【SS】 虹夏 「向日葵の咲く丘を歩けば」
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1 名前:ペンギノン (あおちゃんSSの人) [age] 投稿日:2023/08/16 08:00:05 ID:RgvgIylCeX
[Attention!]
この作品は『ぼっち ・ ざ ・ ろっく!』を題材としたSSです。
あくまで上記原作とは一切無関係な所謂二次創作 (或は三次創作) です。
創作の関係上、大いに独自設定 ・ 捏造 ・ 原作を逸脱した点が存在します。
SSによくある会話形式ではなく、モノローグや背景描写などを多分に含みます。
その関係で文字が多く、読みづらいです。
本作には、かなり濃厚なぼ虹成分が含まれています。盛大な解釈違いにご注意ください。
書き溜めありです。と言うより、既に最後まで完成しています。
最後に、執筆者は『ぼざろ』アニメ勢です。こんな私でも書けるんだ、みんなもSSを書こう! (無茶振り)

以上の点を了承してくださる方は、どうかお付き合いください。

2 名前:ペンギノン[sage] 投稿日:2023/08/16 08:02:03 ID:RgvgIylCeX
 「はぁー... あっつー...」
 もう何度繰り返したかわからない定型文を、またも呟く。そうでもしないと、とてもじゃないがやってられない。
 どこまでも続くように見える道の両端には、眩しいくらいの黄色いアクセント。太陽に向かって我武者羅に狂い咲く、向日葵の花畑が広がっている。
 そんな向日葵の花の色に溶け込みそうな髪色をしたあたしの隣で、逆にどう足掻いても視認性高めな桃色の髪が揺れる。

3 名前:ペンギノン[sage] 投稿日:2023/08/16 08:04:04 ID:RgvgIylCeX
 「ぼっちちゃん、大丈夫? 結構歩いたけど、無理とかしてない?」
 そう話しかけると、彼女はゆっくりと顔を上げる。
 「だ、大丈夫です。時々、水も飲んでいますので」
 少し言葉に詰まりながら、桃髪の少女 ─ “ぼっちちゃん” こと後藤ひとりちゃん─ がはにかむ。普段はいつでも桃色のジャージに身を包んでいる彼女は、今日は涼しげな真っ白いワンピースを着こなしている。そんな彼女の姿に、数時間前は驚いたものだ。
 尤も、一番の衝撃は別のところにあるのだけれども。

4 名前:ペンギノン[sage] 投稿日:2023/08/16 08:06:04 ID:RgvgIylCeX
 「そっかぁ。それにしても、珍しいよね。ぼっちちゃんからお出掛けのお誘い、しかも結構遠くの向日葵畑に行こうってさ」
 そう。この小さな旅行は、あたしが立案したものではない。普段は超インドア派なぼっちちゃんが、数日前に突然誘ってくれたのだ。
 「へへ... す、すみません。一応、観光地とかも検討したんですけど... その...」
 「陽キャ特有のオーラが漂ってそうな場所に、耐えられそうになかったんだよね。それで、静かで夏っぽい場所を考えて、ここになったと」
 うんうんと、ぼっちちゃんが激しく首肯する。そういえば、結束バンドの皆で江の島に行ったときは、下北沢から現地に着くまでずっと気絶していたっけ。

5 名前:ペンギノン[sage] 投稿日:2023/08/16 08:08:04 ID:RgvgIylCeX
 「ねぇ、ぼっちちゃん。どうして、あたしを誘ってくれたの?」
 今までずっと気になっていたことを、思い切って訊いてみた。ぼっちちゃんの歩みが止まる。
 「な、何だか最近の虹夏ちゃん、思い詰めてるような感じに見えたので、もしかして色々と溜め込んでるんじゃないかなって。だから、いっそ何処かに出掛けて気分転換を... みたいな」
 そう言いながら、髪をくるくるといじるぼっちちゃん。そうか、ばれていたのか。あたしは、小さく溜息をついた。
 このところ、あたしは幾つもの不安を抱えている。日頃のバンド活動のこと、STARRYのこと、あたし自身の進路のこと、そして、結束バンドの今後のこと。それ以外にも、大小問わず様々な不安が押し寄せてきている。
 周りには、悟らせないようにしていたつもりだったのに。こういう目論見は、どうしてうまくいかないと相場が決まっているのだろう。

6 名前:ペンギノン[sage] 投稿日:2023/08/16 08:10:02 ID:RgvgIylCeX
 「いやー、ぼっちちゃんには敵わないね。よーし、そしたら今日は、いっぱいリフレッシュしようかなー!」
 あたしは、演技がかった口調で言いながら大きく伸びをする。さっきまで不安そうな顔をしていたぼっちちゃんも、安心したのか頬が緩んでいる。
 そんな優しいぼっちちゃんには、きちんとお返しをしないとね。あたしは、すっと鞄から麦わら帽子を取り出した。そのまま、ぼっちちゃんにそれを被せる。
 「へっ? に、虹夏ちゃん...?」
 ぼっちちゃんは、きょとんとした表情を浮かべる。こういうとき、彼女は絶望的なまでに察しが悪い。そういうところも、好きなんだけどね。

7 名前:ペンギノン[sage] 投稿日:2023/08/16 08:12:04 ID:RgvgIylCeX
 「これ、ぼっちちゃんにあげる。きっと暑がるだろうなって思って、買っておいたの。いいでしょ、夏っぽくて」
 ぼっちちゃんは、目を丸くして驚きを隠せないでいる。
 「えっ!? わ、わたしにですか!? そ、そんな畏れ多い...。に、虹夏ちゃんが被った方が似合いますよ」
 予想通り遠慮する仕草を見せるぼっちちゃん。あたしは、ここぞとばかりに想いを伝える。
 「そんなことないよ、すっごく似合ってる。それに、今日のぼっちちゃんの服装ともぴったりだよ」
 「っ...!? そ、そうですか? あ、ありがとうございます... へへ... たまにはこういう服も着てみるものなんですかね...?」
 そう言って、ぼっちちゃんは身体をくねくねさせる。明らかに、照れている。ふふっ。これで終わりだと思うなよ。あたしは、ぼっちちゃんの手をぎゅっと握った。

8 名前:ペンギノン[sage] 投稿日:2023/08/16 08:14:03 ID:RgvgIylCeX
 「に、にににに虹夏ちゃんっ!?」
 あたしの行動が相当予想外だったのか、ぼっちちゃんは激しく取り乱している。このままだとどろどろに融けるか爆発四散してもおかしくないので、手早く畳み掛ける。
 「もっと自信持って。ぼっちちゃんは、かわいいんだよ。あたしが言うんだから間違いない。だから、ほら。笑って?」
 あたしの呼びかけに、ぼっちちゃんは。
 「え、えっと...こ、こうですか?」
 ちょっとぎこちない笑みを浮かべて応じてくれる。そんな彼女の健気なところが、一番愛らしく思えた。

9 名前:ペンギノン[sage] 投稿日:2023/08/16 08:16:04 ID:RgvgIylCeX
 あたしとぼっちちゃんは、手を繋いだまま向日葵畑を歩いている。遠くで油蝉の鳴き声が響き、照りつける陽射しはますます強く、激しくなっていく。
 「わたし、向日葵の花を見ると少しもやもやするんです」
 ぼっちちゃんが、ぽつりと呟いた。え、このでーt... お出掛けは、ぼっちちゃんが持ちかけてくれたのに?
 「別に、嫌いってわけじゃないんです。ただ... 向日葵って、太陽に喰らいつくように伸びていくじゃないですか。その辺りが、きっと自分とは違う存在なんだなって」
 「... あー...」
 ぼっちちゃんは、"陽" の雰囲気にとてつもない拒絶反応を示す。向日葵の生態とは、まさに相容れない性格の持ち主だ。

10 名前:ペンギノン[sage] 投稿日:2023/08/16 08:18:03 ID:RgvgIylCeX
 「で、でもっ!」
 唐突に、ぼっちちゃんが大きめの声を上げる。予想外のことに、あたしは少しだけびくついてしまった。
 「あっ、ご、ごめんなさい。言い訳をするようで恐縮ですが、陰キャは声のバランス調節がわからない生き物なんです...」
 「いいのいいの、気にしないで。お話、続けて?」
 あたしは、すかさずぼっちちゃんをフォローする。勇気を出して何かを言おうとしていた、その行動をなかったことにはしたくない。

11 名前:ペンギノン[sage] 投稿日:2023/08/16 08:20:04 ID:RgvgIylCeX
 「え、えっと... でも、わたし... 虹夏ちゃんと一緒なら、楽しいかもってお、思いまして」
 きゅん。ふと、どこかで妙な音が聞こえた。一体何の音かな、ちょっと怖いな。
 「に、虹夏ちゃんはっ! 虹夏ちゃんは、た、た、楽しめて、いますか? いつもみたいに、わたしの空回りになっちゃっていませんか?」
 そのとき、ぼっちちゃんが急に距離を詰めて訊いてきた。うわぁ、近い近い近い! ていうか、なんかいいにおいする!? 防虫剤のにおいなんてやっぱり嘘じゃん!!
 きゅん。きゅん。きゅんっ。やばいやばいやばい、胸のどきどきが止まらない!?

12 名前:ペンギノン[sage] 投稿日:2023/08/16 08:22:04 ID:RgvgIylCeX
 「に、虹夏ちゃん!? だ、大丈夫ですか、顔が赤いですよ!?」
 ぼっちちゃんの指摘で、やっと我に返った。頬に触れる... その前に、ぼっちちゃんがあたしの額にペットボトルを押しつけた。
 「も、もしかして熱中症かも。い、急いで冷やさないと。これは所詮応急処置にすぎませんが、何もしないよりましって聞いたことがあります」
 少々取り乱した様子で、涙目のぼっちちゃんがそう言う。そっか。ぼっちちゃんは、本気であたしのことを心配してくれているんだ。

13 名前:ペンギノン[sage] 投稿日:2023/08/16 08:24:08 ID:RgvgIylCeX
 「だ、大丈夫だよー! ごめんね、あたしは大丈夫だし、すっごく楽しいよ!」
 ぼっちちゃんを泣き止ませるのも兼ねて、あたしはぼっちちゃんに笑顔を見せる。ぼっちちゃんの震えが徐々に収まっていくのを見て、ほっと安堵した。
 言えるわけがない。あたしがああなってしまったのが、ぼっちちゃんのせいだなんて。
 ぼっちちゃんに、ときめいてしまったからだなんて。

14 名前:ペンギノン[sage] 投稿日:2023/08/16 08:26:05 ID:RgvgIylCeX
 向日葵の大きな葉っぱに、揚羽蝶が止まる。蝶は少しじっとしていたが、あたしたちの存在に気付いてどこかに飛び去っていく。
 「し、知ってますか。揚羽蝶って、春と夏で大きさとか色合いがちょっと違うんですよ」
 蝶が飛んでいくのを見つめながら、ぼっちちゃんがぽつりと呟いた。
 「そうなの? 同じように見えるけどなぁ」
 そもそも、最近は揚羽蝶自体をあまり見かけないなぁ、と思いながら、あたしは言葉を返す。
 「春に羽化する揚羽蝶と比べて、夏に羽化する揚羽蝶は大きくて色が濃いんです。夏型は、幼虫の時期に栄養となる蜜柑の新芽がいっぱいあるから、大きく成長できるのだとか」

15 名前:ペンギノン[sage] 投稿日:2023/08/16 08:28:07 ID:RgvgIylCeX
 もうずっと遠くに行ってしまった揚羽蝶を尚も目で追いながら、ぼっちちゃんは微笑む。あまり勉強は不得意だと自分で言っていたのを加味すると、意外な一面だった。
 「ぼっちちゃん、詳しいね。虫、好きなの?」
 あたしの問いかけに、ぼっちちゃんは首を横に振る。
 「極まって苦手ではありませんが、特別好きというわけでも。ギターを持つ前は図書館に籠ってばかりの生活でしたから、その頃に読んでいた図鑑の受け売りです」
 イキってすみません、と苦笑いするぼっちちゃん。手当たり次第に様々な図鑑を手に取り、一心不乱に読み進める幼き彼女の姿は、流石に解像度が高すぎる。

16 名前:ペンギノン[sage] 投稿日:2023/08/16 08:30:04 ID:RgvgIylCeX
 そういえば、ぼっちちゃんの書く歌詞は妙に知的さを感じさせる言い回しも多い。彼女自身の成績には現れないのが勿体無いけれど、歌詞としてアウトプットされることであたしたちはそれを垣間見ることができる。
 もしかしたら。友達と一緒に走り回ったりすることに憧れと僻みを蓄えつつ、独りで本を読み続けていた頃の生活が、今のぼっちちゃんの歌詞を形作っているのだろうか。
 「あ、でも、そのせいでわたし、試験には何にも役に立たない変な知識ばっかりついてしまって。た、例えば、海豚と歯鯨の違いは体の大きさだけとか、初めて地球の軌道を周回した動物は犬だとか、日本中のソメイヨシノは元を辿れば全て同じ樹から分岐したクローンだとか」
 あたしは、ぼっちちゃんの語りを聞いている。うん、どれをとっても確かに、試験の点数には全く結びつかない。所謂、豆知識とか雑学ってやつだ。

17 名前:ペンギノン[sage] 投稿日:2023/08/16 08:32:03 ID:RgvgIylCeX
 しかし、その独壇場も、よく聞いてみるとあることに気付かされる。
 ぼっちちゃんが本を読んでいたのは、図書館だ。それも、学校の図書室のはず。そこに置かれていたであろう本は、必然的に『お堅い』内容が多くなる。
 「じゃあさ、ぼっちちゃん。これは知ってる? 向日葵の花言葉」
 あたしは、ぼっちちゃんにそう問いかける。図書館で読んだ本にも流石に花言葉のことは書かれていなかったのか、ぼっちちゃんはきょとんとしている。
 ふふっ。そしたら、あたしが教えてあげるよ。あたしは、背伸びをしてぼっちちゃんのことを手繰り寄せた。

18 名前:ペンギノン[sage] 投稿日:2023/08/16 08:34:05 ID:RgvgIylCeX
 「えっ、えっ? に、にじかちゃん...?」
 鼻と鼻がくっつきそうな至近距離。普段は隠している額が、僅かながら視界に映る。ぼっちちゃんは、あたしの行動についていけていないで困惑している。つまり、『油断している』。
 「隙ありっ」
 ぼっちちゃんに逃げられる前に、一気に身体を前に押し出す。ぼっちちゃんの綺麗な蒼い瞳が、ぱっと見開かれる。その吸い込まれそうな瞳も、さらさらと揺れる髪の毛も、小さく震えながらあたしに熱を伝える、その唇さえも。全部、全部、あたしのもの。

19 名前:ペンギノン[sage] 投稿日:2023/08/16 08:36:04 ID:RgvgIylCeX
 やがて、ゆっくりと頭を後ろに引いていく。ぼっちちゃんの顔は、それこそ陽射しでやられたみたいに赤く染まっている。
 「虹夏、ちゃん...」
 「向日葵の花言葉はね、『愛慕』『崇拝』『あなただけを見つめる』。どれも、あたしがぼっちちゃんに想ってることだよ」
 相当衝撃だったのか、ぼっちちゃんはまたも目を大きく見開いている。あたしの色に染まっていくぼっちちゃん、ぞくぞくしちゃう...。

20 名前:ペンギノン[sage] 投稿日:2023/08/16 08:38:02 ID:RgvgIylCeX
 「知って、ましたよ」
 ... え?

21 名前:ペンギノン[sage] 投稿日:2023/08/16 08:40:02 ID:RgvgIylCeX
 「... わたし、知ってました。向日葵の花言葉、3つとも」
 え? えっ?
 「ふぇぇぇっ!?」
 「向日葵の花言葉は、『愛慕』『崇拝』『あなただけを見つめる』。どれも、わたしが虹夏ちゃんに想っていることです」
 予想していなかったぼっちちゃんのカウンターに戸惑っていると。
 「隙あり」
 ぼっちちゃんの唇が、再びあたしの唇とゼロ距離になって... って、え!? え!? あたし、ぼっちちゃんとちゅーしてる!?

22 名前:ペンギノン[sage] 投稿日:2023/08/16 08:42:06 ID:RgvgIylCeX
 「... ぷはぁ」
 「ぼ、ぼぼぼ、ぼっちちゃん... え、えっとえっと...」
 顔が熱い。頭がぼーっとする。ぼっちちゃんの口元を、無意識に目で追ってしまう。
 まるで頭の整理が追いつかない。すっごく嬉しいしきゅんきゅんするけど、幸せすぎて、まるで夢を見ているみたいで... あれ? これってもしかして、夢の世界...。
 「... も、もうむりぃぃぃ」
 「えっ!? ちょ、ぼっちちゃーん!?」
 「そのとき、ぼっちちゃんがそう言い残して突然爆発しちゃった。比喩ではなく、文字通り。最近は慣れてきたと思ったのに、そこでそうされると流石に驚くよ!

23 名前:ペンギノン[sage] 投稿日:2023/08/16 08:44:04 ID:RgvgIylCeX
 ただ。ぼっちちゃんの欠片が地面に落ちるのを見て、皮肉にも気付いてしまったのだ。
 あ、違う。これ、現実だ。
 ... 現実!? ってことは... あたし、ぼっちちゃんと両想い!?
 やば、あたしまで爆発しちゃいそう...。
 四散したぼっちちゃんを集める余裕すら持てず、あたしは暫くその場で狼狽えることしかできなかった。

24 名前:ペンギノン[sage] 投稿日:2023/08/16 08:46:06 ID:RgvgIylCeX
 「... す、すみませんでした。急にあ、あんなことしちゃって」
 案外早く復活したぼっちちゃんと向日葵畑を歩く道中、ぼっちちゃんがしょんぼりしながら言った。
 「ほんとだよー! あんなことされたら、誰だってびっくりしちゃうって!」
 あたしは、ぼっちちゃんの手を引っ張りながらそう返答する。先に攻撃を仕掛けたことを、思い切り棚に上げて。
 「そ、そうですよね... あはは、わたしってほんとダメダメですね... よし、ちゃんと伝えよう」
 いつものように自虐を始めたぼっちちゃんだったが、意外にもそれは早々に区切りをつけたらしい。覚悟を決めたと言わんばかりの表情を浮かべて、彼女は口を開いた。

25 名前:ペンギノン[sage] 投稿日:2023/08/16 08:48:05 ID:RgvgIylCeX
 「虹夏ちゃん。わたし、虹夏ちゃんのことが好きです」
 「...!」
 やっぱり、という気持ちが半分。信じられない、という気持ちが半分。そして何より。
 「大好きなんです、本当に。これが、わたしの気持ちです」
 そうだ。とっくにわかりきっていたことじゃないか。
 「ぼっち、ちゃん...っ」
 ぼっちちゃんは、とってもかっこいいんだって。

26 名前:ペンギノン[sage] 投稿日:2023/08/16 08:50:03 ID:RgvgIylCeX
 「あ、あたし... 嬉しい。あたしもね、ぼっちちゃんのことが大好き。でも、まさか両想いだったなんて思わなかったよ」
 「そ、それはこっちの台詞ですよ。何なら今でも、わたしにとっては高嶺の虹夏ちゃんです」
 「あっはは、それは拗らせ過ぎ」
 本気で言ってるのに、と頬を膨らませるぼっちちゃん。あたしも高く見られたものだね。ありがとうございます。

27 名前:ペンギノン[sage] 投稿日:2023/08/16 08:52:03 ID:RgvgIylCeX
 「えっと... じゃあ、取り敢えず... お付き合い、しちゃおっか」
 そう口走るあたしの頬が、ぐんぐんと熱を帯びる。あ、駄目だ。あたし、くそざこだ。
 「しょ、そ、そうです、ね。ふ、不束者ですが、えっと、よろしく、です」
 見ると、ぼっちちゃんも真っ赤っ赤になっちゃってる。そうかそうか、ぼっちちゃんもくそざこか。変な親近感湧いちゃうな。
 くすりと笑いながら、あたしはぼっちちゃんの赤くなった頬にキスをする。ぼっちちゃんは、いつものようにぐちゃぐちゃに崩れる... こともなく、いじらしそうな反応を見せてくれる。

28 名前:ペンギノン[sage] 投稿日:2023/08/16 08:54:02 ID:RgvgIylCeX
 「あ、虹夏ちゃん! あれ、見てください」
 ふと、ぼっちちゃんが空を指差す。あたしも、ぼっちちゃんの指差す方に視線を移した。
 「... おぉ... す、すごい...」
 その先では、真っ白で大きな入道雲が、真夏の青空に広がっていた。そして、視界の下の方に映る向日葵畑。人ばかりが行き交う環境に慣れきったあたしには、とても新鮮で眩しく感じる。
 この鮮やかなコントラストも、相変わらず聞こえてくる蝉の鳴き声も、向日葵が風に揺れる音も、この照りつける陽射しや猛烈な蒸し暑さでさえ、きっと忘れたくない思い出になる。隣に、愛しの君がいてくれるから。

29 名前:ペンギノン[sage] 投稿日:2023/08/16 08:56:01 ID:RgvgIylCeX
 「へへ... お、お返しですっ」
 「えっ、何言って... きゃっ」
 あたしが反応するより先に、ぼっちちゃんがあたしの頬にキスを返す。え、ぼっちちゃんってこんなことするキャラだっけ!?
 ... ていうか。
 「もしかしてぼっちちゃん、これがしたくてわざと空を指差したね!?」
 「ひっ!? え、えっと、それは...」
 あたしが問い詰めると、ぼっちちゃんはわかりやすく情けない声を上げる。案の定、図星のようだ。

30 名前:ペンギノン[sage] 投稿日:2023/08/16 08:58:01 ID:RgvgIylCeX
 「はぁ... ほんと、ぼっちちゃんは悪い子だよ。責任取って、ずっと一緒にいてもらわないとね」
 あたしは、ぼっちちゃんの左手をぎゅっと握って歩き始める。若干引っ張られるようにぼっちちゃんも歩みを進める。だんだんあたしたちの歩幅はシンクロしていって、やがて完全に横並びになった。
 他の誰にも見られていない、二人きりの時間。あたしとぼっちちゃんだけが、共有できる景色。

31 名前:ペンギノン[sage] 投稿日:2023/08/16 09:00:03 ID:YTJVS8wUV0
 「えへっ。あたしたちだけの思い出、作っちゃったね」
 あたしの言葉に対して、ぼっちちゃんは少し何かを考えている。どうしたんだろ?
 「やっぱり、リョウさんと喜多ちゃんも呼んだ方がよかったですかね...?」
 「... ほんと、そういうとこだよ。ぼっちちゃんのばか」

32 名前:ペンギノン[sage] 投稿日:2023/08/16 09:02:01 ID:YTJVS8wUV0
 「え、えぇぇっ!? わたし、もう嫌われちゃった!? も、もしかして破局なんですか!? そ、そんな殺生な...」
 怯えの混じった悲鳴を上げながら、ぼっちちゃんの輪郭が若干ぼやけ始める。あたしは、ぼっちちゃんの手をぎゅっと握って、一言言った。
 「冗談だよ。それじゃ、そろそろ帰ろっか」

33 名前:ペンギノン[sage] 投稿日:2023/08/16 09:04:03 ID:YTJVS8wUV0
 「いやー、歩いた歩いた。あたし、もうへとへとだよぉ」
 陽も概ね西の空に沈みつつある中、あたしたちは向日葵畑の入り口へと戻ってきていた。
 「そ、そうですね。漸く辿り着けて、一先ずは安心といったところでしょうか」
 ぼっちちゃんも、普段より涼し気な格好とはいえ流石に疲れたのか、息を切らしている。何故だろう、そんなぼっちちゃんの姿が、どこか色っぽく見えて...。
 「あっ、あのっ」
 「うへぁっ!? な、何かなっ!?」
 いつもは出さないような声を出してしまった。い、今の不純な考えは捨て去ろう。

34 名前:ペンギノン[sage] 投稿日:2023/08/16 09:06:02 ID:YTJVS8wUV0
 「その、写真とか、撮りませんか? わたし、家から自撮り棒持ってきたんです」
 ぼっちちゃんは、鞄から自撮り棒を取り出す。え、なんでぼっちちゃんが自撮り棒を?
 「こ、これはお母さんの私物です... わたしみたいなゼニゴケには使う機会ないので...」
 成程。あたしは妙に納得する。ぼっちちゃんに失礼だとわかってはいても、やはり彼女が自撮り棒を使いこなす姿は想像がつかない。
 ... 勿体ないなぁ。ぼっちちゃん、本当はすっごくかわいいのに。

35 名前:ペンギノン[sage] 投稿日:2023/08/16 09:08:03 ID:YTJVS8wUV0
 「あ、あの、虹夏ちゃん...?」
 「ひゃぃ!? ごめんごめん、ぼーっとしてた。写真、撮るんだよね」
 そう言ってあたしはぼっちちゃんの手を引っ張り、夕陽に染まる向日葵畑を背に、ぼっちちゃんの左隣に陣取った。
 ここにいるのは、あたしとぼっちちゃんの二人だけ。余裕そうな態度で頑張っているけど、本当は心臓のどきどきが鳴り止まない。きっと、ぼっちちゃんも。

36 名前:ペンギノン[sage] 投稿日:2023/08/16 09:10:03 ID:YTJVS8wUV0
 「... 虹夏ちゃん。だいすきです」
 それなのに、ぼっちちゃんはそんなことを平気で言っちゃうから。あたしのどきどきは、いよいよ限界を迎えそうになるんだ。
 「そ、それはわかってるからっ! ほーら、遅くなる前に撮るよー」
 あたしは、半ば強引にぼっちちゃんにぴったりくっつき、自撮り棒を掲げた。突然のことにぼっちちゃんが融けちゃう可能性も頭によぎったが、照れるばかりでかわいいぼっちちゃんはそのままだ。

37 名前:ペンギノン[sage] 投稿日:2023/08/16 09:12:05 ID:YTJVS8wUV0
 「... こういうときに限って、ずるいよ」
 「ほぇ? 何か仰いましたか?」
 「っ...!? な、なんでもないっ」
 つい溢した独り言を、都合良く拾われて。それでまた、ずるい反応を見せて。今日は、ぼっちちゃんに調子を狂わされてばっかりだ。
 でも、それ以上に。
 「... ぼっちちゃん、今日はありがとう」
 ぼっちちゃんと一緒にいれて、本当に幸せだ。だから、これからこんな幸せを、もっともっと増やしていきたい。いろんな形をした幸せを、手に入れられるだけ全部。
 だって、ロックンローラーは欲張りだから。

38 名前:ペンギノン[sage] 投稿日:2023/08/16 09:14:05 ID:YTJVS8wUV0
 「... よし、それじゃ写真撮るよ! ぼっちちゃん、ピースピース!」
 「ふぇ、えっとえっと、こうですか...」
 「うん、それでいいよ! そのままそのまま... はいっ! おっけー、撮れたよー」
 今しがた撮影した写真を確認。ぼっちちゃんの顔は、カメラを意識しているのか少し引きつった感じに見える。それでも、すっごくかわいいんだけどね。
 いつか、完全に自然な笑顔のぼっちちゃんを写真に収めてやるんだ。あたしの中で、新しい目標が生まれた。

39 名前:ペンギノン[sage] 投稿日:2023/08/16 09:16:03 ID:YTJVS8wUV0
 「あ、後でわたしにも送ってください。宝物にします」
 返した自撮り棒を収納しながら、ぼっちちゃんがそう言う。全く、大袈裟だなぁ。尤も、あたしにとっても宝物なわけだけど。
 好きな人が嬉しそうだと、こちらも嬉しくなる。嬉しいことがあったら、好きな人と分かち合いたい。そんな幸せのお裾分けを、あたしたちは今日だけで何回も繰り返している。
 そんな日々が、今後も永らく続いたとしたなら。あたしたちの思い出を収めたアルバムは、どれくらいのボリュームになるだろう。いっそ、目を通すだけでも骨が折れるくらいのものを作りたいな。そして、最初のページには、あたしとぼっちちゃんが向日葵畑で並ぶ、この写真を貼るんだ。最高だね。

40 名前:ペンギノン[sage] 投稿日:2023/08/16 09:18:03 ID:YTJVS8wUV0
 今一度、景色を見つめる。整然と並ぶ向日葵の花に、改めて圧倒される。その向こうに、二人の想いが実った証が、ひっそりと佇んでいる。
 もう一度、この雄大な向日葵の咲く丘を歩けば、いつか再会できるのだろうか。その頃には、あたしたちはどうしているのだろうか。そんな先の話なんて、正直検討もつかない。
 ただ、いずれにしても。

41 名前:ペンギノン[sage] 投稿日:2023/08/16 09:20:03 ID:YTJVS8wUV0
 「えっと、その... また、来ましょうね」
 ぼっちちゃんの、一言。そう言ってくれることが、何より嬉しいから。
 「うんっ! 約束だよ」
 その喜びを噛みしめるように、にこりと微笑み頷いた。
 そう。これは、あたしたちが紡ぐ幸せの、ほんの序盤の1ページ。

--fin--

42 名前:ペンギノン[sage] 投稿日:2023/08/16 09:22:03 ID:YTJVS8wUV0
[あとがき]
はい、ということで終わりです。夏、真っ盛り!
今回は、猛烈にあまあまなぼ虹をお届けしました。ぼ虹は世界を救う。
ところで、本作のキーでもある向日葵は、私の一番大好きな花です。作中でぼっちちゃんが「向日葵の花を見るともやもやする」理由として語っていた「太陽に喰らいつくように伸びていく」ところも、私個人としては大好きなところです。ぼっちちゃんならむしろもやもやするかなと思い、ああいう表現になりました。
それから、向日葵の花の中央に並ぶ種の配置が、フィボナッチ数列と呼ばれる数列と密接に関係しているところも好きです。こういうところに、自然の美を感じずにはいられません。
入道雲がどっしりと腰を据える青空と、蝉の鳴き声だけが響き渡る真夏の向日葵畑。そんな、どこかノスタルジックな雰囲気を味わっていただけたのであれば、とても幸いです。
最後になりますが、ここまで読んでくださった方に心から感謝申し上げます。
誠にありがとうございました。

43 名前:ペンギノン[age] 投稿日:2023/08/16 09:24:03 ID:YTJVS8wUV0
[これまで書いたSSリスト (順次追加) ]

・ 『あお 「くじら座の変光星の女の子」』
https://kirarabbs.com/index.cgi?read=3596&ukey=0
https://kirarafan.com/archives/29338408.html
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=17271872

・ 『変な生き物 「遂に誰からも本名で呼ばれなくなった」』
https://kirarabbs.com/index.cgi?read=3602&ukey=0
https://kirarafan.com/archives/29371224.html
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=17272934

・ 『クレア 「わたしは鍵の管理人」』
https://kirarabbs.com/index.cgi?read=3607&ukey=0
https://kirarafan.com/archives/29421806.html
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=17274145

・ 『クロ 「この丘から見える星空は」』
https://kirarabbs.com/index.cgi?read=3619&ukey=0
https://kirarafan.com/archives/29460066.html
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=17278807

・ 『きらら 「ツンツーンください!!!!!!!!」 サンストーン 「いきなりでけぇ声あげんなよ うるせぇよ」』
https://kirarabbs.com/index.cgi?read=3637&ukey=0
https://kirarafan.com/archives/29571518.html
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=17279756

・ 『みさ 「みらがかわいすぎて生きるのがつらい」』
https://kirarabbs.com/index.cgi?read=3650&ukey=0
https://kirarafan.com/archives/29631528.html
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=17280762

44 名前:ペンギノン[age] 投稿日:2023/08/16 09:26:03 ID:YTJVS8wUV0
・ 『シャミ子 「杏里ちゃん、一緒に帰ろ?」』
https://kirarabbs.com/index.cgi?read=3668&ukey=0
https://kirarafan.com/archives/29760440.html
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=17285569

・ 『千矢 「風邪を引いた夜のお話」』
https://kirarabbs.com/index.cgi?read=3681&ukey=0
https://kirarafan.com/archives/29831832.html
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=17286656

・ 『スズラン 「飯奢ってくれ」 ロベリア 「図々しいわね、呪うわよ...」』
https://kirarabbs.com/index.cgi?read=3702&ukey=0
https://kirarafan.com/archives/29946896.html
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=17289587

・ 『シャロ 「貴方が教えてくれること」』
https://kirarabbs.com/index.cgi?read=3720&ukey=0
https://kirarafan.com/archives/30014131.html
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=17291478

・ 『みら 「あおー、ぼくの着替え知らない?」 あお 「!?」』
https://kirarabbs.com/index.cgi?read=3727&ukey=0
https://kirarafan.com/archives/30053806.html
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=17291693

・ 『舞 「わたしが歩んできた道は」』
https://kirarabbs.com/index.cgi?read=3742&ukey=0
https://kirarafan.com/archives/30108512.html
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=17293779

45 名前:ペンギノン[age] 投稿日:2023/08/16 09:28:06 ID:YTJVS8wUV0
・ 『千矢 「山で遊んだお話」』
https://kirarabbs.com/index.cgi?read=3754&ukey=0
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=17318983

・ 『あお 「みらが知らない女性と仲良く話してる」』
https://kirarabbs.com/index.cgi?read=3764&ukey=0
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=17415852

・ 『ランプ 「うつつさんがきらきらしています」』
https://kirarabbs.com/index.cgi?read=3770&ukey=0
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=17474617

・ 『ユウ 「クラスのみんなにおでこぱしーしまくってたら海果がすねた」』
https://kirarabbs.com/index.cgi?read=3775&ukey=0
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=17523413

・ 『桃 「シャミ子、ごめんね...」 シャミ子 「...」』
https://kirarabbs.com/index.cgi?read=3781&ukey=0
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=17572005

・ 『あお 「君の心を覗きたいんだ」』
https://kirarabbs.com/index.cgi?read=3793&ukey=0
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=17654759

・ 『小春 「全然釣れないよー」 ??? 《諦めないで!》 小春 「!?」』
https://kirarabbs.com/index.cgi?read=3801&ukey=0
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=17717125

・ 『みら 「このレンズの向こうには」』
https://kirarabbs.com/index.cgi?read=3809&ukey=0
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=17771186

46 名前:ペンギノン[age] 投稿日:2023/08/16 09:30:07 ID:YTJVS8wUV0
・ 『あお (幼) 「こんにちは」 ニコッ みら 「えっ...?」』
https://kirarabbs.com/index.cgi?read=3824&ukey=0
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=17916835

・ 『メディア 「よければ一緒に」』
https://kirarabbs.com/index.cgi?read=3830&ukey=0
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=17952603

・ 『琴音 「もふもふ」 ファー 「琴音、どうしたの?」』
https://kirarabbs.com/index.cgi?read=3842&ukey=0
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=18057909

・ 『ココア (2部) 「しゃーろちゃんっ♪」 シャロ 「こ、ココア!?」』
https://kirarabbs.com/index.cgi?read=3864&ukey=0
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=18246741

・ 『悠 「セルリアンブルーの空に」』
https://kirarabbs.com/index.cgi?read=3888&ukey=0
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=18480361

・ 『ランプ 「もし、わたしが貴方のことを好きだと言ったら、どうしますか?」 サンストーン 「いや知らないが」』
https://kirarabbs.com/index.cgi?read=3919&ukey=0
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=18735570

・ 『シュガー 「ソルト、びょーきなの?」 ソルト 「い、いえ。そんなことは」』
https://kirarabbs.com/index.cgi?read=3935&ukey=0
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=18970078

・ 『ひとり 「音楽のない世界なんて、ひどく空虚でつまらない」』
https://kirarabbs.com/index.cgi?read=3941&ukey=0
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=19036663

・ 『イノ 「イヴちゃんが頼もしいです」 イヴ 「猪瀬が頼もしい」』
https://kirarabbs.com/index.cgi?read=3949&ukey=0
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=19187620

・ 『きらら 「思えば遠くへ来たものだ」』
https://kirarabbs.com/index.cgi?read=3960&ukey=0
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=19393373

47 名前:ペンギノン[age] 投稿日:2023/08/16 09:32:04 ID:YTJVS8wUV0
・ 『虹夏 「ぼっちちゃん!」 ひとり 「は、はいっ」』
https://kirarabbs.com/index.cgi?read=4005&ukey=0
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=20252148

・ 『千矢 「ぺろぺろ」 臣 「ひゃんっ! そこはだめぇ」』
https://kirarabbs.com/index.cgi?read=4011&ukey=0
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=20397978

・ 『虹夏 「向日葵の咲く丘を歩けば」』: このSS

48 名前:きららBBSの名無しさん[age] 投稿日:2023/08/16 11:42:03 ID:ZhXEfqQHFP
ぼっちちゃんも虹夏ちゃんを見つめる向日葵として、決して異なる存在でもないのですよね。そして虹夏ちゃんという向日葵に見つめられる太陽でもあると。
写真のくだりでコブクロのMillion Filmsを連想しました(古い)。解釈違いだったらすいません。

49 名前:カレル[age] 投稿日:2023/08/16 14:04:29 ID:zcBFBlqYlM
投稿おつかれさまです

独占欲を一切の隠すことのない虹夏、すこです!

夏の魔物の悪戯によってぐっと距離が近づいた二人はこれからどうなるのか楽しみです。そして、一瞬のキスに夏の儚さのようなものが現れていて尊い…。

50 名前:ペンギノン[age] 投稿日:2023/08/16 15:02:27 ID:YTJVS8wUV0
本作品をPixivに投稿しました。
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=20473065

51 名前:ペンギノン[age] 投稿日:2023/08/16 15:04:07 ID:YTJVS8wUV0
>>48
作者です! コメントありがとうございます!!
私もそう思います。お互いがお互いのヒーローで、お互いがお互いの憧れですから。太陽と向日葵の関係性に当てはめるなら、きっとそういうことです。

コブクロ様の『Million Films』聴きました! この曲、すっっっごく良いですね! (あっ、リンク貼っときますね... へへ...)
https://www.youtube.com/watch?v=1diDCVniY3w
「そこに涙がしみ込んだなら もう二度とほどける事の無い 強さを持った 絆に変わるだろう」とか、ぼっちちゃんたちにぴったりすぎる...

52 名前:ペンギノン[age] 投稿日:2023/08/16 15:06:47 ID:YTJVS8wUV0
>>49
作者です! カレル様、いつもコメントありがとうございます!!
独占欲特盛のカワイイ虹夏ちゃん、いいよね! 自分では恋愛脳なよわよわ虹夏ちゃんのつもりでしたが、やはりそっちの方向に走っていましたか... もしかしたら一種の性癖なのかもしれません。
夏の魔物に連れ去られた高嶺の虹夏ちゃん、例の曲とは違ってまんまとぼっちちゃんのものになりましたね...
まぁ、虹夏ちゃんにとってはぼっちちゃんも高嶺のぼっちちゃんだったので、高嶺同士で相性抜群なんじゃないすかね? (ぐるぐる目)
夏の儚さ、表現したいと思っていたところなのでそう言っていただけると非常に嬉しいです! 重ねて感謝申し上げます!!

53 名前:きららBBSの名無しさん[age] 投稿日:2023/08/16 18:43:42 ID:ZhXEfqQHFP
>>51
コメント返しありがとうございます
自分の趣味で名前をあげた曲なので気に入ってもらえて良かったです

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