こんにちは!カレルと申すものです。
これで18作目です。こちらは「アニマエール!」の二次創作で、タイトルは「夢現」です。
今回は前編と後編に分けて投稿します。
今作は『鈍痛』(スレのタイトルは『【SS】虎徹「みてよ、紺ちゃんすごい景色」』)
https://kirarabbs.com/index.cgi?read=3858&ukey=0
の続きの話になっています。まずはそちらを読んでから本作を読むことを推奨します。
『鈍痛』の雰囲気が苦手な方は本作も楽しめない可能性が高いので気を付けてください。
注意事項
*キャラクターの独自解釈
*独自設定
*原作との乖離
*妄想
*シリアス
等が含まれるので苦手な方は注意してください
??「…え、……ち」
虎徹「…ん? ううん……」
??「ねぇ、……ち」
虎徹「…だれだろ?」
??「ねぇ!こっち」
虎徹「えっ!? 紺ちゃん」ガタッ
紺「おっと、おはようこっち」ニコッ
虎徹「あれ? ここって…」
紺「ん?ここは教室だよ こっち、いままでずーっと眠っててさっき下校のチャイムが鳴ったから起こしたんだよ」
虎徹「結構寝てたの…」
紺「こっち疲れすぎかもね、最近忙しかったみたいだし」
虎徹「うん…そうかも」
紺「まっ、いいや あっさり起きてくれたから実力行使する必要もなくなったし」
虎徹「紺ちゃん、実力行使って…」
紺「…えへへ」サッ
虎徹『ごまかされた…』
紺「まっ、それは冗談だとしても、なにかしているかもね…」ニコッ
虎徹「ええっ!」///
紺「ふふん♪ 起きない娘を守るのは大変なんだよ」
虎徹「紺ちゃん! まさか……」
紺「えっ!? えっと…どうでしょう」シラー
虎徹「…………」ジッ
虎徹「額にいたずら書きとかしてないよね!?」
紺「………」
紺「え〜っと………」
虎徹「あははっ、ウソだよ 紺ちゃんがそんなことするわけないってわかっているし」
紺「ちょっと、こっちー びっくりしたじゃん」
虎徹「えへへ♪ お返しだよ」
紺「もう、こっちには敵わないわ」
虎徹「ふふっ、なんだかこんなやり取りも久しぶりに感じるなー」
紺「そうかな?」
虎徹「そうだよ、高校に入ってからチア部に入部して忙しくなって………紺ちゃんが…」
紺「………」
紺「虎徹、一緒に帰ろ?」
虎徹「えっ!? うん…」
紺「一緒に帰るのも久しぶりじゃん? こっちと一緒にかえりたいな〜」
虎徹「うん!いいよ 荷物をまとめるからちょっと待ってて」
紺「オッケー、私も鞄を持ってくるね」
虎徹「うん」
〜〜
紺「お待たせ、こっちも準備できた?」
虎徹「うん! でも特に持ちかえるものがほとんどなかったから鞄が軽いね」
紺「あはは! 私は結構持ち込んでいたから重いよ こっち、持ってみる?」
虎徹「え〜 そんなに重い?」
紺「はい、どうぞ」
虎徹「うっ!! 重すぎ! 重すぎない!?」グググ
紺「こっちー、大げさだなぁ ベースをやっているんだから重いものは持ち慣れているでしょ」
虎徹「それとこれとは話が別だよ あれはこはねちゃんの体重移動に合わせてやるしひづめちゃんもいるからね はい、紺ちゃん」
紺「おっと… やっぱり重いな」
虎徹「でも紺ちゃんは力持ちだね」
紺「そ、そうかな? ならこっちも簡単に支えられるかな?」
虎徹「もう、そんなに私は重くないよ!!」
『私も紺ちゃんを支えることができたらよかったのに…』
紺「そういう意味ではないけどね…」ボソッ
虎徹「…?」
紺「あっ!そうだ こっち、寝てるときどんな夢を見てたの?」
虎徹「え? なんで?」
紺「こっちが寝てるときすごい気持ちよさそうに寝てたから、いい夢を見てるんじゃないかなって思ってね」
虎徹「夢かぁ…何を見ていたんだろう…」
紺「そうだ!ちなみに私が今日見た夢はこっちと遊んでいる夢だったよ」
虎徹「そ、そうなんだ…」
紺「そうそう、夢でも現実でも会えるなんて2倍お得だね♪」
虎徹「………」
紺「こっち?」
虎徹「………やっぱり思い出せないね」
紺「そうかぁ… でももし、夢の中でも逢えたら素敵だね!」
虎徹「うん…そうだね…」
紺「……ねぇ、こっち」
虎徹「なに? 紺ちゃん」
紺「私はちょっと寂しいんだよ」
虎徹「…うん、確かにチアが忙しくてあまり遊べてないもんね」
紺「違うよ!!!」
虎徹「えっ!? 紺ちゃん…」
紺「あっ…ごめん… 違うんだ…」
虎徹「紺ちゃん…」
――――――
虎徹「紺ちゃん、ここでお別れだね また明日…」
紺「虎徹!!」
虎徹「!?」
紺「…こっち、家に寄っていかない? 実は親が今日帰ってこなくてね」
虎徹「えっ!……うん、いいよ」
紺「やった! こっちが家に来てくれるなんて久しぶりだよね」
虎徹「そうだね、紺ちゃんの家は……っ!」
紺「こっち、どうしたの?」
虎徹「ううん、なんでもない 久しぶりだねって」
紺「ははっ じゃ、入ってはいって」
虎徹「うん、おじゃまします」
〜紺の家〜
紺「はい、こっち」
虎徹「紺ちゃん、ありがとう これって手作り?」
紺「おお!わかっちゃう! ふふん♪こっちに昔作ってもらったお菓子を再現してみたよ」
虎徹「確かあの時は…高校に入学する前だね いただきます」サクッ
紺「…どうかな?」
虎徹「うん! おいしいよ」
『…でもちょっと違うかな』
紺「やった!こっち先生に褒められた! 再現するのに結構頑張ったからうれしいな」
虎徹「そういってもらえると、私もうれしいよ」
紺「ねぇ、こっち なんだか元気がないよね」
虎徹「そ、そうかな?」
紺「そうだよ、あの頃から私の家で遊んでいないし、ちょっと冷たい印象があるんだ」
虎徹「!!…… そんなことないよ、紺ちゃんは私の“友達”だよ」
紺「ともだち… やっぱり虎徹は私のことはそんな印象ね…」
虎徹「?? どういうこと?」
紺「虎徹! いきなり変なこと言うけど黙って聞いてくれる!」
虎徹「うん…いいけど」
紺「…虎徹、あなたのことが…」
紺「…うん! 私は虎徹のことが好き!!」
虎徹「紺ちゃん!?」
紺「虎徹、私は昔から貴女が好きだったの 友達以上の関係になって私だけを見ていてほしかったの!!」
虎徹「…紺ちゃん」
紺「虎徹!!」
紺「言いたいことはわかるよ、なんで家庭教師の先生と付き合ったか、でしょ」
虎徹「そうだよ!なんで今更!」
紺「……」
紺「本当はね、虎徹の興味を私に向けるために言ったの、でも虎徹が予想と違って応援してくれて、私も期待を裏切りたくないとやっていて、あの人のことをどんどん好きになって…」
虎徹「酷い… 紺ちゃんひどいよ!」
紺「でも、付き合っていても虎徹のことはいままで以上に欲しくなっちゃったんだ」
虎徹「紺ちゃん…」
紺「私ね、なんで虎徹が“こっち”って呼んでほしいかわからなかったんだ チア部のみんなは虎徹のこと名前で呼んでいるのになんでだろうって」
虎徹「うっ…」
紺「まっ! 理由はいいんだよ なんだか特別感があっていいなって喜んでいたんだよ その呼び名で呼んでほしいって言いだしたのが告白した後だから対抗しているのかなってかわいく思っていたんだよ でも態度が少しよそよそしいことに気づいて、ね」
紺「去年…たしか冬休み前だったよね、虎徹の態度が急におかしくなったのは、寂しかったんだよ、私のかわいい虎徹がどこかに行っちゃうんじゃないかって」
紺「あ!そうだ 虎徹聞いてる? 体とか異状ない? 眠気とか来た?」
虎徹「ど、どういうこと……紺ちゃん…わたしに…なにか…したの…」
紺「ふふっ♪ 虎徹は知らなくていいよ 次起きたら本当に私のものになってるから」
虎徹「本当に…紺ちゃん…?」
紺「何言ってるの、虎徹? 私は虎徹のことが大好きだよ だから、これからよろしくね♪」
虎徹「うっ……ねむけが……こん…ちゃん……」
紺「……ふっ」
紺「……寝ちゃったかぁ ふふっ、かわいい寝顔だね♪ 虎徹…食べちゃいたいくらい」
[前編 完]
後編のねっとりした描写楽しみです!
(作中の描写を見る限り)明るくてノリが良い感じの子がこう病んでいくのって良いですよね。
紺ちゃんの明日はどっちだ。
虎徹ちゃんと紺ちゃんの友人関係ってクローズアップされることって本編で少ないので補完してくれるのはよきよきのよき
アニメでちょいちょい二人が絡む場面が増えてたのは嬉しかったな。
いつ頃からの仲なのか見れずに終わっちゃったのは残念。
卯花先生のマシュマロに「カテキョ先生と虎徹姉(と、ひづめ兄)は大学生ですが、接点はあったりします?」みたいなのが来たようで、「その設定美味しいなあ」って思った。
>>18
コメントありがとうございます
光と闇(病み)はどちらかが強くなれば、もう片方も強くなるので、魅力的に感じるのだと思います。
昔こはねがヤンデレ化する話を書くと言っていたのですが、まだできていないのでこれを取っ掛かりにしたいです。
>>19
コメントありがとうございます
そうですね、本編で書かれることが少ないのでほとんど自分の解釈と原作の少ない描写から妄想力を働かせて書いています(笑)
>>20
コメントありがとうございます
アニメ版では、最終話で紺が虎徹のことを「こてつ」呼びしていたので呼び名はアニメ版を準拠としています。
原作では高校入学時点で「こっち」呼びなのかもしれませんが、真相は闇の中。
虎徹に姉!?そんな設定が!
Twitterを見ないので知りませんでした。
虎徹姉は完結記念の打ち上げ配信で存在が明らかになったんだそうな
「妹を溺愛している何でも得意な完璧超人」で、虎徹がことあるごとに自分を卑下する原因な人なんだとか
外見も名前も喋り方も一切不明ですが、名前は「大河」とかそんな感じかも?
姉ができすぎて無意識に比べられて…などのコンプレックスや、劣等感などがあってこうなっていると考えたらそ確かにそうですね。
拝読しました! お労しや、家庭教師の先生...
前作では虎徹視点で激重感情をどうにもできないでいる様子が描かれていましたが、紺の感情も大概激重だったようで。
好きな子に振り向いてほしくて起こした行動が空回りしてどろどろになる展開、かなり恐怖を感じたけど好きです。
続きものにはよくあることですが、今作を読んだ後に前作を読み返すと、だいぶ見え方が変わってきますね。虎徹が複雑な感情に悩まされていた頃、紺も同じように曇っていたと考えると、もう...
狐に捕食されそうになってる虎は、果たして無事に帰還できるのか、それとも...
月並な言葉で恐縮ですが、続きがとても楽しみです!!
>>26
ペンギノンさんいつもありがとうございます!
告白するシーンでは紺が笑顔で話していることをイメージして書いたので不気味に感じる場面かもしれません。
やはり続きものなので、描写に矛盾などが起きないように注意していきたいです。
後編はだいたい半分程度書き終わったので、近いうちに更新できると思うのでお楽しみに!
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