初投稿です。よろしくお願いします。
アニメは視聴しましたが、原作が未読なので設定におかしなところありましたらご指摘お願いします。
完結まで書き溜めてあるので未完にはなりません。
少しずつ小出しにしていきます。
たまて「ともあれ花名ちゃん!!」
花名「はっ!!ひゃいっ!!」
たまて「栄依子ちゃんにしか打ち明けてないことを私達にも話してくれるというのは」
たまて「いささかうれしいものがあります!!」
たまて「さあ話してください!!私と冠ちゃんにも打ち明けてください!!」
冠「どんと来い」
花名「え、えっとぉ……」
たまて「さあさあ!!」
冠「ウズウズ」
花名「その……、私ね……」
花名「実は……、その……」
冠「な、なんだってー」
花名「まだ何も言ってないよ!?」
栄依子「ほおら、冠、話の腰を折らないの」
冠「ムフー」
たまて「」プルプルプルプル
花名「えっと……、たまちゃん?どうしたの?」
たまて「……私も……、同じボケを思い浮かべてました……」
たまて「早々に……、かますべきでした……」
たまて「冠ちゃんに……、先んじて……」
冠「ムフー」
花名「……………………」
栄依子「……………………」
花名「えっとね、私、浪人してるの」
たまて「浪人?」
冠「浪人……」
花名「えっと……、うん……、そうなの……。ごめんね、今まで黙ってて……」
たまて「アハハハハハハ」
たまて「花名ちゃん。まだ二年生になったばかりですよ」
たまて「受験の心配をするのはまだ少し早いのではないですか?」
花名「あ、あれ?」
たまて「しかも花名ちゃんの頭脳で進学できなかったら我々はどうなってしまうのですか?」
たまて「心配する必要なんて無いです。大丈夫ですよ」
花名「えっとね、たまちゃん?」
花名「大学受験の話じゃないの」
花名「高校受験の話なの」
たまて「高校受験は一年ほど前に終わりましたよ?」
花名「その高校受験で浪人していて……」
たまて「え〜〜〜〜っと〜〜〜〜」
たまて「……………………」
たまて「マジです?」
花名「う、うん……。マジだよ……」
たまて「あれえ?花名ちゃんって今「よわい」はおいくつですか?」
花名「十八歳なの……」
たまて「う〜んとお、つまりですよ」
たまて「私達が中学二年生の時に花名ちゃんは中学三年生」
たまて「その年の受験に無残にも散ってしまったと」
たまて「そして私達が中学三年生になって受験に立ち向かった年に」
たまて「浪人生として蘇り受験に再び挑んだ」
たまて「そして我々と同じ年に星尾に受かったと」
たまて「その結果一つ年上の花名ちゃんが我々と同級生になったと」
たまて「この解釈でお間違いありませんか?」
花名「う、うん。おおむねあってるよ……」
たまて「ふんふむなるほどなるほどお〜〜」
たまて「……………………」
たまて「どおうえええええええええええ!!!!!!!!!!」
たまて「花名ちゃんが十八歳って、どおうえええええええ!!!!!!!!」
たまて「いやいや全然知りませんでしたよ!!!!!」
たまて「いやいやちょっとおかしいでしょ!!!!
たまて「花名ちゃんがもうエッチな雑誌を買うことができる年齢だったなんて!!」
栄依子「いやいや驚き過ぎじゃないかい?百地さん」
栄依子「あとエッチな雑誌は十八歳でも高校生は買っちゃいけないんじゃないの?」
たまて「いやいや驚くでしょう!!」
たまて「あとエッチな雑誌は高校生って買っちゃいけないんですか!?」
栄依子「いや、よく知らないけど」
栄依子「あと驚きはしたけどそんな感嘆符が乱立するほどは驚かなかったかしら」
たまて「そうですか?冠ちゃんも驚きましたよね?」
冠「アンビリーバブルや」
たまて「ほらね、冠ちゃんも思わず彦一ですよ」
栄依子「あらほんとね」
花名「ごめんね……、今まで黙ってて……」
たまて「いやホントですよ!!」
たまて「たまちゃんちょっと怒ってます!!」プンスコプンスコ
たまて「」プンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコプンスコ
花名「ごごごごごごめんたまちゃん」
栄依子「あらやだ、無言なのにうるさいわ」
冠「擬態語の暴力」
たまて「花名ちゃんのことだから浪人していることを話すと」
たまて「もし嫌われたらどうしようとか」
たまて「距離を置かれたらどうしようとか」
たまて「そういうことを考えていたんでしょうけど」
たまて「そんな程度のことで花名ちゃんを嫌ったりするわけないじゃないですか!!」
花名「たまちゃん……」
たまて「まあもっと地上波ではお見せできないことをしていたとかなら話は別ですけど」
栄依子「あら花名ったらいつの間にそんなことを」
冠「失望した」
花名「何もしてないよ!!」
冠「!!」
冠「栄依子の相談相手って」
栄依子「そう。花名のことなの」
栄依子「ミッキが落ち込んでいることをみんなに話した日の夜に」
栄依子「花名が自分が浪人だってことを打ち明けてくれたの」
たまて「ああ〜、そんな背景だったのですねえ」
たまて「聞きましたよ、花名ちゃん」
たまて「ものの数分で妹汁さんを元気づけたと」
たまて「すごいですねえ、花名ちゃん。私達にはできないことを平然とやってのけます」
花名「い、いや、そんな大したことじゃ……」
たまて「……………………」ニコニコ
冠「……………………」
栄依子「……………………」
花名「……………………?」
たまて「……………………」ニヤニヤ
冠「……………………」
栄依子「……………………」
花名「あ、あのー……?」
栄依子「ああ、言わないというボケね」
たまて「お分かりいただけましたでしょうか」
冠「分かりづらい」
花名「わけが分からないよ……」
たまて「それはさておきそんなプロフェッショナルな花名ちゃんに」
たまて「悩めるたまちゃんもぜひ相談したいことが」
花名「な……、何かな……」
たまて「おっぱい……」
花名・栄依子・冠「……………………」
たまて「志温ちゃんさんとまでは言いません」
たまて「でもせめて栄依子ちゃんくらいのグラマラスぼでいを」
たまて「いや、花名ちゃんくらいか……、冠ちゃんくらいでもいいので……」
たまて「お恵みを……」グスッ
花名「あっ、あの……、栄依子ちゃんならきっと何とか……」
栄依子「イヤイヤイヤイヤ」
冠「たま」
たまて「冠ちゃん……」
冠「競うな。持ち味をイカせ」
たまて「!!」
栄依子「!?」
たまて「うえ〜〜ん、冠ちゃん〜〜」ダキッ
たまて「そのセリフはそんなプリティフェイスで発するものではないのですよ〜〜」
冠「ムフー」
花名「相手の得意分野で張り合おうとせず、自分の得意分野で勝負をする……」
花名「深いね、冠ちゃん」
栄依子「ああ〜、花名。あの子たぶんそんなに深く考えてないと思う」
たまて「まあ驚きはしましたけど花名ちゃんが少しお姉さんになってしまったこと以外は」
たまて「私達はいつも通りの私達ですね」
花名「たまちゃん……」
冠「友達」
花名「冠ちゃん……」
栄依子「ね?大丈夫だったでしょ?」
花名「栄依子ちゃん……。うん!!」
たまて「いやあ、これからは花名ちゃんのことを花名さんと
花名「やめて」
たまて「……………………」
花名「やめて」
たまて「ごめんなさい……」
区切ります。
ごめんなさい、作風(?)変わるの先に言うの忘れてしまってました。
続きは次の週末に
もうそろそろ終わりかなあ?
あと一回か二回の投稿で終わると思います。
シリアスが解決して日常に戻っていく感じが良かったと思います。
この3人、きらら作品を熟知している・・・!?
仲良くなったまぞくの父親を封印したのが姉と知った魔法少女、までは深刻になってなくてよかったw(ごく最近アニメ化された作品を追加しました)
まあこの連中なら浪人の事を知っても花名との付き合い方が壊れたり変わったりはしないと思ってはいました
榎並先生が「ほらみろ 別に気にするところじゃなかっただろ?」とでも言いそうな気がします
原作だと恐らくこの状態になったら連載終了も近いのかなと思いますが(最大のテーマだし)二次創作ならではの展開だと思います
>>120
115ですが、二人が秘密共有し続ける展開を望んでいたわけではないので大丈夫ですよ。
花名と栄依子は、一見真逆の性格だけど悩みとかを抱え込むタイプなところが似てると思っていて、その表れが原作の秘密共有だと、115はそういう話だったんです。全然そんな文章じゃなくて申し訳ない。
でもそれって皆に打ち明けるまでの支えみたいなもので、やっぱり最終的には打ち明けてこそだと思いますし、SSでその一種の帰結が見られるのはすごく楽しいです。
秘密を打ち明けて、どんな結末になるか楽しみです。いつも通りの私達というセリフがよかったです。
感嘆符…文字ならではなネタですね!
シリアスが一気に日常に戻るあたりたまてちゃんすごいです…!
大和撫子風女子高生…?風だからいいのでしょうか…?
コメありがとうです。
風だからいいのです。多分
なぜきららを彼女らが熟知しているか、私の中では芳文社があり、スロスタ以外の作品が全部存在している世界だと思って書きました。
日常に戻る過程はそういうふうになるように意識して書いたわけではないのですが、たまてが係わるとなんか自然にそういうふうになってしまいました。
冠と二人で漫才ばっかりしてしまってこれでいいのやら
皆に打ち明けるまでの支えみたいなものというのはとても面白いと思いました。今回は流れ上栄依子が一足先に花名の浪人の秘密を知ることになりましたが、たまてと冠が先だとどういう話ができるのか……、はたまた原作ではどういう話になるのか……。
自分はこの話しか思いつきませんが、いろんな形の話を読んでみたいですね。
結末を気にしてくださる方がいらっしゃるみたいで本当にありがたいです。
温かいコメばかりで本当にこの作品を書いて、そして世に出して良かったと思います。
ですが、平日は仕事しんどいので続きはやっぱり次の週末で。
よろしくお願いします。
というかちよももに姉いたんかい。仕事のせいでまだ5話しか見てないのだ
(ネタバレ気にしないタイプなんで大丈夫です)
再開します
しますが
この先の展開で直したいところができてしまったので、今日は少しだけになります。
あとすこしなのでこの連休で終わらせたかったのですが上手くいかない……
ちなみに前の話読んだけどもう覚えてねえよって人がいましたら
一日目(月):栄依子が落ち込んでいるのを三人が気付く
二日目(火):栄依子が光希の事情を打ち明ける、花名が栄依子に浪人のことを打ち明ける
三日目(水):花名、十倉家に突、十倉光希復活
四日目(木):花名、たまてと冠に浪人のことを打ち明ける
〜〜〜〜今ココ〜〜〜〜
五日目(金):これから
っていう具合です。
――翌日 放課後 学校 職員室
清瀬「ほう、話したのか。浪人のこと」
花名「はい、話しました」
清瀬「大丈夫だっただろ」
花名「はい、大体は……」
清瀬「大体?」
花名「花名さんってからかわれたりもしまして……」
清瀬「ああ……、まあ諦めろ」
清瀬「それだけ距離が近くなったからともとれるしな」
花名「ええ……、まあ……」
清瀬「さらに言ってしまえば、それだけ仲良くなるほどお前が言い出せずにいたからともいえる」
花名「ええ〜〜……」
清瀬「そんなに嫌なら私から一言注意しておいてもいいが?」
花名「あっ、あの……、大丈夫です……。はい……」
清瀬「まあ、これで一歩前進できたってことで良かったんじゃないのか?」
花名「はい。本当に良かったと思います」
清瀬「うん、報告ご苦労」
花名「はい、ありがとうございました」
清瀬「ああそうだ、一之瀬」
花名「はい、なんでしょう?」クルッ
清瀬「十倉が何か悩んでたのってもう解決したってことでいいんだよな?」
花名「あっ……、えっと……」
花名「御存じなんですね……」
清瀬「私は教師だからな。当然だ」
花名「さすがですね……」
清瀬「それで?どうなんだ?」
花名「あっ、はい……。もう大丈夫だと思います……」
清瀬「そうか」
花名「……………………」
清瀬「なんだ、違ったか?」
花名「ええっと……、その……」
花名「はい……、ありがとうございます」
清瀬「ああ」
区切ります。
さて、続きを直してきますかと
大筋は変わらないのですがどうも凝り性のようでして
続きはまた来週末
もしよろしければ最後までお付き合いいただけましたら幸いです
エナセン出てくるのうれしい...
エナセンってトクラァとの百合ばっか注目されがちだけど、花名と話してるときとかめっちゃいい先生してるよね
ss作家は大変なんですね…。頑張ってください!
ちゃんと報告にいく花名ちゃんが律儀!
エナセンのいい先生っぷりはすごい
コメントありがとうです
清瀬さんはコッチの顔推しです。
SS作家と呼ばれるほどの人間ではないですが……、頑張ります!!
ラストの更新になるはず……。よろしければ
――教室
たまて「おかえりなさい、花名ちゃん!!」
冠「おかえり」
花名「あっ、うん。ただいま〜」
栄依子「用事は済んだの?」
花名「うん。待たせてごめんね」
栄依子「いえいえ、じゃあ帰りましょうか」
たまて「ただ帰るだけですか?」
たまて「何かエンジョイしていきましょうよう」
たまて「今日は金曜日、花金ですよ花金」
栄依子「何年生まれなのかね君は」
冠「新橋の企業戦士かね君は」
たまて「でも意味は御存じでしょう?」
栄依子「まあ一応は」
冠「金色の花名」
花名「そんな大層なものじゃないよ、冠ちゃん……」
栄依子「そういえば今女子高生が居酒屋に行くのが流行ってるらしいわよ」
たまて「うえっ!?何でですか!?」
栄依子「何でも騒いでも怒られないからとかなんとか」
花名「なるほど……」
たまて「いやあ、でもどうなんでしょうね」
たまて「私だったら周りの成人した方々の楽しそうな雰囲気にのまれて」
たまて「お酒飲んでみたいな〜、なんて考えてしまいそうです」
冠「分からんでもない」
たまて「でも、実際のところ入店はできてもお酒は二十歳になってからなわけですよね?」
たまて「飲んでみたくても飲めない。生ず殺さずは勘弁です」
たまて「私は三年後で十分ですよ」
栄依子「そうねえ」
たまて「…………ハッ!!」
花名「?」
冠「どした」
たまて「いっ、いやぁ〜〜…………」ダラダラ
たまて「はっ、早く行きましょう。とりあえずどこか遠いところへ」アセアセ
栄依子「ああ〜、そういうことね」
冠「理解した」
花名「?」
花名「それじゃあ、行こっか」
たまて「ええ、行きましょうそうしましょう」ハキハキ
花名「……………………」
花名「もしかして私、気を使われてる?」
たまて「ヴッ!!」ダラダラ
花名「私だけあと二年で二十歳になるから?」
たまて「いっ、いやあそんなことは……」ダラダラ
花名「もう〜!!そんなに過敏にならなくてもいいのに!!」
たまて「ごめんなさい花名ちゃん!!ごめんなさごめんなさいごめんなさい!!!!」
花名「別にいいってば!!何でそんなタブーに触れたみたいになってるの!?」
たまて「それは……、昨日の花名ちゃんが恐かったから……」
花名「どう考えても大げさだと思う……」
栄依子(それが大げさじゃないんだなあ)
冠(違いない)
花名「とにかく!!からかうつもりじゃないなら話題にしてもらっても大丈夫だからね!!」
たまて「はっ、はい!!分かりました!!すっ!!すみっ!!すみませんでした!!」
たまて「お詫びといっては何ですが、私が自宅で漬けてる梅干しはいかがでしょうか!?」カパッ
栄依子「どこから出したのよ?」
たまて「いずれは百地家の秘伝となる予定です!!」
花名「わあ……、おいしそう。また今度お昼時に貰っていいかな?」
たまて「ええ、ぜひ食べてみてください!!」
たまて「特大タッパのおじやとバナナに添えると栄養バランスもいいんですよ?」
花名「普通のお弁当に添えることにするから……」
栄依子「アレって本当に栄養バランスいいのかしら?」
冠「肉と野菜も欲しい」
栄依子「あとたま、なんか汗凄いわよ。これ使う?」つハンカチ
たまて「ありがとうございます、栄依子ちゃん。でも持参しているので大丈夫ですよ」フキフキ
たまて「この私としたことが、ちょっと動揺しすぎてしまったようですねえ」
たまて「落ち着くために素数を数えることにしますね」
たまて「1……、3……、5……、7……」
栄依子「たま、1は素数じゃないのよ」
花名「あと2も抜けてるよ」
冠「落ち着けてない」
花名(………………………)
たまて「あれえ?素数ってなんでしたっけ?」
栄依子「孤独な数字よ」
冠「勇気を与えてくれる数字」
花名(………………………)
花名(ああ……、楽しいなあ……)
たまて「あーんもう!!後で復習しておきます!!」
たまて「今は遊びに行きましょう!!」
冠「うん」
栄依子「ふふっ。じゃ、行きましょっか」
花名「うん!!」
――またある日 学校
たまて「はい、え〜、ではですね」
たまて「私の思う日常作品における適切なツッコミ講座を開きたいと思います」
たまて「少しの間お付き合いいただければ幸いと思います」
栄依子「遠くを見てどうしたの?」
たまて「日常生活におけるツッコミには」
たまて「良いツッコミと悪いツッコミがありますよね」
栄依子「まあねえ」
たまて「その中でも悪いツッコミの頂点は」
たまて「落ち着け!!」
たまて「だと思うのですよ」
栄依子「そうなの?」
たまて「だって考えてみても下さいよ」
たまて「落ち着け!!って、ボケた側が興奮状態だった場合は」
たまて「ボケの内容に限らず100%成立してしまうじゃないですか」
たまて「それはもう一つ一つのボケに対する適切なツッコミを考える作業を」
たまて「全て省いてしまっているのです」
たまて「手抜き同然です。プロにはなれませんよ」
栄依子「プロとは……」
たまて「さらにこのツッコミが良くない理由がもう一つあります」
たまて「ボケた側とツッコミ側はほぼ例外なく友人関係なわけです」
たまて「一年以上の友人関係である場合も少なくありません」
たまて「中には中学からの関係というのも存在します」
たまて「それだけ親交があるのですから」
たまて「ツッコむ側の友人はボケた側が割と変なことで興奮してしまうことを」
たまて「理解していて当たり前のはずなのですよ」
花名「ええっと……。何の話してたの?」
たまて「あくまで個人の意見であり真偽の程は定かではないという話です」
冠「分からん」
栄依子「お帰り〜。あれ?いつの間に戻ってきてたの?」
花名「桃の天然水のあたりかな……」
栄依子「割と聞いてたのね」
栄依子「ああそうそう。次の連休はよろしくね、花名」
花名「あれ?何か約束してたっけ?」
栄依子「あれ?志温さんから聞いてないの?」
花名「えっ、何も……。何かあるの?」
栄依子「次の連休にミッキがてまりハイツに入居するから」
栄依子「いろいろと手伝ってくれると助かるなあって……」
花名「えっ?」
栄依子「ああごめん、手伝ってもらう気でいたからちゃんと頼んでなかったわよね……」
栄依子「花名に手伝ってもらえるとすごく助かるんだけど……、いいかしら?」
花名「ええ〜〜〜〜!?」
たまて「おやあ、妹汁さん、引っ越すんですねえ」
冠「アンビリーバブルや」
----
--------
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光希『折り入って相談が……』
紗枝子『どうしたのよ?改まって』
光希『あの……、一人暮らしをしたくて……』
紗枝子『……………………』
光希『その……、一之瀬さんは浪人生活を始めた年から』
光希『一人暮らしを始めたって話してて……』
光希『私も……、その……、一之瀬さんと同じ環境に自分を置いたら』
光希『また頑張れる気がするんです……』
光希『……駄目でしょうか……?』
紗枝子『いいわよ?』
光希『えっ!?』
紗枝子『栄依子、聞いてた?』
栄依子『うん、ちょっとてまりハイツの管理人さんに部屋空いてないか聞いてみるね』
栄依子『あ、てまりハイツってゆうのは花名の住んでるアパートの名前ね』
紗枝子『ええ、お願いね』
光希『えっ!?』
――二分後
栄依子『はい、ありがとうございます。これからよろしくお願いします』プツッ
栄依子『空いてるって』
紗枝子『じゃあ次の連休までに荷物をまとめないとね』
光希『早い……』
------------
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栄依子「以上が十倉家の休日の一コマでした」
花名「ええ〜〜?」
たまて「いやあ、電光石火の早業ですなあ」
冠「謎の行動力」
栄依子(……………………)
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--------
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光希『あの、姉さん』
栄依子『な〜に〜?』
光希『その……、バキバキのスマホは何があったんですか?』
栄依子『ああ、これ……。悲しい出来事があってね』
光希『……買い替えないんですか?』
栄依子『まだ動くし』
光希『そうですか……』
------------
--------
----
栄依子(余計なことまで思い出しちゃった)
栄依子(これはしばらく手放せそうにないかな……)
栄依子(手放すということはそれはつまり)
栄依子(あの時花名に抱いた感情を許してしまうようなものだから……)
――てまりハイツ
花名「志温ちゃん!!」
志温「おかえり花名ちゃん。どうしたの?」
花名「光希ちゃん……、栄依子ちゃんの妹さんがてまりハイツに引っ越してくるって本当!?」
志温「ああ、そうそう、そうなのよ」
志温「あら?言ってなかったかしら?」
花名「言ってないよ!!あとこのくだり三回目だよ!?」
志温「そう……、もうそんなになるのね……」シミジミ
花名「何で故人を偲ぶテンションなの……」
志温「ともあれ、また浪人生が増えてしまうわね」
志温「花名ちゃんも浪人の先輩としていろいろと教えてあげなくちゃいけないわね」
花名「教えるようなことなんて何もないんだけどなあ……」
花名「ただ、一日部屋にこもって勉強するだけだし……」
志温「そんなことないわよ」
志温「聞いてるわよ。花名ちゃん、勉強教えるの上手なんでしょう?」
志温「ちゃんと力になってあげられると思うわ」
志温「それに、光希ちゃんは花名ちゃんを慕ってウチに引っ越してくるんだから」
志温「花名ちゃんが近くにいるだけで心強いと思うの」
花名「勉強は教えるけど……」
花名(光希ちゃんは一人暮らしがしたいって言っただけで)
花名(引っ越し先を決めたのは栄依子ちゃんみたいなんだけど……)
――週末
花名「うう〜……、まだかなあ」ソワソワ
たまて「花名ちゃん、別にそんなにそわそわする必要はないのでは?」
たまて「あと外で待つ必要もないかと」
冠「疲れるだけ」
花名「うう〜、でも〜、じっとしてると落ち着かないよ〜」ウロウロ
たまて「じっとしてなくても落ち着いてないじゃないですか」
冠「来た。車」
花名「ひぃぃ〜〜!!」
たまて「花名ちゃんは十倉一族を何だと思っとるのですか?」
栄依子「おはよう花名。冠とたまも来てくれてありがとう。外で待ってたの?」
たまて「おはようございます。花名ちゃんたっての希望でして」
花名「おはよう、栄依子ちゃん」
冠「おは」
光希「おはようございます」
たまて「おお〜〜!!妹汁さんのごこうりんですね〜!!」
冠「久しぶり」
光希「あの……、はい……、おはようございます」
紗枝子「花名ちゃん、おはよう」
花名「おはようございます」
紗枝子「さっそくで悪いのだけど」
紗枝子「従姉の管理人さんに挨拶したいから案内してもらえるかしら」
花名「あっ、はい。今呼んできますね」
ガチャッ
志温「花名ちゃん、光希ちゃんいらっしゃったのかしら?」
紗枝子「あっ、初めまして。栄依子と光希の母です」
志温「あっ、こんにちは。てまりハイツの管理人の京塚志温と申します」
コレカラムスメガオセワニナリマス
イエイエコチラコソ
花名「…………」チラッ
マウゴツメンコイデスネエ
メンコイメンコイ
アノ……
栄依子「花名」
花名「何?栄依子ちゃん」クルッ
栄依子「これからミッキのことよろしくね」
栄依子「ミッキったら花名に本当に勇気づけられたみたいなの」
栄依子「一秒でも早く花名に会いたくて仕方がないって感じだったんだから」
花名「うん。光希ちゃんの力になれるように頑張るね」
花名「でも、栄依子ちゃんも」
栄依子「私?」
花名「私が栄依子ちゃんの家に行って栄依子ちゃんと光希ちゃんと話してた時に」
花名「栄依子ちゃんのお母さんが帰ってきたでしょ?」
花名「その時に光希ちゃんがお母さんに怒られるんじゃないかって怖がってた時に」
花名「栄依子ちゃんの服を掴んで離さなかったよね?」
花名「栄依子ちゃんは自分のことをひどいお姉ちゃんなんて言ってたけど」
花名「本当にひどいなら光希ちゃんはそんなことしないし」
花名「むしろ姉として頼りにしているようにしか見えなかったよ」
栄依子「……そうかな?」
花名「うん、そうだよ」
栄依子「私って、ちゃんと良いお姉ちゃんできてるかな……?」
花名「光希ちゃんに聞いてみたら?」ニコッ
栄依子「それは無理!!」
光希「何が無理なんですか?」ヒョッコリ
栄依子「っひゃあ!!」
花名「ふふっ、何が無理なんだろうね」
栄依子「……ンンッッ///。何でもないのよ」
光希「一之瀬さん、これからよろしくお願いします」
花名「うん、よろしくね。光希ちゃん」
たまて「おやおや、もっと妹汁さんを独り占めしたかったのですが」
冠「ドンマイ」
栄依子「まあ、とにかく、もう少しで引っ越しのトラックが到着するから」
栄依子「その前に荷物を部屋に運んじゃいましょ」
光希「分かりました」
たまて「ハイッスー」
冠「おけ」
花名「うん、そうしようか」
花名「……………………」
花名(浪人生活は辛いし楽しいことなんて何もない)
花名(でも光希ちゃんならきっと大丈夫)
花名(乗り越えたら、きっと楽しい高校生活が待ってるから……)
少々長いような気もしましたが、以上で終わりです。
「せやっ、スロスタの浪人成分を増し増しにしたろ!!」
「やっぱ花名ちゃんが浪人要素で誰かの助けになる話がいいなあ」
「そうすると誰か中学生を浪人に……。誰かいたっけなあ」
「いた、一人だけ」
っていう経緯で光希を浪人生にしてしまいました。
十倉光希さん、申し訳ありませんでした。
スロウスタートという作品にいろいろ足したり引いたりして好き勝手に自分好みに改造してこの話ができたわけですが、とりあえず私はとても楽しかったです。
あと大事なことを一つ
十倉光希参戦しろ
お疲れ様でした!
オリジナルの展開で読みごたえありました。
楽しい高校生活、送れるようになるといいですね。
ミッキちゃんも、いい先輩や姉を持ってよかったですね!
とても面白かったです!
P.S.ミッキ参戦私も待ってます
コメントありがてぇ……
読んでくれてありがとうございます。
そんでもってこんな風に視覚的に見えるというのも幸せです。
書いてて光希めっちゃ好きになったんですよ
完結おつかれさまでした。なんだかすごく勝手な話だけど、内容から合間のコメントまで、個人的に作者様とめっちゃ趣味合いそうだなとか思いながら楽しく読ませていただきました。
私は正直アニメ見てて光希のイメージってめっちゃ薄かったんで、光希の設定活かして話作ったのはすごいなと思います。そういや唯一の後輩キャラなんだよな...
私もこのSSのおかげで光希好きになりました。参戦はよ!
様なんてつけていただける立場ではないのですよ、決して
合間のコメントまで読んでいただけるとは嬉しい限りです。
(何書きましたっけ……?)
このSSのおかげとはこれもまたうれしいですね。本当に
でも、最初は上に書いた通り「浪人増し増し」が当初の目的だったので、光希の出番を増やそうとかは全く考えていなかったんですよね。本当勝手に浪人生にして十倉光希さん申し訳でしたとしか……。
それと私の趣味嗜好については言えませんね。この話を読んでくださった方には特に……
――五月某日
大会「花名ちゃん、助けてくれ……」
大会「せっかく長い浪人生活を抜け出して」
大会「花の大学生活をスタートさせたというのに……」
大会「友達が……、一人の友達もできないんだ……」
大会「大学が恐い!!世間が恐い!!」
花名「あの……、えっと……、サークルとかに入ってみるのはどうでしょうか……?」
大会「サークルも恐い!!」
花名「ええ〜〜……」
光希「こんな美人さんですら友達を作れないなんて……」
光希「私はどうすれば……」
花名「大丈夫だよ!!大丈夫だからね!?」
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