[Attention!]
この作品は『きららファンタジア』を題材としたSSです。
あくまで本編とは一切無関係な所謂二次創作 (或は三次創作) です。
創作の関係上、大いに独自設定 ・ 捏造 ・ 原作を逸脱した点が存在します。
SSによくある会話形式ではなく、モノローグや背景描写などを多分に含みます。
その関係で文字が多く、読みづらいです。
書き溜めありです。と言うより、既に最後まで完成しています。
最後に、素敵なゲームを提供してくださった芳文社様、アニプレックス様、ドリコム様をはじめとする全ての『きらファン』関係者の皆様に、本SSを捧げます。
以上の点を了承してくださる方は、どうかお付き合いください。
草原の真ん中に、独り佇む。
草木の擦れる音が、耳に届く。
悲しいことも、いっぱいあった。つらいことも、それはもう数え切れないほど。
その全てが、一つの意味を成していた。
手を緩める。握っていた杖が、とすんと倒れ込む。
今、この草原に立っているのは、“わたし” というただの人間。
人と人との繋がりに多少鋭いくらいの、ただの人間。
そんな自分が、ここまで歩いてこれたなんて、あの頃のわたしは信じるだろうか。
原っぱにそっと腰掛けて、寝転がる。どこまでも広い青空が、視界に映る。
そよ風を顔に感じながら、独り言を呟く。
思えば、遠くへ来たものだ。
今日は、忙しい仕事の予定は一切ない。その代わり、友人のランプとのんびり休日を過ごす予定で、今は彼女を待っているところだ。
何も、待ち合わせ場所を草原にする必要はないと思うんだけど...。
それは兎も角として。実のところ、こうやって一息つくこと自体が難しかった。それだけ、様々なことに気を遣っていたともいえる。本当に、様々なことに。
わたしたちは、かつてこの世界の危機を救った。自惚と批評されるかもしれないが、誇張ではない。一歩間違えば、世界は女神様とその最側近である筆頭神官を同時に喪うところだったのだから。
それだけではない。憎悪の感情に支配された人々による反乱を抑え込んだ一件にも、わたしたちは深く関わった。文字通り世界を破壊し尽くそうとする企みは、一旦の集結を見た。
客観的に見ても、とてつもなく忙しい日々だった。それでも、途中で諦めることはしなかった。
今、それらを振り返って感じるのは、達成感ではない。別に、新しいことを成し遂げたというわけでもないから。
それでも、里ですれ違う人々の表情を思い浮かべて、何も思うところがないというのも誤りだ。今日も、かれらは何事もないいつも通りの一日を過ごしている。それが如何に尊く護るのが難しいものであるか、わたしたちは既に知っている。
この世界、エトワリアには、今日も活力の源たる『クリエ』が循環し、人々を支えている。それ自体が、実は当たり前ではなかったのだから。
もし、クリエの流れが止まったら、わたしたちはどうなってしまうのだろう。女神様が封印された経緯を知った頃から、そんなことを本格的に考えるようになった。
無気力になり、希望を持てなくなり、幸福を感じられなくなる。個人の範囲で思い当たるだけでも、そんな影響がある。最悪の場合、命の灯火すら消えてしまうだろう。
それが集団で起こったなら。最早世界の均衡は破綻し、破滅の一途を辿るに違いない。比較的短期間で、そのレベルの困難が二度も襲いかかったのだ。嫌でも平和の脆さを思い知らされる。
こんな風に、そよ風抜ける原っぱで過ごす時間が、明日になったら永遠に手の届かないものになるかもしれない。だからこそ、平穏で静かな日々を、丁寧に可能な限り重ねていこうと思うのだ。心の底から。
それが、今の自分がなすべきことだから。
「この杖を使わなくなる日が、いつか来るのかな」
そんな問いかけをしたことがある。一緒に旅をしてきた赤髪の少女、ランプは、考え込むような仕草を見せた。
「どうでしょう。少なくとも、クリエメイトの皆様がいらっしゃる手前、きららさんもその杖を手放す理由はないと思いますけど」
それは、その通りだ。クリエの供給源となっている『聖典』の登場人物を『クリエメイト』として召喚する力を有するわたしにとって、この杖はある意味シンボルだ。長い旅路の中でも、常に握り続けてきた。
「きららさんは、召喚士をおやめになりたいんですか?」
存外素っ気ない口調で、ランプが質問を返した。不機嫌にさせてしまったかと思ったが、表情からは怒っているようには見えなかった。わたしは、内心安堵しながら応じた。
「そういうわけじゃないよ、むしろ続けていたい。どっちかって言うと、この杖を持って戦いの場に立つっていうのが過去のものになるんじゃないかって話」
ランプは、冷静な口調でわたしの問いに答えた。
「そういうことなら、現状では難しいでしょうね。ソラ様が封印されるのを目撃する前なら兎も角、今のわたしにはとても『はいそうですね』とは言えません」
ランプの言葉に、少しだけ意外さを感じた。ランプは、とても前向きな少女だ。一見不可能なことでも必ずできると強く信じて前進し、結果的にその多くを成し遂げてきた。
それ故に、ランプが『できる』と言い切らなかったことの意味は大きい。要するに、そんな彼女ですら控え目な言い回しを選ばざるを得ないのが、この世界を取り巻く問題なのだ。
しかし、それでも。
「それでもわたしは、信じていたいよ。そういう問題は、決して無限じゃないって。たとえ独りでは手に負えなくても、みんなと一緒なら道は開けるって」
ランプが大きく頷くのを見て、自然と笑みがこぼれた。そして、無意識に杖を握る手が力んだ。
改めて振り返ってみて、心に浮かんだこと。
きっと、最もシンプルなわたしの使命は、あの幼い少女の幸せを護ることなのだろう。そのためには、この力はなお必要だ。
わたしの右隣に横たわる杖を、そっと撫でる。これにお世話になる日々は、当分続きそうだ。
上空を数羽の鳥が飛び交う。誰から聞いたか思い出せないが、あれは渡り鳥というらしい。
渡り鳥は、冬になると暖かい場所に向かって飛んでいく。向かった先で冬を過ごし、春の訪れと共に元の住処に戻ってくる。それを毎年、繰り返しているという。
かれらの胸の内はわたしの知るところではないが、たとえ単なる習性だったとしてもそこには生命の営みを感じる。わたしが思うよりずっと、自然というのは壮大なのかもしれない。
わたしは、ニ度の旅を経てここに戻ってきている。いずれ、また旅に出る気がする。その旅もいつかは終わり、また戻ってきて、旅に出て、戻ってくる。真の意味で安らぎを手にするまで、そんな周期が繰り返される予感がしている。
そういう意味では、わたしは渡り鳥のようなものなのかもしれない。尤も、旅に出たりそれを終えたりするタイミングは定期的とは限らないけれど。
渡り鳥の大移動は、時に命懸けだという。暖かい場所を求めて飛び立ったきり、二度と故郷の地を踏むことなく息絶える。そんな最期を想像するだけで、震えが止まらない。
わたし自身、そうなる可能性を充分持っているのだ。そもそも故郷が里ですらないことは一旦保留にしても、例えばSNS部の方々と一緒に行動していた際には、当時対立していた七賢者の一人、フェンネルさんによってわたしは文字通り石化の魔法を掛けられていたらしい。後にランプから聞いた話なので自分では実感がないが、あのまま永遠に石化したままになっていた可能性を考えると危機的状況ではあったはずだ。
思い返すと、確かに命の危機と捉えられる事態は他にも幾度かあった。一歩違えば、道半ばで骸と化していたのかもしれない、ということか。
幸運。その一言が、あまりにも重い。
あの空を飛び去っていった渡り鳥のうち、一体何羽が目的地へと降り立てるのだろう。あるいは、何羽の渡り鳥が、春頃ここへと戻ってこれるのだろう。
そこまでして、生きていかなければならない。一見当然でも、考えてみれば恐ろしくハードな事実だ。
命を繋ぐために、命を懸ける。矛盾するはずの二つの行動が、かくも自然と結びつく。そんな生き方に、ちょっとだけ憧れを抱いてしまうのは、不謹慎な気の迷いか。
この手をばたばたと仰いでも、空なんて飛べないけれど。渡り鳥となってどこかに飛んでいく人生なら、わたしは出会った人たちとの絆を繋いで回りたい。例えば、見ず知らずのお婆さんが荷物を運ぶのに苦労していたら、進んでその荷物を持ってあげる。そして、見返りは受け取らずにそのまま立ち去っていく。そんな自分に、なりたいんだ。
そんな自分のままで、居続けたいんだ。
「ランプ、まだかな。待ち合わせの時間までは余裕があるけど、ちょっと退屈だな」
生産性のない独り言などごちて、小さく溜息をつく。視線は、腰に括り付けた懐中時計の針を追っている。
これは、最近里の雑貨店で購入したものだ。里で過ごすことが再び多くなってから時間というものを意識する機会が増えたため、折角だからと思い立って買った。
旅をしていた頃や、ランプと出会う前の田舎暮らしだった頃は、大雑把な時間感覚で概して困らなかった。明るい時間に行動し、暗くなったら眠る準備をする。それだけで充分すぎるくらい、不自由なく暮らせていた。
時計を持ってから、そのような価値観は著しく薄れた。何かをしている合間に、無意識のうちに現在時刻を確認するようになった。出掛ける予定を立てる際に、より厳密なスケジュールを組むようになった。里に戻ってきて、時間にも余裕が生まれるかと思っていたが、実際は逆に時間に追われる生活が待っていた。
今でこそゆっくり休みをとっているが、明日には神殿で大掃除の手伝いをすることになっている。開始時刻は9時半、終了は17時を見込んでいる。神殿は部屋も荷物も多いため、手早く取り掛からないと延長も充分ありえそうだ。
「現代人は分単位で時間に支配されている」。旅の最中、うつつ ─住良木うつつ─ がぽつりと呟いていた言葉だ。何処かで耳にしたような気がする台詞らしく、うつつ自身もその出自を憶えていなかった。結局、未だに出自についてはわからずじまいだが、少なくとも今のわたしはうつつがかつて言った通りの『現代人』になっている。
それの良し悪しについては判断しないとしても、時間を意識した暮らしはある程度生活の質を向上させるらしい。実際、最近の生活リズムは概ね規則的で、そのお陰もあり予定の調整が楽だ。
ただ、こうやって突発的に暇な時間が生まれたときは、ついついそれを持て余してしまう。特に、辺りに自然以外何もない草原に佇んでいる、今みたいな時間は。
贅沢な間隙だ。それは、ゆったりした時間を散々享受していた、旅立つ前のわたしには絶対に気付けなかった事実。
友達を待つ、時間ができたこと。それ自体、旅をすることでわたしが手に入れた、とびきりの贅沢なのかもしれない。
それはそれとして、時間を持て余すのは変わりない。
こんなとき、何をしようか。悩んだ末、懐から手帳とペンを取り出した。ランプを真似して日記をつけようとして三日坊主で終わった、その残渣に、わたしの近くで咲いている花をスケッチする。
あまりうまく描くことはできなかったが、特徴は捉えることができた。とてもかわいらしい花だ。まとまった時間が確保できたら、こうやって植物を観察して描いて、簡単な植物図鑑のようなものを作るのも、趣深そうだ。
あるいは、新たな旅の目的をそれにしても良い。ただ、エトワリア中の植物を描いて回るだけの旅。文章にするととても簡単そうだけど、その実相当大変な作業となるに違いない。
すっかり旅人としてのパーソナリティが板に付いたわたしは、始まりそうもない架空の旅に思いを馳せる。わたしには、図鑑を作れるほど長期間に渡って旅に出るほどの時間的余裕はない。そもそも、それをどうしてもやりたいというわけでもないのだし。
ただ、もしもそんな旅が許されるのなら。できれば、ランプやマッチ、うつつと一緒に行きたい。メディアさんも都合が良ければなお良いが、スクライブギルドの仕事があることを考えると難しそうなのが悔やまれる。
兎に角、かつて旅をしていた仲間たちと、再び行きたいのだ。そうすれば、思い出話もたっぷりできるし、皆ともっと仲良くなれる。楽しくないはずがないじゃないか。
うつつ辺りに聞かせたら、陽の者が過ぎるとか言われて敬遠されてしまうのだろうか。でも、何だかんだうつつもついてきそうな予感がする。わたしたちとうつつの絆は、決して過小評価してはならない。
背負うものもなく、自由で自儘な旅。知的好奇心と、友達と作る思い出だけで構成された、シンプルで刺激的な旅。
嗚呼。本当に、旅に出ちゃおうかな。そんなことを割と本気で検討してしまう程度には、わたしの性分は旅人だった。
「きららさーん! おーい!」
スケッチを続けていたわたしの耳に、聞き慣れた声が届く。振り向くと、赤髪の小さな少女がこちらに向かって走ってきている。間もなく、その少女はわたしのすぐ傍で立ち止まる。
「はぁ、はぁ... すみません、来るのが遅くなっちゃって...」
息切れしながら言葉を紡ぎ出すこの少女こそ、待ち合わせの相手であるランプだ。いつもの女神候補生の服ではなく、薄桃色のワンピースを身に纏っている。
「えっ、ランプ? その服どうしたの!? すっごくかわいい...」
ランプは、それを聞いてあからさまにもじもじしている。そういうところも、かわいいんだよなぁ。
「あ、えっと、こ、これはその... べ、別に、今日のために準備してなんかないんですからっ。か、勘違いしないでくださいっ」
「いや、わたしそんなこと一言も言ってないけど」
ランプは、ますますふにゃふにゃしてしまう。本当、ランプってわかりやすい。
「そういうきららさんは、どうしていつもの服なんですかっ! わたしの努力が馬鹿みたいじゃないですか!?」
「えー!? なんかキレられてる!?」
たまに理不尽。それが、この少女とのやりとりだ。
「... ま、今日のところは許してあげますよ。わたしが浮かれフルーツポンチだったってことで」
「浮かれフルーツポンチて」
絶妙にどこかで聞いたことのあるボケ。どこで聞いたんだっけ。ソラ様とかメディアさん辺りなら、瞬時に思い出せるのかな。
「ところできららさん、先程まで何をなさってたんですか? 遠目からだとよくわからなくて...」
ランプの問いかけに、わたしは手帳を見せながら答える。近くに咲いていた花の絵を描いていたこと。そこから自分が旅に出る想像をしていたこと。ランプたちも一緒だったら楽しいだろうと考えていたこと。などなど。
ランプは、少し考えて口を開く。
「それは面白そうですね。ただ、仮に近々旅に出たいと仰るのなら、付き添いは少し考えさせてください」
ランプの語り口は、いつもの彼女と比べて積極性に欠けていた。刺激を求める彼女の性格を加味すると、こういった話には間違いなく食いつくとわたしは思っていた。
「もう少しだけ、ゆったりしていたい気分なんです」
ランプは、どこか気怠げそうな声でそう言った。
「ランプにしては珍しいね。どうしたの?」
わたしの問いかけに、ランプはまたも間延びした声で答える。
「えっとですね... 最近はまともにお休みを取れていなかったので、今のうちに疲れを取りきっちゃいたくて」
ランプが微笑む。見た目ではそんな気配は感じないが、恐らくランプにのしかかっていた負担は予想以上のものだ。それを考えると、彼女の反応も理解できる。
「そっか。じゃあ、暫くこれは保留だね。その代わり、綿密な計画を練っておくよ」
わたしの一言に、ランプは大きく頷いた。
一人で行く、という発想は、既にわたしの中には存在していなかった。その方が、楽しい旅になると深く信じているから。
面白いことは、独占するより分け合った方が幸せになれるんだ。
じっとしているうちにだんだん眠気が舞い戻ってくるのを感じ、流石に歩き始めることにした。ランプは、わたしの隣に寄り添うようについてきている。
ランプとの距離は、思ったほど近くない。身長差があるからだろうか。改めて見ると、本当に小さな女の子だ。
「ぶー... わたしのことは対等に見てくださいよ」
ランプに何となくそのことを話したところ、ランプはあからさまに頬を膨らませて拗ねてしまった。別にからかうつもりはなかったんだけどなぁ。
... 対等、か。
あの日、神殿から逃げてきたというランプと出会ったあの日、わたしは無知な田舎娘だった。ランプは、このエトワリアでもおそらく最先端の教育を今も受けている、謂わばエリートだ。
あの日から今日までの時間を振り返ったとして。果たしてわたしは、ランプと対等な立場に近づけたのだろうか。ランプのような真っ直ぐな正義感を、あるいは聖典やクリエメイトに対するひたむきな姿勢を、ランプと比べて遜色ないほど手にできたのだろうか。
「わたしなんて、いつまで経ってもランプには追いつけないよ」
そう呟くと、ランプは目を見開いて急激に距離を近づける。無論、わたしに寄り添っていた状態から。
「とんでもありませんっ! きららさんは世界一かっこいいんです、わたしの目標なんです! でも、それはそれとして対等に扱ってくださいっ!」
ぐいぐいと、ランプに身体を押し付けられる。若干控えめながらも確かに感じる弾力に、嫌でもどきどきしてしまう。どう考えても意識しての行動だが、もしこれがわざとじゃないとしたら、もう末恐ろしい。
「わ、わかったからっ。わかったから、一旦離れて」
半ば無理矢理に、密着するランプを剥がす。もう、誰かが見てたらどうすんのさ。
「見てるわけないじゃないですか。それに、見てたとしたら逆に好都合ですし...」
... なんかとんでもないことを口走っていた気がするけど、一先ずここは聞こえなかったふりをしておこう。時々、この子はがちで怖いから。
「それより! これから、どこに行きましょうか? 里もいいですけど、たまには違うところに行ってみてもいいですよね」
目を輝かせるランプ。しまった、その辺りは何も考えていなかった。数秒費やして、何とか絞り出した答えは。
「... スクライブギルド、とか」
それを聞くなり、ランプがものすごい溜息をつく。べ、別にいいじゃん!!
「... はぁ、スクライブギルドには先週も行ったじゃないですか。特別感がないですよ」
「そ、それは... そうだけどさ」
そう。わたしたちは、結構頻繁にスクライブギルドに足を運んでいる。スクライブギルドは、女神であるソラ様が描かれた『聖典』を複製してエトワリア中に届けている、極めて重要な機関。そして、わたしたちにとっては別の意味でも大事な場所だ。
「ま、あそこは何度行っても楽しいですし、いいですけど... あっ、もしもし、メディア様ー。わたしです、ランプです。見えてますか?」
ランプは、いつの間に習得した ─彼女が確かに成長しているのだと認識させられる─ 通信魔法でスクライブギルドのギルドマスター、メディアさんと連絡をとっている。かつてはランプと同じ女神候補生だったというメディアさんは、女神にこそなれなかったが、その優秀さを評価されてスクライブギルドで職を得た。
「あっ、はい。これからそちらに遊びに行きます。... はい、そうです。きららさんも一緒です。えっ、そっちにマッチがいるんですか? 何故に...」
スクライブギルドの最高責任者と友達という、よく考えると驚異的な人脈を有しているわたしたち。そうでなくても、女神様や筆頭神官をはじめとする神殿幹部が味方についている時点である意味怖いものなしなわけだが。
「おや、そこにいるのはうつつさんですか? やっほー、ランプでーす。メディア様とラブラブしてますかー?」
ランプは、メディアさんと同居する住良木うつつを冷やかしている。通信魔法越しに、うつつの発狂する声が聞こえてくる。普通なら止めるべきなのだろうが、この状況に慣れすぎたわたしは、どうしてギルドにマッチがいるのかという疑問に意識を向けてしまうほどドライになっていた。
「あっはは、冗談ですってぇ。あー、それじゃメディア様にうつつさん、そういうことなのでよろしくです。ではでは」
ランプが通信を切る。その直後、彼女はふっとその場に座り込んでしまう。
「ら、ランプ!?」
わたしがランプの元に駆け寄ると、彼女は力なく笑みを返した。
「少し体力を使いすぎたみたいです。大丈夫です、すぐ回復しますので」
その言葉に違わず、ランプは1分もしないうちに立ち上がり、また歩き始めた。無理をしているのではとも思ったが、足取りは思いの外しっかりしている。
「わたしだって旅人ですからね、これくらいへっちゃらです」
そう言い切るランプの表情は、とても自信に満ち溢れているように見えた。
「おぉー。ほんとに来たね」
「ようこそ、きららさん、ランプさん」
「早かったわね。準備間に合ってないわよ」
スクライブギルドに到着したわたしたちを、うつつとメディアさんと、何故か先に現地入りしているマッチが出迎えてくれた。ここには何度か来ているが、やはり安らぎを感じられる。
「ていうか! どうしてマッチはここにいるのさ!? わたし、心配したんだよ!?」
少し興奮気味にランプがそう言うものの。
「嘘だね」
「流石に嘘ね」
「えっと、その... わたしも嘘だと思います」
「ぷきー! なんなんですか皆さんー!!」
次々とそれを否定されて、彼女は頬を膨らませてしまう。かくいうわたしも、嘘だと思っている。ここまでの間に、心配している雰囲気なんて一切なかったし。
そんなランプを見ながら呆れたような表情を浮かべるマッチ。ランプが姿を消したことを心配し、彼女がいそうな場所をいくつか探していたらしい。その途中でスクライブギルドにも立ち寄り、少し休憩していたら偶然ランプから連絡が入ったのだとか。ランプ、今日のことをマッチに伝えてなかったんだ...。
「だって、折角のデートを邪魔されたくなかったんですもの!」
ランプは、結構な大声でそう言い放った。その迫力に、わたしはたじろぐ。
「えっ、デート!? お二人はいつの間にそんなカンケイに...」
... あと、なんか鼻息が荒くなっている人がいる...。
「どうどう、落ち着きなさいメディア。ごめんねきらら、邪魔しちゃったかしら」
「き、気にしないで! むしろ、ここに来たいって言い出したのはわたしたちの方なんだしさ」
暴走気味のメディアさんを押さえ込みながら苦笑するうつつに、彼女も色々と苦労しているのだろうと勝手に同情してしまった。決して、メディアさんの前では言えない。
「ふん... マッチの分のおやつ食べちゃうもん...」
「僕が一体何をしたっていうのさ...」
またランプがマッチに理不尽を突きつけている。マッチのことを特別信頼していると見るか、都合の良い八つ当たりの相手にされていると見るか。
「まぁまぁランプさん、このクッキーで許してあげてくださいな」
声のした方を見ると、メディアさんがクッキーの盛られたお皿を持って立っていた。焼きたてなのだろうか、湯気が立っているのが確認できる。
「す、すごいです! これ、全部メディア様が?」
先刻までの不貞腐れた顔は何処へやら、ランプは驚きを隠せないといった様子でクッキーに釘付けになっている。メディアさんは、くすっと笑って問い掛けに応じた。
「実はですね、うつつさんが焼いたんですよ。わたしもお手伝いはしましたが、味付けは全部うつつさん任せです」
「なんと! それは素晴らしいじゃないですか」
うつつが近すぎる距離感を苦手としていることを知っているはずなのに、ランプはぐいぐいと距離を詰めようとしている。うつつの怯えた表情を読み取ったわたしは、咄嗟に引き剥がしに入る。
「す、すみませんでした... でも、さっきお伝えした気持ちは本当です。ありがとうございます!」
一応きちんと反省しているらしいランプに、うつつはおどおどしながら言葉を必死に紡ぐ。
「え、えっと、その、ま、まずかったら口から出しちゃっていいからね。気を遣わせて無理させる方が嫌だし」
そんなに卑下することはないのに。そんな思いを抱きながら、わたしは俯くうつつを尻目にクッキーを口に運んだ。
驚いた。素朴ながら優しさを感じる味付けのそれは、期待していた数倍も食べやすく、まさに一息入れるのに最適の一品に思った。
その感想を伝えると、うつつは顔を真っ赤にして照れるのを隠せない様子だった。こういう仕草が、メディアさんの心を掴んで離さないのだろう。
「美味しいですよこれ! スクライブギルドのお土産とかにしてもいいんじゃないですか!?」
「さ、流石に大袈裟すぎるわよっ。ね、メディア?」
「うーん... ランプさんのアイディアはたいへん興味深いですが、うつつさんがわたしに構ってくれる時間が減っちゃうのは嫌です...」
「メディア!? 何言っちゃってんのあんた!?」
「メディア様、独占欲が隠せてません」
「... 変な生き物うるさいです」
「め、メディア様までそれ言うんですか!? 僕の味方はきららだけなのか...」
ランプたちも次々とクッキーを口へと運び、いつものようなほのぼのとした会話を繰り広げている。旅をしていた頃にも、時折こうして他愛もないコミュニケーションをとっていたものだ。
壮絶な世界の危機という潮流に引き寄せられるように、わたしたちは出会った。その切っ掛けとなった事件を礼讃する感情は、当時から微塵も持っていない。それはそれとして、厳正に対処したつもりだ。
ただ、その過程で形作られた絆までも否定するつもりも、毛頭ない。可能な限り繋がりを保ちたいし、友達でいたい。打算などない、真の意味での親友で、あり続けたい。
わたしは、人と人との繋がりを認識できる。必要ならば、不当に失われたそれを復元することもできる。だからこそ、心の奥底ではとても怖い。存在した絆が、自然と失われていくことが。
この先。例えば明日、または1ヶ月後、若しくは1年後、あるいは10年後。兎に角、今日より先の未来で。わたしたちの今の関係性は、果たして続いているのだろうか。最近、そんなことをしょっちゅう考えている。
結論は、未だ出ない。今後もずっと、出ることはないだろう。それを知る唯一の方法は、実際に目撃することなのだから。
「きららさん? むつかしい顔してどうしたんですか?」
「や、やっぱりほんとは美味しくなかったんじゃ...」
ふと我に返ると、ランプとうつつがわたしのことを心配している。場の雰囲気を悪くしないためにも、ちょっと考え事をしていただけだと誤魔化しておいた。
その後は、メディアさんが用意した紅茶を飲みながらゆっくりお茶会を楽しんだ。それぞれの近況を話したり、クリエメイトの皆さんが作ったというゲームで遊んだり、聖典を読んだり。それこそ聖典で描かれていそうなひとときを、わたしたちは満喫したのだった。
陽もだいぶ暮れ、そろそろ帰ろうと準備を始めたわたし。メディアさんたちはスクライブギルドに泊まることを勧めたが、わたしは明日には神殿にいなければならない。それを伝えると、納得して準備を手伝ってくれた。
「それじゃ、帰るね。うつつ、メディアさん、ありがとう」
「また今度、遊びに来ます。いっぱいお話しましょうね」
「メディア様、うつつを頼みますよ」
わたし、ランプ、そしてマッチは、うつつとメディアさんに別れを告げた。当然、再びギルドを訪れたいというニュアンスを含めながら。
「はい! またいつでもお越しください!」
「えっと、その... ま、待ってる、から」
メディアさんとうつつも、そう言って歓迎してくれた。うつつが少し涙目だが、これも毎度のことだ。うつつも素直になったものだ。
二人の見送りを受け、わたしたちはスクライブギルドを後にする。ここから里まで、割と距離がある。一応、里にいればアルシーヴさんたちが迎えに来てくれるらしいので、神殿まで向かう必要はない。
そんな帰り道の途中、マッチがランプには聞こえないような小声でこう訊いてきた。
「ねぇ、きらら。ランプと二人でいたとき、ランプの様子はどうだった?」
わたしは、気付かれないようランプから少し距離を取って、それに応えた。
「全体的には、とっても楽しそうだった。あと、妙にわたしに甘えてきた」
わたしにべったりくっつくランプの姿を思い起こしながら、わたしは苦笑する。
「全く、ランプは... でも、良かった。僕がいない間に、寂しそうにしてたり泣いたりしてたわけじゃなさそうで」
ほっと息を吐くマッチを見て、思う。マッチも、だいぶ心配性だ。いつからランプと一緒にいたのかは聞いたことがないが、神殿で日々を暮らしていたランプにとって、マッチはある意味親のような立ち位置でもあったのだろう。
「マッチ。わたしたち、ずっと友達でいられるのかな」
気付けば、わたしはそんなことを訊いていた。突然投げかけてしまい、困惑していないだろうか。
「そうだねぇ... 厳しいことを言うけど、『ずっと』っていうのは難しいかもしれないね。僕みたいな人外が言うのもあれだけど、案外、人間関係って流動的だから」
それは、その通りだ。わたしは、神妙に頷く。
「でも、僕は同時に思うんだ。こうやって何度も会って話している仲が、そう簡単に壊れることはないと」
そこで一息ついて、マッチは続ける。
「確かに、僕らは絆を断ち切る輩とも闘ったし、きららも一時的にランプのことを忘れたりしたけど、強い思いがあったのもあって絆は取り戻せた。あれ程の危機を乗り越えた僕たちだから、もう何が来ても揺るがない気がしてるんだよね」
絶対にそうだっていう根拠はないけど、と結ぶマッチ。意外にも楽観的で前向きな意見に、図らずも励まされてしまった。
「ありがとね、マッチ。わたし、少し気分が楽になった」
「よくわからないけど、力になれたようで何よりだよ」
そこに、内緒話に気付いたランプが乱入してくる。
「二人で何話してるんですか、わたしも混ぜてくださいよー!」
「残念だけど、おこちゃまなランプには話せないかなぁ」
「むきー! 変な生き物許すまじですっ!」
「はいはい僕が悪うございましたよ、はぁ...」
あはは、またやってるよ。喧嘩するほど仲がいいっていう言葉もあるし、心配は不要か。二人の応酬を見届けながら、わたしは空を仰いだ。
陽はいつしか沈み、夜空には一番星が光り輝いている。夜が深まれば、数多の星々が思い思いに光を放つ光景が見られるだろう。ゆっくり眺めたいけれど、今は早く帰るのが優先だ。残念なことではあるが。
いつか、誰かが言っていた。人との出会いは、星の数ほどあると。でも、その中で物語を帯びて語り継がれるような星座になれる組み合わせは、きっとそう多くない。
君と集まって星座になれたら。この前里で行われていたライブイベントで聴いた曲の一節を思い出す。引き込まれるような演奏と共に、その歌詞がわたしの頭に響いている。
わたしたちの旅は、決して楽ではなかった。悲しいことも、いっぱいあった。つらいことも、それはもう数え切れないほど。
それでも。わたしたちは、自らを信じて進み続けられた。わたしたちにしか繋げない星座を、わたしたちにしか開拓できない道を、わたしたちにしか紡げない物語を。わたしたちにしか作れない、幸せの形を。こうして、形作ることができたんだ。
そして、これからも。
「... 思えば、遠くへ来たものだ」
「きらら?」
「え、何か言いました?」
「ううん、何でもない。それより、急いで帰ろっか」
ランプとマッチにそう返事をして、わたしは歩みを速める。不思議そうに顔を見合わせた後、ランプとマッチもわたしに続いた。
暫く歩いて、ふと背後に身体を向ける。暗くてよく見えないが、わたしとランプの足跡が続いている。空を飛んでいるマッチや、スクライブギルドにいるうつつやメディアさんの足跡がないのが、少しだけ寂しく感じる。
ゆっくり休んで、いつかその時が来たら、皆でこの足跡を、世界中につけに行こう。様々なところを訪れて、様々なものを見よう。そして、様々な思い出を作り、語りあおう。
だって、わたしたちは、旅人なのだから。
踵を返して、前を向く。里への帰路は、まだまだ長い。明日への期待を膨らませながら、まっさらな地面に新たな足跡を、刻み込んだ。
--fin--
[あとがき]
はい、ということで終わりです。きららたちの物語は、永遠に。
実は、この作品はメインストーリー第2部「断ち切られし絆」編の本編が完結した2022年7月頃から執筆開始した作品です。当初は第3部以降の始動も念頭に入れて執筆を進めていましたが、結局はこのような形で落ち着きました。
さて、本日、2023年2月28日は、『きららファンタジア』のオンラインサービスが終了する日です。色々と語りたいこともありますが、ここでは控えさせていただきます。伝えたいのは、兎にも角にも感謝の思いです。
私にとって、実質的に初めて遊んだソーシャルゲームだった『きらファン』。様々なこともありましたが、最終的には5年間に渡って合計40 (+『まんがタイム』連載の3作品) から多数のキャラクターが集い、時に作品の壁を越えて新しい物語を幾つも見せてくれました。私自身もその魅力に惹かれ、これまで興味深く遊ばせていただいた一人です。
このSSは、餞です。長きに渡り私たちを楽しませてくれた『きららファンタジア』というゲーム、或は物語に対して贈る、ささやかな餞なのです。拙い素人の文章で本当に恐縮ではありますが、これが私という人間にできる最高の謝意の表明なのです。
最後になりますが、ここまで読んでくださった方、そして、全ての『きらファン』関係者の皆様に、心から感謝申し上げます。
誠にありがとうございました。
[これまで書いたSSリスト (順次追加) ]
・ 『あお 「くじら座の変光星の女の子」』
https://kirarabbs.com/index.cgi?read=3596&ukey=0
https://kirarafan.com/archives/29338408.html
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=17271872
・ 『変な生き物 「遂に誰からも本名で呼ばれなくなった」』
https://kirarabbs.com/index.cgi?read=3602&ukey=0
https://kirarafan.com/archives/29371224.html
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=17272934
・ 『クレア 「わたしは鍵の管理人」』
https://kirarabbs.com/index.cgi?read=3607&ukey=0
https://kirarafan.com/archives/29421806.html
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=17274145
・ 『クロ 「この丘から見える星空は」』
https://kirarabbs.com/index.cgi?read=3619&ukey=0
https://kirarafan.com/archives/29460066.html
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=17278807
・ 『きらら 「ツンツーンください!!!!!!!!」 サンストーン 「いきなりでけぇ声あげんなよ うるせぇよ」』
https://kirarabbs.com/index.cgi?read=3637&ukey=0
https://kirarafan.com/archives/29571518.html
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=17279756
・ 『みさ 「みらがかわいすぎて生きるのがつらい」』
https://kirarabbs.com/index.cgi?read=3650&ukey=0
https://kirarafan.com/archives/29631528.html
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=17280762
・ 『シャミ子 「杏里ちゃん、一緒に帰ろ?」』
https://kirarabbs.com/index.cgi?read=3668&ukey=0
https://kirarafan.com/archives/29760440.html
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=17285569
・ 『千矢 「風邪を引いた夜のお話」』
https://kirarabbs.com/index.cgi?read=3681&ukey=0
https://kirarafan.com/archives/29831832.html
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=17286656
・ 『スズラン 「飯奢ってくれ」 ロベリア 「図々しいわね、呪うわよ...」』
https://kirarabbs.com/index.cgi?read=3702&ukey=0
https://kirarafan.com/archives/29946896.html
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=17289587
・ 『シャロ 「貴方が教えてくれること」』
https://kirarabbs.com/index.cgi?read=3720&ukey=0
https://kirarafan.com/archives/30014131.html
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=17291478
・ 『みら 「あおー、ぼくの着替え知らない?」 あお 「!?」』
https://kirarabbs.com/index.cgi?read=3727&ukey=0
https://kirarafan.com/archives/30053806.html
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=17291693
・ 『舞 「わたしが歩んできた道は」』
https://kirarabbs.com/index.cgi?read=3742&ukey=0
https://kirarafan.com/archives/30108512.html
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=17293779
・ 『千矢 「山で遊んだお話」』
https://kirarabbs.com/index.cgi?read=3754&ukey=0
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=17318983
・ 『あお 「みらが知らない女性と仲良く話してる」』
https://kirarabbs.com/index.cgi?read=3764&ukey=0
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=17415852
・ 『ランプ 「うつつさんがきらきらしています」』
https://kirarabbs.com/index.cgi?read=3770&ukey=0
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=17474617
・ 『ユウ 「クラスのみんなにおでこぱしーしまくってたら海果がすねた」』
https://kirarabbs.com/index.cgi?read=3775&ukey=0
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=17523413
・ 『桃 「シャミ子、ごめんね...」 シャミ子 「...」』
https://kirarabbs.com/index.cgi?read=3781&ukey=0
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=17572005
・ 『あお 「君の心を覗きたいんだ」』
https://kirarabbs.com/index.cgi?read=3793&ukey=0
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=17654759
・ 『小春 「全然釣れないよー」 ??? 《諦めないで!》 小春 「!?」』
https://kirarabbs.com/index.cgi?read=3801&ukey=0
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=17717125
・ 『みら 「このレンズの向こうには」』
https://kirarabbs.com/index.cgi?read=3809&ukey=0
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=17771186
・ 『あお (幼) 「こんにちは」 ニコッ みら 「えっ...?」』
https://kirarabbs.com/index.cgi?read=3824&ukey=0
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=17916835
・ 『メディア 「よければ一緒に」』
https://kirarabbs.com/index.cgi?read=3830&ukey=0
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=17952603
・ 『琴音 「もふもふ」 ファー 「琴音、どうしたの?」』
https://kirarabbs.com/index.cgi?read=3842&ukey=0
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=18057909
・ 『ココア (2部) 「しゃーろちゃんっ♪」 シャロ 「こ、ココア!?」』
https://kirarabbs.com/index.cgi?read=3864&ukey=0
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=18246741
・ 『悠 「セルリアンブルーの空に」』
https://kirarabbs.com/index.cgi?read=3888&ukey=0
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=18480361
・ 『ランプ 「もし、わたしが貴方のことを好きだと言ったら、どうしますか?」 サンストーン 「いや知らないが」』
https://kirarabbs.com/index.cgi?read=3919&ukey=0
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=18735570
・ 『シュガー 「ソルト、びょーきなの?」 ソルト 「い、いえ。そんなことは」』
https://kirarabbs.com/index.cgi?read=3935&ukey=0
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=18970078
・ 『ひとり 「音楽のない世界なんて、ひどく空虚でつまらない」』
https://kirarabbs.com/index.cgi?read=3941&ukey=0
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=19036663
・ 『イノ 「イヴちゃんが頼もしいです」 イヴ 「猪瀬が頼もしい」』
https://kirarabbs.com/index.cgi?read=3949&ukey=0
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=19187620
・ 『きらら 「思えば遠くへ来たものだ」』: このSS
さて、ここで作品とは全く無関係なお知らせです。
最近の私は、一時期と比べて大幅に投稿頻度を減らしていましたが、今後はそれが更に顕著になります。
すなわち、作品の更新がかなり停滞することになる見込みです。
とはいっても、完全に引退を宣言するつもりもないので、本当に忘れた頃に新作が上がっているくらいの気持ちでいてくだされば大丈夫です。
もし次の作品でお会いできたなら、そのときはまたよろしくお願いします。
お疲れ様でした
自分も同じくきらファンが初ソシャゲだったりするので寂しさの気持ちがわかります
何年の時を経て色々なきらら作品にこのゲームを通して出会った思い出があります
きららもまた、この旅を通じて色々なクリエメイト、そしてランプ達と出会い大きく変わっていったのでしょうね
私達が見るエトワリアでの物語はここで終わりますが、彼女らの物語は続いていくそうで
「時々ふとおもいだしてくれると嬉しいです」とは今月のきららMAXに掲載された最後のきらファン広告です
最後にこんな素敵なSSをありがとう御座いました
また、時々お会いできれば嬉しいですね
>>57
作者です! コメントありがとうございます!
きららさんたちの成長ぶりも、きらファンの見所ですよね。まぁ、きららさんの場合、変な方向に進化した (ツンツーン帝、戦闘狂など) 面もありますが...。
私が思うに、この作品はきらら作品を繋ぎ止めると共に完結作品の新たな展開を見ることができる側面がありました。
そして何より、エトワリアに集まったクリエメイトが永久に聖典世界に帰還したという事実は、ゲーム中で描かれていません。
サービス開始以来連綿と続いてきた歴史は、未だそこに在るのでしょう。それに、漫画版は連載中ですしね。
えぇ、こちらこそお読みいただき感謝です。いつになるかはわかりませんが、是非またお会いしましょう!
ひだまりでのスケッチに始まり、星座になりたいで終わる構成が、今というタイミングと相成って切な尊いというか、俗に言うエモさでしょうか、そういうものを感じます。
そして、気の合う友人たちとのわちゃわちゃとしたおしゃべり&お茶会、友人以上を求める想いがあったり、先のことを考えてしんみりしたり……オリキャラ達が"きらら"してるのも集大成のようで良かったです。(きららはそれだけじゃないと怒られそうですが)
執筆、投稿に関しては書きたいときに書きたい物を書く、それでいいと思います。
>>60
作者です! コメントありがとうございます!
今日という日に発表するからこそ、所謂きららっぽさはある程度重視した次第です。
その上で、本作に関しては、きらファンに対する私なりの思いを可能な限り落とし込む気概で執筆を進めました。お気に召したようで何より。
「書きたいときに書きたいものを書けばよい」、そのメッセージしかと受け取りました! 実生活とのバランスもうまくとりつつ、何より楽しんでのんびりとSSを書いていけたらと思います...!
投稿お疲れ様です
きらファンのサービスが終了していても、きららたちの物語は続いていく。そんな広がりとその物語を観測できないもの悲しさを感じました。
もうその続きは見れないとわかっている…いや、わかっていても喪失感が無条件にきますね。
投稿頻度が下がるんですね…
なら、ペンギノンさんの後釜は私が務めていくしかないですね!(?)
というのは冗談でも私も頑張っていきます
誤字を見つけてしまったので、この場で訂正いたします。
>>3 にて、「一旦の集結を見た」となっている箇所は「一旦の終結を見た」が正しい表記です。
Pixiv版では既に訂正を行っています。
確認を怠ってしまい、たいへん失礼いたしました。
もし他にも誤字や脱字等がございましたら、その旨報告いただけると非常に助かります。
>>62
作者です! カレル様、いつもコメントありがとうございます!!
公式からの話題提供が事実上途絶えてしまった以上、『きらファン』という物語を語り継ぎ、膨らませていくことができるのは我々 (元) エンドユーザーだけです。
幸いなことに、エトワリアという舞台がある意味で「なんでもあり」だったこともあり、物語作成の自由度は極めて高いといえます。しかしながら、最早新規ユーザーの参入が決して起こり得ないという事実が、あまりにもつらいです。
そんな私自身の切ない思いが、文章として滲み出ていたのかもしれません。
私の後釜、引き受けてくださるのなら是非ともお願いしたいです!! 私もカレル様の作品の大ファンですから!!!!
まぁ、たまに私もふらっと戻ってくるとは思います。悔いがあるかと聞かれたら滅茶苦茶ある (例えば、昨年2月に言ってたシャミカンSSとか未だに書けてないですし...) ので、今後も「無理なく楽しんで」の方針で気まぐれにSS投稿をしていきたいと思います!
五年間本当に長いようで短かったですねぇ…こうなったら私も自分で第三部(仮)を執筆しちゃおうかしら!(フラグ)
ペンギノンさんもお疲れ様でした!
byとある歌姫のP
>>65
暫く失踪してた作者です! えn... 歌姫様のプロデューサー様、コメント誠にありがとうございます! 遅くなってしまいほんとうにすみません...
えぇ、本当にあっという間に過ぎ去っていった5年間だったと思います。でも、その間にきらファンがきらら界隈に残したインパクトは相当大きかったのではないでしょうか。
強いて言えば、海果ちゃんたちのエトワリアライフも見たかったなぁ、などと思ってしまうのは、やはり我儘なのでしょうか。
第3部、書いてくださってもいいのよ? ていうか書いて、えにs... 歌姫様が大活躍するお話とか書いて (乞食
メッセージありがとうございます!! 今はちょっと無理そうですが、また機会があればお会いできると思いますので、そのときは改めてよろしくです!
プロデューサー様も、えにしd... 歌姫様のプロデュース頑張ってください! 陰ながら応援させていただきます!!
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