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【SSまとめ】書いてきたきららSSをまとめていくスレ
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1 名前:宵月アリス[age] 投稿日:2019/10/22 01:02:06 ID:uN1iZg6peW
今まで書いてきた、これから書いていくSSをのんびりまとめていきます
作品、CPはごちゃごちゃですが注意書きなどしようと思うので生暖かい目で見てください
スレ掲示板での活動は初めてなのでよろしくお願いします

2 名前:宵月アリス[age] 投稿日:2019/10/22 01:06:15 ID:uN1iZg6peW
スロウスタート
一之瀬花名と百地たまてでたまゆみ
きらファン時空のマシュマロネタ

3 名前:宵月アリス[age] 投稿日:2019/10/22 01:06:49 ID:uN1iZg6peW
「花名ちゃーん、ただいまですぅー」
「たまちゃんおかえりー……って、その袋どうしたの?」
私は、クエストから帰ってきたはずのたまちゃんが持っていた袋を指さして聞く。
「あぁ、これは帰ってくる途中に商店街に寄ったんですよぅ。今日の夜ご飯のメニュー考えていたらつい……」
と、舌を出しながら答えるたまちゃん。
「それでですね、買い物の途中にライネさんに会いまして、こんなものを貰ったんですよ」
そう言われ渡されたのは、どこからどう見てもマシュマロだった。
「マシュマロ……?でもなんでマシュマロ?」
「それがですね、しまりんさんとかなでしこさんいるじゃないですか。その方たちがキャンプで使いたいそうで、その試作品を貰ってきたんですよー」
「へぇー、マシュマロかぁ……」
多分野クルさんは焚き火で焼きマシュマロとかするんだろうなぁ……美味しそうだなぁ……。
「それでですね、花名ちゃん。マシュマロの日って知ってます?」
「ううん、知らないけど……」
「三月の十四日って、マシュマロの日らしいんですよぅ。私もさっき栄依子ちゃんから聞いたんですけど」
そう言うと、たまちゃんはマシュマロの袋を開ける。そしてそのまま咥えて……
「はなひゃん、どうぞでふ」
「え……えぇぇぇぇぇ!!?いっ、いきなり言われても……」

4 名前:宵月アリス[age] 投稿日:2019/10/22 01:07:21 ID:uN1iZg6peW
たまちゃんは咥えたマシュマロを一度飲み込み、
「これ、マシュマロキスって言うらしいですよ。ポッキーゲームと同じ感じですよぅ」
「い、一緒って言われても……」
ポッキーと違って長さがないのでお互い加えた瞬間に唇がついてしまう。そういう意味でもマシュマロゲームではなくキスなのだろうが……。
(恥ずかしい……けど、やってみたい。でもでも……)
私の中で恥ずかしさと好奇心がせめぎ合う。私は胃を決すると、マシュマロを咥えて……
「た、たまひゃん……たべへぇ?」
「花名ちゃん……それはいくらなんでもえっちすぎますよぅ!」
そう言いながらも、私の咥えたマシュマロをたまちゃんも咥える。当然ながら自然と唇が触れあい……マシュマロの甘さと、たまちゃんの味が混ざりあって私の思考を溶かしていく。
「んぁ……たまちゃ……もういっかい……」
「まったく……花名ちゃんは欲しがりさんですねぃ……いいですよ、花名ちゃんが満足するまで何回でもやってあげます」
たまちゃんはそう言うと、もう一度マシュマロを咥え、顔を近づけてくる。
「だいひょうふでふよ、はなひゃん。まひゅまろはまだたくひゃんありまりゅかりゃ」
私はもう一度、たまちゃんのマシュマロを咥えた。

5 名前:がんこう[age] 投稿日:2019/10/22 01:07:29 ID:Kidw9FBdbe
>>1
ついにきららBBSに来てくれたのですね
SS期待しています

6 名前:がんこう[age] 投稿日:2019/10/22 01:12:07 ID:Kidw9FBdbe
>>5
投稿している間に上がってた
はなたま初々しくていいですね

7 名前:宵月アリス[age] 投稿日:2019/10/22 01:38:34 ID:bqbeHVrmhQ
>>6
えぇ、私もBBSデビューですよ
最初に聞いておきますけど、ここえっち目なSS控えた方がいいとこですよね?

8 名前:宵月アリス◆KMHZF9hYDLk[age] 投稿日:2019/10/22 01:40:27 ID:bqbeHVrmhQ
次は何にしましょうかね
なにかリクエストとかないですかね

9 名前:がんこう◆nb7l6960A8Y[age] 投稿日:2019/10/22 01:40:54 ID:Kidw9FBdbe
>>7
まあ、最初はその方がいいですね
そして反応を見ながら、徐々にエロ作品を出していけばよいのではないでしょうか

10 名前:名無しさん[age] 投稿日:2019/10/22 04:51:59 ID:jheOok2zNl
発想がとても良かったです。

11 名前:宵月アリス◆KMHZF9hYDLk[age] 投稿日:2019/10/22 10:43:09 ID:K8miL9V0Vy
スロウスタート
清瀬さんとえーこちゃんでえーえな
同棲設定

12 名前:宵月アリス◆KMHZF9hYDLk[age] 投稿日:2019/10/22 10:43:34 ID:K8miL9V0Vy
「榎並せーんせ、一緒に映画見ませんか?」
「嫌だ、私は眠いんだ。あと、今更先生呼びはやめろ」
「えー?だって先生昔言ったじゃないですかぁー。私が卒業したら恩師になるって」
まぁ、なったのは恩師じゃなくて恋人ですけどとわざとらしく付け足す十倉。ったく、こいつはいつになっても……
「はぁ……で?何見るんだ?」
こうなったら見る以外に選択肢がないと悟った私は仕方なく見ることにした。適当なところで切り上げて寝るか。
「結局先生も乗り気なんじゃないですかー」
「違う、見ないとお前がいつまでもうるさいから仕方なくだ。あと、先生じゃなくてちゃんと名前で呼べ」
「分かりましたよー、清瀬さん」
……なんかそれも腹立つな。
「やっぱ榎並って呼べ、十倉」
「えー?先生が私のことを栄依子ってちゃんと呼んでくれたらいいですよ」
意地の悪い顔でそんなことを言う十倉。全くこいつは……
「……栄依子、私のことは榎並って呼べ」
「もー、清瀬さんったら照れちゃってかわいー」
「そういうお前こそ、顔赤くなってんぞ。どうした?」
私はイジられたお返しにイジり返してやる。
「……榎並さんは恋愛映画とホラー映画、どっちがいいですか?」
「それ以外の選択肢はないのか?」
「もちろん、ないですよー」
「だと思った」

13 名前:宵月アリス◆KMHZF9hYDLk[age] 投稿日:2019/10/22 10:52:42 ID:K8miL9V0Vy
恋愛映画は恋愛映画でウザ絡みしてくるだろうが、ホラー映画でわざとらしくくっつかれるよりはマシか……
「じゃあ、恋愛映画で」
私たちはソファに移動し、そのまま映画を再生する。……って、なんでこいつは私を背もたれにしてるんだよ。
「おい、十倉。なんで隣に座らないんだよ」
「えー、たまにはこういうのもいいじゃないですかー」
……そういうものなのか?やっぱり、十倉の考えてる事はよく分からないな。まぁ、いい。
「私だったらここはもっとスマートに誘いますね」
「お前な……映画にまで文句つけるなよ」
「えー、だってぇー」
「少しくらい静かに見ろ、じゃないと私はもう寝るぞ」
「分かりましたよもー」
中身は普通の恋愛映画みたいだ。
ふと、十倉のことを見てみるとウトウトしている。なんだ、こいつも眠いんじゃないか。私はローテーブルの上に置いてあったリモコンを手に取り、消そうとするが……
「せんせ……起きてますよぅ……」
「そうか」
寝ぼけてる十倉を適当にあしらい、テレビを消す。テレビが消え、静かになったリビングにはすぅすぅと十倉の寝息だけが聞こえる。私は、十倉を担ぎ寝室まで連れていく。
「ふぅ……こいつ、また重くなったか……?」
おっと、こんなこと聞かれたら怒られるな。
「さて……私も寝るか。おやすみ、栄依子」
私はそう言って十倉の額にキスをして、十倉の隣に潜り込んだ。

14 名前:ルナ・ソレイユ◆yodjdoerBO2[age] 投稿日:2019/10/22 12:46:37 ID:dHa1ZNOxc.
読ませていただきました!
尊いですね〜!
はなたま好き(語彙力)
エナセン視点というのもなかなか新鮮でいいです!

15 名前:脱出かおすの人です[age] 投稿日:2019/10/22 13:47:25 ID:Ra88hnNkJL
マシュマロキス…そんな素晴らしいものがあるなんて…

やっぱエナセンイケメンやな…2人が起きた後が楽しみです

16 名前:宵月アリス◆KMHZF9hYDLk[age] 投稿日:2019/10/22 16:17:51 ID:K8miL9V0Vy
>>10
そう言って貰えてありがたいです

17 名前:名無しさん[age] 投稿日:2019/10/22 16:47:13 ID:2otEKU8i.1
以前からSS読んでましたが、ここでも書くんですね
すごく面白かったです!(語彙力皆無)

18 名前:宵月アリス◆KMHZF9hYDLk[age] 投稿日:2019/10/22 18:50:38 ID:K8miL9V0Vy
>>17
こちらにはある人に勧められて来ましたね
こっちでも読んでいただけるとありがたいです!

19 名前:宵月アリス◆KMHZF9hYDLk[age] 投稿日:2019/10/22 18:51:25 ID:K8miL9V0Vy
>>15
ポッキーの極端バージョン……みたいな感覚で覚えていただけたらと
イケメソなエナセン好き

20 名前:人見知り◆tAB7QcnOfQk[age] 投稿日:2019/10/22 20:27:47 ID:W656bmtncU
距離間のようなものがこの2人らしくて良かったです。
「重くなった」→孕ませたのか榎並・・・こんなことばかり言ってる人がSS投稿者やってるのでR指定が入りそうな直接的な表現じゃなければ大丈夫と思います。

21 名前:脱出かおすの人です[age] 投稿日:2019/10/22 20:47:40 ID:k8g1usnhzw
>>20
そんなことばっかり言ってるから、イレギュラーズでクリエメイト達に変な目で見られるんですよー

22 名前:宵月アリス◆KMHZF9hYDLk[age] 投稿日:2019/10/22 22:23:33 ID:K8miL9V0Vy
>>20
直接的すぎて怒られそうなんでいつものとこで我慢しておきますね
こっちでは健全作家のフリを全力でしていきます

23 名前:宵月アリス◆KMHZF9hYDLk[age] 投稿日:2019/10/22 22:24:28 ID:K8miL9V0Vy
さてさて……
なにか読みたいもののリクエストあります?

24 名前:◆BaMzAK82VoE[age] 投稿日:2019/10/22 23:18:06 ID:/OkOVzMMJK
こいつぁやべえ扉開けちまったな…(誉め言葉)

エナトクラァは良いですねぇやっぱり、てかSSはスロスタ勢多いですね!

25 名前:宵月アリス◆KMHZF9hYDLk[age] 投稿日:2019/10/23 02:43:59 ID:Nz4LxHSAsw
>>24
やべぇ扉へようこそ……
ふふっ、安心して身を委ねて百合に染まって布教するのです……

26 名前:宵月アリス◆KMHZF9hYDLk[age] 投稿日:2019/10/23 14:19:19 ID:De7qSXwpzJ
「かーおーすーちゃーん!」
「わわっ、小夢ちゃん。どうしたんですか?」
放課後、私が琉姫さん翼さんと喋っていると後ろから小夢ちゃんが抱きついて来ました。小夢ちゃんの胸が私の背中に押し付けられて……
「ふへへへへへへへへへ……」
「かおすちゃん!教室でしちゃいけない顔になってるわよ!」
琉姫さんに揺さぶられてなんとかこちら側に戻ってくる。あのままいたら確実に変な子扱いされていただろう。
「そんなことよりるっきー、早くしないと」
「あぁ、そうね。私たちは日直だから二人とも先に帰ってていいわよ」
せっかくなのでお二人の言葉に甘えて先に帰ることにしました。
「二人きりで帰るなんて久しぶりだねー」
「そうですね、いつもみんなと一緒でしたから」
そんな他愛のない話をしながら寮までの道を歩く。
「あ、あの、小夢ちゃん!」
「どうしたの?かおすちゃん」
「いえ……その……よければでいいのですが……手を繋ぎたいな……なんて」
「なんだぁ、そのくらいならいつでもいいよー」
私の手を取ってくれる小夢ちゃん。小夢ちゃんの手はあったかくてすごく優しい感じがします。
私は小夢ちゃんとお付き合いをさせてもらってます。告白は私からでしたが。
「そう言えば、小夢ちゃんはどうして私なんかの告白をOKしてくれたんですか?こんなちんちくりんのダメダメからの告白なんて……」
「かおすちゃんはちんちくりんなんかじゃないよ!」
「ひゃっ、ひゃいっ!すみません!」
「んー、でもどうしてかぁー」
私はまた小夢ちゃんのことを困らせてしまいました。
「あ、べ、別に無いなら無いでいいんですよ……私みたいな魅力のない人間なんて……」
「かおすちゃんのことが好きだから、じゃダメかな?」
そう言いながら私のことをギュッと抱きしめてくれる。小夢ちゃん曰く、私は抱きつきやすい体型だとかなんとか。
「ふへへへへ……小夢ちゃんにそう言って貰えるなんて嬉しいです」

27 名前:ルナ・ソレイユ◆yodjdoerBO2[age] 投稿日:2019/10/23 15:06:54 ID:hoW4Z.YNva
もう結婚しちゃえよYou
はさておきかおこゆもいいですよね!

28 名前:宵月アリス◆KMHZF9hYDLk[age] 投稿日:2019/10/23 15:38:14 ID:De7qSXwpzJ
その日、私は終始ご機嫌でした。寮母さんと琉姫さんから問い詰められたりと色々ありましたが……。
次の日、私は部屋に忘れ物をしてしまったので小夢ちゃんから借りようと小夢ちゃんのクラスに行きました。
「あ、あのっ、小夢ちゃん。歴史の教科書をお借りしたいのですが……」
「いいよー、はいこれ」
「あ、ありがとうございます。小夢ちゃん」
「?どうしたのかおすちゃん?なんか元気ないけど……」
「い、いえっ!大丈夫です!では」
嘘だ。小夢ちゃんがクラスの子と楽しそうにおしゃべりしているのを見て、なんだか胸がチクチクするというかモヤモヤするというか……小夢ちゃんの隣にいるのは私のはずなのに……。
「はぁ……この気持ちはいったいなんなんでしょうか……」
「かおすちゃん、どうかした?」
「あ、いえ……別に何も……ないですよ?」
「うーそ。かおすちゃん、また何か思い詰めてるでしょ」
「……やっぱり、琉姫さんにはかないません」
お昼休みの時間を使って、私は屋上で話を聞いてもらうことにしました。
「かくかくしかじか……ということがあったんですよ」
「なるほどね……多分、それは嫉妬してるんじゃないかしら」
嫉妬……?いやいや私がそんなどこぞのドロドロ系ヒロインみたいなことになる訳……
「ふふっ、かおすちゃんって本当に小夢ちゃんのこと好きよね」
「はいっ!大好きです!あ、もちろん琉姫さんや翼さんのことも好きですよ?」
「あら、嬉しいこと言ってくれるじゃない。意地悪な小夢ちゃんのかわりに私がかおすちゃんのこと貰っちゃおうかしら」
「あばばばばダメですよっ!それにそういうことを言ってるとまた翼さんが……」
と、そこまで言いかけてやめる。否、やめざるを得なかった、と言った方が正しい。
「ふーん……るっきーってば、かおすみたいな子の方がいいんだー。私なんかより」
「ヴェッ、つーちゃん……!これにはそのー……深いわけがありまして……」
むくれている翼さんもかわいい……じゃなくて、長くなりそうなのでお先に教室に戻ることにしました。
その後、帰ってきた琉姫さんに話を聞くと、あのあとなんとかなだめて一日デートすることで許してもらったそうです。……それだけ聞くとなんだかご褒美みたいに聞こえますが……。
それにしても嫉妬……嫉妬かぁ……まだよくわからないです。

29 名前:宵月アリス◆KMHZF9hYDLk[age] 投稿日:2019/10/23 15:38:29 ID:De7qSXwpzJ
家に帰ってからも私はその事で頭がいっぱいで何も手につきませんでした。
「かおすちゃん、さっきからため息ばっかついてるけど大丈夫?」
「あ、いえ、その……今日の休み時間に小夢ちゃんに教科書を借りに行ったじゃないですか。その時に小夢ちゃんがクラスの子と楽しそうに話をしているのを見て、なんだか胸がチクチクしてしまって……」
これが醜い感情だってことも、自分勝手だということも分かる。でも、どうしたらいいかが分からない。
「ごめんなさい、自分勝手なことばかり言って……迷惑ですよね。小夢ちゃんが誰と仲良くしていてもいいのに……」
涙が止まらない。こんな自分が嫌で消えたくなってしまう。まさにかおスパイラル状態です。そんなふうに思い詰めていると、小夢ちゃんが私のことをいつものように優しく、でもいつもより少し強めに抱きしめてくれました。
「大丈夫だよ、かおすちゃん。私が大好きなのはかおすちゃんだけだから」
やっぱり、小夢ちゃんはあったかいです。
「……はい!私も小夢ちゃんのことが大好きです!」
その日の夜、小夢ちゃんの提案で二人で一緒に寝ることになりました。
小夢ちゃんと寝るのはいいのですが、たまに胸で溺れかけるんですよね……
「かおすちゃん、電気消すよー」
真っ暗になった後で、小夢ちゃんが布団の中に入ってくるのが分かる。
「おやすみなさい、小夢ちゃん」
「おやすみー、かおすちゃん」
そう言って小夢ちゃんは私の頬にキスをしてきました。お陰で一睡も出来ませんでしたが……。

30 名前:脱出かおすの人です[age] 投稿日:2019/10/23 16:01:45 ID:gPVDZqP6F3
初めて芽生えた嫉妬心に困惑するかおす先生が可愛いです

31 名前:ルナ・ソレイユ◆yodjdoerBO2[age] 投稿日:2019/10/23 16:10:59 ID:hoW4Z.YNva
おっと、あいだ入ってしまいましたすみません!
フルバージョンでした!

32 名前:名無しさん[age] 投稿日:2019/10/23 16:59:04 ID:9nH9n7pMKf
女の子同士の抱擁好きです

33 名前:がんこう◆nb7l6960A8Y[age] 投稿日:2019/10/23 17:38:47 ID:wyg0kWM1qv
おお、2作品も…
ありがとうございます
まずは1作品目
きよえーはいいですね!
2作品目
かおすちゃんの嫉妬から来るあばばば度合いがすごくよかったです!

34 名前:宵月アリス◆KMHZF9hYDLk[age] 投稿日:2019/10/24 12:13:42 ID:/nONnkCnzF
>>30
このまま嫉妬が大きくなるとドロドロ系ヒロイン
かおすちゃんになります(なりません

35 名前:宵月アリス◆KMHZF9hYDLk[age] 投稿日:2019/10/24 16:13:48 ID:/nONnkCnzF
>>32
僕も大好きです

36 名前:宵月アリス◆KMHZF9hYDLk[age] 投稿日:2019/10/27 19:23:10 ID:n2Hxz/ClBG
Twitterで細々とあげているステラのまほうのたまゆみのちょっとえっちなお話があるのですが、微エロくらいに中和してここに載せた方がいいですかね?
誰か意見ください

37 名前:ルナ・ソレイユ◆yodjdoerBO2[age] 投稿日:2019/10/27 20:03:57 ID:OTDWkiWmRN
>>36
みたいです!ぜひお願いします!

38 名前:宵月アリス◆KMHZF9hYDLk[age] 投稿日:2019/10/27 22:23:30 ID:n2Hxz/ClBG
>>37
うん、来ると思ってたよ

39 名前:がんこう◆nb7l6960A8Y[age] 投稿日:2019/10/27 22:43:23 ID:4LMa3EIYa1
>>36
私も見たいです

40 名前:宵月アリス◆KMHZF9hYDLk[age] 投稿日:2019/10/27 23:04:39 ID:n2Hxz/ClBG
>>39
うん、あなたは絶対来ると思ってましたよ

41 名前:脱出かおすの人です[age] 投稿日:2019/10/28 14:09:52 ID:kLPdxzhh8Z
>>36
是非見たいです!

次に貴方は、「うん、あなたも来ると思ってましたよ」と言うッ!

42 名前:宵月アリス◆KMHZF9hYDLk[age] 投稿日:2019/10/28 14:56:27 ID:/uk3f.0sXn
>>41
うん、あなたも来ると思ってましたよ……はっ!

43 名前:宵月アリス◆KMHZF9hYDLk[age] 投稿日:2019/10/30 04:18:34 ID:PpELAhFGWO
「んー、今日の朝の見回り終わりー!早く帰って美紀の手伝いでもするかぁ」
私は日課である見回りを済ませ、部室に帰るところだ。この時間帯なら由紀は教室で勉強、りーさんは部室で食料などの帳簿付け、美紀は屋上菜園の手入れだろうか。どちらにしろ早く部室に戻って美紀の手伝いをしなくては。
「りーさーん、見回りから戻ったぞー……っと、りーさん寝てるのか」
私は、机に突っ伏して寝ているりーさんの前に座り、その寝顔を眺める。それにしても、ぐっすり寝てるなぁ……。
「よっぽど疲れてたんだろうな。いつもありがとな、りーさん」
私はそう呟きながらりーさんのほっぺたをつつく。もちっとした肌をつんつんしてるだけで日頃の疲れが癒されていく。
「んんぅ……あれ、私寝てた……?」
「あっ、りーさんごめん。起こしちゃった?」
「いいのよ、気にしなくても……って、胡桃肘の傷どうしたの?」
私はりーさんに指摘されて、初めて自分の右腕に擦り傷が出来ているのを見つけた。おそらく、見回り中に転んだあの時だろう。
「あー、多分これ転んだ時に出来たやつだな。痛くないし大丈夫だよ」
「もう、また無茶したんじゃないでしょうね」
「してないってば、疑い深いんだよりーさんは」
「いつもいつも無茶ばっかりしてる胡桃がいけないんでしょ」
と、頭を軽く小突かれてしまう。私は笑いながらごめんと謝る。
「胡桃、こっち向いて」
私の後ろに移動したりーさんに言われ、私は椅子ごと向きを変える。すると、りーさんは私の頭に自分の顎を乗せるようにして抱きついてくる。いつもの体勢だ。

44 名前:宵月アリス◆KMHZF9hYDLk[age] 投稿日:2019/10/30 04:18:45 ID:PpELAhFGWO
「これからは、あんまり無茶しないでね胡桃」
「分かってるって。りーさんに心配かけるようなことはしないよ」
「どうかしら、胡桃は忘れっぽいから」
「なにおぅ!私だって大切な約束は忘れないぞ!……で、そろそろ由紀と美紀帰ってくるけど、離れないのか?」
私はわざとりーさんに聞く。自分でも悪い笑みを浮かべてることだろう。
「……もう少しだけこのままでいさせて」
「はいはい、りーさんは甘えん坊だなぁ」
「胡桃だって、人のこと言えないじゃない。あの日なんて……」
「わー!わー!分かったから!このままでいていいから!」
りーさんは満足そうな笑みを浮かべると、そのまま目を瞑り、私に身体を預けてくる。
あぁ、あと何回こんなやり取りが出来るんだろうな……。そんなことを考えながら、私も目を瞑った。
この様子を由紀と美紀に見られていて、からかわれたのはもう少しあとの話である。

45 名前:宵月アリス◆KMHZF9hYDLk[age] 投稿日:2019/10/30 04:20:05 ID:PpELAhFGWO
>>43
がっこうぐらし!
恵飛須沢胡桃と若狭悠里 りーくるで
平和なひととき

46 名前:宵月アリス◆KMHZF9hYDLk[age] 投稿日:2019/10/30 04:23:08 ID:PpELAhFGWO
>>26
書き忘れていたので
こみっくがーるず
かおす先生と小夢ちゃん かおこゆで
嫉妬のお話

47 名前:名無しさん[age] 投稿日:2019/10/30 06:28:29 ID:Bqs7NBtqp9
平和なひとときいいですね。こういうの好き

48 名前:ルナ・ソレイユ◆yodjdoerBO2[age] 投稿日:2019/10/30 07:57:40 ID:UnVIh0xXSE
りーくるもいいですよね〜!
由紀ちゃん達はたしかにすごくからかいそう…

49 名前:宵月アリス◆KMHZF9hYDLk[age] 投稿日:2019/10/30 16:46:13 ID:7Ek.YuM0.r
>>47
あの日常にも平和なひとときはあったって考えると辛い……

50 名前:宵月アリス◆KMHZF9hYDLk[age] 投稿日:2019/10/30 16:49:37 ID:7Ek.YuM0.r
>>48
りーくるすっき民なのです!
特にみーくんのぃじりが強そう

51 名前:宵月アリス◆KMHZF9hYDLk[age] 投稿日:2019/11/12 18:00:42 ID:rnIaKKIsQt
十一月十一日のお昼休み、いつも通り私たちは四人でお昼を食べています。
「そういえば花名ちゃん、今日は何の日か知ってますか?」
「え、えっと……十一月十一日だから……鮭の日かな……?」
ほうほう、そう来ましたか……まぁ、プラズマクラスターの日とか言われるよりは反応しやすいですが……。
「正解は、ポッキーの日でしたー!ということで、ここにポッキーを用意しました」
そう言って私はバックの中からポッキーを取り出す。極細じゃなくて普通のやつだ。
「随分用意がいいわね、たまは」
「……たくらんでた」
「何を言ってるんですか二人とも!こんなイベントスチルマシマシなイベント、逃すわけにはいかないじゃないですか!」
花名ちゃんはというと、なんの事だか分からないというふうにポカンとしていた。花名ちゃんらしいと言えばらしいですが、もしかして……
「ということで花名ちゃん、ポッキーゲームをしましょう!」
「いいけど……どんなことするの?」
やっぱり知りませんよねぇ……いや、純粋なのは花名ちゃんのいいところだと思いますが説明するのは少し気恥ずかしいですね……。
「えっとですね、その……このポッキーの両側を二人で咥えて、食べ進めていって先に折った方の負けってやつですよー!」
「そ、それってつまり最後までいったらたまちゃんとキス……」
あらら、早速気づいてしまいましたか。流石は花名ちゃんですねぇ。
「いえいえそんなことないですよー、ささやりましょう花名ちゃん」
私は咥えたポッキーのもう片方を花名ちゃんに向ける。顔を赤らめていた花名ちゃんでしたが、恐る恐る咥えてくれました……が、これ意外と顔が近くて恥ずかしいですね……。

52 名前:宵月アリス◆KMHZF9hYDLk[age] 投稿日:2019/11/12 18:00:48 ID:rnIaKKIsQt
さく……さく……と少しずつ食べ進めていきますが、それと同じペースでお互いの顔も近づいていきます。花名ちゃんの顔はもうりんごみたいに赤いですね……でも、私の顔も同じくらい赤くなっていることでしょう。
そしてついに、お互いの唇が軽くふれあいます。本当に少しの間だけでしたが、花名ちゃんの唇はチョコを抜きにしても甘い味がしました。
「花名とたまってば、学校でキスするなんてダイターン」
「ん……ひゅーひゅー」
……そういえば、まだ学校でしたね。花名ちゃんはと言うと、顔を真っ赤にして俯いちゃってます。これは悪いことしましたね……後でなにかお詫びをしなくては……。
と、そんなことをしているうちに昼休みの終わりを告げるチャイムがなってしまいました。
「私たちは先に行ってるからたまは花名のこと連れてきてあげなさいよ」
そう言って先に行ってしまう栄依子ちゃんとかむちゃん。助かったようなそうでないような不思議な気持ちですね……。
「花名ちゃん大丈夫ですか?そろそろ教室に戻りましょう?」
「あ、うん……ごめんね、たまちゃん」
「いえいえ、私の方こそ変な事言ってすみませんでした。お詫びに何かひとつ花名ちゃんの言うことを聞きますよ?」
「……ほんと?それじゃあ、放課後うちに来てくれる?」
花名ちゃんの家にお誘いを受けるのは嬉しいですが、何かあるのでしょうか。
「いいですけど、何かあるんですか?」
「うんとね、あの……ポッキーゲーム、クセになっちゃって……」
その発言のせいで、午後の授業が全く頭に入ってきませんでした……。

53 名前:宵月アリス◆KMHZF9hYDLk[age] 投稿日:2019/11/12 18:02:15 ID:rnIaKKIsQt
スロウスタート
花名ちゃんとたまちゃんでポッキーゲーム
ある人からの依頼です

54 名前:ルナ・ソレイユ◆yodjdoerBO2[age] 投稿日:2019/11/12 18:06:19 ID:l.r98AT6WD
プラズマクラスターの日()
花名ちゃんの「クセになっちゃって…」がたまらないです!

55 名前:名無しさん[age] 投稿日:2019/11/12 18:22:16 ID:EQNXfslq2v
友達(栄依子と冠) 公認の仲なのが良いです。

56 名前:宵月アリス◆KMHZF9hYDLk[age] 投稿日:2019/11/13 02:37:53 ID:rnIaKKIsQt
>>54
某シャープさんが宣伝してたのでつい……
花名ちゃんも隠れ攻めだと思いますはい

57 名前:宵月アリス◆KMHZF9hYDLk[age] 投稿日:2019/11/13 02:38:29 ID:rnIaKKIsQt
>>55
花名ちゃんもたまちゃんも隠し事できなさそうな2人ですからね

58 名前:宵月アリス◆KMHZF9hYDLk[age] 投稿日:2019/11/14 20:26:48 ID:Acl52dgoA.
Warning!!
この先結構癖の強い作品を投げます
苦手な方はすっ飛ばしてください

59 名前:宵月アリス◆KMHZF9hYDLk[age] 投稿日:2019/11/14 20:27:42 ID:Acl52dgoA.
ステラのまほう
たまちゃんとゆみねちゃんでたまちゃんがおもらししちゃう話

60 名前:宵月アリス◆KMHZF9hYDLk[age] 投稿日:2019/11/14 20:28:29 ID:Acl52dgoA.
いつもの放課後、私は部室で夏のコミコ用の絵を描いています。今日、先輩方は皆さん用事があるみたいで……そんなわけで一人での作業という訳です。
「ふぅ……今日はこの辺で帰ろうかな」
荷物を持ち、部室の鍵を職員室に返し、私は帰路に着きます。その途中で、私は大きめの尿意に襲われてしまいました。びっくりして足が止まってしまいました。
「なんで……こんな時に……」
そういえば、部室は暑かったのでいつもよりたくさんお水を飲んだんでした……まさかそれがここに来て響くとは……。
「と、とにかく早くトイレを探さないと……」
幸い、尿意は三十秒程で引いてくれたのでそのうちに歩いていきます。駅までの道すがら、なんとか公園のトイレにたどり着き、心の中で安堵しながらも中に入ろうとしたのですが……
「お嬢ちゃんごめんね、今清掃中だからもうちょっと待っててくれるかしら」
と、清掃のおばさんに止められてしまいました。
「で、でも清掃中の看板なんてなかったですよ?」
「ほんと?あらヤダ、うっかりして置き忘れてたわ。ありがとね、お嬢ちゃん」
そう言って看板を置いて掃除へと戻っていくおばさん。先程ほっとしたせいで一気に波が襲ってくる。正直、もう漏れてしまいそうです。

61 名前:宵月アリス◆KMHZF9hYDLk[age] 投稿日:2019/11/14 20:29:45 ID:Acl52dgoA.
「ど、どこかにトイレは……」
「たーまーちゃん!」
「ひぅっ!」
私が辺りを見回しながらトイレを探していると、不意に後ろから裕美音に声をかけられました。び、びっくりしてちょっと漏れちゃった……。
「も、もう、裕美音!びっくりするでしょ!」
「ごめんね、たまちゃん。さっきからキョロキョロしてるけど、なにか探してるの?」
「いや、その……と、トイレ行きたくて……」
そろそろ本当に我慢の限界だった。漏れそう……。
「なるほどー、それでさっきからキョロキョロしてたのかー。してたまちゃん、もう清掃終わってるよ」
裕美音にそう言われトイレの方を見ると、看板は無くなっています。これでやっとトイレに行ける……その気の緩みが、最悪の事態を招いてしまいました。
今まで必死に抑えていたものが、ほっとして気が抜けてしまい緩んでしまったのです。止めようと思っても止まらない、我慢し続けていたものが限界を超え溢れてしまう快楽で頭が真っ白になっていきます。そんな快楽の海から戻ってきた時には私のパンツは生暖かくぐっしょりと濡れ、それでも吸いきれなかったものが私の内股を伝って足元に盛大な水溜りを作ってしまっていました。しかも、それを裕美音に見られてしまったということに羞恥心で顔が真っ赤に染まります。
「ゆ、ゆみねぇ……」
私が半分泣きながら裕美音に縋ると、裕美音は私の手を引き、トイレへと向かう。狭い個室に二人で入ると、裕美音はまだ涙の止まらない私の頭を優しく撫で、
「たまちゃん、大丈夫だよ。ずっと我慢してたんだよね?ほっとしちゃったんだよね?私は誰にも言わないし、言うつもりもないから大丈夫だよ。だから安心して?」
と、私に優しく諭すように伝えてくれる。その優しさが温かくて、また涙が溢れてくる。
「ゆみねぇ……ありが……とっ、ゆみねぇ……」
「ほらほら、たまちゃん泣き止んで?」
そう言われ差し出されたハンカチで涙を吹く。
「うーん……上は濡れてなさそうだから下だけで大丈夫そうだね。はいたまちゃん、足上げてー」
「ちょ、ちょっと裕美音!そのくらい出来るってば!」
「いいのいいの、気にしないでたまちゃん」

62 名前:宵月アリス◆KMHZF9hYDLk[age] 投稿日:2019/11/14 20:30:46 ID:Acl52dgoA.
うぅ……親友におもらししたとこまで見られて、さらにその後処理まで手伝ってもらうなんて……恥ずかしさと申し訳なさで顔から火が出そうです。そのまま裕美音にパンツもスカートも脱がされてしまいました……もうお嫁に行けません……。
「ありゃりゃ、パンツもスカートもぐっしょりだねー。はいたまちゃん、パンツはないけど体操着はあるからこれ使っていいよ」
そう言われ渡された裕美音の体操着を履き、濡れてしまったパンツとスカートはレジ袋に入れてもらいました。
「たまちゃんどうする?うち寄って洗ってく?」
なんて聞かれましたが、そこまでお世話になるわけにはいかないので断りました。
もうこんなことは二度とごめんです……。

63 名前:人見知り◆tAB7QcnOfQk[age] 投稿日:2019/11/14 21:14:27 ID:/NsL6b963B
裕美音優しい。これをきっかけに親友から違った存在になっていく可能性もありますね。

64 名前:ルナ・ソレイユ◆yodjdoerBO2[age] 投稿日:2019/11/14 22:17:41 ID:O3SZmuIuZb
裕美音ちゃんがとても優しい…
大切な思い出ですけど誰にも言えないですね

65 名前:名無しさん[age] 投稿日:2019/11/14 22:30:37 ID:38HgNFvd76
優しさと暖かさに溢れて素敵です

66 名前:宵月アリス◆KMHZF9hYDLk[age] 投稿日:2019/11/14 23:03:42 ID:Acl52dgoA.
>>63
1歩踏み込んだ関係になって同じことが起きたら多分裕美音ちゃんは自制出来ないでしょうね

67 名前:宵月アリス◆KMHZF9hYDLk[age] 投稿日:2019/11/14 23:04:25 ID:Acl52dgoA.
>>64
言えないけど確かに優しさに溢れてる素敵な思い出です
言えないですけど

68 名前:宵月アリス◆KMHZF9hYDLk[age] 投稿日:2019/11/14 23:04:45 ID:Acl52dgoA.
>>65
優しさと温かさ(意味深)ですね分かります

69 名前:宵月アリス◆KMHZF9hYDLk[age] 投稿日:2019/11/18 22:48:21 ID:WOKBh6A1oM
なにかいいシチュエーション転がってないですかねぇ……

70 名前:宵月アリス◆KMHZF9hYDLk[age] 投稿日:2019/11/24 04:24:39 ID:od56KUVwqW
僕の中で今日はまだ11月22日いい夫婦の日です
ということで、きんいろモザイク陽子と綾で大学生パロいい夫婦の日です

71 名前:宵月アリス◆KMHZF9hYDLk[age] 投稿日:2019/11/24 04:25:55 ID:od56KUVwqW
鈴を鳴らすようなやわらかいアラーム音で目が覚める。普段はもう少し遅いのだが、今日は一限から授業があるので早めの起床だ。
「陽子、朝よ。起きて」
「んむぅ……あとごふん……」
「もう……朝ごはん出来たらまた起こしに来るからね!」
そう言って陽子のことを寝かせたまま朝ごはんを作りに行ってしまう辺り、私も陽子に甘いのだろうか。
数ヶ月前、無事大学に合格した私たちは二人でルームシェアを始めた。私が、一人暮らしのことで悩んでいた時に陽子が提案してくれたのだ。陽子とルームシェア出来るのは嬉しいし、なにより陽子が私のことを好きと言ってくれたのが何よりも嬉しかった。
と、物思いにふけっているといつの間にかパンが焼けていたようだ。そこに、目玉焼きと焼いたベーコンを一緒にのせて簡単な朝食にする。お湯を沸かしている間に、陽子を起こしに行く。
「陽子、起きてってば。もう朝ごはん出来たわよ」
「うーん……あとごふんだけ……」
「もう五分以上たったわよ!」
一向に起きる気配のない陽子に痺れを切らした私は、布団を無理やり剥がす。十一月も終盤に近づいているということもあり、今朝も部屋は結構冷え込んでいる。
「さっ、寒い……綾、布団返して……」
「起きなさいってば!一限の必修間に合わなくても知らないわよ」
「えっ!?もうそんな時間!?」
現在時刻は七時を少し回ったところだ。家を出る時間まであと一時間以上もある。
「……って、なんだまだまだ余裕じゃん。綾は心配症だなぁ」
「そう言っていつもギリギリになって出ていくのは誰よ。このくらい余裕を持って行動しないと」
私はコーヒーを淹れ、テーブルの上に置く。
「早く食べないと冷めちゃうわよ」
「分かったー、今行くー……」
まだ眠そうな目を擦りながら起きてきた陽子。寝癖も一段と酷いことになっている。
「ほら、陽子食べちゃって。髪は直してあげるから」
「朝からごめんなぁ……」

72 名前:宵月アリス◆KMHZF9hYDLk[age] 投稿日:2019/11/24 04:26:51 ID:od56KUVwqW
なんて言いながらテレビを付ける陽子はいつも通りって感じだ。お行儀悪いって言ってるのに……。
と、付けた朝のニュース番組では『いい夫婦の日』という特集をやっていた。十一月二十二日だから語呂合わせでいい夫婦の日らしい。いい夫婦ねぇ……いやっ、わ、私と陽子はまだそんな関係じゃないから……でも、いずれそういう関係になってもというかなりたいと言うか……。
「綾、いい夫婦の日だってさ。私たちもこういう風になるのかなぁ……」
「……陽子は、私と夫婦になるの嫌?」
「何言ってんの綾。嫌だったら、告白なんてするわけないだろ?」
と、こちらを向きながらさらっと言ってくる陽子。もう……そういう所がかっこいいのよぉ……。
「わっ、私も……陽子と夫婦に……」
カーッと顔が熱くなっていくのを感じる。今の私の顔はゆでダコみたいに真っ赤だろう。こんな恥ずかしいことサラッと言えるのは少し羨ましいわ……。
「あ、そうだ……はいこれ」
そう言って、真珠色の手のひらサイズの箱を手渡してくる。開けてみると、中には銀色の指輪が入っていた。
「よ、陽子これって……」
「いや、同じサークルの同級生に今日がいい夫婦の日って聞いててさ。ほんとは帰ってきてから渡そうと思ったんだけど……」
そう言って、陽子は左手の小指にはめた同じデザインの指輪を見せてくる。どうやらペアリングのようだ。
「……陽子」
「どうしたの綾?」
「つ、つけてもらってもいいかしら……?」
「もちろん」
陽子は取り出した指輪を同じ左手の小指にはめてくれた。
「あ、ありがと……陽子……」
このサプライズだけで私の心臓は痛いくらいに拍動している。普段の三倍増しで陽子がかっこよく見える。
「綾、これからも私とずっと一緒にいてくれる?」
「もちろんよ、陽子」
お互いの唇が触れ合う。軽いキスだったが、それだけで私は幸せだった。
「……そういえば、時間大丈夫?」
「え……?」
時計を見てみると時刻は八時半を回っていた。今からではどう足掻いても間に合わない。
「……今日は休みましょ、陽子の好きなクッキー焼いてあげるわ」
「やった!じゃあ今日一日たくさんイチャイチャ出来るね!」
「もう、陽子ったら……」
「これからもよろしくね、綾」
「えぇ、こちらこそよろしくね、陽子」

73 名前:名無しさん[age] 投稿日:2019/11/24 05:11:23 ID:i3RepGEVPK
決めるところは決める陽子、かっこいいです。

74 名前:屑藻津きな◆gO0DHE5DSo6[age] 投稿日:2019/11/24 05:50:39 ID:oTJBdNGAP5
尊いです…
2人には是非夫婦になってほしいです……

75 名前:ルナ・ソレイユ◆yodjdoerBO2[age] 投稿日:2019/11/24 08:05:19 ID:lfFuaMYLAj
あまい…!
もうこの二人は夫婦でいいのでは…?

76 名前:人見知り◆tAB7QcnOfQk[age] 投稿日:2019/11/24 08:30:06 ID:bFtTv4AOkt
これが来年から始まる きんいろモザイク〜同棲編〜 ですか?

77 名前:脱出かおすの人です[age] 投稿日:2019/11/24 10:49:50 ID:bTXYMvRU29
あぁ〜尊い!
皆さん、お二人の上に神の祝福を願い、
結婚の絆によって結ばれた この陽綾を
神が慈しみ深く守り、助けてくださるよう
祈りましょう。

宇宙万物の造り主である母よ、
あなたはご自分にかたどって人を造り、
夫婦の愛を祝福してくださいました。
今日結婚の誓いをかわした二人の上に、
満ちあふれる祝福を注いでください。
二人が愛に生き、健全な家庭を造りますように。
喜びにつけ悲しみにつけ信頼と感謝を忘れず、
あなたに支えられて仕事に励み、
困難にあっては慰めを見いだすことができますように。
また多くの友に恵まれ、結婚がもたらす
恵みによって成長し、実り豊かな生活を
送ることができますように。
わたしたちの主 ハラ・ユイによって。

78 名前:宵月アリス◆KMHZF9hYDLk[age] 投稿日:2019/11/24 23:36:50 ID:V/dZ/MJbqf
>>73
イケメソ陽子ちゃん好き好きマンですどうも

>>74
もう二人は実質夫婦ですよ!!

>>75
甘々しか書けません!!許して!!


>>76
これはきんいろモザイク〜大学生編〜ですね
同棲編はまた別です

>>77
脱出かおす神父さん!?

79 名前:宵月アリス◆KMHZF9hYDLk[age] 投稿日:2019/12/06 03:03:57 ID:njuI6m6DKN
今年のハロウィンに書いたやつ見つけたのでここにも載っけときます

こみっくがーるず
もんちゃんぶんちゃんでハロウィン

80 名前:宵月アリス◆KMHZF9hYDLk[age] 投稿日:2019/12/06 03:06:50 ID:njuI6m6DKN
「えーっと、りんごにパイシート、砂糖とシナモンは寮のキッチンにあるから……ぶん、あとは何が必要だっけ?」
「卵とバターとレモンくらいかな?……あ、このかぼちゃも買ってこうよ」
「パンプキンパイまで作ってる時間ないからダメ。戻してきなさい」
十月三十一日ハロウィン当日、私とぶんで学校の帰りにスーパーに買い物へ来ていた。というのも、初めは適当にお菓子を買って今日のハロウィンに備えようとしていたのだが、ぶんが「どうせならハロウィンっぽいものを作ろう」なんて言い出しアップルパイを作ることになってしまった。
「そういえば、衣装どうするの?何かあったっけ?」
「前に買ったメイド服でいいんじゃない?ネコ耳つけてネコミミメイドで。それが嫌なら寮にある衣装借りるとか」
まぁ、気は進まないが寮のアレな衣装借りるよりマシか……それにしてもネコミミメイドって、かおすちゃんが喜びそうだなぁ……なんて。
「じゃあそれでいいね。ほら、さっさとお会計して帰るよ、ぶん」
「うーい」
買い物を終え、家に着いたのが5時過ぎくらい。今からすぐ作業に入らなくては。
「ほら、ぶん作るよ」
「うーい、あれ?もんは着替えないの?」
そこには、既にネコミミメイドに着替えたぶんが。いやいや、気が早すぎるでしょ。
「私は後でていいかな……。それより、早くエプロン着ちゃって」
アップルパイ作りは特になんの困難もなく作れました。某レシピサイト様さまさまです。
「いやー、綺麗に出来たね」
「そうだねー、美味しそうだし……っと一切れいただきー」
「もー、ちゃんと全員分残しておいてね」
さて、私も着替えに行かなきゃ。そう思い、キッチンから出ていこうとしたところにかおすちゃんがやってきた。どうやら魔女のコスプレらしいが、魔女っ子にしか見えない。まぁ、そこがかわいいんだけど。
「あれ?もんさんにぶんさん、何作ってるんですか?」
「んー?これはトリート用のアップルパイだよ」
「よかったら一切れ食べる?」
「わ、私のような者がこんないいものを食べてもいいんでしょうか……?」
「いいのいいの、気にしないで食べて」
「で、ではいただきます……あっ、これ美味しいです!お店で売ってるみたいです!」
ぱぁっと明るくなるかおすちゃんの顔。本当に美味しいみたいでよかった。

81 名前:宵月アリス◆KMHZF9hYDLk[age] 投稿日:2019/12/06 03:07:32 ID:njuI6m6DKN
「そう?なら良かった。お互いハロウィン楽しもうね」
「はい!ではまた!」
とてとてと小走りで戻っていくかおすちゃん。
「じゃあ、私たちも部屋でのんびり待ってようか」
「え?私はお菓子を貰いに行ってくるけどもんは行かないの?」
「私はいいかな。じゃあぶん、行ってらっしゃい」
「うぃ、もんの分も貰ってくるよ。特にらん先輩からたくさん集ってくる」
「怒られないくらいにしときなよ?」
「わかってるー!」と言いながらキッチンを飛び出していくぶん。そういうところもかわいいなぁ……なんて思ったりして。
一時間ほどして、ぶんが戻ってくる。両手には大量のお菓子の入った袋を下げていたが、何故か頬が赤かった。具体的に言うと、つねられたように赤かった。
「ぶん……その頬……」
「待て、何も言うな……」
「らん先輩にやられたんだね」
「……うん」
「調子乗ってお菓子ねだったんでしょ」
「……うん」
まったく……このルームメイトは……。
「あ、そうだ。もん、トリックオアトリート!」
「え、あぁ、ちょっとまってて……あ、もうアップルパイ無いや。ごめんね、ぶん」
「ふっふっふ……それならイタズラさせてもらおうか!」
そう言いながら、ぶんが手をわきわきさせながら近づいてくる。流石の私も美の危険を感じ、後ずさりするが……
「ちょっと、ぶん。落ち着いてって……うわっ!」
ベッドの縁にぶつかり、そのまま倒れ込んでしまう。ちょうど、ぶんに押し倒されるようにして。
「ちょうどいいや、このままイタズラさせてもらおっと」
私は反射的に目を瞑る。くすぐりか?それとも頬でもつねってくるか?いつ来るかドキドキしながら待っていると、来たのは意外な感触だった。唇に当てられる柔らかいもの。それは紛れもない、何度も味わったぶんの唇の感触と一緒だった。
「へへっ、お菓子ご馳走様でした」
「もー!ぶん!そこに座って!デコピンしてやる!」
私はひとりでに高鳴る胸の鼓動を抑えながら、ぶんにデコピンをした。

82 名前:ルナ・ソレイユ◆yodjdoerBO2[age] 投稿日:2019/12/06 05:37:58 ID:lQOux3S4HV
もんちゃんぶんちゃんかわいいです…!
何度も味わった…ほほう、これは…!

83 名前:宵月アリス◆KMHZF9hYDLk[age] 投稿日:2020/03/25 09:19:18 ID:oQq9a2StbI
「困ったわね、傘置いてきちゃったわ……」
授業終わりのチャイムが鳴り、帰ろうとしたところで外が土砂降りなことに気がついた。今朝の天気予報では降らないと言っていたはずなのだが……。
「まぁ、通り雨だろうしすぐ止むでしょ」
そう思い席で本を読み始める。昨日の夜少し夜更かしして読んでしまった程面白い作品だ。でもそのせいで少し眠気が……。


「さん?おーい、りーさん?おきろー、りーさーん?」
どこかから呼ばれる声が聞こえる。どこかあったかくて安心するような……そんな声だ。
「んんぅ……」
どうやらいつの間にか寝てしまっていたらしい。起きるために伸びをすると、起こしてくれたらしい人物が目に入る。
「おっ、起きたかりーさん。おはよう」
「……おはよう、胡桃。ふぁぁ……今何時か分かる?」
「もう六時過ぎだぞ?もしかして今まで寝てたのか?」
「えぇ、雨止むの待ってたんだけど……まだ止まないみたいね」
仕方ない、濡れるの覚悟で走って帰るしかないか。
「傘忘れたんなら私のに入ってくか?家まで送っていくよ」
「いいわよ、くるみに悪いし」
「気にすんなって、りーさんが濡れて帰る方が私にとって困るし」
くるみがそこまで言うなら……お言葉に甘えよう。私も率先して濡れて帰りたい訳でもないし。
「じゃあ、お言葉に甘えようかしら」
「よっし、じゃあもう帰ろうぜ。暗いしな」
昇降口で靴を履き替え、胡桃の傘に入り学校をあとにする。二時間ほど前と比べると雨は弱くなったものの、傘を叩く雨音は止まない。

84 名前:宵月アリス◆KMHZF9hYDLk[age] 投稿日:2020/03/25 09:19:28 ID:oQq9a2StbI
「雨強いわね」
「あぁ、この調子だと明日も降るかもな」
これじゃ明日も走れないなぁなんてボヤく胡桃。そういう胡桃の一直線なところが……。
「ねぇ、胡桃……ほんとに良かったの?私は先輩みたいになれないわよ?」
ふと怖くなり立ち止まってたずねてしまう。私は本当に胡桃の大切な人になっていいのか、胡桃のために身を引くべきなのだろうか。
「何言ってんだよりーさん、私はりーさんのことが好きなんだよ」
そう言って胡桃は、私のことを抱きしめてくれる。胡桃の身体はあったかくて優しい感じがした。
「二人とも濡れちゃったな」
「ごめんなさいね、私のせいで……」
胡桃は笑いながら気にするなと言ってくれる。胡桃のそういう所、やっぱり好きだなぁ……。
「濡れちゃったし、りーさんうちでお風呂はいっていきなよ」
「いや、いいわよ。いろいろ迷惑でしょ」
「そんなこと言うなって、むしろ濡れたまま返したらリーさんが風邪ひくだろ」
そう言って私の手を握り、走り出す胡桃。
「ちょ、ちょっと胡桃!傘はどうするのよ」
「急いで帰れば問題ないだろ?走るぞ!」
こういう胡桃の強引なところも私が惹かれたところなのかもしれない。

大好きよ、胡桃。

85 名前:宵月アリス◆KMHZF9hYDLk[age] 投稿日:2020/03/25 09:20:36 ID:oQq9a2StbI
がっこうぐらし!
りーくるで相合傘

86 名前:雨月琴音[age] 投稿日:2020/03/25 11:43:12 ID:kEVulotpC4
「りーさんが濡れて帰る方が私にとって困るし」
リーさんのこととても大事にしてる所が尊い…

87 名前:宵月アリス◆KMHZF9hYDLk[age] 投稿日:2020/04/09 02:15:28 ID:NCr1yRI5Du
>>86
わわっ、ありがとうございますー!
お互いを大切に思ってるからこそのりーくるです!

88 名前:宵月アリス◆KMHZF9hYDLk[age] 投稿日:2020/08/13 09:31:45 ID:oyTiuI3UO0
スロウスタート
エナセンとトクラァで甘いスイーツとキスの味

89 名前:宵月アリス◆KMHZF9hYDLk[age] 投稿日:2020/08/13 09:35:23 ID:oyTiuI3UO0
約束の十一時ぴったりに私は榎並先生の部屋の前についた。
「えーなーみーせーんせ、迎えに来ましたよー」
『あぁ分かった、待ってろ今行く。あとな十倉』
その声はまだ少し眠そうだった。もしかして今起きたとか?
「先生どうかしましたか?」
『家の前に来たんだったらインターホン鳴らせ。わざわざ電話かけてくんな』
ぶつっ、と少々雑に通話を切られる。満更じゃないくせに意地っ張りだなぁ、先生は。
二回も同じことをやるとさすがに本気でウザがられそうだったので、大人しくインターホンを押すことにした。聞きなれたインターホンの軽快な音と共にパジャマ姿の榎並先生が私のことを出迎える。
「先生、まだパジャマなんですか?」
「悪いな、ついさっきお前からの電話で起きた。準備してくるからちょっとリビングで待っててくれ」
「はーい」
リビングに入り、まずキッチンへと向かう。作るのは朝食ではなくコーヒーだ。先生の分とついでに自分の分も。
「十倉、準備終わったぞ……って、コーヒー淹れてくれたのか。サンキューな」
自分の部屋から出てきた榎並先生は、黒の長袖に灰色のロングスカートと大人っぽいシックな服装だった。
「いえいえ、私も飲みたかったのでついでに淹れておきました」
「なんでお前のついでなんだよ」
「あははっ、冗談ですよ清瀬さん」
「だから名前で呼ぶなって……ったく、これ飲んだら行くぞ」
「はーい。で、今日はどこ行くんですか?」
そう言えば、聞いてなかったと思い聞いてみる。何となく行くところはわかっているが。
「どこって……聞かなくても分かるだろ、甘味巡りだよ」
「榎並せんせ甘いもの好きですもんねー」
「まぁな。お前も食べればいいのに、うまいぞ」
「あはは、私は先生が食べてるのを見てるだけで十分ですよ」
飲み終わったコーヒーカップを洗い、家を出る。こうやって先生と二人でデートするのも久しぶりだ。
「まずはどこに行くんですか?」
「ん?あぁ、ここのパンケーキを食べに行こうと思うんだが……少し歩くけどいいか?」
「私は構いませんよ」
「じゃあ決まりだな、行くぞ」
エレベーターで一階まで降り、エントランスを出た私たちは並んで歩き出す。九月の半ばということもあり、すっかり秋って感じだ。

90 名前:宵月アリス◆KMHZF9hYDLk[age] 投稿日:2020/08/13 09:36:39 ID:oyTiuI3UO0
「もう秋ですねぇ。あ、学校で焼き芋とかしたくないですか?」
「馬鹿、そんなことしたら怒られるに決まってんだろ」
「えー、そこは先生が責任を取ってくださいよ」
「嫌に決まってんだろ、大体そんなことしたらお前らと一緒に私まで怒られんだからな」
むぅー、と口を尖らした私を無視してそのまま歩き続ける先生。少しくらい反応してくれてもいいのに。
「それにしても今日少し寒いですね」
「あぁ、少し薄着すぎたかもしれないな……って、おい。いきなり手を繋いでくるな」
ただ繋いだだけじゃない。指と指を絡ませる、いわゆる恋人繋ぎってやつだ。
「えー?寒いんですからこのくらいいいじゃないですかー。それに、恋人ならこのくらい普通ですよぉ」
「……ったく、店つくまでだからな」
「はーい」
私はもう一度ぎゅっ、と先生の手を握る。たったそれだけで嬉しすぎてつい笑顔がこぼれてしまう。
「十倉、いきなりにやにやし手どうしたんだよ怖いぞ」
「えー?だって先生とこうやって手を繋いでられるのが嬉しいんですもん」
「……っ!お前なぁ……さらっとそういうこと言うのは卑怯だろ……お前絶対私以外にそういうこと言うなよ」
「先生以外に言うわけないじゃないですか」
先生だからこういうこというんですよ。
「ったく……ほら、着いたぞ」
そこはカフェというよりは喫茶店に近いような雰囲気の建物だった。少し古めでシックという言葉がすごく似合う建物だった。
「……先生、もしかして今日の服ここに来るためにコーデしたりしました?」
「んなわけあるか、ほら入るぞ」
店内も外と同じく落ち着いた雰囲気でまとめられていた
「私はもう決まってるけどお前はどうするんだ」
「えー、じゃあ私はアップルパイで」
程なくしてパンケーキとアップルパイが運ばれてきた。焼きたてでほかほかと湯気が立っているだけでなく、美味しそうな香りが食欲をそそる。
「いただきまーす」
私はアップルパイを1口サイズに切り分け、口に運ぶ。焼きたての生地のさっくりとした触感と甘い香りが口の中に広がって、すごく幸せだ。

91 名前:宵月アリス◆KMHZF9hYDLk[age] 投稿日:2020/08/13 09:37:16 ID:oyTiuI3UO0
「美味しいですね、これ……って、なんで私のこと見てるんですか」
「ん……あぁすまん、お前が美味しそうに食べてるからつい……な」
「もう……先生ったら」
でもなんだろう……見られてるって考えたら少し恥ずかしいな……。
「せ、先生も食べたらどうですか?美味しいですよ」
「あぁ、そうだな。うわっ、すごいふわふわだなこれ……」
そう言いながらシロップをかけ、切り分けたパンケーキを口に運ぶの姿はすごく絵になっていて……綺麗だった。見惚れるってのはこんな感じなんだろうな、と考えてしまう。
「……なんだよ」
「いや……先生の食べてる姿すごい綺麗だなって……」
「……はぁー、お前ほんとそういうとこ卑怯だよな……」
「せ、先生だって同じじゃないですか……」
なんだか少し気まずい時間が流れる。それにしても改めて見ても榎並先生って本当に綺麗だなぁ……。
「とりあえず食べて出るか」
「そ、そうですね」
お互い無言で食べ進めていくが、途中で大事なことを思い出す。
「あ、先生、アップルパイ一口食べますか?美味しいですよ」
「じゃあ貰おうかな」
「はい、あーん」
「……いや、皿の上に置いてくれればいいんだが……はぁ……」
なんだかんだ言いながらあーんと口を開ける先生。もう、素直じゃないんだから。
「美味しいですか?」
「あぁ、たしかにちょうどいい甘さで美味しいな」
「えへへ……間接キス……ですね」
「ったく、絶対言うと思ったよ」
そう言いながら私の方に自分のパンケーキを突き出してくる先生。こういう所もかわいいなって思う。
「んっ、先生のパンケーキも美味しいですね。すごくふわふわしてます」
と、そんなことをしながら食べ、お会計を済ませて外に出る。

92 名前:宵月アリス◆KMHZF9hYDLk[age] 投稿日:2020/08/13 09:38:35 ID:oyTiuI3UO0
「お前この後どうするんだ?私は家に帰るが」
「んー……先生のおうちで夕ご飯をご馳走になりたい気分ではあるんですけど、夜は花名たちとたまの家でご飯の約束があるので今日は失礼しますね」
「ん、そうか、気をつけて帰れよな」
「えー?送ってくれたりしないんですかー?」
「んなめんどくさい事するわけないだろ、夜道でもあるまいし」
「ちぇー、残念だなー」
私は唇を尖らせて文句を言う。すると、先生は意地悪そうな笑みを浮かべて、
「おい十倉、少しそのままでいろ」
「え?いいですけど……」
そう言われた数瞬後、目を手で隠されキスをされる。少し強引な……でも、すごく優しいキスだった。
「せっ、先生いきなり何するんですかぁ……」
「ごめんな、かわいかったもんだからつい、な。じゃあな、気をつけて帰るんだぞ」
そう言って手を振りながら私に背を向けて帰る先生。
「……先生のばか」
私のこの昂った気持ちと高揚した頬はいつまで経っても冷めそうになかった。

93 名前:きららBBSの名無しさん[age] 投稿日:2020/08/14 15:55:10 ID:6YMgvZ5J8F
照れ隠しの中から隠しきれない栄依子愛が漏れてくる、まさにエナセン…

94 名前:宵月アリス◆KMHZF9hYDLk[age] 投稿日:2020/08/15 03:08:57 ID:BxKRaqZiXs
>>93
それでこそエナセン……!

95 名前:宵月アリス◆KMHZF9hYDLk[age] 投稿日:2020/09/26 15:40:02 ID:VphIYZ2VVP
>>86
わわっ、ありがとうございますー!
お互いを大切に思ってるからこそのりーくるです!

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名前 age
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