こんにちは、カレルと申すものです
今回で24作目ですね。
こちらは「アニマエール!」の二次創作になります。
今回はお話を5つの章にわけて投稿する予定です。そして、現時点ではプロローグしか書き終わっていないので次回の更新は未定です。あと、本作が完結するまでに別の作品を書くと思うので気長にお待ちください。
章の区切りは『☆☆☆』で区切ります。そして、pixivでも同じ内容か、少し変えたものを投稿するのでそちらもよろしくお願いします。
『カレル-pixiv』
https://www.pixiv.net/users/80083511
注意事項
*キャラクターの独自解釈
*独自設定
*原作との乖離
*妄想
等が含まれるので苦手な方は注意してください
[神ノ木高校 教室]
こはね「さて、みんな 重要な話し合いだね…」ゴゴゴ
紺「…こはねちゃん、部長さんの雰囲気が出てるね」ゴクリ
虎徹「そうだね…」アセアセ
こはね「…そうだよ 私の部長としての責任とこのリーダーシップによって…」
宇希「…はいはい、こはね 変な空気を醸し出すのは良いけど、場所事前に調べたか?」
こはね「……もう宇希、もうちょっと雰囲気にひたらせてよ 心配しなくてもほら! 昔お母さん達が旅行に行った時のパンフレットもあるんだから」バサッ
紺「ふむふむ 2002年版……ってこれって私たちが2歳くらいの時のパンフレットだよね……」
こはね「そうだよ! 確かに情報は古いかもしれないけどちゃんとしたものだよ」
虎徹「あの……こはねちゃん……私も持ってきたんだけど……最新版」コソッ
こはね「……必要無いね……私が持ってきたものは…… シュン…… まっ!いいか 早速見ようよ」ペラッ
宇希「あと、こはね これが一日目と二日目の行くところで、それを考慮して行きたいところを選ぶんだぞ」パサッ
紺「おっ、さっすが宇希 準備が早いね、班別行動で同じところなんて行ったら無駄だもんね」
虎徹「えっと、一日目は南部のひめゆりの塔に行く平和学習だったっけ? 英語の時間にそれの話をしたけど……」
紺「ああ、それね結構悲惨な話だったよね、修学旅行は楽しみだけど一日目がこれじゃあ参っちゃうよ」
宇希「でも紺 最終日にあるよりかはいいと思うし、それに普段聞けない貴重な話も聞けると思うし」
こはね「うん、そうだね 一応”修学”だしね」
虎徹「あれ、こはねちゃん? こはねちゃんは紺ちゃんと同じ反応だと思ってたけど違うんだ」
こはね「そうだね 私はちょっと興味あるし」
紺「へぇー、こはねちゃんが興味あるなんて結構以外かも、ってことは宇希が興味あるのかな?」チラッ
宇希「ん? いや別に私は特段興味があるわけではないぞ …………っていうか私の影響なんかないし……」
こはね「宇希っ! 平和学習はいいとして、二日目の美ら海水族館、楽しみだね 前に名古屋港水族館に一緒に行ったけどそれより迫力があるのかな」
宇希「あ、あぁ……そうだな! ジンベイザメとかマンタとか、大迫力の水槽で見ることができるしな」
虎徹「屋外ではイルカショーもあるみたいだし楽しみだね」ペラッ
紺「ふーん……他にも深海コーナーなんてものもあるね、ははっ! 見てよちょっとキモイ生き物がたくさん!」パッ
宇希「ん? どれどれ…… うっ……そうだな……なんか中身が見えている奴もいるな」
こはね「へぇー! でもグソクムシみたいなちょっとかわいい生き物もいるよ」
虎徹「ふふっ 確かにつぶらな瞳でかわいいかも」
紺「それな! 私、この子のぬいぐるみ持ってるよ 大人気らしいね」
宇希「なら、前にこはねと行った時に行っておけば良かったかな、深海コーナー」
こはね「そうだね宇希、いい機会だし深海コーナーに行こうよ!」
宇希「ああ! そうだな」
……
紺「あっ!そういえば本題を忘れるところだったけど3日目の班別研修の話だったよね」
宇希「はっ!そうだったな、ナイス紺 その話し合いの場だったな、場所移動も含めて時間的に最大3つの場所を回れるみたいだししっかりと決めないと」
虎徹「3か所か……みんなはどこに行きたいの?」
紺「私は琉球ガラス作りとかしたいな」
こはね「私はね、やっぱり沖縄に行くからには海!行きたいね シュノーケリングとかやりたいな」
宇希「私は……そうだな 琉装体験とかしてみたいかな 虎徹はどこに行きたい?」
虎徹「えっと……私はね、調べたんだけどサトウキビから黒糖を作る体験がしたいなって思ってたの」
紺「へぇ、虎徹っぽいね それってどこで体験できるの?」
虎徹「読谷村の東の方だね」
宇希「読谷村か…… 宿泊している場所からも近いしそこを起点にして考えるのもいいかもな」
こはね「じゃあ、早速調べようよ! ここにタブレットもある事だし」トリダシ
紺「こはねちゃん貸して〜」サッ
こはね「は〜い どうぞ」
紺「ありがと〜」
虎徹「意気揚々と出したのはいいけどタイミングが遅すぎない?」フト
宇希「シーッ、それはそうと読谷村周辺には何があるんだろうな?」
紺「ちょいまち、今検索かけてる…… こういう時はマップだよねー はいっ!」
宇希「ありがと えーっと……虎徹が言っていた場所はここで…………マップを拡大して……」
こはね「宇希、この体験王国ってところなんか色々ありそうじゃない?」グッ
虎徹「そうだね、“体験王国”だし宇希ちゃんと紺ちゃんがやりたそうなことがありそう」
紺「いい感じじゃない あとは海の要素を兼ねてくれれば100点満点だよね」
宇希「そうだな、じゃあウェブサイトを出して…… おっ!マジか……ガラス吹き、シュノーケリング、それに貸衣装ってあるじゃないか!」
こはね「えっ! 全部入りってすごい所を調べちゃったね!」
紺「ほんとだ! これはホントに全員の要望を叶えられそう! ナイス虎徹!」
宇希「ああ、そうだな 黒糖さまさまだよ」
虎徹「えへへ まさかこんないい所が近くにあるなんて予想外だよ」
こはね「よぉーし! だいたい方向性は決まったし、これは問題もなく話が終わりそうだねっ!」
紺「そうだ! あとひとつ要望があるんだけど」
こはね「なになに?紺ちゃん」
紺「えっとね、前にケンミンショー頂で沖縄特集があった時に“おかず”っていう定食屋さんのメニューがあってそれが食べたいんだ」
虎徹「あっ!それ、私も見たよ! おかず」
こはね「私も知ってるよ、おかず」
宇希「えっ……!? 知らないの私だけか? そもそも“おかず”ってなんだ……固有名詞?」
紺「えっ? おかずはおかずだよ 番組でもそう言ってたし」
虎徹&こはね「うんうん」
宇希「…… えーっと沖縄……おかz……」
こはね「待って!」
宇希「こはね!?」
こはね「宇希、それは現地に着いてからのお楽しみでいいんじゃないかな 楽しみがひとつ増えるでしょ? こてっちゃんも紺ちゃんも宇希に教えちゃダメだよ」ビシッ
紺&虎徹「うん、わかった〜」
宇希「うっ…… 気になるなぁ…… でもこはねが言うなら我慢するぞ あと3ヶ月くらいあるけど」
紺「まぁまぁ、2日もすれば忘れるから大丈夫じゃないの」
宇希「根拠の無い大丈夫だな…… まっ、いいや それより、どんなことをするかや移動手順も煮詰めて行かないとな」
こはね&紺&虎徹「りょうかーい」
――――――
[部室]
こはね「……そんな感じて私たちは行く場所決まったよ」
花和「ふーん なかなか穏便に決まったじゃない」
宇希「穏便ってことは、花和の方は話し合い紛糾したのか?」
花和「えぇ…… どうにもみんな行きたいところがバラバラでね、まだ決まっていないのよ あの時間で何とか取っ掛りのようなものはできたと思うんだけど、どうにもね…」
虎徹「……なかなか大変そうだね」
こはね「そうだね、はなわちゃん大変そう そうだ! ひづめはどうなったの?」
ひづめ「私達ですか? そうですね、揉め事もなく円満に決定することが出来ましたね、皆さん行きたいところが同じだったようで、私が行きたいところを足してすぐに終わりました」
虎徹「宇希ちゃん」コソッ
宇希「あぁ、一致団結だな… だいたい行く場所は予想できる」
花和「ひづめの水着姿や琉装ね 間違いないわ 宇希も同じようなもんでしょ?」
宇希「ドキッ! そ、それはどうかなっ……」アセッ
虎徹(分かりやすすぎるよ、宇希ちゃん)
宇希「ゴホン! それはいいとして花和、沖縄のおかずって知ってるか?」
花和「おかず?……ゴーヤチャンプルーとか人参しりしりとかのこと?」
宇希「いや、固有名詞でおかずってメニューだ 紺や虎徹、こはねも知っててな、少し気になったんだ」
虎徹「でも、宇希ちゃんこはねちゃんに止められているよね」
宇希「わかってるよ 花和も知ってるか聞いただけだから、それは許して」
花和「よく分からないけど、沖縄の文化はこことはだいぶ違うことがわかるわよね」
宇希「あぁ、そうだな」
ガラガラ
兎和「こんにちは、先輩方」サッ
宇希「おつかれ、兎和」
虎徹「うん、兎和ちゃん」
花和「遅かったわね ホームルームでも遅れたかしら?」
こはね「おつかれー」
ひづめ「お疲れ様です 兎和さん」
兎和「はい、少しホームルームが遅れてしまって遅くなりました」
ひづめ「……さて、皆さん兎和さんも到着したことですし、練習の準備をしましょうか」
みんな「はーい」
☆☆☆
拝読しました! 2002年版て
沖縄って見所沢山あって時間がいくらあっても足りなさそう。むりかぶし天文台とか行ってみたい (某作品の影響)
修学旅行の計画立てるの、すごく楽しかったよね... 懐かしい...
なんてことをふと思い出してしまうほど、会話にリアルさを感じながら読ませていただきました! ここから更に現地での話が待ってるなんて楽しみすぎる...
>>16
>>17
コメントありがとうございます
むりかぶし天文台は石垣島にあるようで、交わることはないですが同じ空を見ているはずですからね。
観光ブックをみたり、学校支給のタブレットで検索したり非日常感も同時にあじわえましたね。
修学旅行 〜1日目〜
[こはね&宇希]
こはね「宇希、おっはよー! 今日は待ちに待った修学旅行だね」
宇希「……うぅっ……、こはねぇ……朝から元気だな……」ネムネム
こはね「そうだよ! 興奮して眠れなかったんだから」ブンブン
宇希「ふわぁ…… こういう時こはねフリーパスにしているのは堪える……」
こはね「こはねフリーパス?」
宇希「ああ……、これは別に引っかからなくていいから、制服に着替えるから出ていって」
こはね「わかったよ、そうだ! ついでに暁音君も起こしてこよっか?」
宇希「いや!大丈夫 多分この時間はぐっすりだと思うし、お母さんたちも起きちゃう」
こはね「うん、そうだね 宇希のモーニングコールも済んだし、じゃあ、私は家に帰ってるね」
宇希「……ずいぶんとやかましいコールだったけど了解、準備が終わったらこっちが向かうわ」
(なんか、やけにあっさり……)
こはね「まだ朝ご飯食べてなかったし」ババーン
宇希「……まぁ、そうだよな じゃっ、あとでな」
こはね「うん! あとでね〜」
[虎徹&紺]
紺「虎徹、おはよっ! ついに沖縄行きだね」
虎徹「紺ちゃん、おはよう 楽しみだね」
紺「ふーっ……それにしても春だけど朝方は冷えるね、沖縄は年中暖かいしそれも楽しみ♪」
虎徹「うんうん、太陽がもうちょっと顔を出せば春らしい気温になるんだけどな〜」
紺「まっ、ここでの立ち話もなんだし、早く学校行こうよ! もしかしたら私たちが一番乗りになれるかもよ」
虎徹「学校がすぐ近くの子もいるし、一番乗りは無理かもしれないけど……うん!行こっか」
紺「そうこなくっちゃ そうだ、あの二人はもう起きてるかな?虎徹連絡入れる?」
虎徹「う〜ん……まだいいんじゃないかな 私たちが学校に行ったあと連絡すれば問題ないと思うよ」
紺「りょうかーい」
――――――――――
[神ノ木高校]
こはね「こてっちゃん、紺ちゃん、おっはよーっ!」
紺「うん、おはよっ! こはねちゃんはいつも通り元気だね あと、宇希もおはよっ!」
宇希「ああ 虎徹、紺、おはよー」
虎徹「こはねちゃん、宇希ちゃんおはよう」
宇希「それにしても……ふぁあ……ちょっと眠いな」ゴシゴシ
虎徹「宇希ちゃんも? 私も久しぶりの早起きだからちょっと辛いかも」
紺「あれー? 宇希は前日楽しみで寝られなかった系? 意外だね」
宇希「ははっ……楽しみで眠れなかったのはこはねだな 私はぐっすりのところを起こされたからな」
こはね「うーん! でも行きのバスと飛行機でぐっすりの眠れるからいいんじゃないかな ほら、アイマスクと小型枕、あと耳栓のトラベルセットだよ!」ババーン!
紺「すごっ!こはねちゃん準備万端だね 私もアイマスクとか持ってくれば良かったかな〜」
こはね「ふふっ……そうおっしゃると思いましてなんと!アイマスクは人数分持ってきました すごい私!」わーパチパチ
虎徹「ホント? こはねちゃんにしてはセリフくさいし、準備万端すぎる……」
紺「そうなの……? と、言うことは」チラッ
宇希「……」サッ
虎徹「まぁ、そうだよね」
こはね「で、でも考えたのは私だよ! 出かけるときに忘れてて宇希に言われて気づいたけど」
紺「そうなの? 宇希?」
宇希「ああ、確かに一緒に買い物に行ったとき多く買っていたからな、それで一緒に荷物もまとめていたから」
虎徹「そうなんだ……こはねちゃん、疑ってごめんね」
こはね「うん!いいよ まだ、出発には時間があるしパンフレットでも読んでいようよ」パラッ
……………………
花和「あら、みんなお揃いね」
こはね「あっ! はなわちゃん、今来たところ?」
花和「えぇ、それにしても早いわね いつぐらいからいたの?」
宇希「私たちは30分前からいるな こはねに起こされて結構眠いからつらいよ」
花和「そうなの そっちも大変ね」
虎徹「あれ? 花和ちゃんも?」
花和「そうね、友達の一人に連絡しても既読がつかなくて、ギリギリになるかもしれないし、2人はこっちに向かっている途中だから、しばらくはここにいさせてもらうわね」
宇希「了解」
虎徹「うん!」
こはね「はーい」
紺「そうだ! 牛久さん」
花和「ん? 何かしら? 秋常さん」
紺「違うクラスだし、じっくりと話す機会もなかったから言いそびれてたけど、牛久さんの指摘すんごい的確で参考になったよ」
花和「そうなの? 思ったことを言っただけだけれど……」
紺「ううん、こういうのは普段から良いものを食べていないとできないからね」
花和「そ、そうなの」
紺「そうそう、あとみんな遠慮しちゃうからね、改善点が明確になるからこれからもよろしくね」
花和「えぇ、秋常さ……」
紺「あっ!そうだ、私のことは紺って呼んで その方がいいと思うし」
花和「えっ……、まぁ、いいわ紺 ならあたしも花和って呼んでね」
紺「わかった! 花和よろしくね」
花和「えぇ、紺 ……でもよかったわ」
紺「えーっ? なんで?」
花和「ふふっ だって、こはねから名前を聞いたら、間違いなくあの子なら”はなわちゃん”って言われるもの」
紺「あははっ!確かに! こはねちゃんは虎徹のこと”こてっちゃん”って呼んでるし、変なネーミングセンスあるもんね」
こはね「変なネーミング……」ガーン
虎徹「だ、だいじょうぶだよ……」
宇希「こはね……」トン
紺「あっ……! ごめん、別に馬鹿にしてるわけじゃなくて、奇抜で面白いなって意味だよ!」
こはね「そうなの? よかったぁ……」
紺「ふぅ……それはそうとして、花和アイマスクとかって持ってきた?」
花和「えぇ、もってきたわよ 旅では必需品だからいつも持っていくのよ」サッ
虎徹「ヘぇ〜 なんだか普段見かけるようなアイマスクとは違うね 高級感も漂ってくる」
花和「んん…… 高級かはわからないけれど、いろいろ試したなかで一番これが合っていたのよ」
こはね「体に合うかどうかってなんだか、枕みたいだね」
紺「アイマスクにも合う合わないがあるんだ…… まぁ、借りてる分際では何も言えないけど……」
花和「へぇ、紺はアイマスクを誰かに借りているのね」
紺「そう、こはねちゃんに借りる予定なんだ」
花和「……へぇー、こはねに……」チラッ
宇希「……っ! みんなして私をみるのはやめてくれよ、これはちゃんとこはねが考えているんだぞ ほら!こはねも何か言って」
虎徹(……保護者目線)
こはね「えっ!? えっと……旅に必要と思いまして……!」
花和「わかったわ、疑うようなことしてごめんなさい 曲がりなりにも部長だものね、責任感は養われるわね」
こはね「だよねっ! 私、部長だからね やっぱり必要なことかなー」
紺「あはっ! 虎徹と花和がこんな反応なら有馬さんも同じ反応するかな〜」
宇希「そういえば、そろそろひづめも来る頃かもな……」
??「……あの 私がどうかしましたか?」
紺「……えっ!」ビクッ
こはね「あっ! ひづめー!おはよう」
花和「おはようございます、ひづめ」
虎徹「ひづめちゃん、おはよう」
ひづめ「はい!おはようございます」
宇希「ほら、噂をしたらだな紺」
紺「……びっくりしたぁ、もう、有馬さん驚かさないでよ」
ひづめ「すみません……いえ、秋常さんが私の名前を出していたので気になってしまって」
紺「えーっと…… こはねちゃんがアイマスクを人数分持ってきてくれてね、有馬さんはどんな反応をするんだろうって話していたんだよ」
ひづめ「こはねさん、素晴らしいと思います! 他者を気遣うことは最も重要なことですからね、私も見習いたいところです」
こはね「そ、そうかなぁ……」///
ひづめ「そうですよ 花和さんも、虎徹さんもそうおっしゃっていると思います」キラキラ
花和&虎徹「っ…………!」
ひづめ「?」
宇希「ま、まぁ……ひづめ、沖縄楽しみだな」
紺「そ、そうだよ!生まれてこのかた沖縄なんか行ったことないし、今からドキドキだよ」
ひづめ「そうですね、沖縄の気候、文化、食など、この身で体験できるのですから私もワクワクしています 兄の言葉ですが、沖縄は浜辺にこそ真実があるらしいです この旅ではそれを見つけることも目標です」パーッ
宇希「兄の言葉……へ、へぇー……」
紺「?」
クラスメート「ありまさーん」
ひづめ「……おっと、すみません 呼ばれているので失礼します」
花和「もう行っちゃうんですか…… ピロン あっ、あたしも友達が来てるみたいで行かなくちゃ」
こはね「もう、そんな時間かぁ…… うんまたね、はなわちゃん、ひづめ」
虎徹「ふたりとも、またね」
紺「了解! じゃあね」
宇希「じゃあな、お互い楽しもう」
ひづめ「えぇ! では」
花和「一旦お別れね ひづめも……」
……………………
紺「そうだ! 気になったんだけど宇希、さっき有馬さんのお兄さんの言葉に微妙な顔をしてたけど、なんか思うところがあるの」
宇希「ん!あぁ…… ひづめ兄はどうにもズレたことをひづめに言う傾向があってな、まぁ聞いた話でも有馬兄妹結構似ているんだけどな」
紺「ズレたこと……?有馬さんも?そうは見えないけど、完璧そうだし」
虎徹「そう思うよね〜 でも、ひづめちゃんは普段は一見完璧だけどすごく面白いんだよ、結構顔に出るし」
紺「へぇー、そうなんだ やっぱり、同じ部活で活動していると見えていなかった一面とか見られて面白いよね そう思ったら、こはねちゃんが部長なのも納得かな」
宇希「そうだよな! こはねは人を導く才能があるからな〜」
こはね「ふふん♪ 私はひづめ推薦の部長さんだからね」
虎徹「あっ! もう時間だねそろそろ先生たちも来るんじゃないかな、集合地点に行こっ バスはもうエンジンかかっているみたいだし」
紺「りょうかーい!」
――――――――
犬養「みんな集まったかー? 病欠や遅刻の連絡も来ていないから全員ここにいる前提で話すが、事前に決めた席でバスに座れよ あと、バスのなかではおしゃべりはしてもいいが、騒ぎすぎないようにな わかったかー」
みんな「はーい!」
犬養「よーし、じゃあ みんな乗り込めよ、ここから修学旅行は始まっているんだからな」
――――――――
[空港]
こはね「んんーっ!!……はぁ 飛行機がたくさんあるねっ!」ノビノビ
宇希「ははっ、そりゃ空港だからな」
紺「へぇー こんな感じなんだ、飛行機乗ったことないから何もかも新鮮」
虎徹「私も久しぶりにくるからもそうかも」
犬養「おーい、鳩谷 興奮するのはいいが、ロビーではおとなしくしてろよ」
こはね「はーい わかりましたー」
こはね「ここから沖縄に行くんだよね ワクワクするよ」
宇希「おい、こはね さっき犬飼先生に言われたこと忘れてないか?」
こはね「もう、わかっているよ」
紺「まぁ、こはねちゃんの気持ちもわかるけどね〜」
犬養「おーい みんな注目 これからチェックインするから、手荷物を確認しておけよ 大きな荷物は預けるから必要な物だけ持っていくように あと、飛行機に搭乗するまでに少し時間があるからおとなしくしてろよ、そしてトイレはできるだけ事前に済ませておくように」
みんな「はーい」
………………
[飛行機内]
紺「なんだかあっという間だったよね……」
宇希「おいおい! もう、終わったみたいな言い方しているけどまだ着いてすらいないからな」
紺「宇希ナイスツッコミ……ふわぁ……」
虎徹「……確かに、朝起きてからちょっと時間たったし眠いかもね……」
こはね「こてっちゃん、アイマスク使う?」
虎徹「……ありがとう、じゃあ、貰おっかな」
紺「……じゃあ、私もお願い、さすがに置き続けても沖縄で元気に活動できないと思うし、今のうちに寝ておく」
こはね「わかった、はい!宇希 こてっちゃんと紺ちゃんにも渡してね」
宇希「了解、はい 虎徹」
虎徹「うん、ありがとう はい、紺ちゃん」
紺「うん、ありがと」
宇希「……うん、私も眠いし寝るわ お休み、みんな」
こはね「うん、お休み」
虎徹「おやすみー」
紺「うん……アイマスクってこんな感じなんだね……おやすみ」
こはね「ふたりともおやすみ」
こはね(三人とも寝ちゃったし、私も眠ろうかな ……昨日3時間くらいしか寝てなかったからキツイ……前日に宇希に通話すればよかったなぁ、宇希の声は落ち着くし……でも今は宇希が隣にいるし安心する匂い……)zzz
――――――――
[沖縄]
こはね「うーっ!! ビバ、沖縄!! 飛行機の中で眠ってエネルギーマックスだよ!」
宇希「うわっ…… いつも以上にテンションが高いな、寝起きだからもう少し抑えてくれないか…」
こはね「だめだよ、宇希 周りもうるさくてカモフラージュされているこの機会、南部に行ったら多分そういったことはできないし今のうちにやっておきたかったの」
宇希「そうか……」
紺「そう? じゃあ! 我ら!沖縄上陸!!」ビシツ
宇希「……はぁ、二人は置いておいて、私たちはバスにさっさと乗り込もうか」
虎徹「あっ!うん 紺ちゃん、こはねちゃん先に行ってるね」
紺&こはね「ま、まってよー!」
………………
[バス車内]
こはね「今日は晴れて良かったね」
宇希「ああ、でもその分暑いけどな、朝とは比べものにならないよ」
虎徹「最低気温も5月で20℃超えるらしいし常夏だよね」
紺「こっちの気温は朝天気予報でみたけど10℃台だったし決定的に違うね」
宇希「そうだな、朝は寒かったしでも、明日起きるときには無縁だな」
虎徹「うん!そうだね ……っと、それはそうと、みてよみんな!すごい景色だよ」
みんな「おぉ!」
こはね「キレイな海ぃ!」
紺「飛行機から全貌は見えてたけど、水平線までみえるとまた違ってるね」
宇希「まさに、エメラルドグリーンの海だな……」
虎徹「海と空とのコントラストが鮮烈で飽きないね」
こはね「そうだ、ひめゆりの塔まではあと10分くらいだったっけ?」
宇希「そうだな、確かしおりによるとそこでの滞在時間は1時間くらいか? そこの資料館で話を聞くって書いてあるな」
こはね「話って、実際の話が聞けるのかな? 事前に動画とか本は見て概要とかは知ってるからちょっと楽しみ……」
紺「そういえば、こはねちゃん事前に決めるときに興味あるって言っていたもんね 私は全然しらないから、別の意味で同じかも」
虎徹「でも、紺ちゃん 英語の時間のひめゆり学徒隊の話憶えてる?」
紺「ん? いいや、全然 2年生にやった内容だしなぁ……英語苦手だし」
宇希「ははっ、まぁいいんじゃないか? 私だってうろ覚えだし、学びなおしだ」
こはね「あっ! さっき看板に1km先が目的地だって もうすぐだよ」
――――――
[平和記念公園]
こはね「ふぅ……着いたね……」
宇希「あぁ、なかなかきつかったな……」
紺「私たちと同じくらいの人たちが……本当にくるものがあるね……」
虎徹「やっぱり、テレビで聞く情報と全然ちがうね……」
こはね「こてっちゃん、そうだね 私も知ってるつもりだったけど何にも知らないんだなって思ったよ」
宇希「友達と離れ離れになって、右も左もわからないなんて想像もしたくもないな あと、話にもあったけど、平和記念公園に面した海岸にも曰くがあるらしいし、沖縄南部の海を見る目が変わっちゃうな あと、花を供えると連れていかれるなんて聞いたら……」
紺「そういえば、資料館を出るときに貰った花は何の花なのかな? 見た感じハイビスカスじゃないみたいだけど」
虎徹「ブーゲンビリアっていう花みたいだよ、ハイビスカスと並んでポピュラーな花みたいだね」
紺「ハイビスカスしか知らなかったけどこっちも綺麗 ……っていうか、連れていかれる云々よりも宇希の反応の方が怖かったよ 顔が真っ青で、それこそアレみたい」
宇希「おい、紺 皆まで言うなよ…… 考えないようにしているから」
こはね「これも初めて知ったことだね、たぶん私たちと近い年齢だから仲間にしようと……」
宇希「わーっ! やめてくれぇ……だめなんだから……」
虎徹(久しぶりに宇希ちゃんの発作をみたなぁ……)
こはね「それよりも、平和の礎、それに海が良く見えるね 綺麗……」
宇希「……うん? ああ、確かに綺麗だな 小高い丘みたいになっているお陰で見晴らしがいいし、遠くにも島がみえるな 悲惨なことがあった場所なのに神秘的でもある」
虎徹「私たちの県の人たちの名前もあるのかな?」
紺「じゃあ、確認していく?」
虎徹「そうだね、行こっか」
………………
こはね「外国の人たちの名前も刻まれているんだね 敵味方関係ないや……」
宇希「……色々な場所から色んな人たちがここにいたんだな」
こはね「……っ」
宇希「どうした!こはね」
こはね「うん…… なんでもないよ ちょっと……ね」
宇希「ああ、わかってるよ……こはね」
………………
紺「合流だね」
虎徹「2人はどこ行っていたの?」
宇希「私たちは刻銘をみていたけど 虎徹たちは?」
こはね「うん! 今日は晴れて良かったよね、抜ける海風がすっごく気持ちよかったよ」
紺「それはすごいわかる! なんだかんだで、ここってすごいきれいな公園だしね」
虎徹「えっと……私たちは平和の丘のモニュメントを見てたよ」
宇希「へぇー 私たちも行けば良かったかな? 時間がないのが惜しいよ」
こはね「もう、そんな時間なんだ たしか広場に集合だったよね?」
紺「そう、そろそろだねー」
――――――――
[ホテル]
紺「いやぁ……疲れたねぇ」
宇希「ふわぁ……流石に眠いから私は眠るわ……」
こはね「わかった、じゃあ私たちも寝よっか 起きてても寝にくいだろうし」
虎徹「うん、明日に備えてね」
紺「えーっ、修学旅行と言ったら夜更かしじゃないの?」
虎徹「まぁまぁ、紺ちゃん まだ初日だし早いんじゃないの? ほら、宇希ちゃんもう眠っちゃってるし」
宇希「……」zzz
紺「おっと……そうだね、わかったよ それは明日か明後日に取っておくかな〜」
こはね「電気消すよー おやすみ」
紺&虎徹「おやすみ」
パチッ
☆☆☆
ここまでが1日目です
二日目は「美ら海水族館」編ですお楽しみに
1日目の話は下記の二つの動画を参考に作っています。ご参考までに
https://www.youtube.com/watch?v=yrJAAjwPn7c&t=1322s
https://www.youtube.com/watch?v=1R49C8FMRXo
沖縄っていわゆる"南の島"イメージと"戦争の舞台"のギャップがありますよね…行ったことないですけど
>>47
コメントありがとうございます
沖縄は本州で生活している私たちと、物理的に大きな隔たりがあるのでほとんど別の国みたいな認識を持っています。アメリカにおけるハワイのような(どちらも行ったことはないので完全な偏見ですが…)ものだと思っています。
美しさと醜さが同居している素敵な島、いつか行ってみたいです。
拝読しました! 遂に沖縄上陸!
移動時間すら楽しい修学旅行。特に沖縄だなんて、きっと楽しいに決まってる (行ったことない)
ひめゆりの塔への訪問のところ。あまり整った言葉は出せませんが... 平和への思いは、いつの世も変わらないんだろうなって。凄惨な過去を風化させることなく、未来へ受け継いでいく。沖縄への修学旅行ではよく名前が上がる場所ですが、それを抜きにしてもこはねたちは重要な体験をしたのだろうと感じました。
2日目は美ら海ということで! 生き物好きとしてもとても楽しみ!!
ペンギノンさんいつもありがとうございます
大丈夫です、私も行ったことがないので!動画を参考にしながら書いております。
上陸編は少しシリアスな感じになりましたが、美ら海編は「アニマエール!」らしく、元気はつらつでいきますよ!
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