[Attention!]
この作品は『星屑テレパス』を題材としたSSです。
あくまで上記原作とは一切無関係な所謂二次創作 (或は三次創作) です。
創作の関係上、大いに独自設定 ・ 捏造 ・ 原作を逸脱した点が存在します。
原作1巻〜2巻範囲の内容を未読の方は、ネタバレにご注意ください。
また、登場人物 (特に海果ちゃん) の性格や言動については、原作との整合性を必ずしも保証しません。正しいキャラ像を掴みたい方は、原作漫画をお読みください。
書き溜めありです。と言うより、既に最後まで完成しています。
最後に、執筆者は宇宙語使いではありません。エスペラントの心得も無く、言語学を学修したことも無いので、言語関連のネタは盛り込めません。
以上の点を了承してくださる方は、どうかお付き合いください。
[学校にて]
海果 「...」 ジーッ
ユウ 「そーれ! おでこぱしー」 ピタッ
女子生徒A 「ひゃっ!? な、何!?」
海果 「...」 ジトー
ユウ 「おでこぱしーだよ。気持ちがもっと伝わるの」 ポワポワ
女子生徒A 「何を言って...ほわぁぁなにこれなにこれぇ!!」
海果 「...」 ジェラッ
ユウ 「えへへ。今日も頑張ろうね」
女子生徒A 「う、うん... よろしく///」 プシュー
海果 「...」
ユウ 「うーみかっ」 ヒョコッ
海果 「...明内さんなんて知らない」 プイッ
ユウ 「が、がーん...」
海果 「ふんっ」 トテトテ
ユウ 「あっ、待って海果...」
ユウ 「... わたし、何か悪いことしたかなぁ?」
女子生徒B 「おはようございまーす」 ガラッ
ユウ 「あっ、ボナヴー!! おでここっつんこー!」 コツン
女子生徒B 「ふぇぇぇっ!?///」
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海果 「...」
海果 「わたし、何してるんだろ」 ハァ
海果 「別に、明内さんが誰と仲良くしようと明内さんの勝手なのに。それに、おでこぱしーは明内さんのコミュニケーション手段の1つに過ぎないのに」
海果 「なのに... はぁ...」
海果 「...」 トボトボ
海果 「... 明内さん、楽しそうに見えた」
ユウ (回想) 『そーれ! おでこぱしー』
海果 「...」
ユウ (回想) 『おでこぱしーだよ。気持ちがもっと伝わるの』
海果 「...」
ユウ (回想) 『えへへ。今日も頑張ろうね』
海果 「...」 モヤッ
海果 「なんだろう。もやもやする。嫌な感じ」
海果 「顔洗ってこよう。それでスッキリしよう」
遥乃 (あれは... 海果ちゃん? どうしたんでしょうか、あんなに落ち込んで)
遥乃 (少し、様子を見てみましょう。こっそり、ばれないように...) コソコソ
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海果 「ふぅ。思いの外冷たかった。でも、目覚ましには丁度いいや」
海果 「冷静になってみたら、別に明内さんが悪いことをしているとか、そういわけではないんだし。気にしすぎるのも良くないよね」
海果 「よいしょっと...」 ガラッ
ユウ 「あ、海果! ボナヴー!!」
海果 「ま、まてぃv...」 チラッ
ユウ 「?」 コツンッ
女子生徒C 「///」 コツンッ
海果 「」
ユウ 「あれ? 海果固まっちゃった。大丈夫?」
海果 (あ、やっぱ無理だ。わたし耐えられない)
ユウ 「おーい、海果ー?」
海果 「...」 スタスタ
ユウ 「う、海果? ちょっと待ってよ... 行っちゃった」
ユウ 「...」
シーーン
ユウ 「なんか、ちょっと、寂しいな」 シュン
女子生徒C (さっきからユウさんの感情がダイレクトで伝わってきて脳がパンクしそうよ)
海果 「...」 スタスタ... ピタッ
海果 「わたし、どうして、あんなこと...」 ウルッ
海果 (明内さんのこと無視しちゃった。胸が痛いよ) グスッ
海果 「ごめんね、明内さん。酷いことしちゃった」 ポロポロ
海果 (謝らなきゃ。早く、明内さんに謝らなきゃ) ポロポロ
海果 (でも、怖い。明内さんに会うのが、何故か怖い) ポロポロ
海果 (わたし、臆病だ。ひとりだとすんなり言えるのにな) ポロポロ
遥乃 「...」 ジーッ
遥乃 「海果ちゃん...」
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海果 (明内さんにとって、わたしはどんな存在なんだろう)
海果 (明内さんは誰とでも話せそうなイメージだから、わたしなんか取るに足らない存在なのかも)
海果 (はぁ。ついついネガティヴに考えちゃうところ、わたしの悪い癖だよね。明内さんはそういう人じゃないのに)
海果 (でも... 明内さんは、今もクラスの誰かにおでこぱしーしてるのかな)
ユウ (想像) 『いぇーい! おでこぱしーいぇーい!!』 コツンッ
女子生徒G (想像) 『な、何してますの!?///』
女子生徒DEF (想像) 『ほにゃぁぁん///』
海果 「...何でだろう。明内さんのそういう姿を考えるだけで、苦しい...」
遥乃 「わたしが思うにそれは、嫉妬なのではないでしょうか」
海果 「!?」 クルッ
海果 「た、宝木さん...」
遥乃 「ごめんなさい海果ちゃん、海果ちゃんとユウちゃんのやりとり聞いちゃいました」 ペコリ
海果 「そ... そんな、頭を下げられるようなことじゃないよ」 アセアセ
遥乃 「どうもありがとうございます。...それでですね」
海果 「...」
遥乃 「一部始終を見ていたというわけでもありませんし、断定することは良くないかもしれませんが」
遥乃 「きっと、海果ちゃんは嫉妬しているんです。ユウちゃんが色んな人と仲良くしてるのを見て、嫉妬してるんです」
海果 「嫉妬...」
遥乃 「はっきり言って、どうするのが一番いい解決法なのかは、わたしには分かりません。ただ、海果ちゃんがずっともやもや悩み続けるのを見ていたくなかったから」
海果 「...」
遥乃 「ごめんなさい。今のわたしにできることは、きっとこれだけです」
海果 「... 宝木さん」
遥乃 「お役に立てず、何とお詫びしたらいいか...」 シュン
海果 「ありがとう」
遥乃 「... え?」
海果 「この心のもやもやの正体が、やっとわかった。わたし、自分のことすらちゃんと理解してなかったんだなって」
遥乃 「海果ちゃん...」
海果 「宝木さん。わたし、一人だったら答えを出せないでいたと思う。だから、宝木さんのお陰だよ」
遥乃 「...! はい!!」
海果 「わたし、頑張ってみる。それじゃあね」 トテトテ
遥乃 「海果ちゃん!? 頑張るのはいいですけど、もうすぐ授業始まりますよ!?」
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[授業後]
海果 「なんとか遅刻せずに済んでよかった」
海果 (でも、なんだかなぁ。明内さんとの間に、距離を感じる。物理的というより、概念的な)
海果 (たぶん、わたしが壁を勝手に作ってるだけ。仮初の脆い壁が、それでも無駄に高くそびえ立っている)
海果 (...) チラッ
ユウ 『はわわ... わたし、どうしてこんなに囲まれてるのぉ!?』
女子生徒A 『わたし、明内ちゃんのこと誤解してたみたい』
女子生徒B 『今までちゃんと話せてなかった分、これからはいっぱい仲良くしようね』
ユウ 『あっはは... 急に人気者になっちゃいましたねぇ』
女子生徒C 『ユウさんユウさん///』 ギュー
女子生徒G 『ユウさんはわたくしのものでしてよ!』 ギュー
ユウ 『!?』
女子生徒D 『お、気を付けろよ明内。そいつら割とガチだから』
ユウ 『ガチ!? ガチってどういう意味でのガチなの!?』
女子生徒E 『油断してると... ズドンだね』
ユウ 『ズドン!?』
女子生徒F 『あるいは流れに身を任せるのもまた一興、かもね』
ユウ 『』
海果 (明内さんのまわり、すごいことになってる。... 色んな意味で)
海果 (ねぇ、明内さん。その視線のほんのちょっとの一欠片でもいいから、わたしにも向けてほしいな)
海果 (... 高望み、か)
ユウ (... 海果、こっちを全然見てくれない。寂しいよ)
ユウ (海果...。わたし、やっぱり駄目な子なのかな...?) ウルッ
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海果 「... 話しかけられなかった」
海果 「というか、あれは無理。明内さんに辿り着く前にわたしが力尽きそう」
海果 (... なんて、都合のいい言い訳をいつも探している)
海果 (明内さんのコミュニケーションは、わたしには絶対真似できない。それは、おでこで気持ちを読み取れないことだけが理由じゃない)
海果 (たとえわたしが明内さんと同じ星から来た宇宙人だったとしても、いつまでも自分を曝け出すことすらできないでいるだろう)
海果 (わたしは、前に進めない。進むのが怖いんだ)
海果 (『怖い』という感情を言い訳にして、勝手に枷を付けているんだ)
海果 (それは、わかってる。痛いほどに、わかってる)
海果 (それなのに、それでも、わたしは...)
海果 「はぁ...。わたし、ほんとダメダメだなぁ」 ハァ
??? 「んあ? 何してんのさ会長」
海果 「ひぃっ!? ...って、雷門さん?」
瞬 「そうだが? で、何してんのさ。こんなとこで」
海果 「えーと... あ、明内さんと色々あって... どうしても、気まずくて」
瞬 「何だいそりゃ、あんたらしくもない。さっさと仲直りすればいいんじゃねぇの?」
海果 「そ、そうだよね... そうするしか、ないよね...」
海果 「...わたし、嫌われてないかな...? そんなの嫌だよ...うわぁぁん」 ポロポロ
瞬 「うわぁ!? お、落ち着け会長!!」
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瞬 「... で、あの電波ダンゴと一悶着あった風な感じを醸し出してるわけか」
海果 「あ、あった風って...」
瞬 「あ? 何か違うこと言ったか? だってお前ら、大した喧嘩してないじゃん」
海果 「だ、だって...」
瞬 「だってじゃねぇよ。私と親父の喧嘩の方が数十倍は修羅場だっつうの。300ポンド賭けても良いぜ」
海果 「ぽ、ポンド...?」
瞬 「ま、そういうことさ。私に相談する暇があったら、さっさとユウと仲直りしてこい!」
海果 「...雷門さん、今、明内さんのこと...」
瞬 「!! で、電ダとっ!! 仲直りしてこい!! さっさと行く!!」 グイグイ
海果 「ひゃぁぁ、押さないでぇ」
瞬 「...会長。アンタらの関係性はさ、まだ全然壊れちゃいないんだ。だから、思いの丈をぶつけて来ればそれでいい」
海果 「...うん」
瞬 「行ってきな。乗りかかった舟だし、一応後で顛末聞かせてくれな」
海果 「わかった。行ってきます」 タタタ...
瞬 「...全く、変なところで真面目なんだから」
瞬 「別にただの冗談半分だったんだから、適当に躱してくれればよかったのにさ」
遥乃 「それが海果ちゃんの良さなんですよ」
瞬 「うぉっ!? きゅ、急に現れるなよ」
遥乃 「でも、瞬ちゃんも優しいですね」
瞬 「はぁ? あんな丸投げ同然な返しをした私が?」
遥乃 「ふふっ。わたしには適切なアドバイスをしてあげていたように見えましたけどね。そこが瞬ちゃんの良いところだと、わたしは思います」
瞬 「買い被り過ぎ。私はそんな大物じゃないよ」
遥乃 「もう、素直じゃないんですから」 クスッ
瞬 「わ、笑うなぁっ!!」
遥乃 「... それに。わたし、大袈裟なことを言ったなんて思ってませんよ。だって、わたしには何ら答えを出せませんでしたから」
瞬 「いやあんたの事情は知らんが」
瞬 「... まぁ、効果的な解法は、時に一番シンプルなものだってことに尽きるよ」
遥乃 「全く、その通りです」
瞬 「...会長、うまくやれよ」
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海果 「はぁ、はぁ」 ダダダ
海果 (そうだ。元はと言えば、わたしが作った火種なんだ)
海果 (わたしが意地張っててどうするんだ)
海果 (明内さんに冷たくしたのがわたしなら、温かくするべきなのもわたしなんだ)
海果 (今、行かなきゃ。そうじゃなきゃ)
海果 「そうじゃなきゃ、わたしはきっと」 ダダダ
海果 「ずっと後悔する」 ダダダ
----------
ユウ 「どぉして... 海果、どぉしてわたしのこと無視するの...」 ウルッ
海果 「あ、明内さん...」 ゼェゼェ
ユウ 「海果!」 クルッ
海果 「あ、あのね、その...」 アセアセ
ユウ 「わたし」
海果 「! ...」
ユウ 「わたし、海果が嫌だと思ってることがあるなら直すし、海果がしてほしいことがあるならできるだけ頑張るよ。だから、教えてほしいんだ」
ユウ 「海果がわたしを避けてる理由」
海果 「...うん。ずっとこのままじゃいけないもんね。話すよ」
ユウ 「えーと、つまり...」
ユウ 「『わたしがクラスの皆におでこぱしーしまくってたせいで海果がすねて、気まずさを引きずったまま話しかけられずにいた』...こういうこと?」
海果 「...ごめんね、そうなの」
ユウ 「えぇー!? それが理由!? そんなのが!?」
海果 「そ、そんなのって何さ!? わたし、すっごくもやもやしたんだからね!!」
ユウ 「え、どうして?」
海果 「...えぇと、それは...」 モジモジ
ユウ (あれ? 何だろう、この気持ち。海果がもじもじしてるのを見てると...)
海果 「...えいっ」 コツンッ
ユウ 「う、海果!?」
海果 「...おでこぱしー。こうすれば、気持ちがもっと伝わるんだよね?」
ユウ 「海果...」
海果 「多分こういうときって、ちゃんと言葉にした方がいいことは理解してる。わたしも本当はそうするつもりだった」
海果 「でも、わたしは口下手で言いたいことも結局纏まらなかったから。だから、この方法にしたんだ」
ユウ 「...」
海果 「これは、明内さんにしかできない方法。おでこで気持ちを汲み取れる、明内さんにだからこそできる方法なんだよ」
ユウ (感じる。海果の抱えていた気持ちが、直接わたしに流れ込んでくる)
ユウ (おでこから伝わる熱と、溢れんばかりの感情が、わたしを包み込んでいく)
ユウ 「... うん、届いてるよ。ちょっと胸焼けしそうなくらい、いっぱい」
----------
ユウ 「そっか。海果、やきもち焼いてたんだ。かわいい」
海果 「か、かわっ!?///」 カァァァ
ユウ 「でも、それだとわたしが原因作ったことになるよね。ごm...」
海果 「明内さん、今日は本当にごめんなさい!」 ペコリ
ユウ 「ふぇっ!? ど、どうしてそんな食い気味に?」
海果 「決めてたの。一番最初に、謝ろうって」
海果 「結局うまく言葉にならなくておでこぱしーにしちゃったけど、やっぱり言葉にしなきゃって思ったから」
ユウ 「... 大丈夫。海果の気持ちは充分伝わったし、わたしはもう気にしてないよ。こうやってまた仲良くできるんだから」
ユウ 「それに、そういうことならわたしも謝らなきゃ。元々、わたしが海果の気持ちも理解せずにおでこぱしーしまくっちゃったのが原因なんだから」
海果 「あ、べ、別にそれは、明内さんなりのコミュニケーション手段だし...」
ユウ 「それで海果が悲しむのなら、ちょっと考えないといけないと思う」
海果 「... 明内さん...」
ユウ 「ほんとはね。わたし、知らなかったんだ。海果が、わたしのことをそんなに特別に想ってくれてたなんて」
ユウ 「でも、もう気付けたから。だから、今度はわたしの番。わたしにとっても、海果は特別な友達だから。なんてったって、地球に来て最初にできた友達だもん!」
海果 「...! うん、わたしたち、ずっと仲良しでいようね...!」
ユウ 「当然だよ! だからほら!」
海果 「...?」
ユウ 「ぎゅー!」 ギュゥゥ
海果 「!!??」
ユウ 「からのー、おでこぱしー!!」 コツンッ
海果 「ひゃぁぁぁ/// なんか物凄い量の情報が押し寄せてくるよぉぉ///」 グルグルメ
ユウ 「えへへ/// 全部受け止めてね///」
海果 (あれ? なんか、明内さんがいつになく積極的になってるような...?)
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海果 「ら、雷門さんっ」
瞬 「ぉぁ? 会長か。どうだった... って」
海果 「えへへぇ」 ニコニコォ
瞬 「... こりゃ答えを訊くまでもないな」
遥乃 「そうですね、表情を見ればわかります」
海果 「あ、宝木さんもいた。丁度二人にお礼がしたくて」
瞬 「へ? 私、何かしたかぁ?」
遥乃 「わたしも、力不足だった記憶しかありません...」
海果 「そんなことないよぉ! うじうじしてたわたしの背中を、二人が押してくれた」
瞬 「別に、それくらい... じれったかったから急かしただけだ」
遥乃 「わたしに至っては、自分の思ったことを伝えただけですよ」
海果 「それでも、わたし嬉しかった。宝木さんと雷門さんのお陰で、わたしは勇気を持てたんだよ」
遥乃 「っ...///」
瞬 「や、やめろよこっ恥ずかしい///」
海果 「ありがとう、宝木さん、雷門さんっ。わたし、もっと自分に自信を持てるように頑張るね」
遥乃 「はい、応援しています」
瞬 「... ふんっ! そんな暇あったら、同好会の会長として相応しい人間になれるように勉強頑張れ」
海果 「あっはは。手厳しいなぁ」
瞬 「... それに、勇気をくれたのは会長も同じだ」 ボソッ
海果 「ん? 雷門さん、何か言った?」
瞬 「ッ!! そ、空耳だっ!!」 アセアセ
海果 「?」 キョトン
瞬 「...///」
遥乃 (はぁ〜〜... 初々しいですねえ) キラキラ
遥乃 (... あら? でも、この状況って...)
ユウ 「...」 ジーッ
ユウ 「海果...? わたしのこと、もっと見て...?」 ジェラッ
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海果 「それじゃ、わたし行くね。宝木さん、雷門さん、どうもありがとう」 タタタ
遥乃 「少しでもお力になれたのなら本望です」
瞬 「礼はさっき受け取ったっての。ま、本調子に戻れたようで何より」
瞬 「...ってもういない!?」
遥乃 「軽快なステップで走り去っていきましたね...」
瞬 「廊下は走るなっての。全く、調子いいんだから。あの会長は」
瞬 「... 兎に角。これでひとまず一件落着ってところか」
遥乃 「あら、それはどうでしょう」
瞬 「あ? どういうことだ? 何が言いたい?」
遥乃 「女心はそう簡単なものじゃない、とでも言っておきましょうか」
瞬 「君、もしかして私が女だってこと忘れてる?」
遥乃 「いいえ、そういうことではありません。ただ、そうですね...」
遥乃 「きっと、もう一波乱あるのだろうって思った。それだけですよ」
海果 「明内さん。よかったら、今日一緒に帰らない?」
ユウ 「...」
海果 「えっと、明内さん?」
ユウ 「... 海果なんて知らない」 プイッ
海果 「えぇっ!?」 ガーン
ユウ 「ふーんだ」 プクー
海果 「ど、どうしてこんなことにー!!」
--fin--
[あとがき]
はい、ということで終わりです。この後めちゃくちゃ仲直りした。
因みに、その日の放課後は女子生徒A〜Gと海果ちゃんとユウちゃんで、いっぱいお話して楽しく過ごしました。友達いっぱいできて良かったね、海果ちゃん。
『星屑テレパス』は、2022年5月現在で出版されている単行本1〜2巻を所有しており、いずれも読了済です。
ちょっと不器用な登場人物たちが繰り広げる、ちょっと凸凹でちょっと不思議で、とっても素敵な青春劇。そんな印象を、私はこの作品に抱いています。
ロケットを作って宇宙に飛ばすという、一見しなくても途方もない目標。それでも、その夢に向けて今できることを着々と進めていく。時に挫折し、時に衝突し、そしてその度に起き上がっていく。その過程こそが、きっと彼女たちを強くしていくのでしょう。
それから、これはあくまで個人的な妄想ではありますが、この作品ほど『恋する小惑星』との相性が良い作品はないと思います。コラボしてもええんやで? 理工学系きらら流行の時、来てるぞ!! (謎)
最後になりますが、ここまで読んでくださった方に心から感謝申し上げます。
誠にありがとうございました。
[これまで書いたSSリスト (順次追加) ]
・ 『あお 「くじら座の変光星の女の子」』
https://kirarabbs.com/index.cgi?read=3596&ukey=0
https://kirarafan.com/archives/29338408.html
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=17271872
・ 『変な生き物 「遂に誰からも本名で呼ばれなくなった」』
https://kirarabbs.com/index.cgi?read=3602&ukey=0
https://kirarafan.com/archives/29371224.html
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=17272934
・ 『クレア 「わたしは鍵の管理人」』
https://kirarabbs.com/index.cgi?read=3607&ukey=0
https://kirarafan.com/archives/29421806.html
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=17274145
・ 『クロ 「この丘から見える星空は」』
https://kirarabbs.com/index.cgi?read=3619&ukey=0
https://kirarafan.com/archives/29460066.html
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=17278807
・ 『きらら 「ツンツーンください!!!!!!!!」 サンストーン 「いきなりでけぇ声あげんなよ うるせぇよ」』
https://kirarabbs.com/index.cgi?read=3637&ukey=0
https://kirarafan.com/archives/29571518.html
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=17279756
・ 『みさ「みらがかわいすぎて生きるのがつらい」』
https://kirarabbs.com/index.cgi?read=3650&ukey=0
https://kirarafan.com/archives/29631528.html
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=17280762
・ 『シャミ子 「杏里ちゃん、一緒に帰ろ?」』
https://kirarabbs.com/index.cgi?read=3668&ukey=0
https://kirarafan.com/archives/29760440.html
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=17285569
・ 『千矢 「風邪を引いた夜のお話」』
https://kirarabbs.com/index.cgi?read=3681&ukey=0
https://kirarafan.com/archives/29831832.html
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=17286656
・ 『スズラン 「飯奢ってくれ」 ロベリア 「図々しいわね、呪うわよ...」』
https://kirarabbs.com/index.cgi?read=3702&ukey=0
https://kirarafan.com/archives/29946896.html
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=17289587
・ 『シャロ 「貴方が教えてくれること」』
https://kirarabbs.com/index.cgi?read=3720&ukey=0
https://kirarafan.com/archives/30014131.html
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=17291478
・ 『みら 「あおー、ぼくの着替え知らない?」 あお 「!?」』
https://kirarabbs.com/index.cgi?read=3727&ukey=0
https://kirarafan.com/archives/30053806.html
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=17291693
・ 『舞 「わたしが歩んできた道は」』
https://kirarabbs.com/index.cgi?read=3742&ukey=0
https://kirarafan.com/archives/30108512.html
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=17293779
・ 『千矢 「山で遊んだお話」』
https://kirarabbs.com/index.cgi?read=3754&ukey=0
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=17318983
・ 『あお 「みらが知らない女性と仲良く話してる」』
https://kirarabbs.com/index.cgi?read=3764&ukey=0
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=17415852
・ 『ランプ 「うつつさんがきらきらしています」』
https://kirarabbs.com/index.cgi?read=3770&ukey=0
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=17474617
・ 『ユウ 「クラスのみんなにおでこぱしーしまくってたら海果がすねた」』: このSS
嫉妬はやはりいい恋愛要素になりますなぁ…。
きらファンに参戦したら他作品とどう絡み合うのかがどうしても楽しみになってしまう…。
>>40
作者です! コメントいただきサンキューデース!!
そうですね、嫉妬は特に日常もののストーリー展開の材料としてかなり便利な印象ありです。
... 便利すぎて、最近私の書くSSに嫉妬しちゃう女の子増えすぎ問題が... (なお、今後更に増える見込み)
きらファン参戦の妄想いいですねぇ。恋アス激推しの私としては、やはり恋アス勢との絡みを期待したいところ。あとは、宇宙人×地球人繋がりで『はるみねーしょん』とかどうかな!?
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