ssを投稿します。このssには声優ネタ要素やそれからこのbbsで投稿しているほかのssと設定を共通させています。なので、意味不明なところがあるかもしれません。ご了承ください。
お姉ちゃんズは解散したけれど、あれからもエトワリアに妹がいる私たちお姉ちゃんは何度か集まるようになっていた。
今日もエトワリアに妹がいるお姉ちゃんたちで集まっていた。
「ミッキがねー……」
「てるちゃんがねー……」
私たちの集まりに最近妹が召喚された栄依子ちゃんとエトワリアに召喚された光ちゃんが加わって、お姉ちゃんの集まりは十四人になっていた。私たちお姉ちゃんズは妹に関する会話を楽しんでいた。ただ私はある女の子のことが気になっていた……。
『お疲れ様でしたー』
お姉ちゃんズの集まりが終わり私は家に帰ろうとする。そんな時だった、後ろから声をかけられる。
「勇さんだっけー?」
「光ちゃんじゃない?いったいどうしたの?」
「さっきの会合の時ずっと私のことを見ていた気がしてー。それが気になったのー」
「ああ、あんたの声が妹に似ていたからよ」
「その妹ってシノブって子?」
「ええ、そうよ」
「やっぱりー、てるちゃんが言っていたんだー。シノブって子の声が私にそっくりだってー。私その子に会ってみたいなー」
「分かったわ」
私は光ちゃんを連れてきんいろ大使館に帰ることにした。
「シノブって忍者の忍って書くんだー」
「ええ、そうよ」
私は忍のことを光ちゃんに話しながら帰るうちにきんいろ大使館が見えてきた。
「着いたわ」
「ここに忍ちゃんがいるんだねー」
「ええ、そうよ」
私たちはきんいろ大使館の中に入る。
「ただいまー」
「お邪魔しまーす」
「勇さんお帰りなさい」
「イサミ、お帰り」
玄関の近くにいたらしい綾ちゃんとアリスに出迎えられる。
「あれ、その人は?」
綾ちゃんが私の隣にいた光ちゃんに気付いたようだった。
「こんにちはー。私は葉山光って言いますー」
『!?』
光ちゃんの声を聞いた綾ちゃんとアリスがびっくりした表情になる。
「シノに声がそっくりだよ」
「ついにシノにも現れたのね」
私たちはリビングに行き改めて光ちゃんをみんなに紹介する。
「初めましてー。葉山光って言いますー」
その声を聞いた残りのみんなもびっくりした表情になる。
「すげー、シノに声がそっくりだー」
「忍ちゃんに声がそっくり」
みんなの言葉を聞いた忍が口を開く。
「そんなに似ていますかねー」
『そっくりだよ』
「わっ」
みんなにそう言われて忍がびっくりする。
「その子が忍ちゃんだねー。よろしくー」
「よ、よろしくお願いします」
忍は声を荒げながらそう返事をした。
「一体どうしたのー?」
「気にしなくていいわよ。いつものことだから」
「金髪金髪金髪金髪」
「気にしなくていいの?」
「いいの」
「あ、そうだ。さっきそこの女の子が気になることを言っていたんだけどー」
「私?」
「さっき、『ついにシノにも現れたのね』って言っていたけどどういう意味―」
「このエトワリアではなぜか声がそっくりな子たちがいるの」
「そういえばミッキちゃんときららちゃんの声もそっくりだったようなー
「ん、ミッキてミキのことですか?ミキと声がそっくりなのはツバサとエナの二人ですよ?」
「違いますよカレン。そのみきちゃん。直樹美紀ちゃんのことではなく栄依子ちゃんの妹の十倉光希ちゃんのことですよ」
「オー、エイコに妹がいたデスかー」
「はい、最近召喚されたんですよ」
「それから、召喚の館にいる花名ちゃんはフルーツタルトのニナちゃんと声がそっくりだしクレアちゃんはスティーレの苺香ちゃんと声がそっくりなのよ。もちろん、ここにいる皆に声がそっくりな人たちもいるの」
「このエトワリアには結構声がそっくりな人がいるんだねー」
私たちはそれからほかにもいろいろな話をした。
それから少し経ったある日のこと。商店街を歩いていると突然後ろから誰かに目を覆われた。
「えへへ、誰ですかー?」
妹の忍によく似た声だった。でも、よく似ているだけで忍ではない。
「その声は光ちゃんね」
「わーびっくりー。これでもいっぱい練習したのにー」
「そりゃー分かるわよ。だって、私と忍は姉妹だもの。いくら、あんたの声が忍とそっくりでも聞き間違えるなんてあり得ないわ」
「さすが姉妹だねー」
「それで用はこれだけ?」
「違うよー。勇さんにこれを持ってきたのー」
そう言って彼女が鞄から取り出したのは怪しい色をした液体だった。
「な、なによそれ……」
「何って栄養満点ジュースだよー」
「栄養満点ジュース?すごくまずそうなんだけど」
「そうだと思うよー」
「どういうことよっ」
「だって、体によさそうなものを色々入れたからー」
「何考えているのよっ」
「体にいいのはおいしくないものだよー」
光ちゃんは笑顔でそう言ってきた。目で飲んでと訴えてくる。私は覚悟を決めてそれを受け取って飲んでみる。
「うぐっ」
す、すごくまずい。見た目通りものすごくまずかったけど頑張って飲み込んだ。
「はーはー、なんてもの飲ませてくれたのよ」
「え?勇さんはモデルをやっているんでしょー?」
「ええ、そうよ」
「モデルなら体調管理も立派な仕事だと思うから勇さんの健康のために作ったんだよー」
「余計なお世話よ」
二度と飲むもんか。私はそう思った。
そう思ったのだけど……。
「いつもより調子がいいわね」
翌朝私はいつもよりもすっきりと目覚めることができたし、体の調子もいつもよりもいい気がする。考えられる原因といえば……。
「あのジュースよね」
体によさそうなものを色々入れたといっていたし効果があったということなのだろう。
「この分ならまた飲んでもいいかもしれないわね」
そう小さく呟いていると後ろから声をかけられた。
「勇さんだー」
声の主は光ちゃんだった。
「体の調子はどうー?」
「あのジュースのおかげなのかしら。いつもよりもいいわ」
「それはよかったよー。モデルさんは体調管理が大事だからねー。というわけではい」
光ちゃんはそう言って昨日とは違う色のジュースを手渡してきた。相変わらずすごい色ね。でも、これを飲んで体調がよくなるのなら……。
「えいっ」
私はそう言ってそのジュースを飲んだ。
「うっ」
相変わらずひどい味がした。
「味はどうー」
「すごくまずいわよ」
「体にいいのはおいしくないものだからねー」
次の日、やっぱり私の体調は良かった。
それから、私は光ちゃんが作る栄養満点ジュースを飲むようになった。相変わらずすごくまずいけど慣れれば我慢できないことはない。
そんな日々が続いたある日。
「あら、今日はいないわね」
今日も光ちゃんが作った栄養満点ジュースを飲もうといつも光ちゃんと出会う場所に来たのだけれど光ちゃんはいなかった。
「一体どうしたのかしら?」
私は小さくそう呟きながらとりあえず光ちゃんと同じ世界のクリエメイトなら何か知っているのではないかと思って張りぼて三つ葉館に向かうことにした。
「え?お姉ちゃんがいない」
「ええ、いつもいるところにいないから何か知らないかと思って」
「お姉ちゃんなら今日は朝早くに出かけて行ったけど……」
そう言いながら照ちゃんは考え込む。
「あっ」
「何か思い出したの?」
「そういえば体によさそうなものの情報を得るためにコルクのところに行っていたわ」
「コルクちゃんのところ」
「ええ、そこに行けば何かわかるかもしれないわ」
「そうね、そこに行ってみましょうか」
コルクちゃんの店で聞いたところによると光ちゃんはスタイル維持に効果がある薬草の場所を聞いてきたらしかった。私たちもその薬草の場所を聞いて急いでそこに向かうことにした。
「ここがその薬草があるという山ね」
「ここにお姉ちゃんが……」
私たちは光ちゃんを探すために山に入った。
「はーはー結構きついわね」
照ちゃんはあまり体力がないらしく辛そうに山を登っていた。
「大丈夫?照ちゃん」
「大……丈……夫じゃな……いけど。お姉ちゃん……を探すから……」
そう言って照ちゃんは歩き出した。休憩をはさみながら山を登っているとたくさんの魔物に囲まれている光ちゃんを見つけた。
「光ちゃん」
「お姉ちゃん」
「照ちゃん行くわよ」
「はい。あいた」
私たちは魔物と戦おうとするも照ちゃんが転んでしまった。
「照ちゃんっ!」
きっと山登りの疲労のせいだ。
「まずいわね……」
私ひとりじゃあ子の魔物の数を相手にすることはできない。そう思っているとどこかからか声が響いた。
「そおい」
そんな声とともにエネルギー団が放たれて魔物の一体に命中した。
「はぐべびほぽ!!」
魔物は断末魔を言って消滅した。
「カレンちゃん」
そこにいたのはカレンちゃんだった。
「コルクからイサミたちがこの山に登ったと聞いて助けにキマシター」
「私もいますよー」
そう言って忍が現れる
「わたくしもいますわ」
そう言って葉子ちゃんが現れる。
『私も私もー』
そう言いながら私の世界のクリエメイトたちと照ちゃんの世界のクリエメイトたちが現れた。
「みんな……」
この人数なら魔物の群れにも対抗できる。私たちは魔物と戦い始めた。
「ならば、火刑だ。喰らえー」
「はぶべびほぽ!!」
「それはわたくしのクーポン券ですわよ。返しなさいっ」
「はぐべびほぽ!!」「はぐべびほぽ!!」「はぐべびほぽ!!」
「そろそろ現実を見て」
「はぐべびほぽ!!」「はぐべびほぽ!!」「はぐべびほぽ!!」
「なぜか力がわいてきます。とりゃー」
「はぐべびほぽ!!」
「お正月にはこれよねー」
「はぐべびほぽ!!」「はぐべびほぽ!!」「はぐべびほぽ!!」
私たち全員の力で魔物たちをすべて倒すことに成功した。
「あ、照ちゃんに勇さん。それからみんな助けに来てくれてありが……」
私は光ちゃんに抱き着く。
「勇さん……」
「光ちゃ……光。すごく心配したんだからね。今度こういうことをするときはちゃんと私や照ちゃんに相談しなさい。分かった」
私は強く光にそう言う。
「うん、わかった。ごめんなさい」
そうして私たちは光の救出に成功した。
「ねーねー勇さん」
「なによ」
「さっきの勇さんすごくかっこよかったよ。お姉ちゃんがいたらこんな感じなのかなと思っちゃったー。私は忍ちゃんに声がそっくりだしお姉ちゃんって呼んでみてもいいー?」
「何言っているのよ。ダメに決まっているでしょー」
「ええー、いいでしょーお姉ちゃーん」
「ダメったらダメ」
私は光とそんな会話をしながら帰ったのだった。
というわけで投稿しました。
きららファンタジアのサービス終了が凄くショックでしばらくssを描いていませんでしたが、きららファンタジアが大好きできららファンタジアでまだまだssを描きたいと思い久しぶりに投稿しました。
きららファンタジアでもっとやってほしかったのと姉たちの交流が続いているといいなと思ったのできんいろモザイクの勇姉と勇姉の妹、忍と声が同じ三者三葉の光を絡ませてみました。
おお、久しぶりですね。
光も忍も天然でやらかすタイプなので勇とは相性がいいのかもしれませんね。
サービス終了したってssはいくら書いてもいいわけですから、書きたくなったらまた投稿してください。
コメ返信です。
>>12
声優ネタで思いついた組み合わせなのでそう言ってもらえてうれしいです。これから投稿します。
「何でここにいるのよー」
私は思わずそう叫んでしまった。
「え、なんでって?私がここにいたらおかしいかなー?」
「おかしいわよ!だってここは妹の集まりじゃない」
なぜか、私の姉葉山光は妹の集まりに参加してきた。
「だって、私は勇お姉ちゃんの妹だもん」
その言葉を聞いて思い出す。お姉ちゃんは勇さんの妹である忍と声がそっくりだった。それがきっかけで勇さんとお姉ちゃんは仲良くなり勇さんのことをお姉ちゃんと呼ぶようになったことを。
「お姉ちゃんと勇さんに血のつながりはないでしょ」
「血のつながりがなくちゃダメなのー?それならなんであの二人はここにいるのー?」
お姉ちゃんはそう言ってなるちゃんとイノちゃんを指さした。そうだったこの二人は血のつながりがないけど姉と呼ぶ相手がいてここに入っていたんだった。
「だから、私がここにいても問題ないはずだよー」
「大ありよ」
どうにかお姉ちゃんを説得できないか考えていると忍ちゃんが近づいてきた。忍ちゃんは勇さんの妹である。自分の姉の妹を名乗るお姉ちゃんに対して何か言ってくれるのかしら?
「光お姉ちゃーん」
そう言って忍ちゃんはお姉ちゃんに抱き着いた。
「なんでよ」
「なんでってお姉ちゃんの妹なら私にとっても姉妹です。光お姉ちゃんは私よりも年上なのでお姉ちゃんになります」
「それならてるちゃんも勇お姉ちゃんや忍ちゃんの姉妹になるねー」
「なりますねー」
二人はそんな会話をしている。
「あ、でも私と照ちゃんは高三ですね。この場合どっちが妹になるんですかね」
「誕生日が早い方じゃないかなー?てるちゃんは十二月生まれだけどしのぶちゃんは?」
「六月生まれです」
「それならてるちゃんはしのぶちゃんの妹になるねー」
「なりますねー。さあ、私の胸に飛び込んできてください」
忍ちゃんは手を広げそう言ってきた。
『わくわく』
二人は期待に満ちた眼差しで私を見てくる。いったいどうすればいいのか考える。ただ、お姉ちゃんに妹の集まりから出て行ってほしいだけなのに忍ちゃんもお姉ちゃんの妹になるなんて……。妹?私はあることを思いつく。それを実行させるために口を開く。
「し、忍お姉ちゃん……」
私は忍ちゃんにそう言った。
「やったー、これで照ちゃんと私たちは姉妹です」
「そうだねー」
そう言いながらお姉ちゃんと忍ちゃんが私に抱き着いてきた。
私は思いついたことを口に出す。
「ところで私たちは何人姉妹になるのかしら?」
「四人姉妹ですよねー」
「そうね、長女が勇さん、次女がお姉ちゃん、三女が忍ちゃん。そして、私が四女ということになるわよね」
「なるねー」
「やっぱり四姉妹なら人数を均等にするために上二人が姉組でした二人が妹組になるのがいいんじゃないかしら?」
私はお姉ちゃんにそう聞いてみる。
「!?」
お姉ちゃんはびっくりした表情になる。
「忍ちゃ……忍お姉ちゃんは私が言ったことどう思う?」
「確かに私たちは四姉妹ということになりますし妹が二人いる光お姉ちゃんがここにいることはおかしい気がしますね」
忍ちゃんも私の言うことに同意した。
「そっか、そうだね。四姉妹の次女がここにいるのはおかしいかもしれないね。じゃあ、私帰るね」
お姉ちゃんはそう言って帰って行った。
「はーー」
私は盛大にため息をつく。お姉ちゃんのことはお姉ちゃんだから好きではあるけれどいくらエトワリアで姉ができたからと言って妹の集まりにいてほしくない。
「なんか疲れたから今日は私も変えることにするわ」
私はそう言って今日のところは帰ることにした。
「……ちゃ……ん」
「ん?何かしら?」
家に向かって歩いていると誰かに呼ばれた気がしたので振り返る。
「忍ちゃん?」
そこにいたのは忍ちゃんだった。
「照ちゃんは私の妹ですから、送ってあげようと思いまして」
忍ちゃんはそう言ってきた。
「余計なお世話よ」
私はそう言って歩く速度を強めると忍ちゃんも歩く速度を強くする。
「ついてこないでよ」
「いいえついていきます。だって、照ちゃんは私の妹ですから。だから、照ちゃんも私のことをお姉ちゃんと呼んでくださいね」
「呼ばないわよ」
私はそんな会話をしながら家に帰るのだった。
というわけで投稿しました。
今回は光が妹の集まりに行くというのが思いつきましたので描いてみました。ちなみに私のエトワリアではイノ先輩はムギのことをお姉さまと呼んでいるのでイノ先輩も妹の集まりにいるという設定です。だから、ムギも姉の集まりにいます。
拝読しました! 声優ネタたすかる。
お姉ちゃん同士の絡みって、そういえば例のイベント以外ではあまりフィーチャーされてなかったかも。特に、勇さんと光さんのコンビはかなり新鮮です。
なんかナチュラルに勇さんのことを姉として慕う光さんに笑っちゃった。健康になるとはいえ、あのドリンクをニコニコ顔で勧めてくる辺り忍ちゃん並の鬼畜妹ですね...。
ムギちゃんとイノ先輩 (地) 然り、ヒバリさんとりーさん然り、後天性の姉妹関係はなかなかクるものがあります。家族の形はかくも多様なものなのか...
あと、忍さんはもっとアリスさんを構ってあg (ry
>>19
コメントが来ていることに気付きませんでしたすみません。
きららファンタジアで声優ネタは増えてほしいので助かるといってもらえてうれしいです。自分も義姉妹は結構好きです。
「はー」
私は小さくため息をつく。
「困ったわね」
そう小さく呟いていると背後から声をかけられる。
「勇お姉ちゃん。いったい何が困ったの?」
振り返るとそこにいたのは光と照だった。
「それで一体どうしたのー」
「実は今度モデルの仕事があるのだけれどスタッフの何人かが風邪をひいてしまったらしくて人手不足なのよ」
「それは困ったねー」
「そうね、少し困っているの」
「あ、そうだー」
光は何かを思いついたようだった。
「「「こんにちはー」」」
「君たちが手伝いをしてくれるという人たちだね。よろしく頼むよ」
「「「分かりました」」」
光が思いついたアイデアはモデルの仕事の手伝いをするというものだった。忍、光、照の三人がお手伝いとして同行することになった。ちなみにほかのメンバーは用事があっていくことができなかった。綾ちゃんは、
『い、勇さんのモデルの手伝いに行くだなんて……。う、うらやましすぎるわ』
と、言っていた。
「それじゃー馬車に乗るわよ」
「「「はーい」」」
私たち四人は馬車に乗り込む。
「勇お姉ちゃんや忍ちゃんと旅行に行くのは初めてだから楽しみだなー」
「そうですね。光お姉ちゃんや照ちゃんとの初めての旅行楽しみです」
「ちょっとお姉ちゃんたち、い……勇お姉ちゃんの仕事の手伝いだということ忘れてるでしょ」
「そうよ。私の仕事の手伝いだということを忘れてもらっては困るわ」
「「ごめんなさい」」
私たちは馬車のの中でそんな会話をしながら目的地に到着するのを待った。
馬車に揺られること数時間、私たちはようやく目的に着いた。
「ここが私たちが止まる旅館みたいね」
「わー。すごーい。おっきー」
「とても大きいわね」
「さっそく入りましょう」
「待ちなさい、まずは荷物を入れるのが先よ」
「あっ、そうでした」
「まったく、私の手伝いに来たということを忘れないでほしいわ」
私たちは撮影のための荷物を旅館に運びだした。今回の撮影は旅館を使うことになっているからだ。
「それじゃー撮影を始めます」
「分かったわ」
私は用意された服に着替えるとスタッフが指定するポーズをとって写真に撮られる。OKが出ると別の服に着替えてまた写真に撮られる。それを何度も繰り返す。
「ありがとー、いい写真が撮れたよー」
スタッフが満足する写真が撮れたようだった。
「ふーさすがに疲れたわね」
「お疲れさまー。これ飲んでー」
「ありがとう。いただくわ」
私はよく見ずにその飲み物を飲んでしまう。
「うっ」
ひどい味がした。
「モデルの仕事で疲れた勇お姉ちゃんのために疲労回復によさそうなものを色々入れてみたよー」
光は笑顔でそう言った。私のためにやったことだから私は怒ることもできずにその飲み物を何とか飲み干した。
「ひどい味だったわ」
周りを見てみると光はスタッフたちにもさっきの飲み物を渡していた。慣れている私は平気になってきたけどスタッフさんたちはそうではないので地獄絵図が広がっていた。
「あの子のああいうところはどうにかならないのかしら」
「私も本当にそう思うわ……」
「そうですね。私も光お姉ちゃんの飲み物を飲んだことありますけど本当にまずかったです」
私たち三人は地獄絵図を見ながらそんな会話をするのだった。
「あ、そうそう。あんたたちにいいお知らせがるわよ」
夕食を食べ終え、温泉にも入って後は寝るだけとなった時間、私は妹たちにそう言う。
「いいお知らせって何ですか?」
「モデルの撮影が予定よりも早く進んでいるから明日の午後は自由時間で遊ぶことができるわ」
「ほんとですか」
「やったー、みんなで遊ぶの楽しみー」
「どこに行きましょうか」
「近くに海があるから、そこに行くのがいいと思うなー」
「海ですか。いいですね」
私の言葉を聞いて盛り上がる忍と光。
「明日も早いんだから。早く寝なさい」
私は会話が弾んでいる二人にそう告げてから眠りについた。
翌日、モデルの仕事が終わり自由時間になったので私たちは海に行っていた。夏の海だから私たち以外にもそれなりに人がいた。何をして遊ぼうか考えていると、
「やぁっ」
「それっ」
聞き覚えのあるような声がした。
「いったい誰かしら?」
声のする方向に向かってみるとそこには、
「ヒバリちゃんっ」
「はい、りーさん」
「はるかっお願い」
「任せて、かなた」
ビーチバレーをしているゆうりちゃん、ヒバリちゃん、はるかちゃん、かなたちゃんがいた。
「あ、勇さんと忍ちゃん、光さん、照ちゃん」
私たちに気付いたはるかちゃんが声をかけてきた。
「こんなところで会うなんて奇遇ですね。どうしてここに」
「私はモデルの仕事でここに来たの。この子たちは風邪を引いたスタッフの代わりの手伝いよ。モデルの仕事が終わって自由時間になったから遊ぶことにしたの。そっちは?」
「私たちは温泉巡りをしているんです。それで海が近くにあったのでビーチバレーをしているんです」
「そうなのね、それにしても……」
私はゆうりちゃんとヒバリちゃんを見る。
「ゆうりちゃんとヒバリちゃんがビーチバレーをしているのは珍しいわね」
「大空さんたちがビーチバレーをしているのを見てあたしたちもやってみたくなったんです」
「ええ、ヒバリちゃんと一緒にするビーチバレーをするのは楽しいわ」
「あ、そうだ勇さんたちもやってみます?」
「いいの」
「やろー、やろー」
「やってみましょう」
「運動は苦手だけどお姉ちゃんたちがやるなら……」
私たちもはるかちゃんたちと一緒にビーチバレーをすることにした。その前に気になっていることを聞くことにした。
「それで、万年さんはビーチバレーをしないのかしら」
「いやー、私は別にいいです。仲が良いペアを引き離したくはないので……。私は審判をやります」
それから、私たちもはるかちゃんたちと一緒にビーチバレーを始めた。
「忍、任せたわよ」
「はいっ。お姉ちゃん」
「ヒバリちゃん、お願い」
「ええ、分かっています」
「お姉ちゃんっ」
「分かったー」
「はるか、行って」
「任せて」
私たちは素人なのでハンデをもらったのだけれど彼女たちは経験者だけあってそれでも勝つことができなかった。
「ふー疲れたわね」
「疲れましたー」
「疲れたねー」
「疲れたわね」
ビーチバレーが終わり私たちはそう呟きながら浜辺に座る。
「そういえば……」
休憩をしていると不意にはるかちゃんが呟いた。
「いったい、どうしたのかしら?」
「いえ、忍ちゃんと光さんは声がそっくりだなと思って」
「うん、そうなんだよー。私と忍ちゃんは声がそっくりなのー。それがきっかけで勇お姉ちゃんと仲良くなったんだよー」
「このエトワリアにはなぜか声がそっくりな人がいるわよね。ここにいるメンバーだとりーさんと京塚さんも声がそっくりだし」
「ヒバリちゃんだってはゆちゃんや花和ちゃんと声がそっくりよ」
「万年さんはシャロちゃんと声がそっくりですね」
「声がそっくりといえばー、私なぜか照ちゃんと水葉ちゃんの声がそっくりだと思ったんだけどー、でも別にそっくりじゃなかったんだよねー。なんで、私照ちゃんと水葉ちゃんの声がそっくりだと思ったんだろー。ほかのみんなもなぜかそっくりだと思ったことがあるみたいだしー。不思議だねー」
『えっ?』
声について話していると光がそんなことを言ってきた。
「声についての話はやめにしないかしら」
「そうですね、やめにしましょう」
「そうね、やめた方がいいかもしれないわね」
少し怖くなってきたので声についての話をやめることにした。
モデルの仕事を終えた私はみんなと一緒に里に帰ることになった。その帰り道。
「みんなで遊びに行くの楽しかったねー」
「そうですね」
「ちょっと、遊びに行ったんじゃなくて私の仕事の手伝いでしょーが」
「でも、自由時間に遊ぶのは楽しかったよー」
「そうですね、今回は四人だけでしたけど私の友達と照ちゃんの友達皆でどこかに遊びに行きたいですね」
「あ、私も遊びに行きたいー」
「そうね、双葉や葉子様、西山さんたちや忍お姉ちゃんの友達皆とどこかに遊びに行きたいわね」
「そうね、それじゃあ今度はほかのみんなで旅行に行ってみようかした」
「「「うん」」」
私たちは馬車の中でそんな会話をしながら里に向かうのだった。
というわけで投稿しました。
大宮姉妹と葉山姉妹が仲良くなったのでこの四人だけでどこかに遊びに行ってほしいと思ったので今回のssを描いてみました。夏なので夏の要素を入れてみました。
拝読しました! やはりひどい味だった光さんのドリンク...
今回も声ネタ多めでにやりとしてました。そのうちみらちゃんとミカンさんが揃って現れたりしそう (高柳さん推し)
馬車を使った優雅な移動時間、自由時間の話を聞いて夜なのに盛り上がっちゃう修学旅行あるある的な時間、いつかの温泉イベントを思わせるメンバーとともにビーチバレー。とてもほのぼのしていて、一方で経験していないはずなのに懐かしさすら憶えるこの感覚。なんというか、いいですね...
コメ返信です。
>>30
とてもほのぼのしているといってもらえてうれしいです。すみませんが高柳さんキャラを出すかどうかはまだ分かりません、ですが、検討してみようと思います。
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