掛けしないといけないの。じゃあ、出発しましょう」
緊急クエスト!『復活した邪神を討伐せよ!』
〜邪神がいるところ〜
邪神の部下「貴様等は邪神様の神殿を建てる名誉を与えられた。ありがたく働くのだ」
若葉「チノさん、昨日忍さんが言ってたアレを試してみましょう」
チノ「そうですね。この杖が私の武器です。これに魔力を補充してください」
かおす「あばばばば、合体技ですね!」
忍(私そんなこと言ってましたっけ?)
若葉「じゃあ補充しますよ。」
チノ「ありがとうございます。では、『カフェラテ・カフェモカ・カプチーノ!』」
チュドーン!!
邪神の部下「な、なんだ!?」
セイラ「そこまでよ!」
サバ「サバ美ちゃん!怪我はないサバ?」
サバ美「あ…助けに来てくれたサバ!」
かおす「さばばばば、無事で良かったですぅ…」
セイラ「かおすちゃん、うつってますよ。」
忍「邪神はどこですか?」
サバ「あの神殿サバ。邪神はあそこで完全に復活するための儀式をしているサバ」
〜神殿〜
セイラ「あなたが邪神だね!サバ魚人さん達を無理矢理働かせるなんて許せない!」
かおす「この萌田薫子には、いわゆる『ゴミ漫画家』というレッテルがはられている。今まで網沢さんにネームを出した時、未だ通ったやつはない。(ネットとかで)叩くだけの能無しなので、気合いを入れてくれた読者も、もう2度と私の漫画を読むことはない。料金以下のつまらない作品なので、定期的に発表されるランキングで最下位なんてしょっちゅうだ…だが、こんな私にも吐き気を催す悪はわかる!『悪』とは!働きたくない人を無理やり働かせ、踏み躙ることだ!ましてや女を!貴様がやったのはそれだ!あぁん!?」
チノ「急にどうしました!?」
かおす「せっかくですから、言ってみたかった台詞を言ったのです。」
邪神「天地開闢の時より森羅万象は我が手中にあり。故に全ては我が意のまま。矮小なる者達よ。不遜であるぞ」
若葉「え?今何て言ったのですか?」
セイラ「え!え〜っと…ずーっと昔から全ては自分のものだから何でも思い通りで…皆の者頭が高ーい、かな?」
チノ「なるほど…セイラさんはすごいですね。」
セイラ「え?えへへ…」
忍「でもさ。わざわざ難しく言わなくていいはずですのにね」
若葉「そうですね」
チノ「封印されてた割に偉そうです」
邪神「うるさいぞ!これでも喰らえ!」
かおす「あばばばば!不意打ちなんて卑怯です!」
邪神「黙れ!私の神殿に土足で入り込むとはよほど命を捨てたいようだな!いいだろう!世界を破滅させる前に貴様等をまず滅ぼしてくれるわ…おや、貴様らの中に何人かとてつもないエネルギーを感じるぞ…」
セイラ「どうやら、若葉ちゃんの『ギャル嬢』に反応したみたいね。気をつけて!」
チノ「『何人か』と言ってるあたり、かおすさんの勇者の剣にも反応してるかもしれません」
邪神「まあいい、所詮私の敵じゃない。喰らえ!『エクスプローション』!」
チノ『乳白色異次元(day dream cafe)!』
若葉『全札総重魔砲(持ってるカルタード全部重ね掛けですわ)!!』
邪神「痛た…思ってたより魔力が強い…少しばかり驚いたぞ。だが、世界を支配する私を倒すことなんて不可能!」
かおす「あばばばば!私たちで倒せるのでしょうか…」
セイラ「転生者2人の呪文すら耐えたなんて…待って、かおす貴女勇者でしょ?」
かおす「あばば、確かに職業は勇者ですけど……いや、チノさんや若葉さんもやってくれましたら。今度は私が行きます!」
セイラ「私も行くわ!」
かおす先生とセイラは邪神に向かって走る
邪神「気でも狂ったか?それとも勇者の真似事か…なんと!?」
その瞬間、かおす先生の勇者の剣が光った
邪神「うそだろ…お前が勇者なのか!?」
かおす「あばばばば、こんな私が勇者ですみません!」
かおす「そいやーっ!」
セイラ「えいっ!」
邪神「こ、このパワー…こんなちんちくりんにこの私がやられるなんて!」
邪神 消滅
かおす「凄いです…これが勇者の剣の力…」
忍「すごいです!かおすちゃん!」
若葉「邪神を1発で倒すなんて」
チノ「流石勇者さんです」
かおす「あばばばば、これは私ではありません。確かにこの剣はなんかすごいですけど、みなさんが一緒に戦ってくれたからです。」
忍「かおすちゃん…私今回(ていうかいつも)何もしてませんが」
〜浜辺〜
セイラ「もう夕方だったんだ」
サバ「みなさんどうもありがとうサバ」
かおす「また彼女さんと回遊するのですね」
サバ「そのはずだったのサバが…」
サバ世「共に行こうサバ」
サバ美「うんサバ、ずっと一緒サバ」
セイラ「助け呼んでる間に取られちゃったのか」
若葉「捕まってる間に仲良くなったのね。」
チノ「なんだか酷いです。私たちを呼ばなかったら、2人も解放されてなかったはずです」
かおす「さばばばば、可哀想です。」
サバ「大丈夫、まだまだ可愛い子は幾らでもいるサバ。次を狙えばいいサバそれじゃあみんな、ありがとうサバー!」
忍「さようならー」
セイラ「…私達も帰ろうか」
若葉「まさか邪神と戦うなんて」
チノ「驚きです」
忍「でもなんとか倒せてよかったですね。」
かおす「あばばばば、私達はすごいです」
忍「そうだ、帰りの船が来るまでまだ時間があります。釣った魚でパーティしましょう!」
セイラ「ちょっと待って、私達さっきまで魚と話ししてたよね…」
かおす「あばばばば、魚と魚人は違います」
チノ「お昼は何も食べてません」
若葉「私ももう限界かもしれません」
セイラ「…そうね、食べましょう」
忍(そういえば、私こけしだからお腹空くこともありませんし、何か食べるわけではなかったですね)
第4話 完
こけしが邪神を飲み込むというシュールな展開は回避されましたね。
たいだい原作通りなのにこけしが会話に参加してると印象が変わって面白いです。
>>65
最初は(邪神飲み)検討してましたけど、同行してるから出来ませんでした。こけしが会話に参加してるって今思うと相当面白い光景ですね
>>66
さばばばば、あの回のサバ魚人のインパクトは大きかったですぅ…
王「ローナよ。ラパネスタ王国王女としてそなたが成すべきことゆめ忘れる出ないぞ」
ローナ「承知しております。委細このローナにお任せくださいまし」
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「開門!ローナ・ロムスカ・パロ・ウル・ラピュタ・ラパネスタ王女ご出立!」
ローナ「この行く先にあのお方が…今ローナがお傍に参ります!私の勇者様!」
マオ「なるほどのう。孤島でモンスター調査してたら、助けたサバに頼まれて封印が解けた邪神を倒したと…再提出じゃ」
かおす「あばっ!?」
チノ「えっ!?」
若葉「うそでしょ!?」
忍「え…」
セイラ「えっ!?」
マオ「あと、かおす。お主絵上手いな。それに紙一枚に複数の枠を設け、それに絵と台詞を描き、まるで1つの物語の様に描く。芸術学校行けば?」
かおす「あばばばば!私の漫画を褒めていただくなんて…」
セイラ「かおすちゃん!今は否定して!」
若葉(そういえば、この世界漫画ありませんでしたね)
チノ(そういえば、この世界漫画ありませんでしたね)
モブ子「さっきの話面白かったよ」
モブ妖精「うんうん。小さい頃読んだ本物の勇者の絵本みたいだったよ。また聞かせてね」
チノ「なんか自分達の自主製作絵本扱いされてますね」
セイラ「かおす、あんたやっぱり誰からも勇者と思われてないんじゃ…」
かおす「あばばばば、やはり私は勇者にはふさわしくないのでしょうか…慎ましく漫画を描いてた方が…」
忍「そ、そんなことありませんよ。勇者の剣だってあるじゃないですか」
かおす「そうですね…あれ?」
若葉「伝説の勇者の剣が錆びてますね」
チノ「そりゃ海辺で振り回してたら錆びの一つや二つ…あ。フジツボもついてますね」
忍「ところで…フジツボにまつわるちょっとした伝説をご存じですか?」
セイラ「ひ〜!!」
忍「たしかですね、岩場で転んだ金髪少女が胸をぶつけました。その時は何ともなかったんですけど、次にまた水着を着けたら胸からジャリジャリという音がして…ビキニの胸パッドにびっしりとフジツボが寄生してたって話です」
チノ「私が聞いたのと違いますね」
若葉「そんな話があったんですね」
若葉「なんか外が騒がしいですね」
忍「おぉ、立派な馬車ですね
セイラ「そりゃ立派に決まってるわよ。あれってラパネスタ王国の紋章じゃない」
マオ「まったく授業でもやったじゃろうが。ラパネスタ王国はナラル島に現存する唯一にして最古の王国。古くは勇者とも…」
忍「ひゃー!金髪!金髪のお姫様です!ふわっふわの金髪に、ドレスもふわっふわです!かわいい〜ふわっふわぁぁああ…ヒャー!!!」
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かおす「あばばばば、落ち着いて下さい!」
ローナ「ごきげんよう皆さん。ラパネスタ王国王女ローナ・ロムスカ・パロ・ウル・ラピュタ・ラパネスタと申します」ペコッ
かおす「あのちーへいせーんー」
若葉「本日は遠いところからはるばるとお越しいただき感謝します。小橋若葉です。お会いできて光栄です。いご、お見知り置きを」ペコッ
チノ(この人…)
かおす(転生前は…)
セイラ(お嬢様だったの?)
忍(久しぶりの金髪に理性を失いかけました)
マオ「え〜ごほん!姫君には遠い所御足労いただき恐悦至極に存じます。我は…」
ローナ「まぁ!しっかり挨拶ができる良い子ですね。ご褒美に飴を上げましょう」
(ちっちゃい子扱いされてる…)
マオ「えっと…我は…」以下略
ローナ「も…申し訳ありません!まさか先生様だったとは!」
マオ「いいんじゃ。もう慣れとるしの〜」
マオ「それより王女が冒険者学校にどのような用向きでありましょうか?」
ローナ「勇者様にお会いしに来ました…」
マオ「にゃ!?勇者!?」
ローナ「はい。今代の勇者様が誕生されたと聞きいてもたってもいられず…いえ、国王の名代として参りました」
マオ「そ…そうか…勇者か…いるといえばいるような…いないといえばいないような…いるけどいない、いないけどいる、というかそもそもいないのであれば勇者はどこから来てどこへ行ったというのだろうか…」
かおす「シュレディンガーでしたっけ?」
セイラ「なんのことか知らないけど、貴女勇者でしょ?今こそチャンスよ。勇者と認められる」
かおす「あばばばば…わ、私が勇者です」
ローナ「お会いしとうございました!私の勇者様!」
忍(私も勇者やりたいです…)
会場
ローナ「遥か遥かの大昔、ナラル島に現れた魔王を倒した初代勇者様。その初代勇者によって建国された国、それこそがラパネスタ王国です」
忍「へぇー、そうなのですね」
セイラ「習ったでしょ!」
ローナ「代々勇者様を助け支える事。それこそが初代勇者の血を引くラパネスタ王国の使命なのです。そしていま再び私達の目の前に勇者様が現れたのです!これは初代勇者様が残し王家に伝わる秘法、紫黒のフェイトゥルース。その力はあらゆる真実を見抜くといいます」
かおす(あばばばば、これで素質がなくてただのゴミ漫画家だと判定が出たら…)
紫黒のフェイトゥルース『ピンポーン!』
ローナ「はい!勇者決定です!」
(軽!)
ローナ「萌田薫子、ラパネスタ王国の名の下にあなたを真の勇者とここに認めます!やはり本物の勇者様だったのですね。ローナは嬉しゅうございます! 」
チノ「おめでとうございます」
忍「よかったですね、かおすちゃん(私だったらハズレ出てたでしょうね。仕方ありません。私にはアリスもいます。帰れたら触りまくります)」
若葉「すごいです。ついに王公認の勇者パーティですね」
セイラ「こ…これで私達胸を張って勇者パーティーって言えるんだ!もう生暖かい笑顔を向けられないんだ〜…」
チノ(完全にマジ泣きですね)
かおす「あばばばば、こんな私ですが、頑張ります。姫君」
ローナ「ローナとお呼びください勇者様」
ローナ「あばばばば、そんな姫君をそんな呼び方で…」
ローナ「ローナとお呼びください」
かおす「……はい」
マオ「うむ、頑張るのじゃ(まぁ魔王やめた我には最早関係ない事じゃがのー) 」
ローナ「さて、勇者様が現れたから、魔王もそのうち出て来ますね。案外、近くにいたりして.」
マオ「ギクッ」
モブ「おはよう勇者様!」
Mob「あ、勇者様おはよう」
藻武士「お。今日は遅刻ギリギリじゃないんだ勇者様〜」
モブリン「この前はうちのランスロットを見つけてくれてありがとう勇者様!」
モブリンスレイヤー「猫探しクエストはやっぱり勇者様にお任せだね!」
かおす「あばばばば、みんな私のことを『勇者』って言ってます!」
セイラ「ちょっとだけ不安に思ったけどちゃんと正式な勇者パーティーとして認められてるよね!よね!よね!」
ローナ「いいえ!全然駄目です!」
かおす「あばばばば!?」
ローナ「話は大体昨夜皆様が勇者様の部屋で明日のランチの予定を立ててる辺りから聞かせてもらいました」
忍「なるほど、話が早いですね」
セイラ「え!まって!今のはさらりと聞き流しちゃいけない発言じゃ…」
ローナ「この程度で満足してはなりません勇者様!だって!生徒の皆様の勇者様への愛が全然足りないんですもの!学校の誰もが同じ時代、同じ場所に勇者様がおられる幸福をまるでわかっておりません!これはやはりまずは足元を固めるべきでしょうか…そうですわ!ご安心ください!この私がきっと勇者様の素晴らしさを知らしめてご覧にいれます!」
マオ「なんじゃお主ら。ワイバーンがファイアーボールくらったような顔しおって」
かおす「あ。マオ先生、おはようございます」
チノ「これは何のお祭りですか?」
マオ「これは…」
ローナ「私が作ったお祭り、その名も勇者祭ですわ!人々の愛するお祭りに勇者様を重ねその素晴らしさを学校中に、そしてゆくゆくはナラル島全てに広められると思ったんです!」
マオ「そんなわけじゃ。我ら教職員と姫の騎士団総出で一晩かけて準備したわ〜」
若葉「全部勇者の為だなんてすごい行動力ですね…」
ローナ「ええ!勇者様の為だったらどんなことだっていたしますわ」
かおす「あばばばば、まだ何も功績残せてませんが、ありがとうございます!」
ローナ「勇者様にそう言っていただけるだけでローナは幸せです!」
忍「しかしお姫様のお願いとはいえマオ先生も無茶したものですね」
マオ「ふっ。かわいい生徒達のためじゃ」
セイラ「……本音は?」
マオ「冒険者学校な。実は王立なんじゃ」
(………。)
チノ「自由を愛する冒険者も結局は為政者の便利な手足に過ぎないのですね」
ローナ「さぁそれでは参りましょう勇者様!エレノワール様、若葉様、チノ様も。さぁ!」
若葉「私達も忘れかけていたセイラさんの名前を知ってるなんてすごいね」
セイラ「え!?感心するとこそこ!?あーもう私達も行きましょう!」
マオ「やれやれ…祭り程度でまるで子供じゃな。あれで勇者とは片腹痛い」
女戦士「マオ先生。先程羨ましそうに見ていたポムルンのわたあめを買ってきました。さ、どうぞ口の周りをベタベタにする勢いで召し上がって下さいあ…なんでしたら私も一緒に食べましょう。こう…マオ先生のぷに〜な頬と私の頬が密着するほど寄せて…おや?いずこへ?」
ローナ「こちらは、『勇者まん』です」
かおす「私の顔が描かれてますね」
セイラ「美味しい」
チノ「美味しいですね。元の世界に帰ったら参考にします」
若葉「あ、あちらは?」
マオ「あちらは射的ですね。あの勇者フィギュア肌はもちろん、髪、布も勇者様のものを完全再現してます。」
かおす「…まさか…あばばばば、若葉さん、風を起こすカルタードありませんか?」
若葉「どうしました?」
かおす「私の人形のスカートに風を当てて色を確かめます。」
セイラ「早まらないで!かおすちゃん!」
チノ「…はっ、そうです。自分で自分をゲットして1人で確かめてください」
若葉「?」
忍「?」
かおす「いえ、私はこういうの苦手ですので。いきます!」
ピラッ
かおす「……昨日のと同じ色…若葉さん、今度は爆裂魔法のカルタード貸してください。私とその人形を共に葬ります」
セイラ「マジで早まらないで!」
チノ「まだここで死んだらダメです」
忍「そうです、縞々でもいいじゃないですか!」
ローナ「勇者様、申し訳ございません」
若葉「ほら、ローナさんもやめてとおっしゃってます。」
かおす「あばばばば、すみません…」
セイラ「あの行列は何かな?」
ローナ「やはり私の予想通りですわ。これは『かお寿司』です。」
転生者一同(なんでこの世界に寿司があるの?)
お皿はお持ち帰りできますよ!
マオ「いかがでしたか?勇者様をアピールするために趣向を凝らした出し物は?」
セイラ「う…うん。すごくアピールできた…かも?」
チノ「かお寿司おいしかったです」
かおす「あばばばば、こんなに私のグッズが出てきたなんて、感動です!」
ローナ「あ、お祭りのメインはこれからです!さぁ皆様も!」
劇
騎士A「あばばばば、あれが魔王城ですね!」
騎士B「魔王なんて私のハンマーで木端微塵にしてあげる!」
騎士C「回復と魔法の補充は任せてください」
騎士D「おじいちゃん…見守ってください」
騎士E「城の中には魔王側近金髪少女はいるのでしょうか?」
騎士C「でしたら、中には魔王側近ギャルもいないでしょうか?」
かおす「このお面、どうやって作ったのでしょうか?」
若葉「なかなか面白い劇ですね」
チノ「なんでおじいちゃんのこと知ってるのですか?なんか私の存在で変にシリアスになりそうです」
セイラ「私のイメージって肉弾系聖者…」
忍「私が登場してるだけで感動です。」
ローナ「勇者様達のありのままの姿をお伝えしようと思って頑張りました!」
かおす「す、すごいです!」
劇終了後
ローナ「勇者様、ちょっとお話ししたいことがあります」
〜ベランダ〜
ローナ「私幼い頃からずっと勇者様に憧れていたんです。勇者様の冒険に胸を弾ませもし本物の勇者様が現れたら、なんていつも考えていました。そして…勇者様のお嫁さんになるのが夢でした。その勇者様とこうして本当に出会うことができるだなんて…お願いします!私を…ローナをどうか勇者様のお傍に」
かおす「あばばばば、ローナさんは女の子同士でもよろしいのですか!私はそういうの大歓迎ですよ!」
忍「私もです!」
かおす「忍さん、いつのまにですか!?」
忍「金髪少女に呼び出しされるなんて、絶対何かあると思いました。話は全部聞きました。金髪少女と一緒に暮らせるなんて、素晴らしいです!しかし、私にはアリスがいます。」
かおす「あばばばば、私も元の世界に小夢さんが…」
ローナ「元の世界?まさか、転生者ですか!?」
かおす「さすがお姫様、転生者のこともご存知ですね。」
ローナ「はい、何も初代勇者様は転生者ですから。彼の名前は…」
かおす「ま、まさか…」
ローナ「『ロムスカ・パロ・ウル・ラピュタ』です。」
かおす(あの人むしろ魔王のポジションですが…改心したのかな?)
マオ「うう…口の周りがてらてらのべたべたじゃ…なんであやつマジ逃げした魔王に追いつけるのかのう…おお!これはちょうどいい…な…なんじゃ!?ってこやつは!」
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マオ「本物のモンスターまで使おうとはどんだけなんじゃあの姫は…まぁレッドブルドーザーは尻尾を引っ張られん限りは大人しいモンスター…じゃ…か…ら…」
ドーン!
マオ「あーれー」
かおす「あばばばば!?」
ローナ「あれは!私がお芝居用に用意したモンスターです!」
忍「芝居にモンスターを使うなんて凄いですね。とりあえず行きましょう」
かおす「あばばばば、先に行ってください。自分階段使いますから」
ローナ「お待ちください!ここには私の騎士団もいれば先生方もいます!勇者様のお手を煩わせる必要はありません!」
忍「じゃあやっぱり…いえ、やっぱり行きます」
かおす「ならゆっくり…でもやっぱり行きます」
ローナ「それは勇者だから…ですか?」
かおす「あばばばば、それとはちょっと違うと思います。私が行かなきゃと思うからです」
忍「私もです!」
ローナ「勇者だからじゃなくて…自分が行かなきゃと思うから…」トゥンク
ローナ「あら?あら?あらら?あら…?」トゥンク
かおす「あばばばば、思ってたより大きいモンスターです。そういえば私剣錆びてました」
若葉「ここは任せてください、『束縛地雷(トラップバインド』!!地面にばらまいた『網カルタード』をこの『広範囲分散カルタード』で伝わらせました」
広範囲分散カルタードによって地面を伝った魔力がばら撒かれたカルタードに伝達、孤島で使った網がレッドブルドーザーにまとわりつく
若葉「そして、『広範囲分散カルタード』には、『質量増加カルタード』を重ね掛けしてます。」
網が急に重くなってレッドブルドーザーにのしかかった
レッドブルドーザー「ウォォォン!!」
セイラ「地面を伝わった若葉の魔法は」
チノ「私達の方にも響きました。『紗路紅茶(まー、ま、ま、ま、ま、ま、ま、まずは、こ、こ、こ、こ、こ、これでも飲んでおと、おと、おと、おと、お落ち着きなさいココロガシズマルハーブティーヨー>(°Д°;〻)』!!」
セイラ『雷撃(サンダー)!』
レッドブルドーザー「時は来た」ブチッ
かおす「あばばばば、みんなの束縛をいとも簡単に引きちぎるなんて…今度は私がいきます。『錆びた勇者の剣』!!」
レッドブルドーザー「ウォォォン…ウォ?」
チノ「モンスターが大人しくなりました。フジツボの匂いを嗅いでます」
レッドブルドーザー「うんまぁ〜い!」モッモッ…
忍「フジツボを食べて、大人しくなりました」
かおす「あば…ありがとうございます」
翌日
マオ「まぁ…つまりアレじゃ。転校生というやつじゃの」
忍「ローナちゃん!」
ローナ「はい!勇者様のローナでございます。皆様よろしくお願いいたします。マオ様もよろしくお願いいたします。」
ローナ「これもまた世界が定めし一つの因果」
マオ(この娘!まさか!)
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ひゃぁあああああ!ローナ姫ぇえええ!かわいいですよぉおおお!
ナチュラルにかお寿司ぶっこんできましたね!?
そしてこけしになったシノは神出鬼没!若葉ちゃんの忘れかけていたお嬢様力!かおすは真っ先に下着の色確認…大筋が同じなのに細かなところで全く違うのがやはりすごいです…!
>>96
ありがとうございます!
細かいところまでお褒め頂きありがとうございます。
忍居る所に金髪在り、金髪在り所に忍が居ます。
こけしというコンパクトな身体はただでさえ気配を消すのが得意な彼女をさらなるステルス性能へと導きます。
転生して多少財力減っても、お嬢様はお嬢様です。
マオ「つまりじゃ。道端に自生する薬草は不潔じゃから…緊急時以外は…うっ…緊急時…以外…は…」バタン
生徒達「先生!?」
かおす「あばばばば、すごい熱です!」
忍「今こそ緊急時ですね、あそこに生えてる薬草を…」
チノ「それはただの雑草です」
ローナ「ここは私にお任せください勇者様!こういう時こそ落ち着きが大事です!慌てず騒がず。そう!今すぐここに最高の病院を建てましょう!」
セイラ「それは1周回って慌ててるから!」
若葉「とりあえず、保健室へ連れて行きましょう」
〜保健室〜
医者「診断の結果が出ました」
マオ「その顔…そうか…やはりな…いつかこうなる気はしておった」
医者「大変申し上げにくいのですが…」
マオ「自分の体の事は自分が一番よくわかっておる…全てを受け入れるが故真実を全て話すがよい…お主は責めはせぬ…」
医者「マオ先生…あなたの病は…魔王熱と呼ばれるものです!」
マオ「なんだそれ?」
マオ宅
マオ「魔王ですら逃れられぬ故魔王熱とは…人間もよく言ったものよ。しかし魔王を捨てた我ですら患うとはな…いや。これこそが使命を捨て去った咎への報いか…」
〜日頃の行いを思い出してみる〜
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マオ「うむ…やはり何の心当たりもない以上仕方ない。我に与えられた罰として甘んじて受けようではないか」
マオ「む…億劫じゃが仕方ないのう。古より特効薬など存在せず体を温め十分な栄養と睡眠をとることしか治療にならぬとは…魔王熱恐るべしじゃのう!」
マオ「まずは、食事をせねば…」
食料庫『すっからかーん』
マオ「はぁ…ないわー、いろんな意味でないわー……やはり自炊ぐらいするべきじゃろうか…これは…!先日の屋外実習でモンスターのハニーブーがドロップした栄養価満点のハチミツではないか!」
マオ「あまーい!ハチミツは完全栄養食とも言われとるしのう!これなら魔王熱など退散じゃ!」
……
マオ「侘しい。我魔王もやらずこんな所でたった一人何しとるんじゃろう……あ〜勇者との戦いで過去になど飛ばされさえしなければ!まぁよう考えたら今も昔もさほど変わらんかったか…」
〜魔王時代 回想〜
???「お目覚めですか。新たなる魔王様」
マオ「貴様は?」
ゴーレム「魔王様の手足となるよう製造されたゴーレムでございます。魔王様。記憶の継承がお済になられましたか?」
マオ「うむ。完全に…と言いたいがさすがに3千年分の記憶となると細かい所が曖昧になっておる」
ゴーレム「無理もありません、貴女は1000代目ですから」
マオ「ならば、999回やられたのか。フン!さながら滅ぼされるために蘇ってるようではないか」
ゴーレム「今代の魔王様であれば勝利していただけると確信しております」
マオ「よかろう。ならば我を真の魔王へと導いてみるがよい」
ゴーレム「無論。そのための私です」
マオ「それは何だ?」
ゴーレム「眼鏡です。教師役ですので」
マオ「左様か」
ゴーレム「左様で」
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〜モンスター生態〜
ゴーレム「ファイブテールドラゴンの二本目の尻尾の弱点は何でしょう?」
マオ「知れたこと。炎よ」
ゴーレム「それは4本目の弱点です。正解は尻尾の根元をくすぐるとなっています」
マオ「弱点の系統違いすぎじゃろ…」
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〜数学〜
ゴーレム「トム君の畑の収穫量は300です。税率が3割の場合納税額はいくらですか?」
マオ「馬鹿馬鹿しい。90じゃろうが」
ゴーレム「不正解です。魔王様に畑を焼き払われたトム君は税を払えず夜逃げしました」
マオ「暴君か我は!」
ゴーレム「魔王様です」
〜戦闘訓練〜
ゴーレム「戦闘訓練の相手は魔王軍四天王が務めさせていただきます」
四天王最強「『未来逆行(バックトゥザ・フューチャー)』!!」
四天王2番目「『電子錬金(ピクセル)』!!」
四天王3番目「『天空大怪獣(ラドン)』!!」
四天王最弱「『恐竜楽園(ジュラシックパーク)』!!」
マオ「全員とも弱いのじゃ!」
〜食事〜
マオ「…許す。貴様も食事を共にせよ」
ゴーレム「従者には許されぬことでございます。」
マオ「そうか…」
〜出撃!〜
マオ「行け!我が配下よ!今こそこのナラル島を我ら魔王軍の手に!」
手下達「おー!」
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マオ個室
マオ「私は鳥籠の中のガーゴイル。でもいつかは羽ばたくの。この瘴気に満ちたどす黒い闇夜に…」
〜数日後〜
マオ「勇者が現れたじゃと!?」
ゴーレム「冒険者学校の生徒が聖剣を抜いて仲間と旅立ったそうです」
マオ「そうか…ついに」ニヤッ
ゴーレム「おや、笑いました?」
マオ「ん?そう見えたか?」
四天王達「うわぁぁぁぁ!!!」
マオ「来たか…勇者よ」
ゴーレム「はい。迎撃に出た四天王を撃破。真っ直ぐ魔王様を目指しております。私も迎撃に参ります」
マオ「待て」
ゴーレム「何でしょうか?」
マオ「いや…何でもない」
ゴーレム「では失礼します。我が王」
マオ「呼び留めようにもそういえばあやつの名を知らなんだ…」
ゴーレム「貴女達が勇者ですね。ここで終わらせます。『Murder on the Orient express(死への超特急)』!!」
〜数分から数十分後〜
マオ「結局最後は我一人か…」
マオ「『16年前から君は、透き通るように純粋だった。 その水晶の輝きが、私の才能を刺激してくれたァ…! 君は最高のモルモットだァ! 君の人生はすべて、私の、この手の上でっ…転がされているんだよォ! だぁ―――ははははははっはーはははは! ブゥン!デ・デンジャラスゾン・ビ!デ・デンジャラスゾン・ビ!』この呪文長いな…」
魔王「よくぞ我が前に姿を現したな。勇者共よ」
〜回想終了〜
マオ「後少しでナラル島を征服し侘しい魔王城生活に終止符を打てるはずだったんじゃが…」
コンコン…
かおす「あばばばば、マオ先生大丈夫ですか!?」
若葉「心配ですから、駆けつけたわ」
マオ「だ…大丈夫だ…入ってくれ…」
チノ「どうやら、魔王熱は私がいた世界でいう『風邪』のようですね。」
忍「若葉ちゃんって職業がギャル嬢だけでなく、僧侶でもありましたよね?風邪は直せますか?」
若葉「ごめんなさい、私が治せるのは怪我だけです。病気や状態異常はまだ出来ません。」
かおす「あばばばば、先生は帰ったあとご飯食べました?」
マオ「すまない…まだじゃ」
チノ「じゃあまずはそこから行きましょう。お台所を借ります」
かおす「あばばばば、チノさんは料理できるのですか!?」
チノ「簡単なものなら、出来ます。」
食料庫『すっからかーん』
マオ「…えっと…」
チノ「大丈夫です。カフェドマンシーで食材がないことを当ててますから、買って来てます。」
マオ「お主の職業怖いわ!」
チノ「若葉さんはネギを、かおすさんは、このよくわからないのをお願いします。」
かおす「あばばばば、これ動いてますよ!?」
セイラ「…じゃあ私は部屋の掃除でも…」
チノ「セイラさんはじっとして下さい」
セイラ「チノ!?」
忍「喧嘩したのですか?」
チノ「いいえ、数日前のことですが…」
〜チノの回想〜
チノ「セイラさん、昨日言ってた参考書を借りたいのですが…うわっ…」
セイラ「待ってね!すぐに見つかるから!えっと…確か…」ガサゴソガサゴソ…ガシャーン
〜回想終了〜
チノ「部屋がすごく汚くて…」
セイラ「えっと…その…ずっと本ばっかり読んでてね…」
チノ「あと丸眼鏡かけてました。すごく分厚くて虫眼鏡、いえハヅキルーペでした。」
かおす「本当に世の中の文字は小さすぎて読めないっ!」
かおす「えっと、今は裸眼ですか?」
セイラ「そう」
若葉「普段かけてないと不便じゃないですか?」
セイラ「ガリ勉に…見えるから…」
かおす「あばばばば、眼鏡っ子でもいいじゃないですか。これも一種の萌え属性ですよ?」
チノ「もえぞくせい?」
若葉「もえぞくせい?」
忍「もえぞくせい?」
セイラ「もえぞくせい?」
かおす「あばばばば、やっぱりなんでもないです。さ、マオ先生のためご飯作ってあげましょう!」
〜調理中〜
セイラ「忍…私達仲間ね…」
忍「セイラちゃんは別の世界から来た私達がわからないことを教えてくれますし、勉強も出来るじゃないですか。私なんて、空を飛ぶことしかできないこけしですよ。」
セイラ「忍…」
チノ「忍さん、すみませんが、このレシピ用紙を押さえてくれませんか?」
忍「はい」
セイラ「しのぶー…」
〜数分後〜
若葉「セイラさん。マオ先生一人で食べるのは大変そうなんであーんしてあげてほしいですけどいいですか?」
セイラ「うん!やる!」
マオ「ん…本当に…我の家…?」
セイラ「目が覚めましたね。ほらマオ先生。ご飯ご飯。あーん」
マオ「あーん…」
かおす「あばばばば!お姉さんっぽい生徒がロリ体型の先生にあーんなんて…これは新しいです!」
チノ「落ち着いて下さい」
マオ「zzzz」…
若葉「寝てしまいました」
マオ「ここはどこじゃ?我はさっきまで勇者と戦って…」
mob「おっとごめんよお嬢ちゃん。怪我はしてないかい?」
マオ「おのれ!魔王の力味わうがよい!…あれ?魔力が無い?これはどういうことじゃ…?」
mob「なんだそういうことか。そうかーお嬢ちゃんが魔王かーどうしよーまだ勇者様が現れてないってのにな」
マオ貴様我を愚ろ…なんじゃと?勇者がいない!?」
マオ「成程…おおよそは把握した。現在このナラル島には勇者どころか魔王すら存在していない。それはなぜか。どうやら我は過去の世界に飛ばされたようじゃ。原因は…あれじゃな。しかし時間移動など創造神クラスでないと無理だというのにどんな失敗をやらかせばこんなことになるんじゃあのポンコツ勇者は。だが悪い事ばかりではない。幸い我は未来の記憶を保持しておる。これを利用すれば勇者が誕生することを防げるかもしれぬ!しかし勇者の魔法の失敗が原因か…それとも時間移動してしまったためか力が大幅に弱体化しておる。力の回復には休息が必要。そのためにも!」
マオ「拠点と職を手に入れるのじゃ!」
クエスト受付
マオ「ふははははー!我は魔お…マオじゃ!冒険者ギルドとやらの愚かな人間よ!大人しく我に相応しい職と住居を斡旋するがよい!」
受付「今はいいクエストがなくてな、ほれ。これ舐めて外で遊んできな」
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マオ「ほう…我に貢物とは良い心がけじゃ。また来るのじゃ!」
マオ「おのれ…こうなったら手あたり次第なのじゃ!」
男「こめんな、とりあえず飴ちゃんでも舐めて遊んでおいで」
女「仕事はないよ。ほれ、飴や」
爺「飴じゃ。」
婆「ほれ飴」
マオ「なぜ職も拠点も見つからぬ…つーか、なぜ誰も彼も我に飴玉を渡すのじゃ。正直飴玉で腹は膨れぬのじゃ…くっ…魔王ともあろう者が空腹に敗れるというの…か…」
それから、どれくらい寝たのじゃろうか…
マオ「ん…?」
女戦士「おや。起きましたか」
マオ「いや…起きましたか、ではなくてのう…なんでお主我を小脇に抱えとんの?」
女戦士「かわいい幼女が生き倒れていたら拾うものでは!?」ギラッ
マオ「こやつ…なんと澄み切った揺るぎない瞳を!」
女戦士「まぁクエストの途中で見かけたので放置もできず」
マオ「気のせいか放置されとった方が安全だったような気もするんじゃが…ええーい降ろさんかー!」
女戦士「ええ。さすがにこのままでは戦えませんので」
マオ「ファイブテールドラゴン!?お主クエストとはもしや…」
女戦士「小さいのによくご存じですね。飴を上げましょう」
マオ「お主もかーい!」
ファイブテールドラゴン「キェェェェ!!」
マオ「『Absolute Terror Field(絶対不可侵領域)!!』おお。なんか結構回復しとる。飴玉以外にすげーのじゃ!」
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女戦士「あなたは…」
マオ「ほれ。さっさと倒さんか。これ以上は我も飴玉…じゃなくて魔力が足りぬ!」
女戦士「ですがあれは手強い相手です」
マオ「そんなもの弱点を突けばよかろうが。二本目の尻尾の根元をくすぐれい。そうすれば一気に大人しゅうなるわ」
女戦士「わかりました。では行きましょう」ヒョイっ
マオ「ってなんで我を抱えるのじゃー!」
クエスト成功!
女戦士「今日は助かりました。その幼さで知識と実力を兼ね備えているとは」
マオ「ふっふっふー!まぁ当然じゃ!」
女戦士「それでなのですが。教師をしてみる気はありませんか?私は冒険者学校で教師を務めてるのですがよければあなたも」
マオ「(なぜ魔王たる我が将来勇者を輩出する冒険者を育てねばならんのじゃ!)すまないがこの話…」
女戦士「なお冒険者学校は王立です」
マオ「王立!?それは…つまり安定の公務員…」
女戦士「はい」
マオ「すまないがこの話…是非お受けさせてください」
〜回想終了〜
マオ「ん…お主…なぜ我と添い寝しておる」
女戦士「そこに幼女が寝ていたからですわ」
マオ(こやつ…相変わらずなんという澄み切った揺るぎない瞳!)
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マオ「体から軽くなったぞ」
女戦士「それはよかったですね。あの子達と入れ替わりできました」
〜数分前〜
セイラ「あとはよろしくお願いします」
女戦士「はい、任されました。皆さんはマオ先生のことが好きですね」
「「「「「はい!」」」」」
マオ「そうか…」
目線の先にはチノ達が作った雑炊(?)が…
女戦士「冷めてますよ。温めますか?」
マオ「いや…ポカポカじゃ」
その夜
かおすの部屋
かおす(あの先生、私を見る目が、私が美少女見る時と同じ目をしてた…)
かおす「私のもう一つの職業『漫画家』私が描いた漫画のキャラを実体化させ召喚するモノです。半分くらい済みました…。みんなのイメージ通りだと良いのですが…」
ローナ宅
ローナ「歴代勇者様のご活躍が素晴らしいのは勿論ですがそのお仲間の皆様も皆個性的でそれがまた勇者様の魅力をさらに高めるのです。そういえば!私現999代目勇者様のお仲間のことちゃんと知りませんでした!いけないいけない!勇者様を愛する者としてお仲間とも交流をしておかなければ!」
〜寮(かおす部屋)〜
セイラ「はくしょん!」
チノ「クチュン」
若葉「クチュン」
セイラ(私だけくしゃみが汚い…)
かおす「あばばばば、3人同時でしたよ!」
セイラ「誰かに噂されてるのかな…」
チノ「3人まとめてですか?」
〜翌日、学校〜
ローナ「というわけで、今後は勇者様のお仲間と交流を深めていきたいと思っておりまして。まずはエレノワール様。よろしくお願いいたします」
チノ「交流って、いつもと変わらないのでは?」
若葉「セイラさん、次の授業って何でしたっけ?」
セイラ「次は基礎魔法学だよ。チノ違うよ。それは魔法史の教科書じゃない」
かおす「あばばばば、教科書忘れました…」
セイラ「はいはい。予備の持ってるから貸してあげる」
かおす「ありがとうございますぅ…」
ローナ「さすがです!さすが勇者様パーティーのエレノワール様!第18代目勇者パーティーの聖者様も準備を怠らぬ方だったといいます。まさにそれと同じですね!素晴らしいです!」
セイラ「ありがとうございます」
〜セイラ部屋〜
セイラ「今日はなんか疲れたな…うわっ!?」
セイラ「ひ…姫様!こんな所までどうしたんですか!?」
ローナ「物がいろんなところに置いてあります」
セイラ「え…あ…これはちょっと忙しくて!自習とか宿題とか!ほら勇者祭りとかあったし!片付ける暇なくて…」
ローナ「さすがエレノワール様!第511代目勇者パーティーの聖者様も個性的で独特の美的感覚の持ち主だったといいます。素晴らしいです!」
セイラ「う〜…」
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〜次の日〜
ローナ「休日の今日は若葉様と交流を深めさせていただきます!」
若葉「よろしくお願いします」
ローナ「今日はどちらへ行かれるのですか?」
若葉「カルタードのお店ですわ。私は職業の都合上、たくさんの種類のカルタードが必要ですから」
〜カルタード店〜
店員「いらっしゃいませ。お、若葉ちゃんじゃないですか」
若葉「ご機嫌様」
店員「昨日凄いのが入ってね、若葉ちゃんにぴったりなカードだから、来るのを楽しみにしてたんだ」
若葉「あら、どんなものか楽しみですわ。」
ローナ「流石ですわ!第36代目勇者パーティーのギャル嬢様もカルタードの収集のために、人との繋がりを大事にした方だったといいます。素晴らしいです!」
若葉「お褒めいただき、光栄ですわ。さて、その昨日入荷したカルタードはどちらですか?」
店員「これさ。これは重ね掛けを前提としたカードで、その名も『法皇結界』だ。このカルタードからは、魔法を伝える導線を周囲に張り巡らせることで結界を張り、その導線に触れる、或いは呪文を唱えると重ね掛けしたカルタードの効果が現れるんだ。」
若葉「…?」
店員「実際に見たらわかりやすいよね?ちょっと、試し撃ち場に出ようか。」
試し撃ち場はその名の通り、選んだカルタードを試しに使う部屋である。壁や天井は防音効果の高い素材を使ってるので、『メラゾーマ』や『エクスプロージョン』の様な強力な呪文を使っても問題ない
店員「例えば、この『火炎弾(メラ)』と重ね掛けしてみます。」
店員「『法皇結界』!!」
試し撃ち場の床や壁、天井によく見たら見えるくらいの細い糸が張り巡らされる
店員「この石をあの糸に当たる様に投げてみて」
若葉「わかりました。えいっ」
ドシャァァァン!!
ローナ「おっ!?」
糸に当たった石は張り巡らされた結界のあらゆる方向から放たれた火炎弾(メラ)によって焼き払われた。
若葉「これはこれは…」
店員「どうですか?」
若葉「買います!」
店員「ご購入、ありがとうございます。」
ローナ「良かったですね、良いカード買えまして」
若葉「では、これから本命のところへ行きましょう。」
〜マニア向けカルタードショップ〜
ローナ「先ほどとは雰囲気が違いますね。」
若葉「その道のマニアが集うらしいです。私も初めてですわ。」
ローナ「な…なにかいかがわ…いえ、独特の雰囲気ですね」
青髪の少女「バトルっす」
おじさん「よかろう」
ローナ「バトルって…駄目ですよこんな所で。
若葉「しかもこんなご老人と…」
青髪の少女「新参者っすか?大丈夫っすよ。レアなカルタードを見せ合うだけっすから」
青髪の少女「せーの!レアカルタード『マヒャデドス』っす!しかもクラスは☆5っすよ!」
おじさん「ワシのカルタードをよく見るがいい!」
青髪の少女「お!それは伝説レアの『アイネクライネナハトムジーク』じゃないっすか!」
おじさん「フフフ。前回はお主に満漢全席を出されて参っんでな。非情の1枚じゃ。今回はワシの勝ちじゃな」
青髪の少女「くっ…!」
ローナ「それでしたら私も持ってますよ」
マニア達「え!?」
若葉「そういえばローナさんは神話レアのカルタードを持ってたっすね…」
ローナ「はいらあれはお父様から預かったものですがこれらは護身用にと貰ったものです。持ちきれなくて部屋に置きっぱなしのものもたくさんあるんですよ」
若葉「流石王女様ですね。」
マニア達「え、あの人皇室のお方なんですか?」
ローナ「この店にあるレアカルタードをすべて売ってくださいな」
マニア達「流石皇室の人、爆買いの規模が違う」
ローナ「はいどうぞ。若葉様受け取って下さい」
おじさん(そんな…全てのカルタードコレクターが涙と涎を流して欲しがるじゃろうものが…皇室の財力によってこんなにも呆気なく…)
若葉「有難く、いくらか頂戴いたしますわ」
おじさん「やめろ!全てのカルタードコレクターの努力を全て否定するつもりか!?」
若葉「承知の上です。ですから、私は言いました。『いくらか』と」
若葉「このカルタードは私たちと分けます。私は、コレクターがなんなのかはよくわかりませんが、ただ地道に集めるだけでは無いと思います。貰える時は貰うべきかもしれません。」
おじさん「し、しかし…」
若葉「それでも納得がいかないようでしたら、こう思って下さい。『このカルタードは、今までの努力のちょっとしたご褒美』ですと」
ローナ「流石若葉様!第888代目勇者パーティーのギャル嬢様も、上手いこと言いながら旅で手に入れた物を民に分け与えたといいます。素晴らしいです!」
若葉「なんだかよくわかりませんが、光栄ですわ」
「「「「ぎゃ、ギャル嬢だと!?」」」」
若葉「え?」
ローナ「え?」
青髪の少女「ギャル嬢といえば、転生者の一種で、圧倒的な魔力でカルタードを意のままに操るというすごい人っす」
おじさん「特に、所持している全てのカルタードを全て重ね掛けする、『全札総重魔砲』の威力はタイミングが合えば、その場にいる小・中型モンスターの群れを一撃で焼き払うことも…」
若葉「私そこまで強くありませんよ」
ローナ「彼女は最近転生したお方です。」
〜帰り道、その1〜
若葉「今日はありがとうございます。」
ローナ「いえ、私も若葉様の交流ができて嬉しい限りですわ」
若葉「それはそれは…そうですわ、姫様、お時間はありますか?」
ローナ「ありますよ。」
若葉「なら、あと一つ付いてきてくれませんか?」
〜歩くこと5分〜
ローナ「こ、これは…!?」
若葉「最近見つけたクレープ屋さんですわ。私は転生前、裕福な家庭に育ちました。そして高校生の時、初めてギャルっぽい、普通のお店でお友達とお食事をし、お話をしたのです。それは、今まで行ったどのレストランよりも楽しいものでした。ローナさん、貴女は今までこんなことありました?」
ローナ「そんな…私のために…。そうです、私が外食する時は大体は諸外国や貴族との交流で、友達とこういう場所に行ったことはありませんでした。」
若葉「喜んでもらえて嬉しいわ。さ、行きましょう、私のオススメのメニューは…」
〜帰り道、その2〜
ローナ「楽しい時間をありがとうございます」
若葉「喜んでいただき、嬉しいですわ」
若葉「今日はたくさんのカルタードを手に入れました。チノちゃん対局が楽しみです」
ローナ「対局?」
部屋
忍「王手です。」
かおす「あばっ!ここで大宮選手の王手です!本日無敗の香風選手、ここで敗北か!?」
チノ「心配ありません、予想通りです。しかし…」コロン…
忍「1ですね。」
かおす「あばばばば!?1だけで大丈夫でしょうか?」
チノ「1でも充分です。」
忍「はうっ」
チノ「チェックメイトです。」
かおす「なんと!?」
忍「負けました…。」
若葉「ただいま戻りました」
チノ「おかえりなさい」
かおす「おかえりなさい」
忍「チノちゃんは相変わらず強いですね。」
若葉「流石、転生前によくチェスをやってただけありますわ」
チノ「あ、ありがとうございます」
ローナ「こ、これは…!?」
若葉「そう、『エンチャントダイス』ですわ。」
説明しよう!『エンチャントダイス』とは!?
チェスや将棋様なボードゲームに双六やカード、魔法などの要素を盛り込んだナラル島発祥のゲームだ!
〜用意するもの〜
駒 縦横24マスのボード カルタード
〜遊び方〜
試合前
@
縦横24マスのボードの上に
横4マス縦3マスの自陣の最前に24体の前一直線にしか進めない「インファンテリー」、その後ろに、前後左右に進めるが、斜めには進めない「ナパジェニー」と逆に斜めなら進める「キャバリー」、をそれぞれ3体、そして一番後ろに全方向に移動できる「キング」を一体、前ならば縦でも斜めでも移動できるが、後ろには移動できない「ドラゴン」を2体配置しよう!
「インファンテリー」、「ナパジェニー」、「キャバリー」は、「ソード」、「ランス」、「バルディッシュ」という3タイプが一体ずつある。この3つの職業は三竦みの関係になっており、「ソード」は「バルディッシュ」に強く、「バルディッシュ」は「ランス」に強く、「ランス」は「ソード」に強いぞ!
A
次に、カルタードをシャッフルして、2人均等に分け、プレイヤーとボードの間に上から3枚ずつ
カルタードを配置しよう!
B
ジャンケンをしてどちらが先に打つか決めよう!
試合開始!!
まずはサイコロを振る。出てきたサイコロの目の数までそのターンの駒は動かせるぞ!
例えば、5の目が出た時、インファンテリーを動かすなら前に5マスまで、ナパジェニーなら、縦横のどちらかを5マスまで移動できるというわけだ!
移動したら、今度は相手のターン。相手もサイコロを振って出た目の数だけ駒を動かす。
そして、二つのコマが0マスの距離に向かい合うと、「一騎討ち」が始まるぜ!
〜一騎討ちの流れ〜
まず、作法として、お互いに「一騎討ち、エンチャント」と唱えて、3枚の手札(カルタード)のどれかを一騎討ちする駒に付与する。
一騎討ちでは、職業で有利な駒が相手の駒を取れるが、付与するカルタードの属性やレアリティによって逆に自分にとって不利な駒を取ることもできるぞ!
この判定は、駒が自動で決めるぞ!
ただし、「ドラゴン」は相手が「インファンテリー」、「ナパジェニー」、「キャバリー」だろうが、問答無用で駒を取れるぞ。
でも「ドラゴン」同士なら、カルタードを付与し、属性やレアリティが有利な方が勝ち取れるぞ!
取った駒は自分の駒となり、好きなタイミングで使用できるぞ
これらを交互に繰り返しながら進め、先にキング」を討ち取った方が勝利だ!
ね、簡単でしょ?
ローナ「懐かしいですね、私もよくやりましたわ。」
若葉「今日手に入れたカルタードがどんな効果を出すか、楽しみですわ。」
チノ「どんなカルタードが相手でしょうが、私は負けませんよ。」
かおす「あばばばば、えっと、今回はここまでです!」
今回は話の都合上オリジナル要素が多くなりました。
次回はチノ対若葉のエンチャントダイス対決です。
異世界が舞台ですから、魔法要素のある独特のゲームがあっても良いんじゃないかなと思い作ってみました。
アッシェンt…
まさかローナ姫からカルタードを貰うとは…!
(「ね、簡単でしょ?」ガクブルガクブル)
>>153
盟約に誓って(実はそっちよりも血界戦線のプラスフェアーから触発されてます)
位こそ違うけど、2人ともお嬢様ですからそこんところの価値観(?)は意外と似てると思いました。
忍「さぁ、始まりました!エンチャントダイス、若葉ちゃん対チノちゃんの対局です。実況は私大宮忍です。そして」
ローナ「はい、解説は私ローナがいたしますわ。」
かおす「あばばばば、私とセイラさんはコメンテーター兼観客です」
セイラ「…なんだこれ」
若葉「ジャンケンポン」
チノ「ジャンケンポン」
若葉「よし、では私からですね」
コロン…
忍「4ですね」
若葉「では、インファンテリー(ソード)を前に」
チノ「では私も…」
カラン…
ローナ「2ですね」
チノ「よし」
忍「ナパジェニーを横にスライドさせましたね。これは一体…」
ローナ「私の爺やが得意とした陣形ですね。」
若葉「1、ナパジェニー(ランス)を右に」
チノ「3、インファンテリー(バルディッシュ)を左、キングの目の前へ」
若葉「6、インファンテリー(ソード)をさらに前へ」
かおす「あばばばば、迷いのない動きが奏でるサイコロと駒の音、ASMRにしたいです」
セイラ「えーえすえむあーる?」
かおす「私がいた世界にある音響技術の一種です。すごく気持ちいいです」
カラン…トン…
コロン…ストッ……
カラン…
トットットン…
コロンコロン…
トントントントン
チンチロリン…
チノ「きましたね」
若葉「はい」
チノ「選びましたか?」
若葉「はい」
若葉「一騎討ち、エンチャント」
チノ「一騎討ち、エンチャント」
忍「始まりました、一騎討ちです!」
若葉 インファンテリー ソード
チノ キャバリー ランス
セイラ「駒だけを見るとチノさんが有利ですね」
若葉(チノさんから勝負を挑んだあたり、まだそんなに強力なカルタードは持ってないはずです。それに、今ここでレアカードを使っては、後々困るはず…)
チノ(前にしか進めないインファンテリーと、前後左右の斜め移動ができるキャバリー…損失が大きいのは私ですね。しかし、ここまで同じ駒を何回も前に押し出すのは、何かの罠でしょうか?念のために左右に防御特化の陣形を組んでますから関係ありません。それに私には…)
若葉「チノさん、その駒、いただきますわ」サッ
チノ「こっちと台詞です」サッ
カルタード付与!
ちなみに、付与の仕方は、カルタードを駒の下に敷く。
忍「2人が付与したカルタードは…」
若葉 レアカルタード『FRIDAY THE 13TH』
チノ レアカルタード『魔法校長(ダンブルドア)』
忍「駒の判定は…!?」
駒(若葉)『ぐわぁぁぁ』
駒(チノ)『取ったどー!』
ローナ「これは…凄いです!」
忍「どこがでしょうか?」
ローナ「一騎討ちは、職業が有利な駒でも相手の駒を取ることは難しいのです。何故なら、『相手は自分の駒が不利』だということはわかってるので[レアリティの高いカルタード、或いは特殊な効果を持つカードを『使わざるを得ない』]からです」
忍「ふむ」
ローナ「だから、有利な側の方は相手が使うレアリティの高いカードよりさらに高いカードを付与しないと駒を取られてしまいます。だからといって早い段階でレアリティ高いカルタードを使用したら後々苦労します。」
かおす「つまり、相手が出すでカードと同じレアリティじゃないといけないのですね」
ローナ「その通り!流石勇者様ですね」
セイラ「でも相手のカードのレアリティなんてわからないじゃない」
ローナ「それだけ2人が互いに考え、攻略してるのですよ」
チノ「流石です、正直取られることを覚悟してました」
若葉「お褒めいただき光栄ですわ。さ、続けましょうか」
チノ(さて、新しいカルタードは…ふむ)
若葉(次のカードはあまりよろしくないですね)
チノ「キャバリーを左後ろに3マス」
若葉「ナパジェニーを前に5マス」
チノ「インファンテリーをを1マス前に」
若葉「キャバリーを右前に2マス」
若葉(おや、チノさん私の駒を避けてますね。ひょっとしたら…)
若葉「一騎討ち、エンチャント」
チノ「一騎討ち、エンチャント」
若葉(駒も有利、相手も私を避けてます。このカードでも取れる…!?)
駒(若葉)『ぐわぁぁぁ』
駒(チノ)『取ったどー!』
ローナ「チノ様のカルタードの方がだったようですね」
若葉「そんな…まさか、私のコマを避けたのは…」
チノ「す…全て演技です(本当はあそこの駒を狙ってただけですが、若葉さんがこれで焦るなら…)」
チノ(しかし、あそこで自分が焦ってレアカード使ってしまったのは痛恨のミスです。仕方ありません、アレをやりましょう)
若葉「キャバリーを左前に3マス」
チノ「インファンテリーを前に4マス」
若葉「ナパジェニーを1マス前に」
チノ「キャバリーを右前に6マス」
若葉「ナパジェニーを4マス後ろ」
チノ「キングを左に4マス」
若葉「キャバリーを横に6マス」
チノ「若葉さんからもらったインファンテリーをセット」
若葉「インファンテリーを前にIマス」
チノ「ドラゴンを前に5マス」
若葉「!?」
ローナ「これは…どういうつもりでしょうか!?」
忍「どうしました?」
ローナ「ドラゴンはドラゴン以外の当たった駒を問答無用で取れますが後ろには進めません。つまり、うまく逃げれば簡単に動きを封じ込めます。」
セイラ「確かに、ドラゴンは自陣に攻め込んだ駒を排除するために使うことが多いわ」
チノ(やはり皆さんそう思ってるようですね…)
〜それから暫くして〜
若葉(あれからチノさんから何駒取れましたが…やはりあのドラゴンが邪魔です。)
チノ(やはり困ってますね、それが私の狙いです。)
若葉(仕方ありません)
若葉「ドラゴンを5マス前へ、一騎討ちします!」
チノ(やっぱり我慢できずに一騎討ちを仕掛けましたね。しかし、こっちには神話レアのカードがあります。これを付与します。ここで取られたらまずいですから)
駒(チノ)『ぐわぁぁぁ』
駒(若葉)『とったどぉぉぉ』
チノ「嘘!?」
若葉「私のカードは重ね掛けする必要があります。付与した時、ちょっとだけ重なるように駒におきました。」
チノ「な…なるほどですね…」
忍「それだと、重ね掛け専用カードが有利になりませんか?」
ローナ「ご安心ください、重ね掛け専用は自分よりレアリティが低いカードに弱いですので、駒の職業が不利だと負ける可能性が高いです」
忍「なるほどですね、しかしチノちゃんドラゴンを取られてしまいました。これからどう打つのでしょうか」
チノ「ま…まだ手はあります」カラン
チノ「キングを横に2マス。取り敢えず逃げます!」
若葉「それはどうでしょうか?」
ローナ「若葉様、取ったドラゴンを自身のキングの前へ置いてしまいました!」
チノ「……」
セイラ「もはやこれまでか?」
チノ「いえ、ここで諦めてはいけません。絶望的な状況でも、最後まで闘うのが礼儀です」
若葉「最後まで楽しみましょう」
チノ「おや、勝ちだと思ってますか?」コロン
チノ「ドラゴンを私のキングの前へ」
コロン
若葉「…ドラゴンを5マス前へ」
コロン
チノ「ドラゴンを2マス前へ」
コロン
若葉「キングを4マス前へ」
コロン
チノ「キングを1マス前へ」
若葉「向かってくるのですね。逃げるのをやめてもう一度挑もうと私に近づいてくるのですね。」
チノ「近づかなきゃ、キングを討ち取れませんから。」
忍「今他の駒を使えば、チノちゃんのキングを取れるのに何故そうしないのでしょうか?」
かおす「あばばばば、チノさんの真っ直ぐ進む覚悟を、若葉さんが受け取りましたね!」
若葉「決着をつけましょう」
チノ「はい」
若葉「一騎討ち、エンチャント!」
チノ「一騎討ち、エンチャント!」
忍「この一騎討ちが終わったら、そのまま勝った方のドラゴンがキングを討ち取りますね」
かおす「あばばばば、『法皇結界』は2枚も持ってなかったはずです」
セイラ「お互い迷いなく付与したあたり、2人とも相当レアなカードがあるのかな?」
ローナ「結果が楽しみですわ!」
続く
高レベルなバトル…!いいところで終わりますね…続きが気になります!
チンチロリン!
>>165
ありがとうございます!
テーブルゲームの描写は初めてですので楽しかったです。
チンチロリン!
若葉「決着をつけましょう」
チノ「はい」
若葉「一騎討ち、エンチャント!」
チノ「一騎討ち、エンチャント!」
忍「この一騎討ちが終わったら、そのまま勝った方のドラゴンがキングを討ち取りますね」
かおす「あばばばば、『法皇結界』は2枚も持ってなかったはずです」
セイラ「お互い迷いなく付与したあたり、2人とも相当レアなカードがあるのかな?」
結果やいかに!!
駒(若葉)『ぐわぁぁぁ』
駒(チノ)『取ったどー!』
若葉「あ、あれは!?」
チノが付与したカードは何故か『法皇結界』を示していた。
若葉「い、いつ買ったんですか?」
チノ「法皇結界は若葉さんだけが持ってますよ。よく見てください、このカードを」
かおす「?」
忍「?」
セイラ「?」
ローナ「あ!」
チノ「特殊カルタード『再現素描(ドーブルスケッチ)』。このカードは重なったりカードと同じ効果を発動します。買ったのではなく、福引で貰いました。『法皇結界』がどんなカードか知りませんでしたが、若葉さんのおかげでこのカードが役に立つとわかりました。」
若葉「あ〜、あの時使わなかったら…」
チノ「さて、ドラゴンを取ったところですし、トドメを指します。」
コロン
ストン
コロン
ストン
チノ「打ち取りました。」
忍「お見事です」
若葉「楽しかったですよ」
チノ「こちらこそ、手に焦る対局でした。」
セイラ「2人とも凄いね」
かおす「あばばばば、もうこんな時間です!」
ローナ「そうですね、そろそろお暇させていただきます…あら?」
若葉「……」ギュッ
ローナの手を掴んで離さない
若葉「せっかくですから、泊まって行きませんか?」
かおす「あばばばば!お泊りフラグですね!」
チノ「確かに、今帰ったら逆に寝るのが遅くなりそうです。」
ローナ「ぜ…是非!」
あれから私は勇者様達と過ごす時間がさらに多くなりました。
次の日
マオ「ダンジョンに潜る時はこういう棒を持って行くといろいろと便利なのじゃがなぜだかわかるか?ではローナ姫!」
かおす(なぜも何も、棍棒や丸太は最強の武器なのでは…)
ローナ「え…えっと…」
セイラ「ダンジョンの壁や床を叩いてトラップを探すのに使うんです」
ローナ「ありがとうございます」
ローナ「ダンジョンの壁や床を叩いてトラップを探すのに使います!」
マオ「全部聞こえておるぞ…」
チノ「私がいた世界ではビー玉でした」ボソッ
かおす「わかります、転がして床スイッチを押したりしますよね」コソコソ
〜買い物〜
ローナ「勇者様にお似合いですよ」
かおす「あばばばば、ローナさんの方が似合いますよ」ローナに髪飾りをつける
ローナ「まぁ…」
かおす「あばばばば、とてもお似合いです!こんな御姿を見られるなんて私は…!」
ローナ「勇者様に褒められて…私、感無量です!」
〜ローナ宅〜
ローナ「今日もとっても充実した1日でした。でも…何か足りないような…」
〜職員室?〜
マオ「休みだというのにどうしたのじゃ?」
ローナ「先生!勇者様がちっとも勇者らしくありません!」
マオ「ん?何を言っておるのじゃ?前からじゃろ?」
ローナ「勇者様といえばこの世界に破壊と混沌をもたらすあの極悪非道悪鬼羅刹こんこんちきな魔王からこの世界を救う尊いお方」
マオ「誰がこんこんちきじゃ…」
ローナ「はい?」
マオ「な…なんでもにゃい!続けよ…」
ローナ「はい。ですが普段の勇者様は授業を受けたりお弁当を食べたりショッピングをしたりと普通の女の子のよう」
マオ「姫も随分楽しそうに見えたが不満なのか?」
ローナ「不満なんてありません!すっごく楽しいです!」
マオ「ではよいではないか」
ローナ「それでも!私は勇者様の勇者らしいご活躍を見たいんです!」
マオ「そういえば夏休みに邪神を討伐したとか言っておったな。ほんまか知らんけど」
ローナ「邪神討伐!?そういうのです!そういうのをもっとください!どこかに討伐しごろの邪神とかいませんか?」
マオ「いるわけなかろう…邪神を旬の果物みたいに言うな。だいたいあやつは勇者といってもまだまだぴよぴよひよっこちゃんじゃ。勇者のクエストなぞさせられんわ」
マオ「先生…どうしても駄目ですか?」
マオ「駄目じゃ!教師としての責任…」
マネー、マネー、マネー♪
https://kirarabbs.com/upl/1573424448-1.jpg
https://kirarabbs.com/upl/1573424448-2.jpg
マオ「わかった!協力しよう!」
そしてまた数日後
マオ「大変じゃー!魔王が復活してローナ姫が攫われてしまったー!」
かおす「な、なんだってぇ!?」
マオ「復活した魔王は新たな魔王城を建てそこで勇者であるお主らを待ち構えておる。相手が魔王である以上勇者の剣を持つお主にしか姫は救えぬ!萌田薫子よ、ローナ姫を救うのじゃ!」
マオ(まー全部ヤラセじゃがな−)
かおす「あばばばば、まだ漫画は完成していません!」
若葉「今こそ、ローナさんに買ってもらった神話レアカルタードを使う時が来ました…!」
チノ「今の私たちで倒せるのでしょうか」
セイラ「とにかく、急いで準備しないと!」
忍「私も何か役に立てば良いのですが…」
マオ(盛り上がってるこやつらを見てると心苦しいのう…先に謝っておく。すまぬ!)
〜新魔王城〜
マオ「今帰ったぞー」
ローナ「お帰りなさいませ。いかがでしたか?」
マオ「万事抜かりない。勇者達はこちらに向かっておる」
ローナ「まぁ!ついに勇者様のご活躍が見られるのですね〜!」
マオ「それにしても、この城をいつの間に建てたのじゃ?」
ローナ「いつかこんな日が来ることもあろうかと魔王城を建てておきました!」
マオ「いやいやいや、どんな日じゃよ?」
忍「これが魔王城ですか。なんだか、すごい見た目ですね」
かおす「なにゆえ もがき いきるのか? ほろびこそ わが よろこび。 しにゆくものこそ うつくしい。 さあ わが うでのなかで いきたえるがよい!」
セイラ「なんで勇者が魔王みたいな台詞言うの?」
かおす「せっかくここに来たので、つい」
チノ「気持ちはわからなくはありません。行きましょう」
いざ入城!
セイラ「薄暗いね」
ゴゴゴゴゴ……
チノ「この音は?」
忍「私です、お腹なりました。恥ずかしいです」
セイラ「シノはこけしでしょ?お腹がなるわけ…あ、あれは!?」
若葉「トラップですわ!」
かおす「あばばばば、某冒険映画で見ました!」
忍「テッテレッテー♪テッテレー♪ですね!」
チノ「最後の聖戦でしたっけ?」
かおす「クリスタルスカルでは?」
レイダース失われた聖櫃 です
セイラ「あの棒持って来ればよかったー!」
かおす「あばっ!」コケッ
セイラ「かおすちゃん!」
かおす「もはやこれまでです…ここは私を置いて逃げて下さい!」
チノ「こけただけじゃないですか!」
忍「かおすちゃんが居ないと誰が魔王を倒すのですか!?」
若葉「私があの岩を砕くわ!『救国戦闘機(スーパーマリンスピットファイア』、『破壊光線』!!」
岩「パカッ」
若葉「あら?」
忍「張りぼてですね…」
かおす「あばばばば、こんなのにびびってあんな台詞(ここは私を置いて行け)を言ってしまうなんて恥ずかしいです」
セイラ「でもよかったわ、本物だったら私達もやられてたかもしれないよ」
〜数分後〜
セイラ「モンスターよ!…ってあれ?」
チノ「最弱モンスターのポムルンですね」
かおす「ここって魔王城ですよね?」
〜魔王の部屋〜
ローナ「勇者様が私のために戦っているんですね〜…ってこれでは物足りません。一番弱いモンスターじゃないですか。先程の岩のトラップもハリボテでしたし…あら?あらあらあら? 」
かおす先生達を見守るための水晶に写っていたのは…
セイラ「なんと!?」
なんと!?
忍「お風呂です!」
チノ「これも何かのトラップでしょうか?」
かおす「さあ…あ、湯加減は丁度良いです。若葉さん、何かこのお風呂が安全かどうかを確認できるカルタードはありますか?」
若葉「残念ですがありませんわ…」
忍「みなさん、ここは私に任せてください!」
一同「え?」
忍「ここは私が自ら実験台になります!私ができることなんて、それしかありませんから!」
ポチャッ
かおす「あばばばば、早まらないでください!」
セイラ「そうよ!シノも私たちの大切な仲間だから!」
チノ「待ってください、私の『カフェドマンシー』で占いますから!」
忍「良いお湯ですよ〜」
一同「え?」
〜魔王部屋〜
マオ「回復ポイントまで用意してあってなんだか真剣味が足りません!」
マオ「う〜ん…姫はどうしたいのじゃ?」
ローナ「やはり伝説に語られるような試練こそが勇者様にはふさわしいと思うんです!たとえばトロールだってペシャンコの落下トラップ、待ち受ける魔界に住むデーモン軍団、一瞬でも油断すれば魂を奪ってしまう呪われた悪霊達!とかじゃないと」
マオ「そんなガチなの我だってやらんかったわ…」
ローナ「はい?」
マオ「いや、なんでもない!」
マオ「……のう姫よ…お主はあやつらを危険な目に遭わせたいのか?」
ローナ「え?だって勇者には危険が付きものじゃないですか…あら?ですが勇者様達にそんな危険なことをさせるのは…あら?あら?あらら?」
マオ(少し気づいたのか?)
〜回復ポイント(風呂)〜
セイラ「気持ちよかったけど、本当にここは魔王城かな?」
若葉「何を言ってるのですか?どう見ても魔王城じゃないですか」
忍「そうですよ、早くローナちゃんを助けに行かないと」
チノ「待ってください、セイラさんの言う通り、少し怪しいです。トラップも張りぼてですし、モンスターもポムルンなどの最弱級、こんな回復ポイントもあります。入学初日のダンジョンより易しい気がします。」
かおす「あばばばば、ひょっとしたら、私のようなよわっちい漫画家が勇者になってしまったから、その反動で復活した魔王も弱体化したのでは…」
忍「かおすちゃんも結構強いですよ?」
かおす「そんなことありませんよ」
セイラ「ここで考えても時間の無駄よ、次の部屋にいってみよう」
〜魔王部屋〜
マオ「ほれ。あやつらが次の部屋に行くぞ」
ローナ「まぁ!次は勇者様の素敵なご活躍が見られますよ!」
マオ「自信満々じゃな」
ローナ「はい!次に待ち構えているのは魔王四天王ですから!」
マオ「魔王四天王じゃと!?…まさかあやつらを!?」
マオ「ってなんじゃあの着ぐるみは!」
ローナ「何って魔王四天王ですよ。ほらそっくりです」
マオ「いや…これ…そのまま形にしちゃダメじゃろ」
〜四天王の部屋〜
四天王A「ついにここまで来たか、勇者達よ…だが残念だ、君たちの努力は我らが四天王の前に散る」
四天王A「俺の名は『ロドニー』」
四天王B「シェフィールド」
四天王C「ユニコーンです」
四天王D「千代田智絵里よ」
かおす「あばばばば、1人日本人がいます!転生者ですか?」
智絵里「流石勇者パーティ、私が転生者だとすぐにわかったようね!」
チノ「いやいやいや、名前ですぐにわかりますよ」
若葉「ここは日本人同士、話し合いで決めましょう、どうか魔王様の部屋へ案内してくれませんか?」
智絵里「案内したい気持ちはやまやまですが…(あれ?どうやって拒否しようかな?)」
智絵里[『脳内通話(テレパシー)!』ねぇ、これどう答えたら良いかな?]
ロドニー[簡単だ、「私は許そう、だがこいつらが許すかな?」と言えば良い]
智絵里[なるほど、ありがとうございます]
智絵里「私は許そう、だがこいつらが許すかな?」
セイラ「結局戦わなければならないのね」
〜魔王部屋〜
ローナ「ちなみに、あの中に入っているのは私のボディーガードであり我が国が誇るソードマスター、グラップラー、アーチャー、アークウィザード…ラパネスタ王国最強の4人ですから!』
マオ「リアル魔王四天王より強いかもしれぬぞ…」
ロドニー→ソードマスター
シェフィールド→グラップラー
ユニコーン→アーチャー
千代田智絵里→アークウィザード
〜四天王の部屋〜
ユニコーン「私が先手を撃つよ。配置について、エンジェルズ!」
セイラ「四天王がなんだろうが、さっさと倒すわよ!」スチャ
かおす「あばばばば、眼鏡装着しましたね!」
セイラ「本当は恥ずかしいけど、一番得意な弓術は眼鏡なしだとできないのよ」
ユニコーン「行くよ!」
セイラ「ユニコーンは私が相手するから!」
ユニコーン「発射!」
セイラ「えいっ!」
セイラとユニコーンが向かい合って矢を放つ
すると…
???「うぉっしゃぁぁぁ!!」
ユニコーンが放った矢から小さな妖精のような何かがなんか叫びながら現れ、放たれた矢を槍のように持ちセイラの矢を弾く
セイラ「何!?」
ユニコーン「よくやったナタリー、そのまま体勢を整えて!」
ナタリー「OK!」
ユニコーン「これが私の弓術、『個性的女性達(チャーリーズエンジェルズ)』よ!精霊達と意思疎通して矢を操作するのだ」
ナタリー「そして!『炎の付与』!!」
かおす「ちっこいのが振り回す矢が火を吹いた!?」
ナタリー「そいや!」
ナタリー炎を上げる矢をセイラに斬りつけようとするが
セイラ「よっと」
間一髪、ギリギリでかわす!
ナタリー「着弾、残念だけど本体には当たらなかった…」
ユニコーン「了解、まだ矢はあるから大丈夫よ!ディラン、アレックス、準備ははできてるか?」
ディラン「とっくにできてるよ」
アレックス「いつでもどうぞ!」
ユニコーンと戦う精霊はナタリー、ディラン、アレックスの3人。ナタリーは炎魔法を、ディランは水魔法を、アレックスは雷魔法を矢に付与することができる。
チノ「流石四天王…やはりこの城は本物でした…」
チュドーン!!
チノ「うわっ」
智絵里「貴女の相手は私です。ロッドの持ち方が変よ、右手をもう少し上に、小指に力を入れてね」
チノ「は…はい、ありがとうございます」
チノ「ではこの持ち方で撃ってみます」チュドーン
チノ「なるほど、確かに撃ちやすいです。火力も上がってます」
智絵里「でしょ?この持ち方が基本!ロッドの扱い方はまだまだ色々あるよ、一緒に頑張りましょ!」
チノ「はい!」
かおす「あばばばば、私はえっと…」
ロドニー「俺が相手をする」
かおす「速い!」
ロドニー「今のを避けるのは普通に凄い、流石勇者だ。『気弱』だけど『無力』では無い。」
かおす「えっと…」
ロドニー「さぁ来い!」
かおす「あばばばば、スパルタ教官ですぅ…!」
若葉「では、私がお相手するのは、えっと…お名前は…」
シェフィールド「シェフィールド…シェフィと呼んで。」
若葉「わかりました。小橋若葉と申します」
シェフィールド「凄い丁寧な口調ですね。いいとこのお嬢さんかな?」
若葉「転生前はそうでした。今は冒険者学校に通う学生ですわ。さ、お話はここまでにしましょう、『雷撃』、『火炎弾(メラ)』!!」
シェフィールド「そいっ」
若葉「あら!?」
若葉が撃った魔法弾が突如スライムのようになってして地面に落ちた
若葉「一体これは…!」
シェフィールド「君の身体に宿る圧倒的魔力に一瞬ビビッちまったが、どうやら僕の固有魔法『対魔粘着(アサギ)』の敵じゃないな」
説明しよう、シェフィールドの固有魔法『対魔粘着(アサギ)』は、防魔法性の高い透明なスライム状の物質(シェフィはこれをアサギと呼んでる。)を生成、操る能力だ。
若葉が撃った魔法弾はスライム化したのではなく、魔法弾の周りをアサギが覆い被さり重くなって落下したのだ。
若葉「正攻法じゃダメな様ですね。ならば!『法皇結界』に『火炎弾(メラ)』と『赤い彗星(シャアザク)』を重ね掛け、目標はシェフィさんです!」
シェフィールド「多方向から通常の3倍の速度で射撃した所で、結果は同じだ!」
シェフィールドは法皇結界から撃ち出された魔法弾をアサギで包んでいくが…
シェフィールド「しまった!」
よそ見をしたシェフィールドの足が法皇結界の糸に当たり、その際に発射されて魔法弾がシェフィールドを直撃!!
シェフィールド「痛た…今度はこっちの番だ。そいっ」
シェフィールドが撃ち出したアサギが若葉に直撃!
若葉「うぐっ…オェ…」
シェフィールド「内側に響くだろ?」
これは、常温に晒して固まった餅の様にアサギの表面を乾燥させ撃ち出し、若葉に当たった瞬間へばり付くように潰れその衝撃が若葉の服から皮膚、皮膚から体内へと伝わり骨を砕きその骨の破片で内臓を傷つけるのだ。
シェフィールド「今のはまだ本気で当ててないから、骨まで響かせてない。しかし、私がこれを本気で連射したら、君は五臓六腑をシェイクされ内側から溶ける様に死ぬ(直球)」
若葉「怖っ」
シェフィールド「ただスライム状の物質を操るシンプルな固有魔法、みんなは『なんかキモい』とか『下らない』と冗談まじりに言ってるが、『くだる』『くだらねー』ってのは所詮頭の使い方ひとつさ」
シェフィールド「さぁどうする?どう仕掛ける?君の魔力はぶっ放すだけじゃないでしょ?」
若葉「どうしましょう…」
チノ「そんな強大な魔法弾、私も撃てるのですか?」
智絵里「撃てる撃てないじゃい、『撃つ』んだよ。撃って行こう!」
チノ「はい…」
ナタリー「行くぜ行くぜ行くぜぇぇぇ!!」
アレックス「もっと矢ァ放てよ!全部私が弾くけどなぁ!!」
ディラン「こんな撃ち合い、訓練にもならねぇなぁ!」
ユニコーン「そんな風に撃っててもね、当たらないんですよ、私達には」
セイラ「くっ…」
ロドニー「君の名前と職業を聞いてなかったな…答えてくれ、このくらいの攻め合いねら会話もできるだろ?」
かおす「も…もえ…(どうしよう、萌田薫子と名乗るのが久し振り過ぎです)か、かおすです(異世界だからいっか)!職業は『勇者』と『漫画家』です」
ロドニー「かおす…職業が2つ、智絵里と同じ転生者だな。漫画家って確か絵に直接台詞をつける作家だったっけ?」
かおす「そ、そうです。そしてその作品がある程度区切りがつくと登場人物を召喚できるそうです。私はまだ召喚できませんが…」
ロドニー「なるほど」
ロドニー「いいか?全ての動きには『スキ』がある。自分の攻撃のどのタイミングで『スキ』が生じるかを把握し、相手より早く相手の『スキ』を見極め『突く』のだ。」
かおす「はい!」
ロドニー「また、剣には行くべき『刃の軌道』と言うものがあり、剣はそれを知っている。だが剣は自ら動けない。だから『剣の声を聞き』、『剣と一体になる』ことで、剣士は敵を斬ることができる。何も難しいことではない、丁度作家が凄く調子良い時に握るペンと同じ感覚だ。自分が初めて剣と一体になった時のことを友達の小説家に語ったらなんかそんなこと言ってた。」
かおす「なるほど…」
ロドニー「『動きのスキ』と『刃の軌道』この2つを利用出来る者こそ、『真の達人』だ。かおす、君はこの戦いで真の達人になれるかな?」
かおす「な……」
かおす「なります!」
ロドニー「いい返事だ、だが今回はここまでだ。次回まで暫く待ってくれ」
かおす(急にメタいこと言いますね…この四天王は…)
つづく
ロドニー「所であのこけしはなんだ?」
かおす「忍です。彼女も転生者です」
途中何故かペンギンの画像が投稿されてしまったことをお詫び申し上げます。(写真フォルダに家族写真が無くてよかった…)
以後気をつけます
ペンギンかわいいです()
ゲームは相手のカードのコピー…!素晴らしい勝利でした!
撃てる撃てないじゃない、撃っていこう()
知識の広さと応用が凄いです。
自分は偏ってるタイプなので元ネタが全部わかるわけではないですが話を理解する上では問題ないのも良いです。
>>194
毎話コメントありがとうございます。
コウテイペンギン可愛いですよね。
ゲームの決着はポケモンの動画見てて思いついたのはここだけの話
おそらく智絵里は今作最大の謎キャラかも知れません。
>>195
興味持つ時は広く浅くハマれば深くをモットーにしてますので。
応用はジョジョの戦闘を参考にしてます。
シェフィさんの技の元ネタは粘着榴弾という戦車の砲弾がモチーフです。
ペンギンの件、イレギュラーズに使用してもいいですよ。(寧ろ出来るならお願いします)
前回までのあらすじ!
ローナ姫を救うために魔王城に突撃した勇者かおす達!目の前に立ちはだかるのは魔王四天王!!戦術、経験、魔力、体力、メンタル…どれを上げても彼らには敵わない…どうする!?かおす達!!
ロドニー「逃げ腰になってるぞ。そんな体制だと刃は当たらない。」
かおす「は、はい!」
ロドニー「動揺している。『焦り』は人を束縛する。まずは深呼吸して心を落ち着かせるのだ。」
かおす「ロドニーさん!」
ロドニー「なんだ?」
かおす「ロドニーさんの攻撃を躱すのに精一杯で、深呼吸できません!」
ロドニー「戦場で敵に『ちょっと待って』なんて言えるか?」
かおす「あばばばば……」
智絵里「『取れて3日目、漬け込んで3週間、熟成フレッシュチェリーシャワー』!!この様に、指の力加減を小刻みに変えながらロッドを振動させることで、広範囲に弾幕を張ることが出来るのよ!」
チノ「なるほど…」
智絵里「また弾幕効果により、弱いカードを強化することも可能。さっきの弾幕にこの鉄の破片をばら撒くだけのシンプルなカルタードを重ね掛けすることで…」
智絵里「邪悪な力を聴牌する、煌く夜桜咲かせましょう『ヒーローズ・メタルブリザード』!!」
チノ「おぉ!」
かおす(あばばばば、どこかで聞いた呪文が聞こえました…)
ロドニー「よそ見をするな」
セイラ「(撃ち続けても、相手は矢を簡単に弾いてしまう…)どうすれば…」
ユニコーン「だぁかぁらぁ!そんな風に放ってもねぇ、あたらねぇんだよ!同じように何回も何回もぬぁんかいもぉなぁ!結果は同じなんだよ!」
ナタリー「もう飽きてきたよ」
アレックス「同じ方法がダメなら人はどうすべきなのか、コイツはしらないのか?」
ディラン「ねぇ、もう終わらせよう」
ユニコーン「エンジェルズも退屈して来たし、トドメを指すとするか。アレやるぞ!」
ナタリー「あれね!」
アレックス「やるか!」
ディラン「せーのっ」
ナタリー「エンジェルパワーdeGO!!」
アレックス「エンジェルパワーdeGO!!」
ディラン「エンジェルパワーdeGO!!」
シェフィールド「どうした?もう攻撃の手段が無くなったのか?」
若葉「正面からの詠唱も法皇結界による多方向もだめ…1番の問題は自分のカードを全部把握し切れてない所ですわ…待って、これならいけるかな?」
若葉「魔法弾がダメならこれならどうでしょうか、『法皇結界』に『爪楊枝』を重ね掛けです!」
元々は唯爪楊枝が入ってるだけのカルタード、しかし、法皇結界を重ね掛けしたら…
シェフィールド「うわっ!危なっ!やばっ!」
多方向から爪楊枝が飛んでくる。普通に怖い
若葉「これなら…あれ?」
ブラ〜ン
若葉「爪楊枝が…浮いてる?」
シェフィールド「魔法弾がダメだから物理攻撃に変えたのか…なるほど、だが私の方が一歩早かった様だな。アサギを糸状に伸ばしてそれを何本も張り巡らせておいた。今の私に近づくものは、全てこのアサギの糸に引っかかってしまうというわけだ」
ロドニー「え!こんな狭い所でソレ発動しちゃうの!?」
かおす「これが『スキ』ですね!」
ロドニー「甘い」
かおす「あば…」
ロドニー「でも、そういうことだ。今のはまぁ、あからさまだが、そんな感じで常に敵の動きのスキを見極める様に」
かおす「はい」
ロドニー(あの結界、剣に当たったら切れ味悪くなるんだよな…)
シェフィールド「あと覚えてるか?さっき君がぶっ放した魔法弾を…私が包んだ君の魔法弾を!」
突如、前回シェフィがアサギで包み込んだことで地面に落ちてた魔法弾がシェフィの手の動きに合わせて浮かび上がる
シェフィールド「こうやって、地面に落ちてる魔法弾を包んだアサギに糸を繋げば…この様に、簡易的なハンマーが出来る!」
若葉「!?」
シェフィールド「喰らえ!ハンマーの高速回転、打ち砕いてやるぜ!」
この時、普通人はどうするか?
大体は避けるか何か持ち物を縦に使うか、それとも反撃するかのどれかだが…
若葉「……」
シェフィールド「どうした?なぜ動かない、このまま諦めるつもりか!?」
シェフィールドのハンマーが若葉に直撃
シェフィールド「……え」
しかし、若葉はなんてことなさそうな立ち方だった
シェフィールド「何故だ…何故痛がらない…骨も砕かれるほどの衝撃だぞ……!?」
若葉「確かに、当たった瞬間は気絶しそうでした。ハンマーを振り回して勢いつけてる間に、服の中に張り巡らせておいたのです。私の『法皇結界』と回復カルタードを」
シェフィールド「な、なんだと!?」
若葉「『全札総重掛詠唱砲』、この距離だと、変なゲルで包むことも出来ないでしょう」
シェフィールド「うわぁぁぁぁぁ!!」
ユニコーン「これで最後だ!必殺弓術、『風神雷神三連装砲(ストームライダー)』!!」
説明しよう!相互増幅回転三連装砲とは、3本のやや羽が大きな矢を束ねて射出する技だ。
まずナタリーとディランが其々炎魔法、水魔法を付与しながら矢を振り回す。その際、熱と水により周りに細かい湯気や霧と同時に矢を回転させる気流が発生する。
そこをアレックスが雷魔法を付与、雷が細かい湯気や霧を伝っていく。
なんか細かい文で分かりにくいかもしれないが、要は『雷雲を纏ったドリルの様に回転する矢を放つ』というわけですね。
ユニコーン「終わりだぁぁぁ」
セイラ『冷凍』
ナタリー「ユニコーン、奴が急に消えたぞ!」
ユニコーン「どういうことだ?」
アレックス「違う!下に滑り込んだんだ!」
ディラン「足元を冷凍カルタードで凍らせて滑りやすくしたんだ!」
ユニコーン「全員すぐに戻れ!」
ナタリー「もうこっちの攻撃は奴に届かない!」
アレックス「間に合わない!」
セイラ「取った」
ロドニー「ふむ、勇者の剣にはなんかすごい力があるのだな。」
かおす「……」
ロドニー「ところで、私の剣『双葉鈴木龍』にも、ちょっとしたギミックがある。『双葉鈴木龍・連結刃形態』!!」
ロドニーの剣が分裂して鞭の様に伸びる
かおす「あばばばば、蛇腹剣ですね。まさか本当に見られるなんて…」
ロドニー「感心してる場合かな?」
ロドニーが『双葉鈴木龍』を振り回す。
すると…
かおす「あばばばば、なんですかこれは…!」
突如、かおすの周りに虹色に光るいくつもの『何か』が現れる
ロドニー「これが…『双葉鈴木龍・星屑襲撃(スターダスト・ストライカーズ)』」
かおす「あばばばば…痛っ!なんだこれは、全身に刃物が飛んでくる様な…」
かおすを斬り付けているのは、ロドニーの双葉鈴木龍の刃の一部だった。
カブトクラゲという生物がいる。下のgifの様に、彼らは虹色に光ってる様に見えるが、これは光っていない。身体の表面の毛を波打たせることで光を反射させてディスクの裏側の様に輝いているのだ。
https://kirarabbs.com/upl/1574720252-1.gif
https://kirarabbs.com/upl/1574720252-2.jpg
ロドニーの星屑襲撃も同じような原理で輝いている。蛇腹剣を限界までに伸ばして新体操のリボンのように高速にそして細かく回すことで周囲の光を反射させてるのだ。
かおす「痛っ…広範囲からの斬撃までできるなんて…これじゃスキがありません…あ痛た…こんな時はどうすれば…痛っ…」
若葉「危ない!『回復(ヒール)』!!」
かおす「あ、ありがとうございます」
かおす「そうだ、この刃はファンネルじゃなくて糸で繋がってるはずだから、適当に剣を当てたら引っかかるかな…だめでした、届きません…」
忍「みなさんがあれだけ頑張っているのに、私は…」
智絵里「ブラックサンダー!」
チノ「ホワイトサンダー!」
智絵里「光の一族の美しき魂が」
チノ「邪悪な心を打ち砕く!…合ってますか?」
智絵里「合ってるよ」
忍「私はいつも見てるだけ…」
若葉「シェフィさんを倒した所ですし、とりあえずかおすちゃんを…」
シェフィ「まだ終わらんよ!」
若葉「ど…どうして!?至近距離で撃ったはずなのに…!!」
シェフィ「当たる直前、アサギを繭の様に全身に纏った。この状態だと息ができない上解除も難しいから基本使いたくない。」
忍「私も……」
セイラ「嘘…」
ユニコーン「真剣白刃取りならぬ…真剣白矢取りかな?」セイラが放った矢を気ぃ張って素手で取った。
ナタリー「流石ユニコーン、私たちが出来ないことを平然とやってのける!」
ディラン「そこに痺れる憧れるぅ!」
アレックス「そこに痺れる憧れるぅ!」
忍『私も戦いたい、みんなを助けたいです!!』ピカッ!!
ナタリー「な、何!?」
セイラ「この輝きは!?」
かおす「あばばばば、忍さんの頭が…」
「「「「「「「「金色に輝いてる!?」」」」」」」」
ロドニー「なんかよくわからないがこれ以上戦闘を継続するのは危険だ!勇者達よ、今回は俺たちの負けだ!次の部屋が魔王様の部屋だから進が良い!!やられたー!」
シェフィ「ぐわー」
智絵里「やーらーれーたー」
ユニコーン「セイラさん、貴女の戦いぶりは良かったよ。この子は最近手に入れた風邪を付与する精霊『ボスレー』だ。君のパートナーとして共に戦うが良い」
ボスレー「ぼ、ボスレーです。これからよろしくお願いします…ユニコーンさん、短い間でしたが、ありがとうございます。」
セイラ「ボスレーね、私エレノワール・セイラン、セイラと呼んで。よろしくね。」
四天王一同(我ら4人、姫様が幼き頃よりお仕えしてきた…)
四天王一同(姫様の幸せこそが我らの願い…あれほどまでに姫様を想ってくれるとは…よいご友人ができましたね。姫様)
ローナ「勇者様の戦いっぷり素敵でしたのにいいところで終わっちゃいました」
ローナ「あの忍さんの光はなんだってのでしょうか?」
マオ「ローナ姫よ。そろそろやめにせぬか?勇者らしく戦うあやつらが見たいという姫の願いはもう叶ったであろう。もう満足じゃろう?」
ローナ「いいえ!この後はいよいよ魔王との決戦なんですよ。勇者物語のクライマックスなんですよ。ここでやめるだなんてとんでもないです!」
マオ「ふむ…では今日のあやつらを見てどう思った?」
ローナ「来てくださったときは本当に嬉しかったです。罠の時はハラハラして。戦う姿は本当に素敵でドキドキしました。ですが…どうしてでしょう…胸がチクチクします…」
ローナ「あんなにも憧れた勇者様の活躍ですのに…」
マオ『16年前から君は、透き通るように純粋だった。 その水晶の輝きが、私の才能を刺激してくれたァ…! 君は最高のモルモットだァ! 君の人生はすべて、私の、この手の上でっ…転がされているんだよォ! だぁ―――ははははははっはーはははは! ブゥン!デ・デンジャラスゾン・ビ!デ・デンジャラスゾン・ビ!』
マオ「よく見ておくのだぞ。勇者と魔王の戦いを」
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マオ「よくぞここまで来たな勇者よ」
かおす「魔王!ローナさんを返してください!」
マオ「フフフフフ…そーれ!」
セイラ「なにこれ!?」
若葉「結界ですね、シェフィールドのより強力です」
マオ「助けたくば我を倒すがよい…そなた一人の力でな!」
かおす「あばばばば、やはり一騎打ちですね」
マオ「そなたに問う。なぜ姫を求める?そして何故漫画を描き続ける?富か?地位か?名声か?」
かおす「違う!この萌田薫子が金やちやほやされるためにこうして勇者やってマンガを描いてると思っていたのかァーッ!!」
かおす「では勇者だからか?魔王を倒すのは勇者の運命だからな」
かおす「その血の運命〜♪じゃありません!全部違います!お姫様だからとか勇者だからとかそんなの関係ない、ローナさんは…私達の大切な友達だからです、だから助けるのです、そして私は『読んでもらうため』にマンガを描いている!『読んでもらうため』ただそれだけのためだ。単純なただひとつの理由だがそれ以外はどうでもいいのだ!」
ローナ「(私の事を姫ではなくローナと呼んでくださっていました…では私は…私はあの方を…)
かおす「ロドニーさんの言う通り、全ての動きにはスキがありますね…」
かおす「この程度の弾幕、ロドニーさんの剣術と比べたら、スキだらけです!」
マオ「こ、この動きは…!?」
かおす「ローナさんを返してもらいます!」
マオ「う、嘘やろ!?あかん!!」
ローナ「やめてくださーい!!」
ローナ「ごめんなさい…すべて私の我儘なんです…魔王が復活したことも…私が攫われたことも…全部…嘘なんです…本当にごめんなさい!」
セイラ「ていうことは…」
チノ「やはり…」
若葉「わー…」
忍「これはこれは…」
かおす「ドッキリですね」
ローナ「私は幼い頃から勇者様に憧れていました。いつかこの物語のように素敵な勇者様に出会えると思ってました」
ローナ「ですが私は物語にのみ囚われずっと本当の事を見ていなかったのです…」
かおす「?」
ローナ「あなたです勇者様…いえ、ユーリア・シャルデット様。私はずっとあなたに理想の勇者を重ねて本当のあなたを見ていなかったのです…」
かおす「そ、そうですか…。でも良かったです。ローナさんがなんてことなくて…」
若葉「そういえばこの人だれですか?」
セイラ「偽物魔王だよね?」
チノ「すごく強かったですけど」
かおす「あの〜…どちら様ですか?」
マオ「我じゃ我!」
忍「先生!?」
セイラ「嘘…」
若葉「全然気づかなかったです」
チノ「変装のカルタードですね」
かおす「あばばばば、マオ先生を思いっきり斬ろうとしてしまいました、ごめんなさい!』
マオ「フン。その程度の腕で我を斬ろうなど100年早いわ。ではな、明日も遅刻するでないぞー」
〜翌日〜
ローナ「この前のお詫びにお弁当を作ってきたんです。よかったら食べてください」
チノ「これがロイヤル弁当…すっごいゴージャスっすよ」
ローナ「いえ…あの…」
ローナ「初めて作ったんです。お口に合えばよいのですが…」
若葉「とっても美味しいですよ」
チノ「うん、美味しいです」
かおす「あばばばば、料理もできるなんてすごいです。」
忍「…食べたい…でも食べれない…」
かおす「まぁよかった!ありがとうございます薫子」様」
かおす「あの、薫子じゃなくてかおすでいいですよ」
ローナ「で…ですが…」
かおす「本名よりも、ペンネームで呼ばれた方が落ち着きます。」
ローナ「…はい!かおす!」
続く
おまけ
〜寮〜
かおす「あばばばばばばば!!!!」
セイラ「どうしたの!?」
チノ「夜中に起こさないでください」
若葉「怖い夢でも見たのですか?」
ボスレー「zzz」
忍「zzz」
かおす「いえ…ついに…ついに私の漫画が…」
かおす「とりあえず完成しました!」
>>217
いつもコメントありがとうございます!
果たして、シノに備わった『何か』とは一体…
マオ先生の台詞はそのままで、かおす先生に違う漫画家が舞い降りてるのに会話がほぼ噛み合ってるのが面白いです。
シノ…こけし…金髪化…既視感が…。
かおす「出来ました!私の漫画!!」
一同「おぉー…」
セイラ「ちょっと見せてよ」
若葉「私も気になります!」
かおす先生の異世界での作品は、登場人物を召喚したときを考慮して、世界観はなるべく今自分の住んでる世界に近づけており、ストーリー異世界であったことをベースに描かれている。
また、登場人物は…
チノ「可愛らしい絵ですね。私はこの元気な子が気に入りです。」
忍「この金髪の子、可愛いです…あれ?」
忍「この子…」
チノ「どこかで…」
若葉「見たことがあります…」
セイラ「えっと、この子達を召喚するのかな?」
かおす「そ、そうですね…」
ボスレー「おはよ…」
忍「誰ですか?この方は…」
若葉「知らない人ですね…」
セイラ「この子はボスレー、この間の四天王(仮)戦の時、ユニコーンさんから貰ったの。」
ボスレー「よ、よろしくお願いします。」
チノ「そういえば、四天王戦で思い出したのですが、あの時忍さん光ってましたよね。あれって結局何だったのでしょうか…」
かおす「で、出来ますか?忍さん」
忍「どうでしょうか…」
若葉「力んだら出てきたりして。」
セイラ「そんなうん…ごめん、なんでもない」
忍「やってみます。ウ-ン…」ピカッ
「「「「出来た!?」」」」
かおす「ど、どうなるのでしょうか…」
ゴトッ
「「「「!?」」」」」
セイラ「なにこれ…ゴーレム…?」
かおす「綺麗な造形ですね。それにメイド服を来てます。でも私の部屋にこんなものありませんでしたよ。」
若葉「ていうことは、忍さんが召喚させたのでしょうか?」
忍「そんなはずがありません。私は金髪同盟です。召喚できるなら金髪少女がでてきますよ?」
チノ「まだ召喚能力とは決まってません。こんな時こそ、私の『カフェ・ド・マンシー』ですね。」ゴクッ
ボスレー「結果やいかに…」
チノ「うーん…あまり良くない、寧ろ悪い結果が出てます。」
若葉「というと?」
チノ「このシミは『逃げられない運命』、こっちのコーヒー渋は『立ちはだかる敵』、『忠誠』、『再戦』ですね。」
かおす「あばばばば、少年漫画の敵みたいですね。」
セイラ「じゃあ起こさないほうがいいのかな?『逃げられない運命』ってなんだろう…」
ボスレー「『再戦』も気になります。皆さんは過去にこの方と戦ったことはありますか?」
全員が首を横に振った。
???(ゴーレム)「ここはどこ?私は誰?」
チノ「どこかで聞いたような台詞で起き上がりました。」
若葉「記憶をなくしてるようですね」
かおす「あばばばば、学校に連れて行ってローナさんに頼んでみるのは?」
セイラ「そうね、そうしま…ってもうこんな時間!」
ボスレー「やばっ」
チノ「ゴーレムさんも行きましょう」
???(ゴーレム)「か、かしこまりました」
〜学校〜
マオ「お前ら!遅刻ギリギリ…って!こやつは!?」
かおす「あばばばば、今朝私の部屋で見つかったゴーレムです。ローナさんに頼んでなんとか…」
マオ「(そんなことしたら我が元魔王だとバレてしまう…)いや、ここはまず我が預かる、お前達は教室にはいっておくのじゃ」
???(ゴーレム)「えっと…」
マオ(こやつ、もしかして記憶が無いのか?だとしたら都合が良い。ここで働かせて我と同居すれば…!)
〜数日後〜
かおす「完全にマオ先生と馴染んでますね、メイゴさん」
チノ「あれ?メイゴさんって名前は誰がつけたんでしたっけ?」
若葉「そういえば…」
あだ名あるある
あだ名の名付け親がわからない
忍「同居もしてるのですよね?先生家事とかしませんけどやっぱり2人で外食してるのですか?」
マオ「炊事は既にこやつの領分になっておる」
女戦士「この…泥棒猫!」
マオ「はよ授業の準備をせんかい」
https://kirarabbs.com/upl/1575856945-1.jpg
https://kirarabbs.com/upl/1575856945-2.jpg
〜放課後〜
メイゴ「お疲れ様です」
マオ(お主の記憶が戻ったらどないしよ〜という心労がほとんどじゃがな!)
マオ「う〜ん…今日は同僚と一杯やって帰るかな〜」
女戦士「やった!」
メイゴ「そうですか。では先に帰ってお待ちしております」
マオ(こやつ…以前とはまるで…)
マオ「あ〜。やっぱり家でのんびりするかのう」
女戦士「あばばばば!!」
〜マオ宅〜
マオ「はぁ…何度も言うとるじゃろう」
メイゴ「ですが…」
マオ「そんな所で突っ立っておられては落ち着いて食えぬわ。これは命令じゃ」
メイゴ「かしこまりました。では失礼します」
「「いただきます」」
マオ「お、うまいのう」
メイゴ「はい。魚屋さんに秘密のお出汁を分けていただきました。なんでもサバ魚人の残り湯なる商品名だとか」
マオ「あまり詳しく追求しない方が幸せかもしれぬな…」
マオ(なんちゅーか…悪くないものじゃな…って!我がこやつを傍に置いてるのは監視のためじゃろうが!)
〜数日後〜
ローナ「こほん。ご報告します。記録の整理が一段落つきました」
かおす「おつかれさまです」
マオ「いやなんで我の家なんじゃ?」
ローナ「だって私もお友達の家にお呼ばれされたかったんですもの」
マオ「だから我は友ではなく教師じゃっちゅーとろーが!ちゅーか我の家ちょー狭いし!」
ローナ「こんなこともあろうかと失われた記憶を取り戻すための伝説レアを常々携帯しております」
マオ「スルーするな!いや、どんなことがあろうとじゃ!?」
若葉「よかったですねメイゴさん」
マオ(よくないよくない!そんなもの使われて記憶が戻られては困るのじゃ!)
マオ「待つのじゃ待つのじゃ。そんな無理矢理ではなくもっと慎重に…」
ローナ『閉ざされし記憶の扉よ。祝福の光の下に開きたまえ!』ピカッ
メイゴ「……」
ローナ「駄目でしたか…」
かおす「思い出しました!」
若葉「思い出しましたわ!」
チノ「思い出しました!」
セイラ「思い出した!」
ボスレー「そっちかい」
かおす「私たちはこの世界は2回目で…」
チノ「授業の一環としてダンジョン回ってたらかおすさんが勇者の剣を入手して…」
若葉「しばらくして魔王が復活したから城に行くことになって…」
忍「魔王と戦って過去に飛ばされた私達はもう一度出会ったのですね」
セイラ「あ・ん・た・が!禁断の魔法の呪文を噛んだせいでね〜!」
かおす「あばばばば!ごめんなさいですぅ…」
ローナ「つまり勇者様達は魔王を倒したも同然ということですね!ではこちらのメイゴ様は…」
チノ「私の記憶では魔王の間を守る最後の敵で四天王よりも強かったです」
かおす「あ、四天王だけど何故か3人しかいませんでした。」
ローナ「成る程…貴重な情報です!感激です!」
ローナ「ではとりあえずメイゴさんはラパネスタ王国でお預かりしましょう。さすがに魔王関係者を放置しておけませんし」
マオ(あの魔法でも記憶が戻らなかった以上もう我の正体を思い出すことはあるまい。これで我の平穏な生活も安泰じゃ。悪く思うでないぞ。何、あの姫のことじゃ。手荒な真似はせんよ…ん?)
メイゴ「……」
マオ(もしや…怯えておるのか?感情も持たないゴーレムが?)
メイゴ「何も…心配なさらずに」
マオ(お主…まさか記憶が!?)
メイゴ「それではこの身をお預けします。」
ローナ「悪いようにはしません。ご安心を」
マオ(落ち着くのじゃ我…見た目こそ人間じゃが奴は所詮ゴーレム…命を持たず命じられたことしかできぬただの…ただの…いや、違う。そんなものただの言い逃れじゃ。大切な仲間の危機から目を背けてはならん。)
マオ「忠実な部下を切り捨てて何が魔王か!」
メイゴ「魔王様…」
マオ「どうした萌田薫子。いや、伝説の勇者よ…我こそは魔王。このナラル島に君臨せし魔王である。ふははは!姫を救いたくば我が居城まで来るがいい。勇者よ。真なる絶望を再びその身に味合わせてくれようぞ!」
セイラ「嘘でしょ…」
若葉「先生が魔王なんて…」
チノ「でもあの姿も力も確かに自分達の記憶にある魔王です」
かおす「先生…」
ボスレー(ちょっと待って、新しくパーティーに加わって数日後にこんな事件が起こるなんて、これが悪運ってやつ!?)
セイラ「なんかもう大変なことになっちゃったね…」
チノ「うう…自分がまだ経験してない記憶が蘇るってのも不思議な感覚っすね…」
忍「思い出しただけで強さとか全然変わりませんけどね」
かおす「いえ、記憶があるだけで充分な強みです。実際過去に転生して前世の記憶を武器に無双する作品見たことあります。」
セイラ「どうする?」
若葉「それはもちろんローナさんを助けに…追いかけて…」
かおす「戦う…先生…いえ、魔王と」
忍「でもこのままじっとしていられません」
チノ「そもそもどこに行ったかすらも分からないです」
???「話は聞かせてもらった…」
セイラ「こ、この声は!?」
女戦士「どうやら私の出番のようですね!」
忍「先生!?」
ボスレー「この人も先生なんだ」
女戦士「このチェイサーのカルタードがマオ先生の元へ導いてくれるでしょう。私もいつも使っています」
かおす「ちょっと今聞き捨てならないセリフが…」
若葉「ありがとうございます。では…『我らに道を指し示せ…チェイサー!』…補足しました」
〜魔王城〜
マオ「わはははははははー!こうなれば魔王らしく勇者共を蹴散らしてこのナラル島を阿鼻叫喚の地獄絵図に変えてやるのじゃー!」
ローナ「おやめください!思わずノリノリになって引っ込みがつかなくなったからとはいえユーシャ様達は教え子ではありませんか!」
マオ「一言多いわ!」
マオりフン!お主とてこうなることは薄々わかっておったろうに」
ローナ「はい?」
マオ「え!?いや…ほらお主ってば…『案外…近くにいるかもしれませんね』や『これもまた世界が定めし一つの因果』ってな感じで意味ありげに我に近付いてきたじゃろ」
ローナ「あれは…勇者物語82巻第6章での暗黒騎士様の台詞をちょっと思わせぶりに口にしてみただけで」
マオ『なんじゃそりゃー!!』
ローナ「年頃の女達は皆通る道だとじいやも言っていました!だいたい先生もあのいかつい本体を普段はそのような愛らしい姿で隠してるあたり素養があるのでは?」
マオ「我はこっちが本体じゃ!なんかこう…あっちの方が魔王っぽいじゃろ?」
ローナ「つまりかっこつけていたのですね!」
マオ「うるさいのじゃー!!」
メイゴ「まぁ魔王様も秘密の部屋で密かに自作のポエムなどを書き…」
マオ「わーわーわー!なぜそれをー!」
メイゴ「はい。魔王様の事で存じ上げないことは何ひとつとしてありません」
マオ「ほう。一介のゴーレム風情が大きく出るではないか」
メイゴ「半永久的に稼働するゴーレムであるが故に魔王様方の存じ上げない勇者と魔王にまつわる真実、なども」
マオ「なんじゃと!?」
メイゴ「なんでしょうかそれは!勇者マニアとして聞き捨てなりません!」
マオ「構わん。今代の勇者があの緩さじゃ。どうせたいしたことでもなかろうれ」
メイゴ「それでは…かくかくしかじか…」
メイゴが色々語ってる間に、かおす達は魔王城の前に到着した。
セイラ「ついに来たね」
チノ「本物の魔王がいる城です」
かおす「なにゆえ もがき 生きるのか? 滅びこそ 我が喜び。 死にゆく者こそ 美しい。 さあ 我が腕の中で 息絶えるが良い…2回目です」
忍「しかし…やっぱり魔王とは戦わなきゃなのかな?」
セイラ「それが勇者ってものでしょ…」
かおす「そう…ですよね…でも先生ですし…」
「「「「「………」」」」」
ボスレー「みんな、アレ!」
メイゴ「魔王城へようこそ。勇者パーティーの皆様」
チノ「あ、メイゴさん」
メイゴ「まだその名で呼んでくださるのですね。魔王様の忠実な部下である私を」
セイラ「だってそれ以外呼び名無いし」
かおす「メイゴさんはメイゴさんです」
メイゴ「だからマオ様も魔王ではなくマオ様で呼ぶのですね」
メイゴ「さすがは勇者様。本当にお優しくそして甘い。であればこそ皆様にもお聞かせしましょう」
メイゴ「皆さんご存知の通り、遥か遥か大昔のナラル島、突如現れたその巨大な破壊の力を人々は魔王と呼び恐怖した。やがて勇者と呼ばれる存在がこれを討ち島に平和が戻った。けれども魔王は再び蘇る。そして勇者もまた現れて…そんなことが999度続いき今代の魔王様で1000代目です」
セイラ「なんかもう…」
かおす「深刻な魔王蘇り過ぎ問題ですね」
メイゴ「そういう運命ですので。魔王の力はあまりに強大。たとえ倒されようともいつか必ず力を取り戻し蘇るでしょう。故に力を取り戻す前に蘇らせ再び倒す。そんな運命になっているのです」
かおす「つまり代々の魔王は自力で蘇ったわけじゃないって事ですか?」
メイゴ「誰がその運命を用意したのかわかりません。わかるのは中途半端な状態で蘇らせた魔王の力を勇者が長い時をかけ削っていたということだけです勇者もその運命の一部。だからこそ都合よく魔王様の復活と同時に復活するのかとそして最後の勇者があなたです。999代に渡って力を削りつくされ最後に残った力…」
メイゴ「そうですね。わかりやすく言うのなら…皆様方が勝利したら魔王は完全に消滅し二度と蘇る事はありません」
かおす「え!?先生が…消えちゃう…?」
ボスレー「なるほど、私達が先生を殺すか、魔王の復活でナラル島が滅びるか…」
〜魔王城〜
マオ「はいはーい!どうせ我で最後ー!負けるために蘇らされるくらいならさっさと勇者めに滅ぼされた方がマシじゃー」
ローナ(私が憧れていた勇者様…それは魔王の力を削るためだけに誕生した運命の奴隷のような存在だった…)
〜魔王城前〜
セイラ「待って、そんなこと言われたら…」
メイゴ「ええ。戦えないでしょうね。あなた方であれば。今のあなた方では魔王様の足下に及びません。ですが勇者という存在は万が一を起こしかねない。さぁどうなさいますか?お優しく甘い今代の勇者様?それでは皆様のお越しを四天王、そして魔王様とお待ちしております」
忍「ど…どうすれば…」
チノ「先生を消したくありません、しかし魔王の復活も…」
「ちょっと待った!!」
かおす「あば!?」
「強大な力に屈するように」
「定められた運命からは誰も逃げられない、受け入れるしか無い」
「受け入れるからこそ立ち向かうことができる。」
「そして、その立ち向かう力を希望と呼ぶ!」
忍「こ、この声は!」
かおす「ロドニーさん!」
若葉「シェフィさん!」
セイラ「ユニコーンさん!」
チノ「智絵里さん!」
ロドニー「今回はドッキリじゃ無いようだな。」
つづく
特報
定められた運命
かおす「先生は本当にこの世界を滅ぼしたいのですか?」
望まぬ戦い 強大な四天王と圧倒的メイゴさん
???「そこだ!食い破れ!」
智絵里「この子…無敵か!?」
???「いくらでもやり直せる」
ユニコーン「真の覚悟はここからだ!」
セイラ「真の覚悟はここからよ!」
[ シェフィ「う、動かん!」 ]
決戦〜師匠との戦い〜
マオ「私はまだ変身を二回残してる」
セイラ「かおす!」
チノ「かおすさん!」
若葉「かおすさん!」
忍「かおすちゃん!」
ボスレー「かおす!」
智絵里「かおすちゃん!」
ユニコーン「かおすさん!」
マオ「終わりじゃ…」
かおす「…行きます!」
ロドニー「あとは、任せたぞ。かおす、お前は俺たちの希望だ…」
かおす「こんな不幸、許されていいはずがありません!」
えんどろ〜!中の人!〜第II部魔城戦〜
乞うご期待
メイゴさんどっから出てきたんですかw
原作の最終回入ってるのに偽四天王が再登場するし、漫画キャラは未召喚だしでそのチノ運命はもう少し続きそうですね。
>>243
ありがとうございます!
自分の中ではここからがは本番って所です
尚、特報で出てきた台詞は気が変わって変更する場合もあります
おぉ…まだまだ続くんですね…!
かおす先生の「2回目です」が個人的ツボです
ありがとうございます!
かおす「えっと、何故ロドニーさん達がここに…」
ロドニー「姫が拐われたと報告が入って。」
智絵里「私達の仕事は皇室の護衛、王家が危機に晒された時、最終戦力として私達が動員されます」
シェフィ「道中聞こえたけど、まさか君たちの先生が魔王なんて」
若葉「そうなんです。それで、私たちはどうすればいいか…」
ユニコーン「倒さないという選択肢…は無いかな?」
チノ「それができたら苦労しな…待って、そういえば、今まで魔王は『自力で蘇ったわけではなかった』のですよね?」
若葉「ええ、それがどうしたのですか?」
チノ「自力で蘇ったのではないのなら、倒された魔王を『再び戦わせようとする[何か]が存在する』ってことですよね?」
かおす「ま…まさか…」
チノ「そうです、かなり手荒で不確実なやり方ですが、先生を消滅の直前まで追い詰めます」
〜魔王城〜
マオ「はっ!?」
ローナ「どうされました?」
マオ「なんかすごくいやな予感がするのじゃ…」
〜魔王城前〜
セイラ「待って!どういうつもりなの!?」
かおす「あばばばば、消滅寸前で私達が戦う意志を放棄すれば…」
チノ「はい、私達を再び戦わせるべく、その『何か』が発動します。それが『形あるものなら』それを倒せばいいのです」
忍「なるほど!その手がありました」
セイラ「でも、もしその何かが『形のないもの』だったら…」
チノ「その時は、その時です。今ここで考えるよりは、一つの可能性に賭けたほうがいいと思います。」
若葉「そうですね、悩んだって何も始まりません」
魔王城・突入!!
若葉「確かこの城にいたのは先生とメイゴさん以外でしたら四天王だけだったはずです。」
セイラ「記憶だと、四天王は1人ずつ襲いかかってきたはず」
かおす「あばばばば、でもその時はロドニーさん達は一緒じゃありませんでした。ですから、敵の戦法や能力も記憶と変わってると思います」
ユニコーン「ならば迂闊な行動は避けた方がいいですな。」
ナタリー「でも敵が暗殺に適した固有魔法持ってたらそれこそ…」
コン…コンコン…
若葉「今何か聞こえませんでした?」
チノ「いえ、何も…」
忍「聞こえませんでした。」
若葉「そう…ですよね……」
コンコン…コンコン…
チノ「…撤回します。確かに聞こえます」
キィ…キィェェェ…
ロドニー「まずい、全員離れるな!」
???『キェェェェ!!』
セイラ「うわっ!」
シェフィ「な、何だあの野郎、急に二足歩行で悪そうな顔してるトカゲが集団で来やがったぞリザードマンの一種か?」
かおす「あばばばば、あれが世に聞くラプトルです…」
智絵里「知ってるのか?かおす」
かおす「私が転生する前の世界の恐竜という古代生物の一種です!彼らは集団で狩りをします。見てください、足にある鉤爪を。あれが彼らの武器です。集団で襲いかかり、傷痕などの急所をこの爪で刺すのです。彼らの種族の一部が鳥に進化したとも言われます。」
セイラ「待って、彼らが集団で狩りをするなら、つまり私達は…」
ラプトル『キェァァア!!』
ラプトル『キィィィ!』
智絵里「うわぁ、前後左右四方位囲まれてしまった…」
かおす「群れで狩りをする動物は孤立した一頭を狙います。ロドニーさんが離れるなと言ったのも、」
ロドニー「そう。ところでかおす、君かなり物知りだな」
かおす「あ、ありがとうございますぅ」
忍「ここは異世界ですよ?モンスターはいても、何故こんなところに恐竜がいるのですか?」
シェフィ「可能性としては、『恐竜達がここに転生して魔王城で飼い慣らされた』、或いは『四天王の1人が何かしらの方法、法則に基づいて恐竜を生み出す能力を持った転生者』だな」
シェフィの予想は後者が正解だった。
かおす達がいる部屋の高いところにその能力者がいた。
???「流石勇者パーティ、私の『恐竜楽園(ジュラシックパーク)』とラプトルの生態の一部に早くも気付いたようだな。」
鈴木珠紀 古生物学者。
新種の恐竜の化石を見つけたとテンション上がってたらワニだったという経験がある。
発掘調査してたら転落死して転生。
固有魔法『恐竜楽園』の危険性などでギルドや一般ぴーぽーから煙たがられていた。
智絵里「ラプトルは4体…でもシェフィの予想が当たってたらもっと増えるかも」
チノ「恐竜なら、逆に救われたかもしれません。高い身体能力を持っても、魔法は使えません」
シェフィ「ええい焦ったい!『アサギ』で固定してやる!」
シェフィはアサギを発射してゴキブリホイホイのようにラプトルを絡めようとするが、全部飛び越された。
シェフィ「ごめんなさい!」
かおす達に飛び掛かるラプトル達
セイラ「あ!ラプトルの口から火球っぽいのが!」
かおす「もうダメだ…おしまいだ…」
と、諦めかけたその時!
ロドニー「いや、シェフィ…その位置、その角度がいい!『双葉鈴木龍・連結刃形態』、これで君達に刃が当たらずに奴らを薙ぎ払える!」
ロドニーが剣を伸ばしてラプトルを切り裂いた…と思ってたら
若葉「消えた!?」
ラプトルの姿がなくなっていた
チノ「皆さん見てください」
ユニコーン「これは…」
かおす達の周りには4枚のカルタードが落ちていた。
ユニコーン「このカルタード、何か刃物で切られた跡がついてる」
ボスレー「なるほど、さっきのラプトルの正体はこのカルタードってわけね。この刃物の傷はおそらくロドニーさんの双葉鈴木龍だと思います。」
ロドニー「どれどれ…確かにこの傷と私の剣がぴったり重なった。シェフィの予想通りだ」
シェフィ「ならば、本体を探さないといけないな…しかし」
ラプトル『キェェェェ…』
ラプトル『キェァァア!!』
チノ「流石にこの量は時間がかかりそうですね」
セイラ「なんかラプトル増えてない!?」
かおす「あばばばば、相手が数の暴力で来るならこっちも対応すればいいです。」
チノ「そっか、かおすさん漫画完成してましたね」
説明しよう!かおす先生の職業『漫画家』は描いた漫画の登場人物を召喚する!
かおす「みなさん、力を貸してください!『召喚(コール)』!!」
かおすの掛け声と共に漫画が光り、4人の女の子が召喚される!!
リリィ「リリィと申します。これからよろしくね!」←金髪
忍「ヒャァァァ!!リリィちゃん、会いたかったですよ!」
フタバ「私フタバ!チノちゃん、会いたかったよ!」
ミカ「えっと、ミカです。よ、よろしくお願いします。若葉ちゃんだよね?」
ユア「やった、ついに出たんだね…あ、ユアだよ。かおすちゃん、やっと会えたね!」
リリィ「ダメだよユア!作者さんにちゃん付けなんて…」
4人合わせて!『ヨレンジャー!』
チノ「暑苦しいです、フタバさん…」
忍「キャー!」
若葉「あれ、どうして私たちのことを知ってるのですか?」
忍「ほわぁぁぁぁ!!」
セイラ「シノ、落ち着いて!!」
かおす「多分アレじゃないですか?『読者が漫画を読む時、登場人物もまた読者を見ている』的な…」
フタバ「そうよ」
セイラ「そうなんだ」
かおす「で、えっと皆さんこれからこの恐竜達を倒しつつ彼らを指揮する人を探すから手伝ってください」
リリィ「うん!」
フタバ「私に任せない!」
ミカ「わかったよ」
ユア「了解!」
珠紀「その必要はない」
!?
ロドニー「こいつ自分から姿を現したぞ。」
智絵里「なんだ、隠れてちまちま恐竜出してくだけだと思った」
ユニコーン「配置につけエンジェルズ!!」
ナタリー「OK!」
アレックス「任せて!」
ディラン「了解!」
ユニコーン「本体は私がやる、みんなは周りの恐竜達をお願い」
珠紀「ほう、矢に精霊を乗せるのか。面白い弓術やな」
珠紀が手を横に出す。一頭のラプトルがそこに飛びかかる。するとそのラプトルが弓に変形。
珠紀「手合わせ願おうか!」
ユニコーン「西部劇のガンマン風に言うと…『ぬきな!どっちが素早いか、試してみようぜ』 というやつだぜ」
珠紀「恐竜対精霊か…面白い!」
続く
ただでさえ投稿遅いのに凄い勢いでオリキャラ増えてるから読者さん達がついて行けてるか不安になってきた。
(「琴音」って誰やねんと思う方は私がクリスマスに投稿したSSを参照してください。)
きららでもえんどろ〜でもないキャラってオリキャラだったんですか。どこかにモデルがいるのかと思ってました。
ところで、自分に名前を付けたのは他サイトと一貫した行動みたいなことを考えてるのでしょうか。
>>256
モデルの人物やキャラはいます。
自分に名前つけた理由は新しいソシャゲを入れたときやTwitter始めた時に使うためです。
珠紀「……」
ユニコーン「……」
2人が睨み合う中かおすたちはラプトルを駆除していく
ロドニー「そいっ!」
かおす「あばばばば!」
智絵里「チノ、私に合わせて!」
チノ「はい!」
若葉「『拘束(バインド)』、シェフィさん!」
シェフィ「thanks、ぶちかますぜ!」
リリィ「ニャァーーー!!」
ミカ「リリィ危ない!」
ラプトル達『ギャォァァ!』
チノ「これじゃキリがありません…」
ロドニー「こいつらどっから来てるの?」
智絵里「四天王の能力でこういうカルタードとかがラプトルになってるのはわかるけど、彼はユニコーンが相手してるからラプトルを生み出すのは難しいはず。倒しても倒しても増えるのは何故だろう?」
若葉「念じるだけで物をラプトルに変えるというのは?でもそれだと今持ってる武器やカードも恐竜になります」
セイラ「まさか、ラプトルが同じような方法でラプトルを増やしたりして…」
かおす「そんなゾンビじみた能力でしたら私たちもラプトルになってしまいます。」
※かおす先生と智絵里は某奇妙な冒険やその他異能バトルを読んだ影響で『この手の能力の発動条件は「対象に触れること」だから彼も何か物に触れてそれを恐竜化させてる』と思いその前提で話を進めてます
ボスレー「あの…ちょっと気になることが…」
シェフィ「どうした?」
ボスレー「四天王の右手の甲、なんか…」
ユニコーン「うわぁぁぁ!!」
一同「!?」
ロドニー「だ、大丈夫か!?」
かおす「なんかギャグ漫画みたいなぶっ飛び方でしたよ!?」
ナタリー「ありのまま、今起こったことを話すよ…奴が放った矢が急にあそこにいる大型馬車並みのデカい三本角の巨獣になって私達を突き飛ばした…もう私自身何言ってるかわからない…」
ロドニー「あそこって?」
ユニコーン「あれ…」
ユニコーンの指差す方向には、一頭の草食恐竜がいた
智絵里「トリケラトプス…だったっけ?」
かおす「多分そうだと思います」
珠紀の能力は『触れた物質を恐竜に変える』。
発射した矢をトリケラトプスにしたのだ。
トリケラトプスは全長約9メートル、体重約6 - 12トン。この巨体を秒速34m(Wikipediaに載ってた矢の速度)で射出することになるから破壊力も凄まじいだろう
セイラ「これだと私と戦ったときみたいに矢を弾くことはできないのね」
ユニコーン「しかも…いたた…エンジェルズは矢に魔力を付与したり振り回すことはできても『軌道』は変えることはできない…いや待てよ、この方法なら!」
そう呟いてユニコーンは珠紀の前へ進む
そこへラプトル達が襲い掛かる
フタバ「ユニコーンさんの援護を!」
珠紀「下がれラプトル、私がやる。何度やっても結果は同じだ!」
珠紀が再び矢を放つ。
矢は再びトリケラトプスになるが…
ユニコーン「矢が恐竜化しても、暫くは宙に浮いている。そこを狙えば!『絶対零度』!!」
珠紀「こいつ、床を凍らせただと!?」
ユニコーン「セイラさんとの戦いから教わった滑り込みだ!」
ユニコーンは凍らせた床を利用してトリケラトプスの下をくぐり…
ユニコーン「とったぞ。必殺弓術『風神雷神三連装砲(ストームライダー)』」
若葉「素晴らしい、攻撃と回避を両立する。見事な立ち回りですわ!」
ロドニー「『風神雷神三連装砲(ストームライダー)』をこの距離でまともに食らったらひとたまりもないだろう」
誰もが「勝った」と思っていた。
『風神雷神三連装砲(ストームライダー)』が直撃する音も聞こえた。
しかし…
珠紀「…くっ……ッッ!」
ディラン「う…嘘だろおい!」
ナタリー「こいつ…止めやがったぞ…」
ディラン「自分の右手を矢に突き刺して止めやがった!!」
珠紀「カエルの小便よりも………下衆な!
下衆な弓術なぞをよくも!よくもこのおれに!」グシャァァ!
かおす「あばばばば!なんだ!?奴の右腕から何か出てきました!」
セイラ「き…気持ち悪い!」
ユア「うわぁ…」
忍「…」チーン(気絶)
珠紀「いい気になるなよ!てめえら全員恐竜どものエサだッ!青ちょびた面をエサとしてやるぜッ!」
ミカ「わ、わからない…四天王の能力は物を恐竜化するはず。でもこんな歪な芸当はできない…仮に怪我をした時に出た血を恐竜に変えたとしてもどうやってそれで傷口を塞ぐの?」
かおす「あばばばば、自分の血だからでしょうか?」
チノ「どういうことですか?」
智絵里「こういうことかな?今の怪我の出血や死んだ細胞を素材にラプトルを生み出しているのでしょ?ラプトルも私たちと同じ生物だからその身体は細胞によって構成されている。」
チノ「ほう」
智絵里「転生前に学校で習ったんだ、『ある個体Aに別個体Bの皮膚を移植しても拒絶反応が起こりその皮膚は剥がれ落ちるが、個体Aから一度採取した皮膚を培養させて元に戻したら拒絶反応は起こらずその培養した皮膚はひっつく』と。」
若葉「そ、それで…?」
智絵里「奴の手から生えているラプトルが四天王の細胞で作られてるなら彼の細胞の性質も受け継いでいるはず。」
かおす「あばばばば、そうです。形は違っても実質自分の細胞を培養して移植させてると思います」
智絵里「そして彼の細胞で出来てるなら彼の能力も受け継がれているはず」
かおす「これでユニコーンが相手してる間も恐竜が増え続ける謎も解けました。」
セイラ「ちょっと待って!まさかあのラプトルの中のうち少なくとも一体は彼の血で出来てるってこと?」
チノ「それだけじゃありません、彼を攻撃をして怪我させても死なない限りさっきの気持ち悪いので修復します」
フタバ「下手したらそれが全身に回ってくるの!?何それ見たくない!お姉ちゃんとしてチノちゃんに見せたくない!!」
リリィ「同じく」
ユア「じゃあ一撃で仕留めないといけないのかな?」
シェフィ「その必要はない」
ロドニー「そうか、シェフィの『アサギ』は相手を内側から破壊するから出血させずに奴を倒せるのか」
シェフィ「その通り」
シェフィがアサギを分泌する
リリィ「何あれ!?」
かおす「あれがシェフィさんの固有魔法です。このネバネバした液体はアサギと言いまして、魔力を弾く性質があります。これを操り戦います」
珠紀「ラプトル達、やつを喰らえ!」
ラプトルがシェフィを襲う
ユニコーン「危ない!」
シェフィ「動くな!」
ラプトル『クァ!?』
シェフィ「アサギを糸状に伸ばしてそれを何本も張り巡らせて、ラプトルを一体ずつ絡めておいた。この中のうち一体がこの拘束から逃れられる。」
フタバ「どうして一体だけなの?」
シェフィ「それはだな…」
ラプトル『キェァァ!』
アサギに絡まったラプトルのうち一体が2体に増えてシェフィに襲い掛かる
シェフィ「ラプトルを増やすラプトルが俺のアサギをラプトル化させるからだ!」
チノ『カフェラテ・カフェモカ・カプチーノ』
チノが2体のラプトルに魔法弾を撃つ
チノ「ダメです、片方は倒せてももう片方はアサギが素材ですので魔法が通じません」
シェフィ「だからもう一度私が絡めとればいい」
シェフィはもう片方のラプトルの動きを封じた
シェフィ「念のため絡めたラプトルは天井に貼り付けておこう。さあ観念しろ、四天王!」
珠紀「くっ…このっ!!」
珠紀が右腕から血を吹き出しシェフィの目を遮る
珠紀「どうだこの目潰しは!修復する時この傷を残しておいたのだ!」
そう叫びながら珠紀はシェフィに飛び掛かるが…
珠紀「な、なんだ!?」
珠紀の周りから火炎弾が飛んで来る
若葉「『法皇結界』、『メラゾーマ』を重ね掛けです」
シェフィ「助かった。今度こそ終わりだ!」
アサギを発射する
かおす「このように常温に晒して固まった餅の様にアサギの表面を乾燥させ撃ち出し、相手に当たった瞬間へばり付くように潰れその衝撃が若葉の服から皮膚、皮膚から体内へと伝わり骨を砕きその骨の破片で内臓を傷つけるのです。」
若葉「あれすごく痛いですよ」
ミカ「ひぇ…」
珠紀(これでもうおしまいか。なんだか、寂しいな。みんな、ありがとう)
シェフィが撃ち出したアサギは全部珠紀の胴体に直撃
珠紀「ぐわぁぁぁぁぁ!」
珠紀は地面に倒れ伏せ、そのまま動かなくなった。
忍「…し、死んだのですか?」
シェフィ「心臓は外したから多分辛うじてまだ生きている。だが彼はもう私たちに攻撃を加えるどころか立って歩くことすら無理だろう。」
珠紀「……」
シェフィ「事が済んだら彼を病院にでも連れて行こう。死は彼らにとっての勇者と魔王の運命からの解放にはならないと思うから」
かおす「あばばばば、ありがとうございます。正直同じ転生者…いや、人を殺すのは正直嫌でした」
チノ「私もです。この人たちも望んで戦ってるわけではないとおもいました。」
若葉「なんだか、少しほっとしました」
忍「残りの3人も、あとメイゴさんも同じように…いや、出来れば話し合いで解決できたらいいのですが…」
セイラ「それが出来たら苦労しないよ。とにかく、次の部屋に行こう」
かおす「そ、そうですね。私たちの目標は先生を助けることですから!」
つづく
???「珠紀がやられたか…だが奴は我ら四天王の中でも最弱…でも腕が鳴るぜ。俺の武術『天空大怪獣(ラドン)』を思う存分奴らに叩き込んでやる…」
四天王最弱の将はたまちゃんじゃなくてはなちゃんです(意味不明)。
能力バトルの発想はいつも感心させられます。
>>267
ありがとうございます。
ここだけの話、早く能力バトルを書きたかったからカルタード祭り回と雪山回を飛ばしました。
ラプトルがラプトルでラプトルでしたね!(増殖)
殺さないあたりがこの勇者パーティ達だなと感じました
>>269
そうそうそう、ラプトルがラプトルでそしてラプトルだった話です。書いてる自分が気ぃ狂いそうだったのでもう増殖系の能力は書きたくないと思いました。どれだけ命かかって状況でもこの子達は殺したくはないと思ってるし、書いてる側も手を汚させないようにしたいですね。
死人が出ないとは言ってませんが
注意某海外忍者作品のネタが大量に使われてます。
チノ「この扉の先が四天王2人目の部屋ですね」
若葉「やっぱり緊張してきました…」
ミカ「開けた途端急に襲い掛かったりして…」
リリィ「怖いこと言わないで!」
智絵里「勇者パーティといえどまだまだ子供、ここはまず私が…」
シェフィ「いやいやいや、ここは俺が」
ユニコーン「いや私が行く。開けた瞬間にエンジェルズ放って捜索させるから」
ロドニー「ここは俺が行く。」
智絵里「どーぞどーぞ」
シェフィ「どーぞどーぞ」
ユニコーン「どーぞどーぞ」
ロドニー「…わかってたんだよ!!開けるぞ!」
チノ(智絵里さん3人に何吹き込んでるのですか…)
ロドニー「三二一で開けるぞ。3!2!1!」
バタン!
ロドニー「…流石に明けた途端殺しにかかってくる事はないか。」
ドアを開けた先にはまた広いドージョーが広がっており、その真ん中に1人の男がスゴイ強そうなアトモスフィアを醸し出しながら立っていた。
ユニコーン「彼が四天王2人目かな?」
シェフィ「多分。あとこの城、サイズと部屋の広さのバランスが明らかにおかしいぞ。」
かおす「あばばばば、この人鳥のような翼が生えてますね」
セイラ「あれは有翼人よ。本には絶滅したと書いてたけど」
???「ドーモ、初めまして、勇者パーティ=ノ皆サン。マイク・D・ハーディです。」
智絵里「ドーモ初めまして、マイク・D・ハーディ=サン。千代田智絵里デス」
かおす「ドーモ初めまして、マイク・D・ハーディ=サン。かおすデス」
チノ「な、なんですかそれは?」
シェフィ「古書に書いてる通りだ、有翼人は戦いの際、挨拶を絶対の礼儀として重んじる行為とたとえ相手が憎悪の対象であってもだそうだ」
智絵里「へー」
かおす「へー」
セイラ「知らなくてやってたの!?」
かおす「あばばばば、マイクさんも転生者かと」
マイク「いや、私は生まれも育ちもナラル島だ。」
マイク・D・ハーディ
種族:有翼人
数ヶ月前、崩壊した街を彷徨ってた所珠紀と会って、そのあと残りのメンバーと会ってなんらかんら(後に後述するかも)あって四天王になった。
マイク「私は高みを目指し、戦う者。イヤーッれ
掛け声と共にマイクが地面を蹴ってかおす達に一直線に飛び掛かる
ロドニー「させるか、『星屑襲撃(スターダスト・ストライカーズ)』!!」
蛇腹剣を限界までに伸ばして新体操のリボンのように高速にそして細かく回す
ロドニー「いくら四天王といえど、この飛び交う刃の結界を潜り抜けることなぞ…」
マイク「イヤーッ!」パァン!!
ロドニー「なにっ!?」
ウカツ!マイクが翼を打ち合わせ、その瞬間に衝撃波が発生、ロドニーの星屑襲撃が振り払われた!
これがマイクが編み出した特殊カラテ武術『天空大怪獣(ラドン)』である。これは、マイクが「殴る・蹴る・擦る」のいずれかを行った時その部分から衝撃波を発生させる、実際シンプルかつ強力な攻撃である。
ロドニー「どう言うことだ!?俺の星屑襲撃が使えないのか」
智絵里「ならこれでどうかな?『スターボウブレイク』!!」
今度は智絵里が弾幕を貼る作戦に出るが…
マイク「イヤッイヤーッ!!」
ワザマエ!有翼人特有の飛行スキルと指パッチンによる衝撃波の発生で絶妙な軌道をとり弾幕を避ける
智絵里「なんたる、飛行ジツ、彼を撃ち落とす方法はないのか!?」
セイラ「いえ、弾幕を止めないでください!」
智絵里「え?」
セイラ「ボスレー、貴方の付与する魔力だと、あの弾幕は回潜れるよね?」
ボスレー「難しいけど….いや、やるしかない。」
セイラ「よし、行け!」
セイラがボスレーを乗せた矢を放つ
かおす「あばばばば、あの中に矢を放っても弾幕にあたります!」
セイラ「大丈夫、彼ならいける」
ボスレーが乗る矢が弾幕を避けていく
若葉「こ、これは」
セイラ「ボスレーが付与する魔力の属は『風』。この能力なら!」
ゴウランガ!ボスレーは風を矢の後ろに向けて吹き出し、それを舵として弾幕を回潜っていく。
ボスレー「やつの背中に回り込んだ!これで勝つる!」
マイク「なんたる馬鹿げた油断!その油断が実際命取り」
ロドニー「なんだ!?やつの翼が燃え始めたぞ!!」
マイク「イヤーッ!!」
ワザマエ!マイクは横回転しながら両翼でボスレーを叩き落とし、智絵里の弾幕を弾く。
ボスレー「グワーッ!!」
セイラ「ボスレー!!」
ボスレー「大丈夫だ、問題ない。当たる瞬間になんとか離れることができた。だがこいつはやばい、矢に当たった瞬間凄い勢いで光り、気づけば無くなっていたレベルの勢いで灰になっていた。一体、どれほどの火力で焼けばこんな芸当ができんだ?みんな気をつけてやつの翼には絶対に触れては行けない!」
かおす「あばばばば、どうして翼が燃えてもマイク=サン平気なんですか!?」
ミカ「まさか、翼は燃えてはいないのでは…?」
ユア「いやいやいや、実際翼から火吹いてるよ?」
フタバ「でも可能性はありえるよ?炎に見える何かそう言うエネルギーかも知れないよ?」
リリィ「待って、あれ見て!」
マイク「どうだ!これが俺の特殊カトンジツだ!!」
リリィは気づいた。マイクのカトンジツ(=火遁術。火を使った技)は翼の羽と羽の間に炎属性のカルタードを仕込ませ、それを噴射させるのだ。そして『天空大怪獣(ラドン)』の衝撃波による摩擦と大量のカルタードが合わさることで発生する超自然発火現象で焼き殺す極めて残忍なワザである。
リリィ「羽の中にある大量の炎カルタードから炎魔法を噴出させているのよ!」
若葉「なるほど、今度真似してみます」
またカトンジツによる高熱により生まれる上昇気流でより優れた飛翔能力を発揮することができる。
マイク「全員薙ぎ払ってやる!イヤーッ!!」
かおす「あばーッ!!」
この飛行の勢いによる空気との摩擦で発生する天空大怪獣(ラドン)の強大な衝撃波が強烈な爆風を引き起こし、かおす達を吹き飛ばす
ロドニー「壁にぶつかる!全員衝撃に備えろ!」
智絵里「それ軍艦系作品で大体船沈んで死ぬ前のやつ(偏見)じゃないですか!?」
シェフィ「『アサギ』!!」
間一髪!!シェフィがアサギを壁に発射することにより、それがクッションとなった。
かおす「あばばばば…助かりました。ありがとうございますぅ…」
セイラ「分かってはいたけれど、1人目とは訳が違うわ。」
チノ「撃ち落とせないし、近づくこともできない。一体どうすれば?」
若葉「待って、行けるかもしれないよ!?」
ロドニー「若葉、何か思いついたのか?」
若葉「あの炎が魔法なら、シェフィさんのアサギで防げますよね?」
シェフィ「確かにそうだが、あの翼にアサギを塗りたくる距離にどうやって近付けば?」
若葉「私と飛ぶのです。シェフィさん」
シェフィ「!?」
若葉「私の職業は『ギャル嬢』、体内に大量の魔力もありますし、ローナさんからもらった伝説級の炎系カルタードもあります。マイクさんの真似事が出来てもおかしくありません。」
シェフィ「えっと…つまり?」
若葉「私、貴方の翼になります!」
かおす「あばばばば、かっこいい台詞です!」
若葉「シェフィさんが私をおんぶして、私はカルタードから魔力を噴射し、その勢いでシェフィさんを飛ばします。これでマイクさんに追いつき彼の翼をアサギで封じ込めるのです」
ロドニー「なるほど、これならやつ近づけるな」
若葉「はい!」
若葉「この4枚の伝説級炎系カルタードと2枚の魔力増幅カルタードを使います。」
セイラ「待って、仮に2人を飛ばす程の魔力を噴射できても、方向を制御する翼はどうするの?」
シェフィ「大丈夫私の背中にアサギを塗り込んだ。これなら腕で掴まらずに私に乗ることが出来る。若葉は両腕を広げたら多分大丈夫」
若葉「成る程、これならなんとか舵取りが出来ますね」
チノ(なんか凄い勢いでことが進んでますが…)
セイラ(あえてツッコまないでおこう)
かおす(それしか手段はありませんし…)
若葉「よいしょっと」
シェフィ(やべっ胸当たってる)
チノ「かなり…不格好ですね…」
↓青:シェフィ ピンク:若葉
リリィ「これ飛べるかな?」
若葉「行きます!」
シェフィ「飛んだ…飛んだぞ!」
ユニコーン「これでやつに近づける!」
チノ「私達は2人の援護をします」
マイク「ほう、この私に空中戦を挑むのか。見様見真似のお遊び浮遊ジツで!!」
シェフィ「ドーモ、マイク・D・ハーディ=サン。シェフィールドデス」
若葉「ドーモ、マイク・D・ハーディ=サン。小橋若葉デス」
マイク「面白い。ドーモ、シェフィールド=サン、小橋若葉=サン。マイク・D・ハーディデス」
草木も眠るウシミツ・アワー、広大なドージョーは、壮絶なドッグファイトの会場と化す!
つづく
マイク「イヤーッ」
先に仕掛けたのはマイクの方だった。
シェフィ「速い、流石四天王だ。しかし!」
シェフィはアサギを連射し、マイクを封じ込めようとするが…
マイク「イヤッ、イヤーッ!」
天空大怪獣(ラドン)の衝撃波でいとも簡単に弾かれてしまった。
マイク「これが、貴様の飛び道具の正体だ…」
マイク「俺の『天空大怪獣(ラドン)』とカトンジツの合わせ技と貴様の玩具…どちらが戦う者の道具か決めようじゃないか!」
シェフィ「成る程…若葉、最大速度で奴に突っ込んで」
若葉「わかりました。では…行きます!」
突撃するマイクを正面から見据え、シェフィも一直線に飛ぶ
お互いの距離が約15センチの至近距離に達した時、2人の拳が飛び出す
マイク「イヤーッ!」
シェフィ「無駄ァ!」
マイク「グワーッ!」
この時、シェフィの拳は表面を乾燥し、その内側は元のスライム状のアサギにコーティングされていた。殴った瞬間、表の乾燥したところが破れる。こうすることで、殴った際、対象物の内部に衝撃波が投射され、圧縮波となって内部へ伝わる。
マイク「ぜ…全言撤回。お前のそれは玩具じゃないな」
シェフィ「無駄ァ!」←聞いてない
すかさずシェフィは拳回りにアサギを生成して殴り込む。
マイク「2回もやられないぞ!」
なんと!シェフィの拳にマイクはそのまま拳を突き出した!
この時シェフィはこう思ってた。
こいつはアホか?さっきの一発でこの一撃が骨を砕く威力があると分かったはずだ。それをなぜ自ら己の拳を当てにいく?このままだと指が複雑骨折して戦闘どころじゃなくなるぞ…と。
マイク「イヤーッ」
シェフィ「無駄ァ」
2人の拳がぶつかる…
シェフィ「!?」
シェフィ(折った感覚が…無い!?おかしい…確かに奴の拳に当てたはずなのに)
ワザマエ!シェフィの打撃は対象の内部に衝撃波を与えるのだが、マイクの衝撃波がそれを中和させたのだ。
シェフィ「無駄ァ!」
すかさずシェフィはマイクの腹を狙うが、またマイクに止められる。止められた瞬間またシェフィとマイクは片方の手で殴りにかかり…
シェフィ「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァ!」
マイク「Ayayayayayayayayayayayayaya
ayayayayayayayayayayayayayayayayayayayayaya yayayayayayayayayayayayaイヤーッ!」
やがてラッシュの速さ比べとなる。
シェフィ「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄」
マイク「Ayayayayayayayayayayayayaya
ayayayayayayayayayayayayayayayayayayayayaya yayayayayayayayayayayaya」
シェフィ「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄」
マイク「Ayayayayayayayayayayayayaya
ayayayayayayayayayayayayayayayayayayayayaya yayayayayayayayayayayaya」
シェフィ「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄」
マイク「Ayayayayayayayayayayayayaya
ayayayayayayayayayayayayayayayayayayayayaya yayayayayayayayayayayaya」
シェフィ「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄」
マイク「Ayayayayayayayayayayayayaya
ayayayayayayayayayayayayayayayayayayayayaya yayayayayayayayayayayaya」
シェフィ「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄」
マイク「Ayayayayayayayayayayayayaya
ayayayayayayayayayayayayayayayayayayayayaya yayayayayayayayayayayaya」
シェフィ「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄」
マイク「Ayayayayayayayayayayayayaya
ayayayayayayayayayayayayayayayayayayayayaya yayayayayayayayayayayaya」
シェフィ「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄」
マイク「Ayayayayayayayayayayayayaya
ayayayayayayayayayayayayayayayayayayayayaya yayayayayayayayayayayaya」
マイク「イヤーッ!」
シェフィ「グワーッ!」
マイクの方が1つ速かったようだ。
マイク「トドメだ、イヤーッ!」
シェフィ「まずい!」
シェフィはアサギを生成して衝撃を弱めようとする
マイク「かかったなアホが!」
迂闊!マイクの拳から発する衝撃波がシェフィのアサギを薄い膜のように拡張させた。
シェフィ「うぉっと!?」
その拡張したアサギが網のようにシェフィに襲いかかる。
シェフィ「うわ凄ぇ…」
しかし!
若葉「危ない!」
咄嗟の判断で若葉は急上昇。ゴウランガ!拡張したアサギは重力の影響で下に被さるように落下する。焦って降下したら飲み込まれていただろう!
マイク「ワザマエ!」
チノ「私達も援護しないと…」
智絵里「チノ、私がホーミング弾を撃つからチノは弾幕を張って!」
チノ「はい!」
智絵里「『嶺上開花(リンシャンカイホウ)』!!」
チノ「『カフェラテ・カフェモカ・カプチーノ』!!」
かおす「あれ?今の智絵里さんの呪文、麻雀でありましたよね?」←漫画の知識
ロドニー「転生者は基本職業が2つあるだろ?(1話参照)智絵里のもう一つの職業、雀士は『対戦相手付きの全自動卓を召喚し、実際に麻雀打って役(牌の配置)や順位で物事を占う』そうだ。」
ユニコーン「時間はかかるがその分正確に占うことができるらしい」
セイラ「そういえば、チノも智絵里さんと同じ魔法使いで占いができる『カフェドマンサー』だったよね?」
フタバ「魔法使いと占い師は何か関係があるのかな?」
マイク「弾幕か…なんたる狂人の馬鹿げたことを。真似事の翼で弾幕を掻い潜ることなぞ不可能に違いない」
シェフィ「若葉、あのホーミング弾の動きに合わせて!」
若葉「はい!」
マイク「成る程、私に向かう追尾弾に合わせれば弾幕に当たることなく私に近づけるのか。」
なんとかホーミング弾に動きを合わせ弾幕を避ける若葉。
シェフィ「上手いぞ若葉、あと少しで奴に届く!」
マイク「しかし!」
マイクが翼から大量の火の粉を周りに撒き散らす。その時だった
シェフィ「何っ!?」
智絵里のホーミング弾の動きがおかしくなった!!
智絵里「チノ!弾幕を止めて!!」
チノ「!?…何故ですか?」
だが時既に遅し。智絵里のホーミングはマイクが撒き散らした火花に向かって飛んで行き爆発した。
シェフィ「どういうことだ!うわっ!」
頼りにしてたホーミングを失った2人は弾幕に当たってしまった!
若葉「きゃあ!おちる!」
バランスを崩した若葉はそのまま落下
マイク「これで最後!!」
それをマイクは見逃さなかった。空気を蹴り衝撃波を生み出し若葉とシェフィに一直線に突撃、同時に空気抵抗を減らすため翼を折りたたみ、カトンジツの火力を最大限にする。
その姿はさながら紅い彗星じみたものだった
マイク「この燃え上がる翼で小うるさい蚊を叩き潰すように、貴様らを消炭にしてやる!!」
ユア「若葉ちゃぁぁん!!」
マイク「終わりだ!イヤーッ」
その時だった
ロドニー「Wasshoi!」
ガッシャーン!!
マイク「何っ!」
マイクの身体にはロドニーの双葉鈴木龍が蛇腹剣となって巻きついていた!
ロドニー「原理学の話をしよう、金属を高温で熱するとどうなる?」
ゴウランガ!巻き付いた蛇腹剣はマイクのカトンジツで溶解し、マイクの翼を染み込むように固定した!
智絵里「軟化魔法、『平和(ピンフ)』!!」
同じタイミングで智絵里は軟化魔法で床を柔らかくし、シェフィ達を着地の衝撃から守った。
シェフィ「ありがとう、助かった。」
若葉「ありがとうございます」
マイク「う、動けん…バカな!?貴様、自分の剣を屑鉄にしてまd…」
ロドニー「他人の剣より、自分の身を心配しろ。イヤーッ!」←感染った
ロドニーはマイクをハンマーの様に振り回し、何度も地面に叩きつる
マイク「グワーッ!」
ロドニー「イヤーッ!」
マイク「グワーッ!」
ロドニー「イヤーッ!」
マイク「グワーッ!」
ロドニー「イヤーッ!」
マイク「グワーッ!」
ロドニー「イヤーッ!」
マイク「グワーッ!」
ロドニー「イヤーッ!」
マイク「グワーッ!」
ロドニー「イヤーッ!」
マイク「グワーッ!」
ロドニー「イヤーッ!」
マイク「グワーッ!」
マイク「グワーッ!」
ロドニー「イヤーッ!」
マイク「グワーッ!」
ロドニー「イヤーッ!」
マイク「グワーッ!」
ロドニー「イヤーッ!」
マイク「グワーッ!」
ロドニー「イヤーッ!」
マイク「グワーッ!」
ロドニー「イヤーッ!」
マイク「グワーッ!」
ロドニー「イヤーッ!」
マイク「グワーッ!」
ロドニー「イヤーッ!」
マイク「グワーッ!」
ロドニー「イヤーッ!」
マイク「グワーッ!」
ロドニー「イヤーッ!」
マイク「グワーッ!」
ロドニー「イヤーッ!」
マイク「グワーッ!」
ロドニー「イヤーッ!」
マイク「グワーッ!」
ロドニー「イヤーッ!」
マイク「グワーッ!」
ロドニー「イヤーッ!」
マイク「グワーッ!」
ロドニー「イヤーッ!」
マイク「グワーッ!」
マイク「グワーッ!」
ロドニー「イヤーッ!」
マイク「グワーッ!」
ロドニー「イヤーッ!」
マイク「グワーッ!」
ロドニー「イヤーッ!」
マイク「グワーッ!」
ロドニー「イヤーッ!」
マイク「グワーッ!」
ロドニー「イヤーッ!」
マイク「グワーッ!」
ロドニー「イヤーッ!」
マイク「グワーッ!」
ロドニー「イヤーッ!」
マイク「グワーッ!」
マイク「グワーッ!」
ロドニー「イヤーッ」
マイク「グワーッ!」
ロドニー「最後にかおす!すきなようにやれ!」
かおす「あばばばば、わかりました。イヤーッ」
マイク「アバーッ!サヨナラ!!」
しめやかに爆発四散
かおす「……殺したくないから峰打ちにするつもりでしたが…」
セイラ「本に書いていた通りね…有翼人は身体の状態関係なく死を悟ったら体内のエネルギーが暴走して爆発する」
ミカ「この種族そんな壮絶な運命背負ってるの!?」
かおす「…ナムアミダブツ」
智絵里「…ナムアミダブツ」
忍「ナンマンダブナンマンダブ…」
チノ「ロドニーさん、その剣、若干溶けてますよね…どうするつもりですか?」
ロドニー「心配することはない。替の刃がある。」
チノ「そうですか」
セイラ「しかし、どうしてホーミング弾の軌道が狂ったのかな?」
智絵里「あの火の粉はフレアといって一種の回避技なの。ホーミング弾は視野内の全エネルギーの重心を追尾するの。このため、対象の近くに高温な物が出現すると、それが高温であればあるほど(すなわちエネルギーの放出が激しければ激しいほど)、エネルギー重心は対象から離れて、フレアのほうにずれることになる。そしてフレアが対象から離れて落下するに従って、その重心も対象から引き離されていき、対象が視野から外れた時点で、ホーミング弾はフレアだけを追尾するというわけ」
チノ「成る程…次の戦いでホーミングが出てきたら試してみます」
若葉「あら?カルタードが大量に落ちてますね。」
フタバ「多分マイクが翼の中に入れてたものじゃない?せっかくだから貰っちゃったら?」
若葉「そうですね。では、一緒に飛んだ者として敬意を込めて頂戴いたしますわ」
シェフィ「流石お嬢様、敵にも最後まで礼儀正しい振る舞い」
若葉「お褒めいただき光栄ですわ。さぁ、次の部屋へ行きましょう」
〜四天王待機部屋〜
????「マイクもやられたのか…」
???「やっぱり行くのですか?ブラウンさん…」
ブラウン「エスター、これも四天王の運命だ。仕方ない」
エスター「嫌です。こんなの、絶対におかしいよ…!」
ブラウン「受け入れろ。もう決まったことだ」
エスター「もう決まったことなのですか?」
ブラウン「もう決まったことだ」
エスター「仕方ありません、私も行きます。2人なら、勇者パーティを倒せるかも知れません!こんな運命、乗り越えてやるんだから!」
ブラウン「そうだな。よし、行くか。死ぬ時も一緒だ」
エスター「何でそんなこと言うの!?少しくらい希望を持ちましょうよ!」
ブラウン「だって俺たちの固有魔法、強力だけど合わせ技とかの相性そんな良くないだろ?」
エスター「あ…」
〜魔王部屋〜
マオ「遅いな…今回の四天王なんか先代より強くないか?」
ローナ「まぁ、ここはかおすちゃん達を信じて待ちましょう」
つづく
>>297
ありがとうございます!元ネタはアルバトロス戦の回で、ニンジャスレイヤーサンがアルバトロスサンを振り回すシーンです。
あまりにも単調なシーンだったのか「イヤーッ」と「グワーッ」をずらさないと重複投稿判定喰らいました。
マオちゃんとローナ姫のところが一番平和とは…
しれっと貰っていく若葉ちゃん()
ページ開く→スクロール→アイエエエ!モジバケ!?バグ!?ナンデ!?
と思ったら正常でした。
マイクサンはフラグを立て過ぎましたね。
ありがとうございます!
>>299
丁寧なこと言ってるが、やってることは遺品泥棒
>>300
奴は四天王の中でも一級フラグ建築士…(そもそも元ネタの忍殺はカトンジツ使いそのものが死亡フラグ)
後で読み返したら確かにバグみたいな画面でしたね
智絵里「休憩がてら麻雀していい?」
※智絵里は麻雀で大体のことを占うことができる
ロドニー「確かに、次の相手がどんな固有魔法や能力持ってるか分からずに突撃するのは危険だからな」
智絵里「ねえ、せっかくだし勇者パーティの中で麻雀できる人いる?」
若葉「ごめんなさい、できませんわ」
チノ「同じく、全くわかりません」
かおす「あばばばば、少しだけですが…」
智絵里「OK、じゃあ出すわよ。『雀卓召喚』!!」
雀卓が姿を現した
チノ「これが…雀卓」
智絵里「じゃあ起動するから手離して」
セイラ「え、これ変形するの!?」
フタバ「第二形態とかあるのかな?」
智絵里「行くよ」
かおす「あばばばば!!生で見るのは初めてですぅ」
ユア「凄い…」
そのまま牌が自動的に配られる。
かおす「天鳳(オンラインゲーム)で見た光景です」
智絵里「かおすはどれぐらい出来るの?麻雀」
かおす「私はゲームで少しだけです。後は漫画とVtuberで少し…」
智絵里「成る程ね。」
上がかおす、下が智絵里の配牌です
https://kirarabbs.com/upl/1580536389-1.jpg
https://kirarabbs.com/upl/1580536389-2.jpg
ではここで麻雀の大まかなルールを説明しよう
麻雀は『役』という或る一定の牌の並び(よく聞く国士無双がそれの一種)があり、1ターン毎に山札から牌を一つ取り、手札の牌を一つ捨てる。これを繰り返しながら『役』を作って先に上がった者が勝ちでたる。
また、『チー』や『ポン』など相手が捨てた牌を奪う[鳴き]という物もある。
智絵里「では、スタート!まずは私からよ」
尚、残り2人は魔力稼働のCPUが打ちます。
〜魔王部屋〜
マオ「遅い!何をしてるのじゃ!!」
メイゴ「そんなにお気になさるのならこの水晶で様子を見ればいかがでしょうか」
マオ「そうじゃの。水晶よ、勇者共を写すのじゃ『監視(モニタリング)』!!」
メイゴ「おや?これは…」
マオ「なんじゃこりゃぁぁぁぁ!!?」
水晶には麻雀打ってる智絵里とかおす、そしてそれを見物するパーティが写っていた。
マオ「なんか勇者パーティ増えておらんか!?しかもこの声……姫の親衛隊ではないか!?」
ローナ「みなさんまで私を助けに!?」
メイゴ「これは一大事ですね…魔王様、ボコボコにやられますよ」
マオ「ええい仕方のないことじゃ。それよりも、あのボードゲームはなんじゃ?」
ローナ「あれは智絵里さんの職業『雀士』によって召喚された雀卓です。智絵里さんはこのボードゲームで正確な占いが出来ますのよ」
マオ「成る程、次の四天王がどんなやつかを占う様じゃな」
ローナ「おや、かおすさん鳴きますね…」
メイゴ「明らかに聴牌狙ってますね」
マオ「待って、我このゲームのルール知らんのじゃが…」
メイゴ「私が説明いたしましょう。麻雀というのは…(以下略」
マオ「ちょっと待て!我だけがこのゲーム知らんのか!?」
ローナ「かおすさん、ソウズの1を捨てました」
メイゴ「とりあえず1と9を捨てたら楽というアレですね。実際そうではありませんが…」
〜数分後〜
メイゴ「最初にツモったのは勇者ですね。裏ドラこそありませんが、まずは勇者が好スタートといっていいでしょう」
ローナ「これはちょっと智絵里さんとしては悔しいんじゃないでしょうか」
メイゴ「でもカンですから、追っかけリーチがかかったら負けることのほうが多いと」
ローナ「でも同じ待ちで負けたらちょっと悔しいんじゃないでしょうか?私もだったのにって気持ちになりません?」
メイゴ「いや相手はです。同じ待ちではないですね」
ローナ「そっそんなに冷静になれますのでしょうかww」
メイゴ「それを気にしていたらしょうがないんじゃないですかね」
ローナ「た、確かにそうですね」
ローナ「東一局は智絵里さんが1000−2000のツモアガリ。さらに東二局でもかおすさんから2000点をアガリ、初トップに向かって走ります。」
マオ「なんか何を言ってるのかわからなくなってきた…」
〜その頃かおす達は〜
かおす「私には聞こえる、捨て牌三種の声・・・倍プッシュだ・・・!」←なんか言いたいだけ
智絵里「点差に胡座をかいてのうのうとしている君に、目に物を見せてあげよう」←手加減してたけど一局目で振り込んだからガチになってる
かおす「あばばばば、お手柔らかに…」
〜魔王部屋〜
メイゴ「智絵里さんが本格的に反撃を開始しましたね。」
ローナ「智絵里さんの捨て牌が少し変なんですね。これは他の人から見ると分かりづらい捨て牌になっていますね。最初の3巡くらいは国士かと思っていたら違う感じになってきて…」
メイゴ「アレアレアレと?これは捨て牌がうまく効かせたリーチとなったかもしれませんね。これは三者から放銃があってもおかしくありません。勇者も悩んでます…」
マオ「…あーわからん。はよ終わってー…」
メイゴ「ご安心ください。現在最終局戦です」
ローナ「あら?智絵里さんの表情…」
メイゴ「何やら不敵な笑みですね」
ローナ「まさか!?」
智絵里「ツモ。役満の国士無双13待ち」
メイゴ「何と」
ローナ「久しぶりです!」
マオ「なんじゃなんじゃ!我にもわかりやすく説明してくれ」
メイゴ「簡単に申し上げますと、天和を除くと恐らく最強の役が完成しました」
https://m.youtube.com/watch?v=pYNz6IlzNfI
ローナ「智絵里さんの勝利です」
因みに「天和」は配られたその段階で既に役が揃ってる状態。ババ抜きで例えると配られた手札が同じ数字の様な状態ですね(多分)
https://m.youtube.com/watch?v=G3Lvwp-2duE
さあ電子機器の前のみなさんもlet's麻雀
〜かおす達〜
智絵里「お疲れ様です」
かおす「あばばばば、お疲れ様です」
ロドニー「終わったか」
チノ「結局よくわかりませんでしたが、帰ったr…nンガググ」
フタバ「チノちゃん、それは死亡フラグだよ!私は妹を失いたくない!」
ユニコーン「それで、相手の能力は…」
智絵里「最悪…」
ロドニー「え?」
智絵里「役が示すワードを時計回り順に言うと、『光の破壊者』、『性癖バレ』、『崩れ落ちる身体』、『隠された刃』だそうです」
かおす「あばばばば、恐ろしいですぅ…」
忍「身体が崩れ落ちるのは怖いですね」
かおす「それもそうですけど、やはり『性癖バレ』が…」
忍「せいへきってなんですか?」
シェフィ「次の部屋行こう」
忍「……あれ?」
さて、次の四天王を倒すべくドアを開けた先には…
ユニコーン「幼児だ」
智絵里「幼女!!」
かおす「ロリです!」
フタバ「可愛い!妹にしたい!」
ロドニー「この子が四天王なのか?この子と性癖バレって、まさか…」
智絵里「……////」
かおす「あばばばば、まさか…」
智絵里「私、幼女が好きなんです…」
その瞬間、この部屋が凍りついた。
だが沈黙が破られるまではそう時間を要しなかった
かおす「べつにそう大したことじゃありませわよね?」
忍「私だって金髪少女か好きですし…」
ロドニー「ごめん、急にだまって」
シェフィ「俺達付き合い長いけどこれ知るの初めてだから」
ユニコーン「性癖バレってこれの事か…」
フタバ「ねぇ、君が四天王の1人かな?名前は?」
エスター「私はエスター、貴女たちが勇者パーティかな?」
かおす「あばばばば、そうですが…」
エスター「わかりました。かかってきなさい」
エスターはゆっくりとかおす達に歩み寄る。
セイラ「気味が悪いわ。この子」
ユニコーン「配置につけ、エンジェルズ。」
セイラ「ボスレーも準備して」
シェフィ「アサギで身を包もう…」
若葉「えっと、このカルタードかな…?」
かおす達はそれぞれすぐに戦える姿勢を取った。しかしエスターの歩みは止めず何かを観察する様にかおす達を見る。
そして…
エスター「今だ」
突如エスターの足元周辺の床に正方形の亀裂が入り床が大量の光るブロック状の何かに分解されかおす達に襲い掛かった。
いや違った。狙ってたのは1人だけだった。
シェフィ「う、動かん!」
光るブロックはシェフィールドを拘束した。
シェフィ「くそっ…!防御のために包んだアサギが逆に…!!」
エスター「これが『電子錬金(ピクセル)』…です。珠紀やマイクとの戦いから聞こえる声から推測するに、どうやら貴方がこのパーティで重要な戦力になっていると思う。貴方のそのネバネバしたものが何かはわからないけど、私の『電子錬金(ピクセル)の前では無力の様ね」
若葉「シェフィ!!」
エスターは光るブロックを操りシェフィを自身の前へ引き摺り下ろす。
エスター「せっかくですから」
そう言ってエスターはシェフィの額に触れる。
シェフィ「こ、これは…!?」
なんと!シェフィの身体が額からブロック状に崩れ落ちていく!
智絵里「やめてぇぇぇ!!」
シェフィの身体はバラバラのブロックとなり、先ほどシェフィに襲いかかっていたブロックは元の床に戻った
ロドニー「なんてことだ…」
ミカ「みんなアレ!」
ミカが指さした先にはシェフィだったブロックの光が強くなっていった。
ロドニー「こいつの能力…なにか、ヤバイ!逃げるぞ!!」
みんなが逃げた途端、シェフィだったブロックがレーザーになり、かおす達を襲う
かおす「あばばばば!これ先生の所まで辿り着けるのかな…?」
つづく
おまけ
今回初の味方サイドの死者を生み出したエスターちゃんのガチ恋距離。カスキャすげえな
https://kirarabbs.com/upl/1580536699-1.png
https://kirarabbs.com/upl/1580536699-2.png
>>313
ありがとうございます。
そうですね、宣伝書く時なんか足りないなと思ったらたまたま急に課長が頭から出てきて…。
相棒のキャラで最推しは伊丹警部だけど。
特殊性癖、幼女=童顔=ベイビィ・フェイス、ブロック状にする攻撃…琴音さんが書くとどこぞの変態暗殺者を思い出させますね
>>315
ありがとうございます。
ロリからそこまで飛躍されるとは…ブロック攻撃は少し彼も意識してますが、どちらかというとこっち↓が元ネタです。
https://m.youtube.com/watch?v=BOAcEPrxzqs
若葉「シェフィさん…」
ユニコーン「畜生!近づけば触られてブロックにされる…でも離れたらビームを喰らう…どうすりゃいいんだ!?」
セイラ「そもそもなんなの今のアレは?人や床を魔法にするなんて出来るの!?」
かおす(聞いたことがあります。『ブライト-ホイーラー過程』という現象があり、光が相互作用して物質化する。)
かおす「光を物質にする相互作用を操り、光と物質の変換を自在に操作して攻撃してるのです!」
???「その通り!!」
フタバ「!?」
チノ「ロドニーさん!後ろ!!」
ロドニー「!!」
ロドニーが後ろを向くがそこには誰もいなかった。おかしい、さっきまで確実にいた。襲い掛かる瞬間もチノはしっかり見ていたし、ロドニーも「その通り!!」という叫び声が聞こえていた。
チノ「さっきまでいたはずなのに…みなさん見ましたよね?」
忍「見えましたよ!確かに四天王らしい方がロドニーさんの背後に…」
ユニコーン「それってこいつだよね?」
ユニコーンが指さした先にはエスターとその隣に1人の男がいた。細身…というよりは細マッチョな体型で両手にナイフを持っている。彼こそ、もう1人の四天王、「ブラウン」だ。
ブラウン「四天王の定めか癖か…取り敢えず一旦パーティに姿を見せてしまう」
ロドニー「おそらく彼は瞬間移動の類が出来る様だな。」
智絵里「瞬間移動でもさっきのレーザーを掻い潜ってエスターちゃんのサポート出来るかどうかは怪しいよ。」
かおす「あばばばば、今まで読んできた漫画の経験の推測ですがひょっとしたら…」
智絵里「あの能力のこと?確かにそれならあり得ると思う。某…吸血鬼のアレだよね?」
かおす「あばばばば!それですそれです。」
チノ「2人とも、何かわかるのですか!?」
かおす「これはあくまで勘ですが…ひょっとしたら彼は『時を止める』能力だと思います。」
一同「?」
ユニコーン「あれか?姫が護身用に持ってる自分以外に気付かせずに周りの動きを止めるカルタードか?」
智絵里「そう。」
かおす(えっ、姫様そんな凄いの持ってるの?)
セイラ(一時期私達をストーカーしてたのってそのカードを…)
ブラウン(…ちょっと違うけどバレるのは時間の問題。ヤバっこの勇者)
忍「とにかく今度は四天王が2人ということですね」
若葉「大変ですね…1人相手するだけでここまで苦戦してきました。それが2人も…!」
チノ「もはやこれまででしょうか…」
かおす「あばばばば!まだ策はあります!ロドニーさん、貴方の蛇腹剣の出番です!!」
ロドニー「俺か?」
かおす「あの子は『光』で攻撃をします。つまり…」
ロドニー「あ!成る程!!わかった。ユニコーン、セイラ、精霊を付与せずエスターに矢を放て!早く!」
ユニコーン「了解!」
セイラ「わかつたわ。」
放たれた矢がエスターによって分解、レーザー光線となってかおす達を襲う。
ユア「だめ!彼女に物理攻撃は一切効かない!」
かおす「いいえ、ここからです!」
ロドニー「双葉鈴木龍・星屑強襲(スターダストストライカーズ)!!」
蛇腹剣『双葉鈴木龍』を限界までに伸ばして新体操のリボンのように高速にそして細かく回しながら相手を斬り付ける技『星屑強襲』。
この技の最大の特徴は振り回される分離した刃が周囲の光を反射して光り輝いてるように見えるところ。
ロドニー「星屑強襲の更なる応用編だ」
エスターから放たれた大量の光が刃から刃へ乱反射、一直線の光となって射出する。
よし、ロドニーならエスターに対抗できる。
いや、いくら四天王でもまだ幼女のエスターが突然の反射攻撃に対応しきれるはずがない。
誰もがそう思ってた。
ブラウン「しかし!『未来逆行(バックトゥザ・フューチャー』既に!!」
突然、ブラウン以外の周りの動きが巻き戻される様にゆっくりと逆方向に動く。
ブラウン「見える…そして動ける…これが『未来逆行』だ。最も、エスター含めて今こうして時が巻戻ることを動くどころか見ることも感じることもできない。」
ブラウンの能力は時を数十秒間ゆっくり巻き戻しその巻戻る時間を移動するのだ。
ブラウン「それにしても、『かおす』と『智絵里』といったな…あの2人なら私の能力にいち早く気づきそうだ。今まで私の能力に気づけたの人はいると言っちゃ居るがみんな私に殺される直前だった。このまま背後に回り込んで正体を掴まれる前に2人を殺しておきたいがそうするとエスターがやられる。」
ブラウンがエスターを抱える姿勢を取った時後ろから声が聞こえた。
「その必要はありません」
ブラウン「誰だ!?この巻き戻る時間の中を動けるのはこの私だけのはず!!」
「単体でしたらそうかも知れませんね」
ブラウン「この声は…『かおす』でも『智絵里』でもない…!」
チノ「香風チノです。」
ブラウン「何故だ…!何故私の能力について来られる!?」
チノ「これです。」
ブラウン「これはっ!?」
チノが出したのは一枚のカルタード。
そのカルタードはだいぶ前に若葉とボドゲやってた時に使い、自身の勝利に導いた代物。
そう
チノ「対峙した能力をコピーする特殊カルタード『再現素描(ドーブルスケッチ)』。」
〜チノの回想〜
ロドニー「星屑襲撃のさらなる応用!」
ロドニーさんが反射させた光はエスターさんの方向に飛んだ時、ブラウンさん、貴方は時を巻き戻しエスターの救出に「一度」成功していたのです。
智絵里「速い!光はあらゆる物、エネルギーより移動が速いはず、それを避けるなんて!」
フタバ「本当に気をつけなければいけない相手はブロック攻撃の妹じゃなかったのね…」
ロドニー「物を光に変える彼女単体なら私が攻撃を弾いてその隙に皆んなが仕掛けることができる。しかしもう1人の正体不明の瞬間移動…出来ればやつの動きを止める、せめて2人を離さないといけない。よし、俺が行こう。誰か2人援護してくれ!」
かおす「あばばばば、わたしが行きます!」
フタバ「私も行くよ」
ロドニー「よし、『星屑襲撃』!2人とも一定の距離を取って、送れたら刃に巻き込まれるぞ!」
かおす「はい!」
フタバ「はい!」
3人はは指示通り一定の距離を保ちながら四天王2人に突撃したのですが…
ロドニー「!?」
かおす「あば?」
チノ「何故…」
何故か、貴方が突然離れたのです。
ユニコーン「ど、どういうつもりだ!?」
かおす「あばばばば、エスターさんの周り、何か光ってます!エスターがまたレーザーを撃とうとしているのでしょうか?」
フタバ「でもシェフィさんの時とは違って何もブロック状になってないよ」
エスター「消えなさい。『電子錬金・極小破壊原子』」
エスターの周りに浮いてた光がロドニーの刃に当たる。
ロドニー「反射しない…ってことはこれは光線じゃない!」
フタバ「ロドニーさん!剣が…崩れ落ちてます!」
かおす「あばばばば、いくら魔法弾でもこんな簡単に崩れ落ちることなんて…!」
エスター「発射」
なんだかよくわかりませんでしたが、エスターの周りに浮かんでた光が集まり光線と化し、ロドニー達を襲い危うく3人とも死んでしまうかもしれませんでした。
ロドニー「うわああああ!!」
かおす「うわああああ!!」
フタバ「うわああああ!!」
〜回想終了〜
チノ「ということがありまして…」
ブラウン「待て、それとこれはどういう関係だ?何故ここから『先』の出来事がわかるのだ!?」
チノ「もう少し話は続きます」
〜回想〜
ロドニーさん達がエスターさんに突撃した時、私はふと、自分の持ってるカルタード、『再現素描』の事を思い出しました。
チノ「若葉さん、『法皇結界』を張ってください。重ね掛けするカードは何でもいいです。」
若葉「わかりましたわ」
チノ「あと、セイラさん、ユニコーンさん、あの男に矢を放って下さい。彼の能力の正体を暴けるかもしれません」
チノ「残りの皆さんは彼に好きな魔法を放ってください」
私は賭けました。
貴方があらゆる方向から攻撃され、逃げ場を失えば何か能力を発動させるであろう瞬間にカルタードを翳す事で貴方の能力をコピーする事に
〜回想終了〜
チノ「後1秒…いや、それよりもさらに短く送れたら、あなた方の勝ちでした。かおすさん達はエスターさんの攻撃で粉々にされ、私たちも貴方の能力でおそらく後ろを取られてそのナイフで斬り刻まれてたでしょう。」
ブラウン「成る程…敵ながらあっぱれだ。だが!」
ブラウンがナイフを前に突き出す
チノ「成る程、この巻戻る時の中で一対一の決着をつけるのですね」
ブラウン「この時空を制するのはこの俺だけだ!」
チノ「臨むところです」
続く
>>326
絶対読んでると思う。読んでなくても基本知識は揃ってるはず。
関係ないけどけいおん!のりっちゃんもジョジョ読んでる疑惑あるらしいです
先手を打ったのはブラウンだった
地面を蹴り上げ、まっすぐチノに向かう
チノは対抗して杖から弾幕を出す
チノ(制限時間は十数秒。とにかく彼を止めれば終わる。流石四天王、今こうして智絵里さんから教わった弾幕を張ってもいとも簡単に避けてしまう。)
ブラウン(実質的能力が通用しない敵は初めてだ…我が能力に干渉、ついてこられるやつがいることがいまだに信じることができない。しかし!)
チノ「え!?」
ブラウンはチノから見て斜め右上くらいに回転効かしながら跳躍する。明らかに標的から逸れた軌道だ
チノ「逃げるつもりですか!?そうでしたら…」
チノが弾幕を止めて上半身を反り、ブラウンに狙いを定める
チノ「トドメです、『カフェラテ・カフェモカ,カプch…」
ブラウン「そ"い"つ"だァ"!!!」
グサッ
チノ「……え?」
………
….
突然襲い掛かる激痛
遠のく意識の中自分の身体を見ると、何やら持ち手のようなものが生えていように見える
チノ「あっ…アッ…ア……」
腹部に刺さったナイフに押されるようにチノは仰向けに倒れた。
流石四天王、次の攻撃の前の詠唱時という無防備な一瞬に気付いて正確にナイフを投げた。
本当は、遠回りしながら近づく予定だったが、滞空中にチノが弾幕から普通の魔法弾に切り替えたため投げることを選択したのだ。
ブラウン「息はしていない。心臓の動きは…待って、ここでお胸触ったらマズい気がするから脈を測ろう。」
ブラウン「ふむ、どんどん遅くなってるが動いている。念のために喉を掻っ切って確実にとどめを刺すとしよう。」
もう一本のナイフを振り翳す
ブラウン「可哀想だが魔法少女よ、君もこの勇者と魔王の運命の一部、もしくはそれに乗り越えようとする私達の道の一つとなるんだ。許してくれ」
と、諦めかけたその時
チノ「フ…フフ…」
ブラウン「何!?」
チノ「危ない所でした。」
ブラウン「まさか⁉」
ブラウンがチノの腹を触った時、全てが分かった
ブラウン「ナイフに刺さってたのはカルタードだったのか!!」
チノ「10枚以上のカードが壊れてしまったのは少し残念ですね」
ブラウン「それじゃ…おめぇ死んだフリを…」
チノ「いいえ、本当に刺さったと思って気絶してました。実際そこそこ食い込んでました…痛っ」
ブラウン「き、貴様ァ!俺の能力の正体がバレる前に今ここで貴様を殺す、当然能力をコピーするカルタードも破壊する!魔王を倒すどころか、辿り着くことすらできなかったことを悔やみながらここで死ぬのだぁぁぁああああ!!!」
チノ(今度こそ斬られる。彼を止めなきゃ!)
チノ「待ってください!話をしましょう」
ブラウン「何!?」
チノ「さっき聞きました。勇者と魔王の運命の一部、もしくはそれに乗り越えようとする私達がどうたらこーたらと…」
ブラウン「だからなんだ!?」
チノ「貴方もこの勇者と魔王の運命に抗おうしてるのですね?」
ブラウン「当たり前だ。顔も名前も知らない2人の因縁のために死ぬのは御免だ。珠紀もマイクも死んじまったが…ん?『貴方も』?」
チノ「はい、私達もこの運命を乗り越えようとしています。願わくば2人を殺したくありませんし、実際珠紀さんも生かしてます。そこで一つ私に考えが…」
ブラウン「ほう、それは…」
かおす「あの子は『光』で攻撃をします。つまり…」
ロドニー「あ!成る程!!わかった。ユニコーン、セイラ、精霊を付与せずエスターに矢を放て!早く!」
ユニコーン「了解!」
セイラ「わかつたわ。」
ブラウン「時が再び刻み始めた!待ってくれ!」
チノ「待って下さい!」
一同「え?」
チノ「実はこの2人はかくかくしかじか…」
ロドニー「なるほど、やはり四天王もこの勇者と魔王の因縁に納得いってなかったわけだな」
ユニコーン「全く争う必要がないな…」
若葉「これ…マイクさんの火遁術に使ってたカルタードです。せめて、形見に…」
エスター「グスッ…ごめんなさい!あなた方の仲間を1人殺してしまって……(泣)」
ブラウン「泣かないで良いよ。これとばかりは仕方がなかったし…」
エスター「でも聞いたでしょ?この方々は珠紀さんを生かしてくれたのですよ!?」
かおす「あばばばば、私マイクさんを…」
忍「ここで泣いても仕方ありません!何か次の部屋に進む方法を…」
チノ「方法はあります。出来レースです。私達が2人を倒すよう演技すれば多分次の、おそらくメイゴさんの部屋に行けると思います」
セイラ「なるほど…いやいいのそれで!?」
かおす「くらえー」
エスター「やられたー」
ブラウン「やられたー」
智絵里「よし、次行こう!」
〜魔王部屋〜
マオ達は魔法の水晶を通して勇者達を見守っている
マオ「いや、そんなことしなくても行こうと思ったらいけるのじゃが…」
メイゴ「『次の部屋に行くにはまずその部屋の前の門番を倒す』という概念に囚われてますね。そろそろ私も出撃しますので、それでは」
マオ「待て、お主は…」
メイゴ「?」
マオ「お主はどうなんじゃ?我と勇者のこの宿命を…」
メイゴ「私は四天王方と違って、受け入れてます。勇者達を殲滅できるのも良し、倒されるのも良し…ですね。」
〜メイゴの部屋〜
忍「マオ先生まであと少しですね」
かおす「あばばばば、出来ればメイゴさんも話し合いで通してもらえないでしょうか?」
メイゴ「残念ながら、それは出来ませんね」
一同「!?」
メイゴ「私はこの運命を受け入れ、全力で勇者パーティを迎え撃ちましょう。『Murder on the Orient express(死への超特急)』!!」
その瞬間、メイゴの部屋の空気は一瞬に凍りついた。床は凍り、壁は霜に覆われ、天井には氷柱もぶら下がる。さらにダイヤモンドダスト(細かい氷が宙に漂う現象)が発生しまるで戦いの場とは思えないくらい幻想的な世界が広がった。
ロドニー「冷凍系魔法…だが周りの温度を、さっきまでは快適な温度が、この瞬間に呼吸すら痛みを伴うくらいまで下げるとは!?」
智絵里「感じる…やつの冷気とともに溢れる覇気が…まるでこの舞台は完全に自分のモノだと言わんばかりの!ただモノじゃない…四天王すら可愛く感じるよ。エスターちゃんは元々可愛いけど」
かおす「あばばばば、ダイヤモンドダストが発生することは、少なくともこの部屋はマイナス10度以下に冷やされてます…」
メイゴ「紳士淑女の皆々様、今宵貴女方をお迎えしますことは最高の誇り最高の喜びです。歴代魔王様の教育係としての経験のフルコース、どうぞお楽しみ下さい…どこからでもかかってきなさい!」
フタバ「なんだかよくわからないけど、やるしかないよね!」
メイゴ「アミューズ『氷剣豪遊』」
突如天井の氷柱が次々に落下、メイゴはそれらを拾いかおす達に向かって豪快に投げつける。
若葉「危ない!」
かおす「あばばばば、避けたくても床が凍ってるのでうまく動けません…」
ユニコーン「ナタリー、炎で氷を溶かせ!」
セイラ「ボスレー、ナタリーの炎を広げて!」
ナタリー「了解!!」
ボスレー「了解!!」
ナタリーが付与した炎がボスレーの風を熱風にし、床の氷を溶かし蒸発させた。
メイゴ「氷柱で攻撃をする私を止める前に足場の確保する…賢明な判断ですね。」
メイゴ「オードブル『零刺気』」
ロドニー「ええいまどろっこしい、メインが来る前に叩き斬ってやる!」
しかし
ロドニー「痛っ!?なんだこれは…」
剣を振り翳した瞬間、ロドニーの手、腕に大量の傷が!
セイラ「どういうこと!?…痛い!」
焦ったセイラは弓矢を向けてみたが、その際また負傷
チノ「下手に動いたら怪我をします…どうして…」
これは、空気中に漂う極小の氷を対象の動きに合わせて集合させ、無数の小さな刃物に変えている。相手の動きを最小限に抑えるだけでなく、この様な応用方もある。
メイゴ「ポワソン『疾走雷神』」
ロドニー「奴が走り出した!」
フタバ「あれ?メイゴさんの周り…帯電してる!?」
智絵里「雷を起こす気よ!雷は、雲の中の小さな氷の粒がぶつかり合うことで起こる静電気が増幅して起こるのよ!みんな気をつけて!!」
セイラ「もはや私達は雷雲の中で戦ってると言っても過言ではないね…」
忍「動けば動くほど体に傷がつきます…」
かおす「あばばばば、もはやこれまででしょうか…」
だが勇者達は知らなかった。『Murder on the Orient express(死への超特急)』の真の恐ろしさを…
続く!
>>329
>>待って、ここでお胸触ったらマズい気がするから脈を測ろう。
なかなかのレディファーストですね、ブラウンさん。
>>336
ありがとうございます!
エスターと出撃したり、慰めたりするなど、先に散った2人より女性に対する扱いが丁寧な設定にしています。
ただ単に触る勇気がなかっただけかも知れませんが…
〜魔王部屋〜
ローナ「かおすさん…みなさん……」
マオ「うむ…メイゴは四天王とは比べられないほど強いからじゃのぉ…最悪の場合ここで全滅の可能性も…」
ローナ「そんなっ…」
マオ「こやつは歴代魔王の教師役をやっておる。999の魔王を育て上げ999の勇者パーティを相手してきた。そこから得られた『経験』、経験から生み出される『技術』…実際やつを倒したものの1人除いて全滅させられた勇者パーティもしょっちゅうじゃ」
マオ「戦いにおいてこやつは『人形(ゴーレム)』じゃない。『兵器(ウェポン)』じゃ!
生命のエネルギーを奪う『冷気』は正に彼女に相応しい能力じゃ…あれ?」
マオ(姫のやつ、無視しよった。無理もないが)
〜メイゴの部屋〜
周囲に雷を纏いながら疾走するメイゴ
彼女が向かってる先には
かおす「あばばばば!ロドニーさん!」
ロドニー「まずい!」
鳴り響く金属音
ロドニー「なるほど…氷で剣を作って私に挑む様だな…さあ来い!」
メイゴとロドニーが剣を振りかざす。
鳴り響く金属音、お互いが動きを読み合い身を安全な場所へそらしつつチャンスを伺う
セイラ「どうして…メイゴさんの氷の剣はロドニーさんの鉄製の剣に耐えているよ!?」
チノ「よく見ると、結構氷が飛び散ってますね」
メイゴの剣が刃こぼれしない理由が分かっているのは至近距離で戦っているロドニーだけだった
ロドニー「強力な魔力で固定をしてるわけではなく、攻撃と攻撃の間に修復し、最大限の衝撃を与える様微妙に変形させているのか。やつの冷気を操る能力なら、不可能ではない。」
ロドニー「しかも私の双葉鈴木龍が当たった瞬間少し食い込ませる事でこちらの刃こぼれを狙っている。凄い…細部まで行き届いた戦術だ。だが、いくら氷の剣でもこんな芸当はできないだろう『双葉鈴木龍・星屑襲撃』!!」
ユニコーン「これなら蛇腹剣として刃を分離する事で、奴の氷の剣が修復する前に連続して刃を当てることができる‼」
忍「この攻撃を避けることは流石にメイゴさんでも出来ませんよね?」
メイゴ「ほう…蛇腹剣か。第495代勇者も使ってました。」
ロドニー「これで勝つる…あれ?」
キィィィン…シィィン…
若葉「この音は…なんでしょう…?」
チノ「なんだか嫌な予感がします」
ロドニーは違和感を感じた
ロドニー(妙な感覚だ…持ち手が軽く感じる。それに、刃物の動きが手の動きとまるで一致していない…まさか!?)
恐る恐る手を止めてみる
全てを察した…いや理解した。
ロドニー「なんてこった…こいつ…蛇腹剣を繋げる糸を切断したぞ!?」
チノ「!?あの糸が何でできているかわかりませんが、少なくとも氷で切断できる代物では…」
かおす「あばばばば!みなさん、さっきから鳴ってる音はロドニーさんの剣が空気中に出現させた氷を滑ってる音です!」
だが時既に遅し、メイゴが切断した刃は全てロドニーの方向へ飛び、見事全弾…いや、全刃命中
ロドニー「ぐはっ…ぁあ!!」
智絵里「ロドニー!!」
かおす「あばばばば、雷のせいで近づけません…」
メイゴ「トドメです」
メイド服の兵器が情け容赦なくがロドニーを貫く。
同時に体内に冷気を流し込んでいるのか、血が少ししか出ない。多分身体を構成する水分は完全に凍っているだろう。
生涯共にしてきた剣に斬られ、身体を内側から凍らされる凄まじい(と思う)苦しみに歪んだ顔は時を止めたように静止していた…
若葉「いやぁぁぁぁ!!!!」
ではここで、どうしてメイゴはロドニーの剣を切断出来たか説明しよう!かおす達は冷気を操る能力で空気中に鋭利な氷を出現させ、蛇腹剣を繋ぐ糸を切ったと思っているがそれは違う。
引っ掛けたのだ。蛇腹剣の関節になる刃と刃の間に丸い棒状の氷を一瞬だけ出現させることで蛇腹剣の糸を引っ掛けたことで、振り子の糸を指で止めたとき、「おもり」の動く向きが変わるように刃の軌道を変えたのだ。そして軌道の変わった刃の先はその蛇腹剣の糸がありこれを切断した。
つまり、ロドニーは知らず知らずに自分の剣を自分で砕いていたのだ!
続いて、切断した蛇腹剣がどうしてロドニーの方向へ飛んだのか?
これは空気中に漂う極小の氷を集合させ、ジェットコースターのレールのようなものを生成したのだ。床あたりをゆるくU字型にカーブさせ出るので刃を上に滑らせることができる。
メイゴ「粉々にして差し上げましょう」
フタバ「ロドニー!」
ミカ「やめてええええ!!!!」
メイゴ「それっ」ガシャーン!
砕け散る身体と双葉鈴木龍
メイゴ「ソルベ『シン・呼吸』」
ユニコーン「なんだこいつ…ロドニーの粉を吸い寄せていくぞ!?」
チノ「しかも少し光ってます!雷とはまた違う感じです…」
かおす「なんのひかりだ?」
メイゴ「アントレ『超重破壊砲』」ピィーッッ!
突如耳を覆いたくなる高音と共に正体不明のビーム状の何かを発射
かおす「あばばばば!なんですかこのビームは!?壁に当たっただけで爆発してます!」
フタバ「SFで見たことがある…荷電(物体に電気を帯びさせる)した粒子に電圧をかけて加速させることで超絶な破壊力を生み出す。これは荷電粒子砲です!!」
かおす「荷電粒子砲では電気を帯びさせる物の比重が重くないといけないはずです!氷では比重が軽すぎてビーム状に収束しません!!」
智絵里「あるよ…比重が重いのは。さっき粉砕したロドニーと彼の剣よ。詳しく言えばロドニーの、体に含まれる鉄分と剣よ。」
ユニコーン「なんてやつだ…エンジェルズ!やつを止めろ!」
矢を放った瞬間謎の光線がユニコーンに直撃
ユニコーン死亡
智絵里「ユニコぉぉぉん!!」
セイラ「ボスレー、風でユニコーンの精霊3人を誘導して!」
ボスレー「わかった。ユニコーンの敵を取ってやる!!」
ボスレーは風を操作してナタリー、アレックス、ディランをメイゴの背後に回すが…
メイゴ「逃がさない」
謎の光線はボスレー達を全て撃墜
フタバ「もう…私達は無理なの…?」
リリィ、ミカ、ユア 荷電粒子砲直撃により消滅
フタバ「心配しないで、かおす先生が生み出した私達は貴女が死なない限り何度でも復活できるから。それでは」
フタバ直撃 消滅
若葉「このままじゃ…『全札総重砲』!!」
チノ「早く止めないと!『カフェラテ・カフェモカ・カプチーノ・スペシャル』!!」
智絵里「『天和国士無双』!!」
かおす「あばばばば!!」←ただの突撃
忍「ふ、フレー!」←ただの応援
ドシャァァァン!!
入り乱れる必殺技により部屋が崩壊
〜魔王部屋〜
ローナ「・・・」
マオ「・・・」
ローナ「みなさぁぁぁん!!」
マオ「うちの城を破壊する気かぁー!!」
〜メイゴ部屋〜
壁や天井が崩れ落ちた部屋
そこに立っていたのはメイゴとかおすの2人だけだった
メイゴ「……」
かおす「みんな…逝ってしまったのですか?」
地面に膝をつき静かに涙するかおす
それを嘲笑うことなく無言で見つめるメイゴ
かおす「私が…私がもっと強かったら…私がもう少し勇気を出せば…どうして…私はいつも……」
自責に心を蝕まれたかおすは慟哭した
しかし、数分後勇者は立ち上がった
「もうオドオド出来ないですね」
かおす「もう私しかいないんですね…ローナさんも…先生も…私しか救えないのですね。わかりましたよ、みなさん。」
メイゴ「立ち上がるのですね。勇者殿」
かおす「勇者とか漫画家とかは関係ない。私は萌田薫子、去ってしまった親しい人のために、助けたい人のために今ここで貴女を倒します!」
メイゴ「みなさんは私を倒せない…でもかおすさん、貴女なら出来ますよ。魔王と戦うべき存在ですから」
メイゴは再び氷で剣を作る。だが今度は光っていた
かおす「荷電粒子を周りに付与してる…ビームサーベルですね」
メイゴ「アントルメ『磨修羅生』。ここで一騎討ちですね」
かおす「メイゴさん…貴女は何のために戦ってるのですか?何をここまで思って、人を殺せた!?」
再び交わる二つの剣
メイゴ「先程の剣士と違って細かい動きはありませんが、一切の休みと迷いがありません」
メイゴ「自信とはまた違う何か…何だ?この勇者を突き動かすものは」
かおす(今の私には、みんなが背中を押してくれてる気がします。どれだけ傷付いても勇気が湧いてくる…)
かおす(ものすごく前にロドニーさんが言ってました。全ての動きには「隙」があると。例えあらゆる物を切断できても、どんなに強いエネルギーを持っても、隙のない攻撃は不可能だと)
メイゴのビームサーベルが勇者の剣を少し弾いた瞬間、彼女の胴体がかおすの目の前にさらけ出した。
かおすは弾かれた時の勢いを利用してメイゴに斬りかかる
かおす「あばばばば、そこです!」
しかし、剣は当たらず後ろに吹っ飛ばされた
当たる直前、メイゴが腹部を足蹴りしたのだ。
かおす「あばーっ…」
メイゴ「フフフフ…1000代目の勇者は魔王様のところへ辿り着くことなく死を迎えるのですね。ひょっとしたら、消滅するのは魔王様ではなくある勇者…貴女ではないでしょうか?」
振り上がる巨大な氷の塊
メイゴ「安心してください、すぐに終わりますから…」
かおす「ヒッ…ヒィィ…あばばばばばばばばぁぁァーッ!!!!」
そのときだった!
ボンッ
かおす「!?」
突然どこからかともなく巨大な火炎放射がメイゴの氷を溶かし、メイゴ本人を遠くに飛ばした
ドンッ…ドンッ……
地響きと共に溶けた氷水が揺れる
『ガァァァァ!!!!』
かおす「映画で聞いた轟音…まさか!?」
かおすの後ろにいたのは巨大な恐竜が…!
エスター「ちょっと!勇者が何やられてるのですか!?」
ブラウン「ギリギリ間に合った…かな?」
かおす「エスターさん、ブラウンさん!!それにこの恐竜は…」
メイゴ「四天王め…裏切ったのですか!?」
珠紀「裏切ってるんじゃない!最初から勇者と戦う気なんて無かったんだよ!」
メイゴ「しかし、どうして最初の四天王がこんなに元気なんですか!?」
エスター「若葉さんがカルタードを返してくれた時、同時に治癒魔法のカルタードもくれたのです。そしてこのティラノサウルスは、今は亡き大切な友達の1人、マイクが愛用してた炎カルタードよ!」
メイゴ「…そうですか。ですが、相手がどうなろうと構いません、『超重破壊砲』で再び殲滅してくれましょう」
再び放たれる荷電粒子砲、しかし!
エスター「そうはさせないわ!『電子錬金・極小破壊原子』」
エスターから放たれた光線がこれを遮る!
エスター「私の能力は『光を物質にする相互作用を操り、光と物質の変換を自在に操作する』。そしてこの攻撃は周りを光線に変えられ、小さくなった原子が物質の隙間に入り込んで破壊するのよ!」
メイゴ「くっ…」
ブラウン「よし、トドメだ!」
ティラノサウルスは再びメイゴに向かって火炎放射、メイゴを包む炎が発した光をエスターが物質に変え完全に拘束
珠紀「暫くここで我慢しとけ」
メイゴ「はい…(もう、諦めましょう)」
かおす「あ、ありがとうございます!」
エスター「いえ、とんでもありません。貴女はこの柵から私たちを解放してくださったのです。沢山のお仲間を失ってさぞ心が…」
ティラノサウルス『クンクン…』
珠紀「おや?ティラノが何か瓦礫に向かって匂い嗅いでるぞ…まさか。そこの瓦礫、全部退けてくれ!」
ティラノサウルスは優れた嗅覚を持ち、また噛む力はイリエワニの4倍に相当する。
ティラノサウルスが瓦礫を退けると…
セイラ「…あれ?」
チノ「ハッ!」
若葉「あら?生きてます…」
忍「!これは一体…」
智絵里「んんっ…なっ!?」
かおす「みなさん!」
セイラ「これは…一体…」
かおす「四天王さんが助けてくれたのです」
ブラウン「いや、私達がしたのはほんの少し。勇者は倒れた仲間たちのために戦い続け、俺たちに珠紀の治療とティラノの発現などの時間をくれた」
エスター「ありがとうございます」
珠紀「みなさんもご無事で何よりです」
かおす「あばばばば、そんな…でもこれで終わりじゃありません。まだ私達は先生を助けてません」
チノ「そ、そうでした。かおすさん、もう怪我は大丈夫ですか?」
若葉「究極治癒魔法『医龍』。これで大丈夫でしょう」
かおす「あばばばば、ありがとうございます。それよりみなさんは?ずっと瓦礫の下敷きになってたじゃないですか」
智絵里「ずっと戦ってたかおすさんと比べたら、私達なんて寝てたも同然よ!」
エスター「あの、私達もついっていって良いですか?」
かおす「あばばばば、勿論です!」
智絵里「エスターちゃんは全力で守り、姫様は必ず救い出して見せます!!」
いざ、決戦へ!
続く
>>346
ありがとうございます!
そうです。ドラマでしか見たことありませんが医療ドラマ史上最も患者が救われる作品です
あばばばばっ!死んでなかった!
いままでの部屋も無視しようと思えばできたのですね…()
>>348
ありがとうございます!
「二回無駄な戦いをした」と悔やむか、「途中で気付けて良かった」と幸運に思うか。
小説家が読者に問いかける奴を私なりにやってみたかったです。
〜魔王部屋〜
マオ「だー!なんで四天王が勇者パーティの味方になるのじゃ!?」
バターン!
かおす「先生!」
マオ「おぉ、ついに来たか!勇者よ…」
かおす「先生、どうしても私達と戦うつもりなんですか!?」
マオ「当たり前じゃ!これが運命だからじゃのぉ!」
チノ「でしたら、もう容赦無くて良いですよね?」
マオ「おぅ…え?」
ではここで、魔王救出作戦の内容をおさらいしよう!まず、歴代魔王は自分の意思とは関係なく復活する。そこでかおす達はマオ先生を瀕死の状態まで追い込む。瀕死のマオ先生の前で戦う意志を放棄すれば、再び勇者と魔王を戦せようと何かが働く。それが形ある物、或は第三者だったらこれを倒す
マオ「なんだかよくわからんのじゃが、この戦いで我は消滅するのじゃ。全力でかかってこい!『我が生徒達よ』」
その言葉とともに魔王っぽい姿に変異する。
智絵里「そうだな…そうこなくちゃ!魔王は魔王らしく!」
かおす「あばばばば、どこかで聞いたセリフです」
マオ「おりゃあ!」
魔王が杖を床に打ち付ける
チノ「な、なんですかこれは!?」
セリフ「床から壁へ…魔力がヒビ割りながら波打っている…」
珠紀「なにをするつもりだ!?」
マオ「それぇ!」
突然揺れる床、若干崩れる壁や天井
智絵里「地震だ!みんな床の下に隠れて頭を守って!」
かおす「幼い、走らない、喋らない…ですね!」
若葉「最近は、戻らないもあるわ」
マオ「お前らふざけるな!」
エスター「成る程、大量の魔力を床に干渉させてその場で地殻変動を起こしてるのね…って、いつのまにか地割れも起こってるよ!」
ブラウン「俺の手に捕まれ!」
エスター「は…はい!」
智絵里(ええなぁ…)
マオ「喰らえ!地符『大戦斧』」
破れた床が盛り上がり削れて魔力を帯びた巨大な「斧」となり勇者達に振り下ろされる
チノ「危ない!」
智絵里「だめだ、間に合わない!ここで抑えるよ!『海底撈月』!!」
若葉「このサイズと魔力じゃ、私でも太刀打ちできるかどうか…力を合わせて止めるわよ!『全札総重砲』!!」
セイラ「私だって、ここで潰されたくない!」
チノ『カフェラテ・カフェモカ・カプチーノ・スペシャル!!』
4人の詠唱が大戦斧にぶつかる
マオ「ほう…ならこれでどうだ!!」
突如戦斧が光出す
ブラウン「コイツ…エンチャントしやがった」
かおす「あばばばば、魔力付与ですぅ…」
智絵里「だめだ…持ち堪えられない…」
チノ「このままだと…私達、潰れます。」
若葉「そ…そんなの嫌ですわ…」
マオ「どうした?これで終わりか?我はまだ変身を二回残してあるぞ」
かおす「あばばばば!地形そのもの操る上に変身を二回残しているとは…流石魔王ですぅ…」
エスター「地形を操る…か。成る程…似てます」
かおす「?」
エスター「似てます。私と魔王…『周りにある物に干渉する』という点で…とても似ています。」
忍「そうでした!エスターの能力は…なんでしたっけ?」
かおす「あばばばば、『光を物質にする相互作用を利用し、光と物質の変換を自在操作する』です」
エスター「『電子錬金(ピクセル)』!私しか出来ないこと…この能力で、みんなを…!!」
マオ「何っ!?」
床と壁の一部と光るブロック状態に変え、これで大戦斧を拘束
エスター「やった!」
チノ「助かりました…」
かおす「あばばばば、今の間に私が行きます!」
珠紀「『恐竜楽園(ジュラシックパーク)!!ラプトル達よ、勇者を援護しろ!」
マオ「撃符『双龍砲』」
今度は地面から巨大な龍の顔と首の様なもの(これも魔力で床を干渉させることで形成したもな)を出現させ、その龍の顔から魔力光線を発射
それを避けながら突き進む勇者と彼女と共に疾るラプトル達
マオ「勇者よ、成長したな…あの頃はビビってばっかりだったが…今となってはこうやって自ら突き進む。よかろう、全力で迎え撃つ」
マオ「獄剣『レヴァンティン』」
杖から巨大な火柱を出し、それが収束され巨大な刀となる。
かおす「あばばばば!流石魔王…豪快且つ素早い剣捌きですね…しかし!」
ラプトル『キィェア』
かおすの隣を走ってたラプトルが身を屈める」
かおす「あばばばば、乗せてくれるのですか?」←超速理解
かおすを乗せたラプトルはその身体能力で魔王の目の前まで地面を駆け上がる
かおす「みなさん、私が先生を斬り込んだ直後に魔力を撃ち込んで下さい!!」
マオ「変身ッ!」
かおす「あばっ!?」
珠紀「トゥーフェイス・ゾーマ?」
マオ「ここで貴様らを葬ってやる。『レヴァンティン・フォー・オブ・アカインド』!!本来のスピードをお見せしよう」
チノ「!?先生が4人に増えましたよ!?」
かおす「あばばばば、速過ぎて4人に見えてるのです!」
セイラ「さっきとはまるで比べ物にならない速さよ!」
マオはそのスピードでさっき珠紀が生み出したラプトル達を全て薙ぎ払い、そのままかおす達を襲う。
圧倒的なスピードとより精密な剣捌きで次々にパーティを蹴散らす
かおす「あばばばば!速過ぎて追いつけません…」
そして標的をエスターに変更する
智絵里「危ない!」
ブラウン「このスピード…この瞬間こそ、まさに俺の出番だ!『未来逆行(バックトゥザフューチャー)』!!」
未来逆行発動!ブラウン以外の時間がゆっくりと巻き戻る…
ブラウン「相手が高速で動くなら自分のペースに強制的に合わせればいい」
ブラウンは再び時が刻む時のマオの起動に合わせてナイフを構える。この時ブラウンは覚悟していた。時が再び刻む時、ヤツは再び光の速さで自分の方向に飛んでくる。確実にダメージは与えられるが絶対に右腕が吹き飛ぶと。
ブラウン「時は…再び前を向く」
マオ「グワーッ!!」
エスター「ブラウン!!」
ブラウン「エスター…良かった…」
エスター「でも…!ブラウン…腕がっ!!」
かおす「あばばばば、私達のために…」
ブラウン「ケッ…勘違いするな…お前達のためじゃない。エスターのためだ」
智絵里(えっ?この2人デキてるの?)
かおす(てぇてぇ)
マオ「おのれ…ここまで追い詰めよって…変身!」
かおす「あばばばば、今度はドラゴン型ですね!!竜王と同じタイプです」
智絵里「最後の変身、ここで無力化するよ!」
珠紀「ブラウン、吹き飛んだ肩貸して。」
ブラウン「お、おう…」
珠紀「吹っ飛んだ君の腕をテリジノサウルスの腕にした。これから移植する。」
死んでしまった腕の細胞で生きた恐竜の腕を作ることで拒絶反応を起こすことなく移植する。
珠紀「ソイッ」
ブラウン「おい待て、ふざけてるのか!?明らか手としておかしいやろその恐竜…」
問答無用でテリジノサウルスの腕をねじ込む(移植する)
ブラウン「痛いっ…痛い…やめろぉぉ!!」
珠紀「変な声出すな」
つづく
移植した腕↓
かおす「遂に最後の変身を遂げた先生、ここで無力化できたらいいのですが…」
マオ「がおーっ!」
智絵里「ドラゴン形態だから喋れないのか」
ブラウン「…フンッ…フゥンッ…!」
珠紀「何やってんの?」
ブラウン「あんたにつけられたこの変な手を慣らしてるのよ!」
チノ「最初は地殻を操作して、2回目は炎の剣と高速移動…最終形態はどうくるのでしょうか…」
マオ「がおーっ!」
マオの口から赤く光る熱線のようなものが飛び出す。チノの心配とは裏腹に、最終形態の攻撃は至って単純のように見えた。
かおす「あばばばば、熱線です!メイゴさんがやってたアレの強化版でしょうか…」
と思ったら、その熱線が床に当たった瞬間液体のように広がり表面が黒く変色した。どうやら熱線じゃないようだ。
若葉「おや?マグマでしょうか…?」
珠紀「高温で液状化した鉱物のようだな…しかも冷めるのも早い。案外大したことないかも?」
と余裕こいてたその時だった
パァーン!
かおす「あばばばば!爆発しました!」
衝撃音と共にマオが吐いた液体が爆発した。
爆風と共に中のまだ冷えてない液体と表面の破片が飛んでくる
珠紀「一体どういう原理なんだ…熱した金属が爆発するなんて…中に火薬でも仕込んでるのか?いや、そうだとしたら今のような時間差で爆破が出来ない…」
エスター「いいえ、『一定時間で爆発すること』だけを知っただけで私達は既に一つ攻略できたかも知れません。後はこれを避ければいい!!」
若葉「そうですね、行きましょう!」
溶鉄の爆破を避けながら、各々が一定の距離さえ保てば案外楽に倒せると思った。
しかし…
マオ「がおーっ!」
そこそこ素早い動きと溶鉄の時間差爆破攻撃、体格を活かした体当たりや溶鉄を含んだ噛みつきなど多彩な攻撃がかおす達を追い詰めた。
ここで読者の皆さんは2つ疑問に思ったのだろう。
「あれ?四天王の3人の能力なら簡単に回避できるのでは?」と「なんで溶鉄が爆発したって…剣と魔法の世界だから科学的(と言うよりは異能バトル特有の謎応用)原理が無くても不思議じゃあないだろ?」
残念ながらそう簡単にはいかなかった。
珠紀の『恐竜楽園(ジュラシックパーク)』は対象に直接触らないと発動できないため溶鉄を恐竜化することは不可能
エスターの『電子錬金(ピクセル)』は直接触る必要はないけどそれはあくまで「触れてるものに近くで触れてる」など連鎖効果があるだけなのである程度距離を縮めないと発動できない
ブラウンの『未来逆行(バックトゥザフューチャー)』ならある程度は回避できるかも知れないが、溶鉄の配置や爆発の時の飛び散る破片などを完全に把握することは無理がある。
つまりこの状況、結構詰んでる
ではもう一つ、何故溶けた金属が爆発するのか?マオはただ溶鉄を無造作に吐いてたわけではなかった。泡立てていたのだ。溶鉄の中に空気を含ませて発射したのだ。付着した際、泡の中に入った空気が内部の高温で膨張し、表面の冷えた金属を弾き飛ばすのだ
この緊迫した状況の中、1人の少女が賭けた!
この戦いは完全に魔王が制している…この流れを変えるには、賭けるしかない!!
セイラ「受け取って!」
そう叫んで矢を放った!どこに?魔王か?いや違う…矢の先は!!
珠紀「ぐぁあ!!」
なんと!放たれた矢は、珠紀の手を貫いた
マオ(な、何をやってるんだ!?)
珠紀「ありがとう、セイラこれなら!!」
矢は徐々に形を変え、一頭の恐竜になり、マオに噛み付いた!!
珠紀「賭けに応える俺の賭けは…コイツだ!デルタドロメウス!!」
説明しよう!珠紀が変化させた恐竜デルタドロメウスは平均全長8〜10メートルの大型肉食恐竜だ!このサイズの肉食恐竜の中では細身で特に足の構造はオルニトミムスなどのダチョウがた恐竜に似ており、スピードに長けていた種類だったといわれており、その上鋭利な歯とそこそこ強力な顎を持っていた。
溶鉄の爆破を掻い潜り、かつマオの動きを一時的に抑えるにはちょうど良い種類だった!!
珠紀「これでも持ち堪えられるのはほんの少しだけだ…」
かおす「今度は私が行きます!先生、もうこれ以上戦いたくありません!!」
勇者の剣がマオの腹部を裂く
激しい慟哭と共にマオは倒れ元の姿に戻った
マオ「……」
かおす「先生…」
マオ「もはやこれまでか…さあトドメをさせ」
かおす「…」ポイッ
マオの前で剣を捨てる
マオ「どうした?何故剣を捨てる…」
かおす「こんなこと…もうしたくありません…」
マオ「甘ったるいこといつのじゃない!そんなのだからまだピヨっこヒヨコなんじゃ!!四天王4人と戦い、同じ境遇だと理解して和解し、メイゴを封じ込めたのは全てこの瞬間のためじゃろ!!此処でそんなこと言うとはどんな甘えた根性なんじゃ!?」
かおす「違う!まだ私達の戦いは終わってません!!先生も…私達と同じですよね…本当は消滅したくないでしょ……私達は先生を消滅させたくありません。だって…入学の時からいろいろ教わった…大切な先生だから!」
マオ「はっ!?」
この時、マオは思い出した。彼女達と過ごした日々が…楽しいこと、辛いこと、嬉しいこと、悲しいこと、助け合ったこと…全てが蘇る。
マオ「そうか…そうじゃのぉ。我は大切なこと忘れてたのじゃ。お願いじゃ…我は魔王なんか辞め
たい!」
その時だった
???「ふーっふっふあーはぁーはぁーはーっ…」
智絵里「な、なんだ!?」
エスター「誰だ!?」
マオ「ぐわっ…く…苦しい…」
チノ「先生!!」
突如マオから謎のオーラ的なものが出てきて、それが一気に上昇し、天井を突き破った…いや、完全に消滅させた。空には満点の星空が広がっていたがそれが一気に曇り始めあたりは漆黒の闇に包まれた。
その中からひとつだけ禍々しく輝く大きな何かがあった。そう、マオから出てきた謎の魔力だ
マオ「あ、変なのが出たらスッキリした…ってなんじゃあれは!?」
チノ「おぉ…ついに…」
マオ「ついにって、何?なんのこま!?」
チノ「恐らくですがアレが私達勇者対魔王の因縁の諸悪の根源かも知れません。勇者と魔王が同時にこの運命に抗おうと意思表明したから姿を現したのでしょう…作戦通りです」
マオ「て言うことは…我をフルボッコにしたのも…」
チノ「先生充分私達を苦しめましたよ」
走行してるうちに光がどんどん形作っていき…ついにその姿を現した。
かおす「あばっwwww」
智絵里「嘘でしょwwww」
???「俺が、諸悪の根源にして因縁の正体だ。運命に抗おうと…その気になっていたお前の姿はお笑いだったぜ」
チノ「2人とも何笑ってるのですか?」
かおす「すみません…あまりにもあの顔と声がまさかすぎて…」
智絵里「ほんとに…」
若葉「とにかく、彼を倒しますよ!『超・全札完全総重殺詠唱』」
チノ『バリスタズ・ブラックブリザード!』
智絵里『天和国士無双』
エスター「『電子錬成(ピクセル)』…『デストロイアル・マイクロオキシジェン・レイ』!!」
各々の最強の攻撃を出す中、かおすは援軍を呼ぼうと再び召喚を行った。
かおす「あばばばば!みんな、再びお願いします…『登場人物召喚(コール)』!!」
忍「私も何かしないと!!」
忍が再び力んで金色に光ったその時だった、忍の金色の光が突如かおすの漫画を連動させるかのように包み込んだ
かおす「あばばばば!これは…」
忍「こ、これはもしや…」←なんとなく言ってる
そして不思議なことが起こった。
金色の光に包まれた漫画が召喚したのは登場人物ではなかった
ココア「ここどこ!?」
アリス「ここどこ!?」
小夢「ここどこ!?」
萌子「ここどこ!?」
>>365
ありがとうございます
これにもちゃんとした理由がありますのでその辺も…
あ、言い忘れてたけど次回最終回の予定だから
ついに迎えた最終回
全ての根源とついに対峙したかおす達
この戦いで全てが終わる
ココア「チノちゃぁぁぁん!!どこ行ってたの!?お姉ちゃん心配だっだよぉぉぉ!!」
チノ「あ、暑苦しいです…でも嬉しいです」
忍「アリスうううううう!!」
アリス「シノー!あれ?私大きくなったの?」
萌子「えっと…みんなどうしてこんな可愛い格好なの?」
若葉「お久しぶりですわ…!」
小夢「かおすちゃーん!心配だったよ」
かおす「あばばばば!!」
誰が思ったのだろうか…この状況で一気に4人も今作のメインキャラのそれぞれの元の世界の方が1人ずつ召喚されるとは
チノ「これは一体…」
忍「私の光?と関係あると思いますが…」
若葉「でもかおすちゃんの本から出てきましたよ?」
セイラ「もしかして…ねぇ、その漫画の登場人物のモデルってまさか」
かおす「そ、その通りです。皆さん急な転生で心寂しいと思って…(そればかりに気が入ってセイラさんがモデルの娘描くの忘れたなんて言えない)」
???「成る程、これが世に聞く不思議な力『KRFANTASIA』だな?」
かおす「!知ってるのか!?」
???「『人と人のつながりを具現化して操作する』という能力で近くにいる者と関係が深いモノを召喚したりするのだが…どうやらモデルのいる登場人物の召喚と重なったことで一種の化学反応が起こりモデルになった人物そのものが召喚されたようだ。」
セイラ「そういえば、前に忍が力んだ時にメイゴさんと会ったのも…」
忍「成る程…」
萌子「誰あのおっきなおじさんは!?」
チノ「これから私たちが今倒そうとする人です」
???「はははは!勘違いするな。葬られるのはお前達の方だ。」
エスター「そういえば貴方の目的はなんなの?何故千代にも渡って戦いを引き起こしたのよ!?」
???「そうだな…話は長くなるが冥土の土産としてごゆっくり聞け。俺は俗に言う『旧支配者』の一種だ」
萌子「な、なんですかそれは?」
かおす「…」← \(・ω・\)SAN値!(/・ω・)/ピンチ!が脳内再生されてる
智絵里「SAN値ピンチ…」ボソッ
珠紀「旧支配者は俺たちが存在する遥か昔にこの世界を支配したとされる神々のことだ。まさか実在してたとは…」
???「その通りだ。だが痴れ者の地はやがて主の復活により我々の物に還る。あれを見ろ」
そう言って旧支配者は空を指差す。
かおす「あばばばば、星が1、2、3…十二個あります」
旧支配者「主を復活するにはあの星辰が揃わないといけない。だが、星辰を揃えるには膨大なエネルギーがかかる。そこで、宇宙で一番環境の整った美しいこのナラル島で強大な二つの力がぶつかる事、つまり何代もかけて勇者と魔王が戦うことでで私はその膨大な『戦い』のエネルギーを搾取したというわけだ!」
ローナ(なんてこと…今まで私が憧れ、夢中になってた勇者は…全部この恐ろしい計画だったなんて…)
旧支配者「そして今回の勇者と魔王で完了だと思っていたが…どうやらこの様子だとそうスムーズにはいかないようだな…」
珠紀「貴様ァ…貴様の計画のせいでこれまでどれほどの勇者パーティや四天王が死んだと思ってるんだ…其々の想いも虚しく散ったというのか…!!」
旧支配者「なんの罪悪感もないわ」
ブラウン「や…野郎!!」
旧支配者「HAHAHAHAHA!イイぞ!!その怒りともにお前達が俺と戦うことで『戦い』のエネルギーは補充される…だが、もし私が倒れたら私の計画は何もかもおしまいになる。時間制限付きの最終決戦というわけだ!!」
かおす「……」
旧支配者「どうした?」
かおす「やってやろうじゃぁりませんか!!」
マオ「やってやろうじゃねぇかァ!!」
勇者と魔王、本来敵対するものが共闘を叫ぶ時
彼女達に味方する者が武器を構える。
旧支配者「さぁ来い!死の恐怖を味わいながら私に八つ裂きにされるがいい」
今ここに最終決戦が始まる
エスター「みんな下がって!これが『電子錬金(ピクセル)』の最大の力です!」
エスターの掛け声と共に床が光りだし、それが徐々に変形して巨大なロボットに形成される
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https://kirarabbs.com/upl/1587105938-2.jpg
ココア「な、なにあの娘!?」
かおす「あばばばば、メカゴジラです!」
萌子「え、めかごじらっていうの?この子」
珠紀「違う違う違うw彼女はエスターっていうの。」
メカゴジラはその巨体を活かし、旧支配者を殴る
旧支配者「HAHAHAHAHA!なかなかのパワーだ。だが、どうってことないゾ…おや?」
かおす「あばばばば!倒れてください!!」
マオ『地獄死炎(デス・ファイア)』
珠紀「行け!恐竜達よ!!」
若葉『全札総重詠唱・法皇結界拡散型』
メカゴジラに続くように総攻撃を仕掛ける勇者達。
ココア「凄い…私達も何か手伝わなきゃ」
萌子「でもどうやって…」
小夢「な、何か武器が…あれ?みんな背中に棒みたいなのがあるよ。」
セイラ「その杖から魔法出るから、とにかくあいつを撃ちまくって!!」
アリス「そんな急に言われても」
小夢「それっ!…あっ出た」
アリス「そんな簡単に出ていいの!?」
萌子「とにかく今は撃たないと」
ココア「喰らえーっ!!」
アリス「みんな順応するの早すぎ!?でも…私も、シノを助けたい!えいっ!!」
総攻撃を畳み掛けるかおす達
旧支配者「HAHAHAHAHA!中々やるな。だが、これでどうだ?」
旧支配者は圧倒的な闇エネルギーを四方八方に放射することで反撃。
その威力は凄まじく、仮に避けることができても地面に衝突した衝撃波で勇者達を吹き飛ばした。
図体のでかいメカゴジラ、これでは身動きがとれない…
旧支配者「どうだ?」
旧支配者は動けないメカゴジラに手を突っ込み、中のエスターを引き摺り出した。
エスター「え…どうして能力が効かないの…?」
旧支配者「HA HA!!お前の能力は理解してるぞ。俺は身体に旧支配者特有の混沌の魔力を帯びている。光でも物質でもないからお前の能力で干渉することはできまい」
旧支配者「どれ、お嬢さん…イイゾ。いずれは綺麗なおとなのおねえさんになるに違いない。だが、残念だったな。お前はこれから私に八つ裂きにされるのだ。死の恐怖を味わいながら八つ裂きにされるが良い」
エスター「いや…やめて…」
必死にもがくエスターを嘲笑うかのように旧支配者は彼女の胸元に爪を立てる
エスター「嫌ぁ!痛い痛い痛いィィィィィィ!!いやいや無理無理ゃadra"めでぇぇjjjvmsぃ…ィギィィィィあ"あ"あ"!!」
痛みのあまり泣き叫ぶエスター。
ブラウン「ゆ"る"さ"ん"!!」
智絵里「やめろぉぉぉ!!」
その時だった。
どこからともなく一本の光線がエスターを掴む旧支配者の腕を破壊した。
旧支配者「な、なんだ!?」
???「なんだかんだと聞かれたら、答えてあげるが世の情け。旧支配者の復活を防ぐため、世界の危機から救うため、勇者と魔王の因縁に決着をつける。無機質ゴーレムなメイド役…」
かおす「あばばばば!メイゴさん!!」
メイゴ「エスターさん、お怪我は…これは重症ですね。若葉さん、急いで回復魔法を」
若葉「は、はい!」
メイゴ「なんとか拘束から逃れられたと思ったらこんなことに…話は全て聞きました。ここは私も参戦させていただきます。我が主君マオ様のために。」
旧支配者「ふーっふっふwあーはぁーはぁーはーっwうあぁーはぁーはぁーはぁーはぁーはっwふぁっはっはっはっはぁーっwwひぁっはっはっはっwwもう遅い、星辰は揃った。主の復活だぁぁぁぁ!!!!」
その瞬間突如雷鳴が響きわたった。
同時に先程の旧支配者を超える巨大な影が現る。顔はタコで蝙蝠の翼が生えている。
かおす「あばばばば!!クトゥルフです…」
ブラウン「本当にあんな形なんだ…」
クトゥルフ「私が眠っておる間に余所者がどのような世界を構築してきたか、このつまらない集団で想像できるわ」
旧支配者「HAHAHAHAHA!いいぞ!主のパワーで奴らをこの世から消し去ってしまええええ!!」
クトゥルフ「うわへへ、かしこまりました。ですがお前には最後のもうひと働きが必要じゃ。うわへっ」
突如クトゥルフの触手が旧支配者を襲う
旧支配者「シュワット!ぬぉぉぉぉ自分の主に喰われるとは…これもラヴクラフトの運命(さだめ)か…」
クトゥルフ「古き神々よ…我が同胞の諸君…ウワヘヘ…復活じゃぁぁぁあああ!!!!」
ゴゴゴゴゴゴゴゴ
珠紀「な、なんだ!?空間が崩れていく…」
クトゥルフ「うわへへ時空の混沌だ。今宵全ての世界が我らが1つの混沌に収束されるのじゃ!」
かおす「あば!?全ての世界ってまさか!?」
かおす達の想像は当たっていた。
実際かおすやチノ達、其々の世界で一体ずつ旧支配者が復活していった。
〜チノがいた世界〜
リゼ「親父から緊急避難命令だ!」
シャロ「しぇしぇしぇしぇんぱい!なんですかアレはー!!」
〜忍・若葉がいた世界〜
陽子「綾ー!大丈夫かー!!」
綾「よよよよよ陽子…私怖いよ…」
轟音と共に崩れた空間はまるで竜巻の中にいるかのように目まぐるしく全てが回転している。
クトゥルフ「そうじゃ!ワシはこの世界に復活したのじゃが、他の世界では誰か他の旧支配者が目を覚まし、其々が混沌を起こすことで一つの世界にまとめるのじゃ!知れ者なぞの繁栄は絶滅として終わるのだ」
若葉「な、なんてこと…」
セイラ「もう…おしまいなの?」
チノ「どう足掻いても…」
忍「やっとここまできたのに」
かおす「いいえ!まだ策はあります!」
ブラウン「こ、この状況でか!?」
エスター「何を思いついたの!?」
珠紀「あ、あるのか!?」
かおす「有ります。とっておきのが一つだけ…みなさん、最悪の場合息の根が止まるまで続けますよ!」
智絵里「あっ…」
かおす「残された手段は…なんでもいいから奴を攻撃しながら『逃げます』!!」
マオ「…バカモーン!何を寝ぼけたこと言ってる、勇者パーティは人々の為に強大な悪と戦う存在じゃ。確かに、やつの混沌のエネルギーは凄まじく本当に負けるかも知れない。だがナラル島の人々…いや今となってはお主を含め全ての世界の命が我を含め、お前達の力を信じているのじゃ!!」
かおす「あばばばば、ただ逃げるだけじゃありません、この状況を打破する方法が見つかるまでの時間稼ぎです」
マオ「うむ…確かに今このままじっとしても奴は止まらない。よし、逃げよう!」
こうしてかおす達は攻撃を加えながら逃げ始めた。
クトゥルフ「うわへへ、恐れ多くて逃げ出したか。逃げたところで死は免れないが儂がとどめを刺さないと後味が悪い…」
メイゴ「よし、クトゥルフは挑発にのってこちらへ向かってます」
かおす「あばばばば!みなさん攻撃の手を緩めないでください」
ー考えろ、かおす先生。
どうすれば奴を倒せる?
奴らは混沌の世界の支配者
混沌を滅するものはなんだ?
混沌の逆…対義語は…
かおす「あばばばば、混沌の対義語ってなんですか?」
セイラ「今それ必要なの!?」
かおす「わかりません、しかし此れが解決に導くかも知れません!!」
クトゥルフ「うわへへ、おしまいじゃ!」
クトゥルフが触手で珠紀を捕獲する
ブラウン「やめろ!!『未来逆行(バックトゥザ・フューチャー』!!」
時を戻して攻撃をしようとするがなぜか能力が発動しない
クトゥルフ「うわへへ、時空が混沌としてるこの状況に時間や空間、物質などの概念はありませんのじゃ。あるのは我が混沌のエネルギーと魔力だけだ」
メイゴ「なんということでしょう…それじゃあ私の荷電粒子砲も使えません…」
エスター「同じく」
セイラ「どうしよう、みんなの能力がほとんど封じ込まれるなんて…」
小夢「かおすちゃん!確かかおすちゃんがいない間、翼先輩が『この混沌に満ち溢れた世界に秩序をもたらす!それが我が目標だ!!』って言ってたよ」
かおす「あばばばば、ありがとうございます」
秩序…
秩序を齎すのはなにか?
人か?法律か?いや違う
神だ
若葉「でも魔法が撃てるなら私がなんとか…『全
札総重詠唱』!!」
智絵里『天和国士無双』
チノ『ブラックショット』
クトゥルフ「効かぬわ」
智絵里「えぇ…(困惑)」
神様なんて呼べるのかな…いや、
私が神になればいい!!←いやそれはおかしい
いや、神とまではいかなくても
何か理を超えた超常的な力を出したい…
そうだ!これしかありません!!
かおす「先生、先生はエンチャント(付与)魔法とか使えますか?」
マオ「それがどうした?」
かおす「この私に魔王としての魔力を私に付与して下さい!」
マオ「やめとけ!我が魔力と勇者のエネルギーは言わば混ぜるな危険な薬草の組み合わせみたいなものじゃ!それに我の膨大な魔力に人間の女の子が耐えれるわk」
かおす「あばばばば、それで良いです!」
マオ「正気か?」
かおす「正気です。忍さんの『KRFANTASIA』があれば大丈夫です!」
忍「私ですか!?」
セイラ「確か『人と人の繋がりを操る』。先生とかおすは師弟関係でもありますし、勇者と魔王、今ここでクトゥルフを倒そうとする『繋がり』がある!それを使えば…」
マオ「そんな無茶苦茶な!?」
かおす「今となってはこれしかありません!お願いします!!」
セイラ「待ってかおす!もし失敗したらどうするのよ!?」
エスター「最悪の場合暴発して…」
かおす「その時はその時です」
マオ「仕方ない…忍、我がかおすに魔力を与えると同時にお主の能力でなんとかしてくれ」
忍「わ、わかりました」
一か八かの作戦
マオがかおすに魔王としての膨大な闇の魔力を付与する。
かおす「あばっ…あばばばば!」
急激な魔力の付与に苦しむかおす
それと同時に忍が2人のことを意識しながら光る
するとかおすと魔王の間に金色に輝く糸状の何かが現れる。そう、此れが『KRFANTASIA』で具現化された2人の繋がりである!
忍「美しい…まるで天使の金髪みたいです!どうかこれでかおすちゃんを…!!」
金色の糸がかおすを優しく包み込む
クトゥルフ「うわへへ、何をしてるか分からないがコイツ…なにかやばい!!」
何かを察したクトゥルフは今かおすが動いてないことをチャンスに拳を叩きつける。
セイラ「あぶなああああい!!」
クトゥルフ「うわへへ…手応えがあった。ざまあみろ」
かおす「…残像だ」
クトゥルフ「ナ"ニ"ィ!?」
クトゥルフが後ろを向いた先には…
かおす「あばばばば!成功です!!」
神々しく輝く勇者を超えた漫画家がそこにいた
智絵里「や、やった!忍の能力のおかげで力完全に制御できてる!」
クトゥルフ「こ、これは…くそぉ何がなんだかわからんが喰らえ!」
セイラ「いやほんと何がなんだかわからないよ」
混沌のエネルギーで殴りかかるクトゥルフ。
かおす「あばばばば!貴方の野望はここで終わりです!」
クトゥルフの拳をかおすは剣で受け止める。
2つの膨大なエネルギーの衝突で周りのメンバーを数メートル吹き飛ばした
クトゥルフ「うわへへ…この程度か。なら次の一撃でこやつはあの世行きじゃ…ん?」ボロッ
この時彼は違和感を感じた。
おかしい、急に拳の力が抜けたとともに鋭い痛みがやってきた。しかもその痛みはまるでこっちに向かってくるように彼の手を浸食していった。
クトゥルフ「な…なんだこれは…わ、儂の手が…手がささくれて崩れ落ちていく!やばい、ヒビ割れがこっちに向かってくる!もうこの手は使えない!」
これ以上の侵食を防ぐため、クトゥルフは自身の右腕を肩から切り落とす。
クトゥルフ「おのれ…我々旧支配者はこの世界の本来の支配者なのに…クソォーッ!!それがなんでこんなメスガキに!」
かおす「この境地に来るまで歴代の勇者パーティや四天王、そして私の仲間たちも死んでしまったが、その意思と行動は決して無駄にはならない。何代もかけて勇者と魔王が戦うことで蓄積された『戦い』のエネルギーは復活による終焉か、それとも人類の最後の戦いのためか?それはこれから決まる…決着をつけましょう。かかってこい!!」
クトゥルフ「何をふざけた戯言を…そんな厨二病臭い台詞や態度が命取りだ。我々旧支配者は全世界を混沌の渦でまとめ上げるただそれだけのシンプルな思想で成り立っている。喰らえ!」
最後の抵抗か、クトゥルフはかおすの目に向けて傷の断面から血液を噴射する。
クトゥルフ「どうじゃ、この目潰しは!仮に我を倒したところで星辰を崩さない限り何度でも蘇るぞ!」
同時に殴りかかるクトゥルフ、しかし!
かおすは正確な動きで勢いになったクトゥルフをその剣で貫いた。
かおす「わかってましたよ…目が見えなくなると前後の区別がつかなくなるから背後に回る必要がないと。」
クトゥルフが串刺しなった剣をを星に向け、腕全体にエネルギーを集中さへる
かおす「今までお世話になりました。さよなら」
勇者はそう呟いて剣を天高く投げた。
クトゥルフ「ば…バカなッ!……こ…この儂がやられるなんて…このこのクソカスどもがァ──ッ!!」
超音速のスピードで空を突き進む剣はやがてクトゥルフもろとも星を破壊した。
クトゥルフ 完全死亡 復活の見込み0%
星辰が崩壊したため他の旧支配者も活動を停止
崩壊したそれぞれの世界は元に戻った。
ローナ「かおすちゃぁぁぁん!!」
かおす「あばばばば、ローナさん!」
ローナ「よかったですわ…一時はどうなることかと。みなさんのおかげで世界は救われました。」
若葉「ローナさんも無事でよかったですよ」
ココア「えっと…この子は誰かな?」
チノ「この国の王女です。」
ココア「これは!失礼しました。私ココア、妹がお世話に…」
チノ「妹じゃないです」
長い戦いが終わり和気藹々としていたがその時間は長くなかった」
小夢「あれ?なんかみんなちょっと透けてない?」
智絵里「え、服が!?」
珠紀「いや違う、俺たち転生者が消えかかってるぞ!」
セイラ「そんな!?みんなどうなっちゃうの…?」
かおす「あばばばば、元の世界に帰るだけですよ。なんだかぼんやりと私の寮の景色が見えます」
チノ「私もラビットハウスが見えます」
ローナ「そんな…やっと会えたのにどうして……」
メイゴ「終わったからですよ。どういう理屈かはわかりませんがこの世界に多くの転生者が来たのも、この旧支配者の復活を完全に阻止するためだと思います」
セイラ「もうお別れなのね…」
若葉「最後に、短い間でしたがとても楽しい日々でしたわ」
チノ「この世界でみんなと会えたことはこの先一生忘れません」
忍「また会えると信じてますよ。『一期一会』という言葉はあるけど、きっとどこかで繋がってると思います」
かおす「あばばばば、本当に…この毎日は…最初来た時はどうしようかわかりませんでしたけど、皆さんのおかげでこの世界が故郷みたいです。辛いこともあったけど、でも楽しかったです。みんなと過ごした日々は最高の思い出になります」
セイラ「みんな…本当にありがとう。それしか言う言葉が出てこないよ。最後にいいかな?」
セイラは駆け足でかおす達に抱きついた
苦楽を共にした最高の仲間達。
また会えるかも知れないけどおそらく2度と会えないだろう。彼女達はその最後の瞬間まで抱き合った。
そしてついに転生者達はそれぞれの世界へと帰った。
夜の闇と静けさが包む崩壊した魔王城
ブラウン「なんだか、急にメンバーが寂しくなったな」
エスター「そうね…」
セイラ「なんだろう…この虚無感とはまた違う感じの…しかし、これで終わったのね。」
周囲がゆっくりと明るくなる。
ローナ「皆さんみてください、日の出ですよ」
セイラ「綺麗…」
〜次の日・冒険者学校〜
ローナ「セイラさん、見てください!」
セイラ「こ、これは!勇者の本じゃない!!作ったの!?」
ローナ「彼女達の活躍を後世に伝えなくてはと。」
セイラ「見せて見せて!」
ローナ「あ、でも実は…」
白紙
セイラ「まだ書いてなかったのかい!」
マオ「お前ら席につけー!」
マオ「今日からここに通うことになった転校生を紹介しよう。」
エスター「エスターです。よろしくお願いします」
マオ「うむ。ではエスターはセイラとローナのパーティに入ってくれ」
エスター「はい!」
席につくエスター
エスター「これからよろしくお願いします!」
終わり
最後までこんなよくわからない話に付き合ってくれてありがとうございます。
私がえんどろー!という作品を観た時、確かにあの終わり方は良いと思うけど少し説明不足と言いますか…確かに終わりよければすべてよしとはいえどもう少し掘り下げて欲しかった。
そう思ったから自分なりにその答えを落とし込んでみようと思って書き始めました。
話が去年の8月でそれまでかなり長い道のりでした。読者の皆さん、お疲れ様でした!
〜某世界〜
PCを開きネットサーフィンをする1人の女
智絵里「いやーやっと普通の生活に戻ったわ。しかしかなり長い間向こうで暮らしてたけどこっちだとまだ3ヶ月しか経ってないのか…。しかも外出自粛期間とか知らない間にとんでもないことになってるのだけど…」
智絵里「そうだ、3ヶ月だからリスナーさん達かなり心配してるかも。Twitterで…『生きてますよ。今夜7時から配信!』っと…」
夜7時
智絵里「さて、折角だから久々に…配信するか」カチカチカチ
智絵里『マイクよし、BGMよし…皆さんこんばんはー、千歳チトでーす…。三ヶ月間寂しい思いしてごめんね!どうしていなかったかは私個人の仕事で…そう。プライベートな事情故にに答えられないの。そう…ほんとごめんね。あ、恐竜たまちゃんさんスパチャありがとうございます。」
智絵里(ん?恐竜たまちゃんって…まさか)
同時刻某場所
珠紀「おや、動揺してるな…『まさか!』と言わんばかりの表情だ。でも…」
珠紀「そのまさかなんだよな…」
珠紀「いや驚いた。まさかYouTubeのLIVE配信を巡回してたら再開できるとはなwwこれからも宜しく!」
えんどろ〜!中の人!完
>>390
ありがとうございます!
一部の人だけを動かすわけにはいかないのでめちゃくちゃ大変でしたよ…
>>392
ありがとうございます!
実はこれは洋画のヒロインによくある「待って、これじゃ確実に死ぬよ」とか言って時間を浪費して仲間を大量に死なすシーンに対する私なりの反抗ですね…
お疲れ様でした!(遅い)
壮絶なラスト…!
それぞれが手に汗握る戦いで、とても興奮しました…!!
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