お久しぶりです。普段pixivにて創作活動をしております。宮アリです。
今回は以前きららBBSにて投稿したきらら×電車でDを本格的に連載してみようと思いました。
文章とかいろいろ自信ないですが、それでもいいって方はぜひ読んでみてください。
そもそも電車でDとはなにか?と思った方は下記のリンクを参照してみてください。
【電車でD ピクシブ百科事典】
https://dic.pixiv.net/a/%E9%9B%BB%E8%BB%8A%E3%81%A7D
【電車でD攻略Wiki】
https://w.atwiki.jp/dendlightning/
【注意事項】
・この小説は、まんがタイムきらら作品とまどマギシリーズと電車でDを原作とした二次創作です。
・きらら作品とまどマギシリーズがクロスオーバーしているパラレルワールドとなっています。
・コミカル、ギャグ、日常、シリアス、電車でD要素を含んでいます。
・キャラ崩壊注意。
・独自設定注意。
・原作改変及び性格改変が含まれています。
・この小説はフィクションであり、実際の人物、団体とは一切関係ありません。
以上のことを厳守できる方だけ読んでください。
東武鉄道への入社をある鉄道競技組織に命ぜられ、高校1年から東武鉄道の運転士を始めた少女、後藤ひとり。
イヤイヤながら始めた鉄道乗務だったが、毎日の走り込みで知らず知らずのうちに驚異の走りを身に付けていた。
ある夜のこと、いつものように試運転を終え、山手線内から帰るひとりの前に鐘ノ台鉄道部の天満そらが現れた。
これは、きらら作品のキャラクターたちが電車バトルをするお話。
第1話 出会い
【新宿〜池袋】
終電も終わり、世静まる山手線内…そこへ、この時間帯には走っていないはずの金色に輝く東武100系日光詣が姿を表した…
BGM:O!S!U! EURO MAN(ユーロバカ一代VOL.1)
後藤ひとり「………!!」
彼女の名前は後藤ひとり。東武特急の運転士で、ある日ひょんなことから東武鉄道に入社させられ、まだなりたてにも関わらず運転が優秀すぎることから東武特急の運転士として認められた。
ガタンガタン ガタンガタン
後藤ひとり「春日部までの道のりは長いなぁ…」
【尾久】
ここは尾久駅。上野方面から国鉄色のE653系が近づいてくる…
ガタンガタン ガタンガタン
天満そら「こはくちゃんは常磐線回りで帰るから、私は東北本線経由で帰ろうかな!」
彼女の名前は天満そら。仙台支社をホームコースとする鐘ノ台鉄道部のメンバーで、顧問の宮沢まひろに次ぐ仙台エリアのNo.2の走り屋である。今日は上野で撮影会のために上京していたのだ。車両はE653系K70編成。水戸支社からの借り物だ。
【上中里】
天満そら「〜♪」
上中里を通過した途端、池袋方面から東武100系が迫る…
BGM:ROCK IN BABY(ユーロバカ一代VOL.5)
後藤ひとり「何かが見える…こんな時間に列車なんてあったっけ…?」
天満そら「…?あれは…私のチームじゃない。E231かな?それとも211かな?」
お互い車両もわからぬまま互いに近づいてゆく1990年代の特急型車両…
後藤ひとり「(私にとって…初のバトル…やってみようかな…)」
天満そら「………面白そう!その勝負、受けて立つ!操車場も抜けたらバックミラーから消してみせます!」
両者は鉢合わせからの全快走行に突入した。
【赤羽〜川口】
荒川橋梁を通過、ようやく車両が見える範囲まで距離が縮まる…ひとりとそらが目にしたものは…
ひとり そら「…!?」
後藤ひとり「国鉄色の…E653系…!?」
天満そら「金色の…東武100系…!?」
【川口】
キシィィィィィィィィィ
ひとり そら「…!!」
埼玉県に入り、急コーナーの川口を抜けてゆく…
【蕨〜南浦和】
天満そら「凄い走り…スペーシアってD界隈では地味な車両だけど…こんな運転士がいたなんて…まるで、まひろ先生と初めて会ったときのような気分だよ!」
【南浦和〜浦和】
後藤ひとり「なんだろう…私の走り…見たいのかな…?私なんて、そんなに魅力なんてないはずなのに…」
天満そら「私はこのスペーシアから逃げ切ろうとしてるのに、ピッタリ食いついてくる…。私に勝てる人なんて、まひろ先生しかいなかったのに…!」
【浦和】
後藤ひとり「どうせ私は…」
天満そら「私は、仙台エリアのナンバー2!そんな私についてこれるかな?」
【さいたま新都心】
天満そら「この運転士先を知らないの!?その操車場のあとのくねりはハイスピードじゃ曲がれないよ!」
後藤ひとり「………!!」
キシィィィィィィィィィ
後藤ひとり「よし!いっけぇぇぇぇぇっ!」
天満そら「えっ!?」
なんとひとりのスペーシアは、ノーブレーキで操車場を通過していった…
天満そら「わはぁ…!もしかしたら…新しい友達…見つけた…!」
【大宮】
天満そら「びっくりしたよ…私は、関東最大の難関である湘南新宿ラインで散った運転士の幽霊でも見たのかな…?」
後藤ひとり「あっ…あの…」
天満そら「あっ!お友達!みーつけた!」
トンッ
そらはひとりの肩をやさしく叩いた…
後藤ひとり「(と、友達…!?)さっ…さよならー!」
天満そら「あっ!ちょっと!行っちゃった…」
(BGM終了)
【東武鉄道本社】
後藤ひとり「はぁ…昨日はなんか変な人に会っちゃったような…」
喜多郁代「おはよう。ぼっちちゃん。」
彼女は喜多郁代。特急りょうもうの運転士で、東武に入社してからは重度の鉄オタだったりもする。
後藤ひとり「あっ、おはよう。」
喜多郁代「じゃーん!みて!昨夜の上野駅地平ホームでの撮影会!今回は原型の485系が激アツだったわ!」
後藤ひとり「そ、そうなんだ…w(^_^;)))」
郁代とは違い、鉄道に関しては全くのハテナのひとり。しかしひとりはある車両に見覚えを感じていた。
後藤ひとり「あれ?この国鉄色の新しめの車両は…」
喜多郁代「あら、見覚えあるの?鉄道に興味ないひとりにしては珍しいわね。」
後藤ひとり「えっと…横浜まで走ってそれから戻ろうとしていたときに…偶然出会ったから…」
喜多郁代「えっ?私が行った撮影会の返却回送、見たの?」
後藤ひとり「……?(全然理解できない…)」
喜多郁代「まっ、それはそれでラッキーかもね♪じゃあ私は運用に行ってきまーす!」
後藤ひとり「はぁ…(みんなの話なんてわからないや…東武に無理やり入社させられて…待っていたのはD仕業とかいうわけのわからない世界…ロックバンドの他に運用までやらされて…)…あれ?」
ひとりが目にしたのは、許可なき者の立ち入りを禁ずる『業平橋駅地下留置線』…ここには東武のある名車が留置されているという話が、他の鉄道では噂されている。その名車とは、かつて東堂塾がプロジェクトDとの最終決戦のときに使用された東堂塾のデモカーだそうな…
後藤ひとり「こんなところに留置線なんてあったっけ…?」
東武社長「おっ、ぼっちちゃ〜ん。こんなところにいたか。」
後藤ひとり「あっ、社長…あの留置線って…」
東武社長「そうかぁ…ぼっちちゃんにはまだ分からなかったかぁ〜。」
後藤ひとり「どうゆうこと…ですか…?」
東武社長「教えてあげよう。我が東武鉄道を代表する東堂塾は、東武鉄道を代表する名車として、東武1720系、通称『DRC』をデモカーとして所有していた。かつてプロジェクトDと激突し、そのアンカーとしてトモが乗り回した車両だ。惜しくも敗北してしまったものの、東堂塾が残した功績は偉大なもので、塾生や運転士は急激に数を増やした。しかし、このDRCはその塾生を養うデモカーとしての役割でしかならず…普段はこの留置線にいる…」
そう言って社長が指したのは、ひとりが見た地下留置線への入り口…
後藤ひとり「この扉の先にいるのが…DRC…」
東武社長「東武鉄道の運転士は皆、東堂塾があるからこそ強くなっていき…そして東武鉄道そのものが強大な存在へと変えていった…」
後藤ひとり「あっ、そろそろ運用行かなきゃ。」
コツコツコツコツ
東武社長「おーい!まだ話は終わってないぞ〜!仕方ない。また後で話すとするか。」
こうしてD仕業運転士の朝が始まっていく…
第1話掲載から10日ほど経ったので本日は第2話を掲載していきます。
今回からまどマギシリーズのキャラが登場していきます。
【今回の対戦カード】
後藤ひとり(東武100系106F)
VS
天満そら(E653系1000番台K70編成)
[路線]
東武日光線 東武スカイツリーライン 南栗橋〜浅草
[BGM]
MOVE OF THE SOUL(電車でD RisingStage)
【あらすじ】
天満そらは、金色のスペーシアの運転士を求めて結束バンドに挑戦。日光詣スペーシアの運転士の名がひとりだと知り、驚くギャラリーたちの前でリベンジバトルが始まる。
第2話 はじめてのバトル
【仙台駅】
天満そら「あのスペーシアの運転士…人見知りだったのかな…?」
小川琥珀「おはよう。そらちゃん。昨夜の撮影会、お疲れ様。」
小川琥珀。JR東日本仙台支社の運転士。仙台エリアではトップ3に入るほどの実力の持ち主で、2016年6月にラストランを迎え、全滅したかに思われた原型の485系を愛車にしていることは有名な話のようだ。普段は地元の利府線でも活躍する701系の運用に乗務している。
天満そら「こはくちゃん!おはよう!今回は大盛況だったね!」
小川琥珀「原型の485と国鉄色のE653が並ぶありえない光景だったから撮り鉄もわんさかしていたね。」
天満そら「ましてや線路内立ち入りまで起きちゃったから大変だったよw」
朝ラッシュ真っ只中の仙台駅で鉄道部らしい微笑む話がこみ上がる。
天満そら「そういえば、上野から仙台へ戻る最中に金色のスペーシアに出会ったんだ。スペーシアってD仕業界ではなかなか見ないし、それにあのスペーシアの運転士の走りがとても凄くて…これはもしや新しい友達に会えたのかなって思って…!」
小川琥珀「と、友達…?」
天満そら「あっ!もうこんな時間!私仙石線の運用に行かなくちゃ!こはくちゃん!またね!」
小川琥珀「う…うん。(新しい友達って…なんだろう…?)」
【あおば通】
天満そら「閉じめ!点!出発進行!あおば通!定発!」
ツゥゥゥェェボォォォォォォォォォウォォォォォォォ(205系3100番台)
【あおば通〜仙台】
天満そら「(あのスペーシアの運転士…可愛かったなぁ…私と同じピンク髪で…それに反して走りも凄かったし…でも、あんな女の子が人見知りだなんて…)あっ!もう仙台だ!やっぱり仙台近郊は駅間短いなぁ…。場内、進行!仙台、停車!停止位置共通!」
東北地方では珍しい直流電車が走る仙石線。そらの地元路線でもあり、そらが基本運用している路線でもある。
【小鶴新田】
天満そら「やっと運用終わったぁ…」
ピロン
天満そら「あれ?まひろ先生からだ。明日、鉄道部部室に集合…遠征計画を立てますよ…?」
【鐘ノ台高校鉄道部部室】
宮沢まひろ「ではではー!遠征計画会議をしますよー!」
宮沢まひろ。JR東日本仙台支社の運転士。美術科の先生で鉄道部の顧問でもある。583系の運転士で、仙台エリアではトップクラスの実力を持っているそうだ。宮沢みかげという妹がいる。普段はE721系あいづの運用に就いている。
宮沢みかげ「お姉ちゃん、張り切ってるわね。」
宮沢みかげ。485系あいづライナーの運転士で、普段は仙台支社管内で運用している。鉄道が好きだが、まひろを超える知識がないと入部は無理と思っていたものの、そんなことはないと勇気付けられ鉄道部に入部した。乗務用の愛車は719系フルーティア。土休日はその車両の運用に就いているようだ。
星祭とわ「どんな遠征内容になるか楽しみだわ♪」
星祭とわ。仙石線最後の103系の運転士で、普段の運用は205系3100番台が主体。そらの誘いで鉄道部に入部し、駅弁鉄となる。そらとは幼馴染みで同じ仙石線沿線民。
宮沢まひろ「では!みなさんの意見をお寄せします!遠征先はどこがいいか教えてください!」
小川琥珀「私は、新潟がいいかな。かつて485系帝国と呼ばれたエリアだし。」
宮沢みかげ「それこはくが485系好きだからでしょ。」
星祭とわ「そうゆうみかげはどこがいいの?」
宮沢みかげ「えっ!?( ゚□゚)うーん…長野?」
星祭とわ「私は東海道線がいいかな。サフィールでヌードル食べてみたいし。」
宮沢まひろ「おっ!?ヌード(ル)ですか!?いやらしい〜(///∇///)」
バンッ
宮沢みかげ「お姉ちゃん!」
宮沢まひろ「すみません…」
小川琥珀「(´・ω・`)」
天満そら「あのっ!私、行きたいところがあったんです!」
とわ 琥珀「行きたいところ…?」
星祭とわ「どこかしら?」
天満そら「それは、東武鉄道です!」
宮沢まひろ「おお!東武鉄道ですか〜!鉄道個室の生き残り、世界遺産日光への観光特急スペーシアの走る伝説の私鉄ですか〜!」
宮沢みかげ「お姉ちゃん、マニアックすぎるよ…」
宮沢まひろ「だからいいんじゃないですか!」
天満そら「実は、上野駅での撮影会から帰る途中にD仕業界ではめずらしい金色のスペーシアに遭遇して、その運転士の走りがとてもすごかったんです!その運転士とバトルしたいんです!」
宮沢まひろ「ふむふむ…」
天満そら「それで、そこで新しい友達を見つけちゃったような気がして…!」
宮沢まひろ「そらの思い、心打たれた!では!次回の遠征は東武に決定!」
宮沢みかげ「ちょっと!私たちの意見は!?」
星祭とわ「私は賛成なんだけどね〜。」
小川琥珀「新潟…( ;∀;)」
天満そら「でもちょっと待って。もしかしたら、その鉄道に金色のスペーシアの運転士がいるかもしれないし…」
小川琥珀「確かに、その金色のスペーシアってJR線を走ってたの?」
天満そら「うん。」
小川琥珀「スペーシアがJR線に乗り入れるくらいだから、JR線を走り込む東武運転士もいると思うし…」
宮沢まひろ「それなら直接東武線に来て確かめてみましょう!」
宮沢みかげ「ええっ!?」
こうして鐘ノ台鉄道部による東武遠征がはじまるのであった…
【南栗橋】
数日後の南栗橋…午前2時を回り今日も東武鉄道の運転士がD仕業へ出向き始める。
伊地知虹夏「さあ〜て!今日は鬼怒川公園まで走ろっかな!」
伊地知虹夏。東武特急を主軸とするチーム結束バンドのリーダー。ひとりと同様、ひょんなことから東武鉄道に入社して東武特急の運用を担う運転士になった。愛車はスカイツリートレイン。
山田リョウ「会津までは走らないのか?尾瀬夜行ごっこも楽しいと思うけど。」
山田リョウ。虹夏の親友で虹夏と同様東武特急の運転士。結束バンドのメンバーで、リバティの運転士。彼女もまた、ひとりと共に東武鉄道に入社した運転士でもある。
伊地知虹夏「尾瀬夜行か〜。東武350系時代が懐かしいね〜。」
アナウンス『まもなく、2番のりばに、回送列車が参ります。安全のため、黄色い点字ブロックの後ろまで、お下がりください。』
パンポーン パンポーン
山田リョウ「回送列車…?」
伊地知虹夏「まだ走りから戻ってくるには早すぎるような…」
ガタンガタン ガタンガタン
キィィィィィィィィィィ
虹夏 リョウ「国鉄色のE653系…」
伊地知虹夏「もしかして…ぼっちちゃんが言ってた…!?」
山田リョウ「うん。そのまさかだよ。」
そう言うとそらがE653の乗務員室から出てきてその瞬間、虹夏がそらの元へ近寄る。
山田リョウ「!?虹夏!?」
天満そら「いや〜栗橋までの道のりは大変だったなう!」
伊地知虹夏「すみません。鐘ノ台鉄道部の天満そらさんですか?」
天満そら「どうして私の名前を…なぜ私に…?」
伊地知虹夏「ずんだ餅下さい。」
山田リョウ「ズコッ!」
天満そら「それなら夜食のとき残したやつを…」
伊地知虹夏「おお〜!ありがとう!ちょうどお腹すいてたんだ〜!モグモグ…」
山田リョウ「まさに雰囲気ブレイカーだな…」
天満そら「それで、私に何の用で?」
伊地知虹夏「私のチームのメンバーが、そらさんの車両を見かけたって言うんです。」
天満そら「はっ!もしかして…新しい友達が…!?」
山田リョウ「新しい…友達…?」
伊地知虹夏「えっと…どうゆうこと…?」
天満そら「実は…上野駅での撮影会の帰りの道中に金色のスペーシアを見かけて、その運転士とばったり会ったんだけど…人見知りなのかすぐ行ってしまって…」
伊地知虹夏「もしかして…ギターヒーローのこと?」
天満そら「ギターヒーロー…?」
山田リョウ「私たちのチームのメンバーだ。その日光詣スペーシアの運転士がギターヒーローなんだ。」
天満そら「やっぱり…!私、そのギターヒーローとバトルしてみたいです!お願いします!」
伊地知虹夏「と言われても…」
山田リョウ「急にそんなことお願いされたら…」
天満そら「………やっぱりだめ…?」
伊地知虹夏「じゃあ、私が代わりに出走するよ。そのあとに、日光詣スペーシアの運転士を紹介してあげるから。」
天満そら「そうですか…でも、東武鉄道でバトルできるわけだし、ここでバトルするだけでも私は嬉しいよ!コースはスカイツリーラインの南栗橋から浅草まででどうかな?」
伊地知虹夏「それで決まりだね。そっちの遠征だし、私たちのホームコースでバトルできるとこっちにとって有利だし。」
天満そら「それじゃあ、それでよろしくお願いします!では!」
スタスタスタスタ…
山田リョウ「なんとかなったな。」
伊地知虹夏「う…うん。(^^;」
【栃木〜新栃木】
伊地知虹夏「なんとか誤魔化せてよかった〜…ぼっちちゃんにいきなりやらせるなんてわけにもいかないし…そもそもなんで私たち東武に入社させられたんだろう…あれ…?力行にならない…?」
【新栃木】
キィィィィィィィィィィ
伊地知虹夏「どうしたんだろう…?私のスカイツリートレイン…まさか…!?ここで終わりじゃないよね!?誰かーーーーー!゜゜(´O`)°゜」
【越谷〜新越谷】
山田リョウ「………」
ブッブー
山田リョウ「もしもし?こちら東武503運転士。」
喜多郁代『リョウ!?大変なことになったわ!』
山田リョウ「喜多…?どうやってこっちの無線に…?」
喜多郁代『いいから聞いて!新栃木にて虹夏の車両が故障したみたいなの!至急救援に向かってくれないかしら!?』
山田リョウ「わかった。でも喜多は行かないのか?」
喜多郁代『私は今車両を手配できないから、あとはよろしくね!』
山田リョウ「喜多…結束バンドから逃げたといい…相変わらずだらしないな…」
【新栃木】
伊地知虹夏「どう?」
山田リョウ「制御装置が軽く逝ってるな…これじゃあ自走はできない。」
伊地知虹夏「そんなぁ〜!どうしよう!せっかく誤魔化したのに〜!」
山田リョウ「車両も年が年だったからな…ほら、南栗橋まで引っ張るから虹夏も手伝ってくれ。」
伊地知虹夏「は〜い…」
【南栗橋車両管区】
喜多郁代「えっ!?虹夏ちゃん出走できないの!?」
山田リョウ「修理のために軽く1週間は要するらしい…」
伊地知虹夏「ぼっちちゃんごめん…」
山田リョウ「仕方ない…バトルは中止だな…」
後藤ひとり「あっ、あのっ!」
虹夏 リョウ 郁代「?」
後藤ひとり「私、しゅっ…出走します!そのバトル、私にやらせてください!」
喜多郁代「ほ、本気で言ってるの!?ぼっちちゃん、いつもバトルは絶対しないって!?」
後藤ひとり「出走できる運転士が私しかいないんです…だから…私に…!」
山田リョウ「どうする?虹夏?」
伊地知虹夏「………わかった。ごめんねぼっちちゃん。頼んだよ。」
【南栗橋】
いよいよ迎えたバトル当日…そらの試運転も終え、準備は万端だ。
水波レナ「結束バンドと、鐘ノ台鉄道部の交流戦があるみたいね。あちこちで噂になっているから、久々に血が騒いでくるわ…!」
南栗橋には数多くのギャラリーがそのバトルを一目見ようと鉄道ファンのみならず他社の運転士も集まっていた…JR東日本の運転士である水波レナもその一人だ…彼女は205系600番台使いの魔法少女みたいだが…
アナウンス『まもなく、4番のりばに、競技列車、浅草行きが参ります。安全のため、黄色い点字ブロックの後ろまで、お下がりください。』
パンポーン パンポーン
ガタンガタン ガタンガタン
南栗橋ギャラリーA「鐘ノ台鉄道部だ!」
南栗橋ギャラリーB「来たぞぉ!鐘ノ台鉄道部だ!」
キィィィィィィィィィィ
水波レナ「ついに来たわね…!」
ガチャッ
天満そら「すごいギャラリーの数…このバトルを求めてみんな来てるんだね…でも、そのスカイツリートレインがまだ来ないけど…」
アナウンス『まもなく、1番のりばに、競技、スペーシア、けごん、浅草行きが参ります。安全のため、黄色い点字ブロックの後ろまで、お下がりください。』
パンポーン パンポーン
天満そら「スペーシア…?もしかして…」
ガタンガタン ガタンガタン
キィィィィィィィィィィ
天満そら「金色のスペーシアだ!!まさに、あのときの!」
水波レナ「嘘でしょ…!?所定スカイツリートレインのはずが、日光詣スペーシア!?」
ガチャッ
停車すると、乗務員室からひとりが降りてくる…
天満そら「もしかして…あのときの…新しい友達…?名前は…?」
後藤ひとり「………後藤…ひとり…。」
ひとりは静かに名前を明かした。
天満そら「やっぱり…人見知りなのかな…?私は天満そら!よろしくね!」
後藤ひとり「(同じピンク髪…私と少し似ている…)こちらこそ、よろしくお願いします!」
天満そら「勝負は一本勝負!先に浅草駅に着いたほうが勝ちです!」
後藤ひとり「わ、わかりました!対戦、よろしくお願いします!」
水波レナ「いよいよ始まるわね。まさか東武代表のスペーシアが出てくるなんて…でも、一度も出走したことがないスペーシアが仙台エリアナンバー2に勝てるのかしら?」
小川琥珀「それじゃあカウント始めるよ!
5秒前!4っ!3っ!2ぃ!1っ!GO!」
フィュゥゥゥゥゥゥッ
キィィィィィィェェェェェェェウゥォォォォォォォウィィィィィィィィィ(E653系)
プシュシュシュゥゥゥン
ウゥゥゥゥプゥゥゥゥゥンプゥォォォォォンウゥゥゥゥゥゥ(東武100系)
南栗橋ギャラリーA「はっえええっ!天満そらのE653系!」
南栗橋ギャラリーB「勝負にならねー!スペーシアなんてまるで各駅停車みたいな勢いだよー!」
【南栗橋〜幸手】
天満そら「ストレートでちぎればこんなものかな。これは1対1のバトルだからね!遠慮はしないよ!」
後藤ひとり「………!!(私なら…いける…!)」
【東武動物公園】
ビュゥゥゥゥゥゥン
東武動物公園ギャラリーA「こちら東武動物公園!すっげーぜスペーシア!あんなスピードですり抜けるやつは今まで見たことねぇ!」
【春日部】
天満そら「差が詰まってる!?スペーシアが近づいてる!?」
みるみる近づいてくる金色のスペーシア。もうすこしで複々線だ。
【浅草】
伊地知虹夏「ぼっちちゃん、出走して大丈夫だったのかな…?」
喜多郁代「大丈夫よ。ぼっちちゃんは本領発揮できればなんでもできる人だから。」
山田リョウ「それにしてもあのピンク髪のツインテールの娘…何なのだろうか…」
【北越谷】
北越谷ギャラリーA「な、なんだ!?あのスペーシア!?凄いスピードでケツを流しながら突っ込んで、そのまますげぇ速さで抜けていったぞ!?いつすっ飛んでもおかしくねぇ!見てる方がゾッとするぜ!」
【越谷】
越谷ギャラリーA「マジかよ・・・そらのE653があそこまで追い回されるなんて、今までなかったぜ・・・」
【新越谷】
新越谷ギャラリーA「こちら新越谷駅!えらいことになってるぜ!!そらが完全に追いつかれちまってる!信じられねぇ!」
天満そら「追い付かれた!?何がなんだかわからないけど、私が分かることは…あのとき初めて出会ったときみたいだよ…!」
【蒲生〜新田】
後藤ひとり「曲線になると差が縮まって…直線になると差がドバッと開く…JRは線形の良いところが多いし、高速セッティングのE653では後半の低速コースで不利な状況になりそう。」
【草加】
天満そら「離しても離しても食いついてくる!直線では私のほうが速いのに!?なのに食いつかれるってことは、コーナーワークで負けてるってこと!?そんなの嫌でも認めない!どうしよう!パンタグラフ1基下がってたりしない…?」
【梅島〜五反野】
後藤ひとり「あのときより隙がなくなってる。上手くなったなぁ…抜かないと勝ったって虹夏が認めてくれないし・・・仕方ない、あれいくか!しかけるポイントは、とうきょうスカイツリー手前の右カーブ!」
【東向島〜曳舟】
天満そら「押さえた!曳舟の先は、浅草へ連なる超低速コース!仕掛けられるわけがない!」
【曳舟〜とうきょうスカイツリー】
天満そら「えっ!?減速しないで突っ込むつもり!?何考えてるの!?脱線したらおわりだよ!?ぼっちちゃん!?」
曳舟ギャラリーA「スペーシアがオーバースピードで突っ込んでくる!ブレーキがイカれたか!?」
「脱線転覆」…複線のど真ん中に横たわる金色の直方体のためにスカイツリー利用者にご迷惑をおかけするのは確実と誰もが思った!!
後藤ひとり「………!!」
キシィィィィィィンッ
天満そら「鉄道式…慣性ドリフト・・・!?」
【浅草】
浅草ギャラリーA「E653が負けたぞ!先にゴールインしたのは日光詣スペーシアだ!」
浅草ギャラリーたち「うおおおおーーー!!」
伊地知虹夏「ひゃぁぁぁ!勝っちゃったよー!あの残念なぼっちちゃんがー!」
後藤ひとり「………!」
喜多郁代「良く頑張ったね。ぼっちちゃん。」
山田リョウ「初戦であんなバトルを繰り広げるなんてな…」
後藤ひとり「私が速かったからとか…そんなふうには思ってないけど…」
天満そら「ぼっちちゃん。」
後藤ひとり「…?」
天満そら「今日はありがとう。」
後藤ひとり「あっ…ありがとう…」
天満そら「それでね、ひとつお願いがあるんだ。」
後藤ひとり「…?」
天満そら「私と、友達になろう!友達!」
後藤ひとり「………!?いいの…?」
喜多郁代「ぜんっぜん知らない人と友達に!?いいの!?」
伊地知虹夏「だからこそ、友達になったら面白いじゃん!」
山田リョウ「虹夏の言う通りだな。」
天満そら「もちろん。これからよろしくね。一緒に走ろうね。」
後藤ひとり「………うん!」
そらとひとりは手をつないで握手をした。
後藤ひとり「それで…」
天満そら「ん?なに?」
後藤ひとり「帰って…いいですか!?」
天満そら「( ゚Д゚)」
喜多郁代「さすが陰キャを極めし者!」
【南栗橋車両管区】
宮沢まひろ「今回はありがとうございました〜!」
喜多郁代「もう帰っちゃうのね。もうちょっと遊んでいけばいいのに。」
宮沢みかげ「こっちも色々と忙しいから、運用とか学校もあるし…」
星祭とわ「それもそうね。」
小川琥珀「私は車窓動画のアップロードでもしないと…」
伊地知虹夏「みんな忙しいし、こればかりは仕方ないかぁ…(^^;」
山田リョウ「またバトルしたくなったら、いつでも来てくれよな。」
天満そら「はい!ぼっちちゃん!」
後藤ひとり「……なに…?」
天満そら「私のこと、覚えておいてね。これは、『遠くても通じる絆』だから!」
後藤ひとり「……そら…」
天満そら「では!これで!」
フィュゥゥゥゥゥゥッ
キィィィィィィェェェェェェェウゥォォォォォォォウィィィィィィィィィ(E653系)
伊地知虹夏「行っちゃった…」
山田リョウ「また会えるといいな。ぼっち。」
喜多郁代「どうしたの?ぼっちちゃん。」
後藤ひとり「いや…何でもない…。」
こうして、ひとりに新しい友達と絆が生まれた…
第2話は以上です。
今回よりまどマギシリーズのうちマギアレコードから、水波レナが登場となりました。
次回は中旬中の更新を予定しています。
それでは。
第2話掲載から10日ほど経ったので本日は第3話を掲載していきます。
今回は、あの深遊列車の登場です。
【今回の対戦カード】
後藤ひとり(東武100系106F)
VS
アルティメットまどか(E001形 四季島)
[路線]
湘南新宿ライン 宇都宮線 上中里付近〜栗橋
【あらすじ】
新しい友達を求めて結束バンドに挑戦するそら。その挑戦を受けたひとりは、出走できない虹夏の代わりに出ると決め、初出走にして初の勝利を成し遂げる。そして次の日、ひとりは湘南新宿ラインで試運転をしていたところ…伝説の豪華クルーズ列車に遭遇する。
第3話 関東MIDNIGHT
【池袋〜大塚】
後藤ひとり「昨日のバトル、楽しかったかも…D仕業界って、こんなに楽しい世界なのかな…なんだか鉄道が気になってきた…」
【上中里〜王子】
山手線と別れ、京浜東北線と合流する。
後藤ひとり「でも、そらって運転士のあの言葉…なんだったんだろう…」
【回想】
天満そら「私のこと、覚えておいてね。これは、『遠くても通ずる絆』だから!」
【王子〜東十条】
後藤ひとり「………絆…」
ひとりは考え事をしながら日光詣スペーシアを乗り回していた…そこへ…
???「そらちゃんよりも速いって聞いてた割には、そんなに速くないね。」
上野東京ライン側から1編成の車両が物凄い勢いで追ってきた!
BGM:I Just Wanna Stay With You(電車でD RisingStage)
後藤ひとり「なにあれ!?」
???「ちょっと腕を確かめさせてもらうね。」
後藤ひとり「速い…!!!」
ひとりが目にした車両とは…金色に輝く伝説の豪華クルーズ列車、東日本なら北海道も含め、どこにでも現れるという…その名も…『[[rb:TRAN SUITE > トランスイート]] 四季島』…
【東十条〜赤羽】
後藤ひとり「あおってくる…何の車両かわからないけど…どうしよう…譲ろうかな…それともペースあげてちぎるか…」
あまりの輝きに鉄道に関して全くのハテナなひとりには何の車両かわからない。そのあまり戸惑っていた…
後藤ひとり「譲る気分じゃなさそう…きのうの今日だし…だったら…!」
【大宮】
結束バンドの大宮駅祭り!
伊地知虹夏「はい始まりました〜!結束バンドの大宮駅祭り〜!主催は私、伊地知虹夏です!よろしく〜!今回の祭りを盛り上げてくれるのはこのお二方です!」
喜多郁代「喜多郁代です!」
山田リョウ「山田リョウです。間違ってもキン◯リの人ではn」
伊地知虹夏「ではでは皆さん、お元気ですか〜!」
しーん…
喜多郁代「誰も居ないわね…」
【赤羽〜川口〜西川口】
後藤ひとり「こいつすげえ…!とんでもないヤバそうな存在みたいなのが出た…!何モノだ…!?」
すると…
鹿目まどか「私、鹿目まどか。JR東日本の運転士。今は、この鉄路の女神の状態なんだ。この状態を、アルティメットまどかって言うの。」
後藤ひとり「相手の言葉が聞こえる…!?誰!?君は一体誰!?」
アルティメットまどか「あっ、そうか…君は初めてだったね。君の名前、教えてくれる?」
後藤ひとり「………後藤…ひとり…」
アルティメットまどか「いい名前だね。ひとり…かぁ…でもね、ひとりちゃんはぼっちじゃないんでしょ?」
後藤ひとり「なんでそんなことも…君は…誰なの?」
アルティメットまどか「私は、この『TRAN SUITE 四季島』の運転士。この四季島を走らせるときだけ、この姿になるんだ。」
後藤ひとり「とらんすいーと…しきしま…?あれっ?聞こえなくなった…」
【高崎車両センター】
暁美ほむら「あの…あれ?鹿目さん…?」
暁美ほむら。JR東日本高崎支社、新前橋運輸区に所属するリゾートやまどりとE655系和の運転士。魔法少女で三つ編みに赤色の眼鏡が特徴的。通称『メガほむ』。まどかは大切な友達だと思っている。
【大宮】
喜多郁代「それでは!1曲目!聴いてください!『MOVE OF THE SOUL』!」
【蕨〜南浦和】
キシィィィィィィィィ
後藤ひとり「………!!」
【浦和〜北浦和〜与野】
後藤ひとり「強い…!強すぎる…!そらちゃんよりも強いのは確か…!でも…その領域がわからない!今まで出会った中でも…こいつ…最強かも!!」
アルティメットまどか「そりゃそうだよ。だって、私は女神だから。この世で一人しか使えない四季島を使ってるから。」
後藤ひとり「まただ…!そのしきしまって、1編成しかいないの!?」
アルティメットまどか「うん。この世で1つしかない、特別な存在…私はその存在を特別に使わせてくれてるの。」
後藤ひとり「そうなんだ…私、鉄道なんてこれっぽっちも知らなくて…初めて君の車両を見たときはどんな車両かもわからなかったから…」
アルティメットまどか「そうなんだ。だったら、鉄道に興味を持ってみたらどう?面白いよ。」
後藤ひとり「面白い…?」
アルティメットまどか「この世の鉄道には、無限大かのように楽しみが待っている。なぜなら…」
後藤ひとり「待って!………また聞こえなくなった…とにかく、遠慮はしない!100パーセントの全開モード!」
【大宮】
喜多郁代「ありがとうございましたー!」
山田リョウ「誰も見てないけど。」
【さいたま新都心〜大宮】
アルティメットまどか「ここから、久喜までバトルしよっか。」
後藤ひとり「いいけど…でも、なんで私に勝負を…」
アルティメットまどか「後々分かると思うよ。じゃあ、始めよう。」
後藤ひとり「う…うん…」
【大宮】
山田リョウ「おー来た来た。ぼっちだね。」
喜多郁代「あれ?もう1編成来てるわよ?」
ビュゥゥゥゥゥゥン
山田リョウ「あれは…『[[rb:TRAN SUITE > トランスイート]] 四季島』!!」
喜多郁代「ぼっちちゃんが食いつかれたままなんて…!!虹夏ちゃん、あの車両はなにかしら?」
伊地知虹夏「四季島が走るという情報なんて入ってきてないけど…うわさには聞いていたけど…こんなところで目にするなんて予想外だったよ。」
【土呂〜東大宮〜蓮田】
後藤ひとり「車両もすごいけど…運転士もすごい…」
アルティメットまどか「この世で1つしかない車両の運転士は、弱いわけじゃないよ。」
後藤ひとり「…!?」
アルティメットまどか「たった1つだけしか存在しない車両なんていくらでもあるけど、それを持っているだけでもその運転士は、とーっても強いんだよ。1つしかない車両を持っている運転士にとって、幸せでも強みでもあるわけだから。」
後藤ひとり「そ…そうなんだ…」
アルティメットまどか「私もそのひとりなんだ。きっと、君の身近にいる運転士も…」
後藤ひとり「……………こうなったら奥の手を出して意地でもふりきってやる…!!」
【大宮】
伊地知虹夏「では次はコントに参りましょう!どうぞ!」
喜多郁代「ラッスンゴレライ!」
伊地知虹夏「え?え?何て?」
喜多郁代「ラッスンゴレライ!フー!ラッスンゴレライ!フー!ラッスンゴレライ説明してね?」
伊地知虹夏「いやちょとまてちょとまてお姉さーん!ラッスンゴレライってなんですの?説明しろと言われましても意味分からんからできまっせん!」
喜多郁代「フー!飽きたからこれでもう終わり!どうもありがとうございましたー!」
伊地知虹夏「いや飽きるの早いわー!」
山田リョウ「さすが喜多…」
【蓮田〜白岡】
キシィィィィィィィィ
後藤ひとり「…………っ!!!」
【久喜】
キシィィィィィィンッ
アルティメットまどか「貰ったよ。」
後藤ひとり「嘘…でしょ…!?」
キシィィィィィィンッ
後藤ひとり「…!!!」
久喜直前の右コーナーを抜けた途端、四季島が前に出た…この瞬間、ひとりは負けを確信した…!!
アルティメットまどか「じゃあね。」
後藤ひとり「待って!!」
【大宮】
伊地知虹夏「では最後は、我が東武鉄道の特別な花火で締めくくりましょー!」
喜多郁代「準備完了よ!」
山田リョウ「おいこら…」
※駅構内は終日禁煙です。絶対にマネしないでください。
伊地知虹夏「では!3っ!2っ!1っ!」
【東鷲宮〜栗橋】
東鷲宮を抜けたときには既に四季島の姿はなかった…
後藤ひとり「行っちゃった…のかな…?」
【栗橋】
後藤ひとり「……………」
アルティメットまどか『気になったらでいいから…明日の終電後、大宮に来てね。リベンジさせてあげるから…そしたら、教えてあげる。』
後藤ひとり「…………教えてあげる…か…」
ドォォォォォォォォォォォォン
後藤ひとり「?」
ひとりが大宮方向の空を見上げると…東武鉄道の社紋のような花火があがっていた…
後藤ひとり「なにあれ?」
(BGM終了)
【東武鉄道本社】
その日の朝、ひとりは郁代に朝の時の話をした。
山田リョウ「なるほどな…金色の車両か。とにかく速いんだろ?だったらぼっちちゃんと同じ日光詣のスペーシアじゃないよな。」
後藤ひとり「一体なんだったのかな…あれ…」
喜多郁代「それって、四季島じゃないかしら?」
ひとり リョウ「あ、だらしなくて飽きっぽい喜多課長。」
喜多郁代「何がだらしなくて飽きっぽいよ!?てか、課長ってなによ!」
山田リョウ「だって…鉄オタ、アニオタ、用もないのに持ち歩くPC、オーバースペックのカメラ、ある意味特殊なコスプレ。」
後藤ひとり「陽キャオーラがえげつない…(;・∀・)」
伊地知虹夏「おーい!」
山田リョウ「虹夏。どうした?」
伊地知虹夏「仙台へずんだ餅買いに行ってきたたんだ!みんなの分もあるよ!はい、どーぞ!」
リョウ 郁代「おー!」キラキラ
虹夏 リョウ 郁代「いっただっきまーす!」モグモグ…
喜多郁代「ぼっちちゃんも食べたら?はいどーぞ。」モグモグ
後藤ひとり「あっ、どうも…」
ずんだ餅が入った袋を見つめるひとり…そのときあることが過った…
【回想】
天満そら「私のこと、覚えておいてね。これは、『遠くても通ずる絆』だから!」
アルティメットまどか「鉄道に興味を持ってみたらどう?面白いよ。」
後藤ひとり「…………『遠くても通ずる絆』…鉄道に興味を持つ…」
スタスタスタスタ
ひとりはある場所へ走っていった。
伊地知虹夏「あれ?ぼっちちゃん!?どこ行くの!?」
後藤ひとり「公園に行ってくる!」
喜多郁代「公園?どうゆうこと?」
山田リョウ「わからない。今日は日曜日だから、みんなでのんびりしたいけど…追ってみる?」
虹夏 郁代「うん!」
第3話は以上です。
今回はアルティメットまどかが登場しました。あの四季島は一体…
次回は年末の更新を予定しています。
それでは。
また、今回よりアンケートを用意しております。よろしければ回答お願いします。
↓アンケート
https://docs.google.com/forms/d/1Xxl5FI16OZocb-3BHSbSCNXC8llZaHno7WTgqnJrYA4/edit?chromeless=1
【今回の対戦カード】
後藤ひとり(東武1720系1721F DRC)
VS
鹿目まどか(485系TG02編成 華)
[路線]
高崎線 大宮〜高崎
[BGM]
NEVER GONNA STOP / NU-KO(ユーロバカ一代VOL.7)
FOREVER YOUNG / SYMBOL(頭文字D Fourth Stage)
【あらすじ】
そらに「私のこと、覚えておいてね。これは、『遠くても通じる絆』だから!」と約束されたことを度々思い出すひとり。まどかに鉄道を勧められ、そして気になったことを思いつき岩槻市の公園に出かけるひとり。そこでひとりが見たものは…
第4話 DRC
【岩槻城址公園】
後藤ひとり「こっ…これは…ここに保存されているはずのDRCが…ない…!?」
ひとりは驚いていた。廃車後、ここに保存されていたはずのDRCが見事なまでに跡形もなく消えているではないか。
後藤ひとり「どうしてDRCが…もしかすると、東武博物館に展示されているものも…」
一方ひとりの後を追ってきた虹夏たちは木陰に隠れてひとりを偵察していた。
喜多郁代「嘘でしょ…!?DRCが保存されてないわよ!?」
山田リョウ「虹夏。どうゆうことだ?」
伊地知虹夏「実は、保存車両が保存場所から突如姿を消して、軌道に帰ってくるという事例があるんだよ。」
喜多郁代「き、軌道に帰ってくる!?」
伊地知虹夏「DRCなんて、今じゃ原型の8000系みたいに動態保存もなく、東武博物館と岩槻城址公園、そしてわたらせ渓谷鐵道神戸駅にしか保存されていないはずじゃん?でも、そのDRCが東堂塾のプロジェクトDとの最終決戦で出走したんだよ?だって、あのDRCは東堂塾のデモカーだし。」
喜多郁代「ふむふむ…」
伊地知虹夏「東急旧5000系青ガエルのときだって、出走したとき渋谷駅前から消えていたって情報が交番から報告があったんだよ?」
山田リョウ「確かに…」
伊地知虹夏「つまり!DRCは軌道にいるってことなんだよ!」
喜多郁代「となると考えられるのは…」
山田リョウ「東堂塾のデモカーであるDRCが1721Fってことか…」
……………
喜多郁代「ええええええええっ!?!!(゜ロ゜ノ)ノ」
伊地知虹夏「しーーーーーっ!バレちゃうよ!」
山田リョウ「ん?ひとりの元に誰か来るぞ。」
その人とは…
ランプ「おおー!!これはこれは東武鉄道の特急運転士に就任することになりました後藤ひとり様ではありませんかー!」
後藤ひとり「!?君…誰…?」
ランプ「私、叡山電鉄のエトワリア鉄道競技部のランプです!こちらは私のお供のマッチです!」
マッチ「全く…なんでこんなところまで来なきゃならないんだよ…それに勝手に紹介されたし…」
後藤ひとり「でも…なんで私の名前を…」
ランプ「知らないのですか!?あなたはまんがタイムきらら、いや!聖典の人物なんですよ!?」
後藤ひとり「まんがタイムきらら…?せいてん…?」
マッチ「全く理解していないみたいだね…ランプ、もうちょっと分かりやすく説明したらどうだい?」
ランプ「えっと…」
後藤ひとり「というか…ランプちゃんはどうして私たちが入社したことを…」
ランプ「そ、そうでしたね!まずはひとり様が東武鉄道に入社することになった経緯を説明しましょう!時は2008年…人口減少により人手不足に陥り、各鉄道会社は経営維持が困難になってしまいました。そこで、まんがタイムきらら、いや!聖典の人物、通称『クリエメイト』に白羽の矢が立ち、クリエメイトを運転士にして人手不足を食い止めようというエトワリア鉄道競技部の計らいが始まりました!」
マッチ「まあ簡易的に説明すると、君はみんなの助けになるように、ソラ様の命令で運転士になったってわけだ。」
後藤ひとり「そ、そうだったのか…」
ランプ「こうしてクリエメイトたちは次々に運転士となり、2010年になるとクリエメイトたちは電車バトルというものを始めます。今ではクリエメイトたちにとって電車バトルは趣味の一環としてやってらっしゃるのです!」
後藤ひとり「つまり、虹夏ちゃんやリョウちゃんや喜多ちゃんも…」
ランプ「そうゆうことです!おや?ここにあるはずのDRCが無いじゃありませんかあああああああああ!!!」
マッチ「ランプ!うるさいよ!」
ランプ「これはつまり、東上線での熱闘で活躍したDRCが、トップナンバーだったってことですね!?」
後藤ひとり「何でそんなことを…?」
ランプ「おやおや?こんなことも知らなかったとは…鉄分が足りませんねぇ。実は、各地で保存されている車両がD仕業のために軌道を走るべく、突如として保存場所から消える事例があるんです!そのことについては管理人も黙秘しているとのことで…あれ?」
後藤ひとり「帰ろう…」
ランプ「ちょちょっとー!」
後藤ひとり「なに…?」
ランプ「話の途中で帰らないでくださいよー!」
マッチ「はぁ…これだからランプは…」
後藤ひとり「私、東武博物館に行かないと…」
ランプ「それなら!ご一緒にいいですか?」
後藤ひとり「ランプが話したいことがあるなら…」
ランプ「ありがとうございます!」
伊地知虹夏「あっ!ぼっちちゃんが行っちゃうよ!」
山田リョウ「追うのか?」
伊地知虹夏「うん!行くよ!」
山田リョウ「私も行く。」
喜多郁代「あっ!ちょっと待ってよ!」
郁代はDRCがあったところに目がとどまった。
喜多郁代「まさか…ね…?」
【東武博物館】
後藤ひとり「やっぱりここも…」
ひとりの予想通り、東武博物館前の保存場所からDRCが消えていた…
ランプ「ふっふっふ〜…青ガエルが突如渋谷から消えたという話がつい最近にもありましたからね〜。まあその青ガエルは今は大館にいるんですけどね。()」
後藤ひとり「……………私、行かなきゃ。」
スタスタスタスタ…
ランプ「あっ!ちょっと!」
マッチ「ランプ、もう追わないでおこう。また後でにしよう。」
ランプ「はぁ…」
伊地知虹夏「ひとりが駅に向かっていったよ!追うよ!」
喜多郁代「まだ追うの!?」
山田リョウ「…………(DRCが消えてるなんて…不思議だ…そもそもなぜぼっちが急にDRCのことなんかに…)」
【東武鉄道本社】
伊地知虹夏「戻ってきちゃった…」
喜多郁代「結局ぼっちちゃんは何が目的だったのかしら。」
山田リョウ「わからない。ただDRCが気がかりなのは確かだ…」
伊地知虹夏「あっ!見つけた!」
喜多郁代「あれ?ぼっちちゃんが今話してる相手って…」
東武社長「ほほう…本当ならあるはずのDRCがそこにはなかったと…」
後藤ひとり「………うん…」
虹夏 郁代「東武鉄道の社長!?」
山田リョウ「ぼっちが社長と話するなんて…意外だ…」
東武社長「そうだねぇ…東堂塾は、デモカーを用意するためにわざわざ各地からDRCをかき集め、現役さながらに復元したうえでチューニングされた。先頭部分のカーボンがその証拠だ。」
後藤ひとり「そうだったんですか…」
東武社長「東武鉄道史において伝説とも呼ばれる名車。東堂塾はそのDRCを語り継がれるべくデモカーに選抜されることになったのだ。トモが拓海とのバトルで乗り回していたのを見ればわかるだろう。あと一歩惜しかったところだったが、如何にDRCがどれだけ凄い車両かわかるだろう。」
後藤ひとり「……………あの…」
東武社長「どうした?」
後藤ひとり「まどかっていう最強の運転士に勝つ方法を…教えてください!」
虹夏 郁代「えっ!?」
山田リョウ「ぼっち…」
喜多郁代「あいつバカじゃないの!?」
伊地知虹夏「誰でも勝つことができないあの伝説の魔法少女に!?」
東武社長「そうか…その答え、聞き入れよう。今日の終電近くに、ここに来てくれ…」
後藤ひとり「えっ?」
東武社長「君ならもう知ってるだろう。」
社長はそう言うと社長室へ戻っていった…
後藤ひとり「…………行っちゃった…」
伊地知虹夏「ぼっちちゃーん!」
後藤ひとり「みんな…」
喜多郁代「どこ行ってたの!?」
山田リョウ「みんなが心配してたぞ。」
後藤ひとり「でも、みんな私のこと追いかけてたんじゃ…」
伊地知虹夏「あっ…()それは…wその…w」
喜多郁代「ぼっちちゃんがどんな遊びしてるのかな〜と思って…ww」
山田リョウ「そんな子供っぽいこと通用するかよ…(・・;)」
後藤ひとり「そ、そうなんだ…(あれ!?私ストーカーされてたってこと!?)」
【東武鉄道本社】
午前0時…終電もまもなく最寄りを発車しようとしている中、東武本社では予定どおりひとりがある場所へ来ていた…
後藤ひとり「……………ここかな…」
東武社長「よく来てくれた。今度のことはあいつらにとっちゃいいクスリになったろう。こういう刺激が大事なんだ。」
後藤ひとり「社長…いつの間に…」
社長はこっちへ来いと誘うようにある場所への階段を下っていく…ひとりもついていくかのように…
東武社長「走り続けていく限りいろんかカベにつきあたるもんだ。虹夏にしてもリョウにしても郁代にしても今はひとつのカベに来ているところだったのさ。」
【業平橋駅地下留置線】
東武社長「そこで満足すればそれで成長は止まるし…」
ガラガラガラガラガラ…ガチャン
東武社長「苦しんでもがく奴だけが、壁を越えて上に行ける。」
後藤ひとり「(やっぱりこんなところに…)」
そこには東堂塾のデモカー、東武1720系DRCの姿が…
東武社長「時にはバカをやることも必要だろう。今のおまえがほしがってる答えが…たぶん見つかるぜ。」
後藤ひとり「…………社長…こいつでぶっ飛ばせるなら、答えなんてどうでもいい…!!」
ガチャッ
ひとりは東武1720系の乗務員座席に座り込んだ。
後藤ひとり「…?いつの間にATS-Pが…」
東武社長「君のためにわざわざ搭載させてやったのさ。これで君が走っているJR線とも、行き来可能だ。まっ、D仕業に保安装置なんて関係ないが、念のためな。」
後藤ひとり「………!!社長…!!では、行ってきます!東武1720系DRC!出発進行!」
ファァァァァァァン(DRCの警笛)
シュゥゥゥゥゥッ
ガチャチャンッコッウゥゥウゥォォォグゥォォォォォォォ(東武1720系)
東武社長「健闘を祈る。そのDRCは東武にして東堂塾の最高傑作だからな。」
【大宮】
キィィィィィィィィィ
昨日ここに来てと言われた通りに大宮の6番線に着いたDRC…既に7番線には485系華が停車していた…
後藤ひとり「あれ…?君は、この前並走していた…」
鹿目まどか「鹿目まどかです。」
後藤ひとり「やっぱりそうだったのか…」
鹿目まどか「ふふっ…それを確かめに、 わざわざここまで来たんだね。リベンジに来たなら、相手になってあげる。」
後藤ひとり「でも、四季島じゃないの…?」
鹿目まどか「あれはあくまで、女神のときに使う車両だから、そっちこそスペーシアじゃないんだね。」
後藤ひとり「あっ…うん…でも、この485系って…」
鹿目まどか「知ってるの?」
後藤ひとり「なんとなく…高崎支社最速と呼ばれた485系…通称『悪魔の華』…」
鹿目まどか「よく知ってるね。私は、普段はこの485系華の運転士なんだ。10年前からこの車両を愛車にしていて、それ以来、いろんな運転士とバトルしてきたんだ。」
後藤ひとり「すごい…10年前から…」
鹿目まどか「デラックスロマンスカー…あのときを思い出す…プロジェクトDと東堂塾との東上線での決戦…」
後藤ひとり「やっぱり、知ってるの?」
鹿目まどか「あっ、何でもないよ。じゃあ、はじめよっか。それと、今回のバトルは非公式ということにして、勝っても負けてもいいようにしてあげる。これは私も同じだよ。」
後藤ひとり「えっ…なんで…?」
鹿目まどか「急なバトルだもん。ほら、始めよっ。今回はハンディキャップでいくよ。ひとりちゃん、君が先にでて。」
後藤ひとり「………!」(無言で頷く)
シュゥゥゥゥゥッ
ガチャチャンッコッウゥゥウゥォォォグゥォォォォォォォ(東武1720系)
鹿目まどか「私も出発だね!」
ッウェェェンッウゥォォォォォォォォフゥォォォォォォォォォォォ(485系TG02編成)
BGM:NEVER GONNA STOP / NU-KO(ユーロバカ一代VOL.7)
【大宮〜宮原】
鉄道博物館を横目にDRC、華が続く。DRCが高崎線に入線することはこれまた珍しい。
【宮原】
後藤ひとり「!?ここまできついコーナーがあるのか…!?」
鹿目まどか「高崎線はJR幹線でも古くから作られた路線。宇都宮線ほどではないけど、急なコーナーが多々ある。」
【北上尾〜桶川】
後藤ひとり「このバトルは抜かれたら負け…!だったらがむしゃらに得意のドリフトで逃げ切ってみせる!」
鹿目まどか「ちょっと追い上げてみようかな。」
【鴻巣〜北鴻巣】
キシィィィィィンッ
鹿目まどか「………!!」
後藤ひとり「仕掛けてきた…!?」
【行田〜熊谷】
後藤ひとり「並ばれた!?」
鹿目まどか「北藤岡を過ぎたあたりの橋梁で仕掛ければいつものフィニッシュ!それまでに終わらせる!」
【籠原〜深谷〜岡部】
後藤ひとり「やばい…逃げ切り作戦が呆気なく破壊された…相手は最強…!一度前を譲ったら終わりなのに…!」
そのとき…
???『ったくっ。ずいぶんとヘタレじゃねぇか。お前も大輝や酒井みたいだな。』
後藤ひとり「!?この声は…!?」
???『DRCでその程度か。こんなのまだまだ序の口だぜ。ちょっと体貸してもらうぞ!』
後藤ひとり「えっ!?ちょっ…」
視界が一瞬白転すると共に、ひとりの気が急変した…
後藤ひとり「よし!これなら…いける!」
BGM:FOREVER YOUNG / SYMBOL(頭文字D Fourth Stage)
【岡部〜本庄】
後藤ひとり「………っ!!」
キシィィィィィンッ
後藤ひとり「(このドリフトは…!?私…どうなってるの!?こんな技、今まで使ったことないのに!?)」
鹿目まどか「インをつかれた…!どうなってるの!?」
【新町〜倉賀野】
鹿目まどか「次の烏川橋梁のS字で一気に決める!」
キシィィィィィンッ
鹿目まどか「あれ?DRCはどこに…?」
後藤ひとり「ここだよ!」
鹿目まどか「!?…もう私の前に!?そうか…!ライン割れを利用した、消えるラインだったんだ!」
【高崎】
ゴールの高崎に着いた。あっという間のバトルであった。
鹿目まどか「さっき…あの橋梁で仕掛けられるという確証はあったの?普通はあんな突っ込みはしないはずだけど…」
後藤ひとり「なんかわからない…一瞬、ソウルみたいなのが私を取り憑いたっていうか…」
鹿目まどか「まさか…?幽霊でも住み着いてたとか?まあでも、こんな非公式なバトルができて光栄だよ。機会があればまた会おう。」
(BGM終了)
【東武鉄道本社】
翌朝…ひとりは本社に戻っていた…
後藤ひとり「昨夜のバトル…勝ったって言うのかな…」
東武社長「おやおや、ぼっちちゃん。元気ないな。今日は運用かい?」
後藤ひとり「はい…昨夜のバトル、何かが私を取り憑いた感じがして…大輝とか、酒井とかいう名前が出てきて…」
東武社長「なるほどなぁ。世の中わからないことだらけだな。ほら、君は運用に就きたまえ。」
後藤ひとり「……………(あのDRC…本当に使ってよかったのかな…)」
第4話の更新は終わりです。
みなさんよいお年を…
よろしければ下記のアンケートもよろしくお願いします。
https://docs.google.com/forms/d/1Xxl5FI16OZocb-3BHSbSCNXC8llZaHno7WTgqnJrYA4/edit?chromeless=1
【今回の対戦カード】
後藤ひとり(東武100系106F)
VS
水波レナ(205系600番台Y12編成)
[路線]
東武日光線 東武スカイツリーライン 南栗橋〜浅草
【あらすじ】
ひとりたちはエトワリア鉄道競技部に運転士になったワケを問いかけるべく京都へ向かう。その帰りに直通先の運転士を求めてラビットハウスに寄り道し、ひとりとそらのバトルの観戦者だったレナに会いバトルを要求され、ひとりはそれを引き受けることになる。
第5話 運転士になったワケ
【出町柳】
伊地知虹夏「京都観光楽しかったね〜!まさしく日本らしい都!ずっとここに住んでいたい気分だよ〜!」
喜多郁代「私はKATO京都店でお土産にシロクニの模型!買っちゃったわ!」
山田リョウ「喜多ちゃんの鉄オタオーラ半端ないな…」
伊地知虹夏「それで、ぼっちちゃんは?」
後藤ひとり「疲れた…あとはぷらっとこだまに乗っt」
喜多郁代「まだ帰らないわよ!?」
伊地知虹夏「何のための京都旅行だよ〜。1泊2日京都旅行最後を締めくくるのは、エトワリア鉄道競技部との打ち合わせでしょ?」
後藤ひとり「う、打ち合わせ!?」
山田リョウ「そろそろ来るんじゃないか?確か出町柳で待ち合わせって…」
ランプ「ようこそいらっしゃいました!」
後藤ひとり「うわあっ!?な、なにこのオタク臭い幼女は!?」
ランプ「確かに、ひとり様の言ってることは間違ってはいませんが、これでもれっきとした女神候補生かつ叡山電鉄の運転士でもある、ランプです!以後お見知りおきを!」
山田リョウ「もしかして君、岩槻で見かけた…」
喜多郁代「まさにそれよ!ぼっちちゃんに話かけていたあの人!」
ランプ「その通りです!私は、ぼっち・ざ・ろっく!のみなさまの様子を視察するためにはるばるさいたままでやってきたのです!」
喜多郁代「よくそんなお金あったわね…w」
伊地知虹夏「でも、どうして私たちが運転士に?」
ランプ「それを説明するため、今回は叡山電鉄本社へご案内します!ではまずこちらの列車にご乗車ください!」
伊地知虹夏「こっ!これは!?きらら!?」
ランプ「そう!叡山電鉄といったら、観光列車きららですよ〜!まんがタイムきららコラボの起因にもなったまさしく叡山電鉄の召喚士です!では!さっそく乗り込みましょう!」
【叡山電鉄本社】
伊地知虹夏「な、なんも変哲のない普通の地方私鉄の本社だね…w」
ランプ「地方私鉄ではありません!これでも京阪電気鉄道の傘下にあたる事実上の大手私鉄なのです!さあさあ!こちらにお入りください!」
山田リョウ「こっちって、車庫…?」
喜多郁代「おっ!鉄オタとして興味深い場所ね!」
後藤ひとり「ぷらっとこだまで…」
山田リョウ「勝手に帰るな。」
【修学院車庫】
ソラ「ようこそ!クリエメイト運転士の世界へ!」
アルシーヴ「エトワリア鉄道競技部の副部長、アルシーヴ。叡山電鉄の観光列車、ひえいの運転士だ。よろしく頼む。」
伊地知虹夏「すごい…!女神様と筆頭神官に出会えるなんて…!私、きらファンやってますので!よろしければフレンド登録よろしくお願いします!」
山田リョウ「おいこら。」
ランプ「今回は、なぜ『ぼっち・ざ・ろっく!』のクリエメイトたちが運転士に選ばれたかについての経緯についてご説明します!既にひとり様にはお話しましたが…(^-^;」
喜多郁代「あれ?ぼっちちゃんには既に話していたのかしら?」
後藤ひとり「えっと…この前岩槻に行ったときに…w」
山田リョウ「あーなるほどね。完全に理解した。」
アルシーヴ「では、説明を始めるとしよう。時は2008年…人口減少やリーマンショックにより人手不足、経済不況に陥り、各鉄道会社は経営維持が困難になってしまった。」
ソラ「そこで、まんがタイムきらら、いえ、聖典の人物、通称『クリエメイト』に白羽の矢が立って、クリエメイトを運転士にして人手不足を食い止めようというエトワリア鉄道競技部の計らいが始まったの。」
ランプ「こうしてクリエメイトたちは次々に運転士となり、2010年になるとクリエメイトたちは電車バトルというものを始めます。今ではクリエメイトたちにとって電車バトルは趣味の一環としてやってらっしゃるのです!」
山田リョウ「なるほど…でもどうして私たちは電車バトルを…」
ソラ「この世界での電車バトルは、クリエメイトの交流、そして魔法少女との交流のために用いられているの。」
アルシーヴ「電車バトルで競い合うだけでなく、クリエメイトたちの交流の場として、そしてその壁を越え、魔法少女との交流も深めるために、電車バトルをしているのだ。」
伊地知虹夏「なるほどね〜!」
喜多郁代「いろんな作品のクリエメイトたちが交流するためにバトルをするだなんて考えたこともなかったわ!」
後藤ひとり「で、でも私たちはなぜ東武鉄道に…」
ランプ「クリエメイトたちの所属先は、私たちエトワリア鉄道競技部によって決められています!クリエメイトたちの住まいの近くの鉄道や、イメージに合わせて所属させているんです!」
伊地知虹夏「じゃあ、私たちが東武鉄道に所属した理由は?」
ソラ「それは…秘密よ。」
喜多郁代「え〜…」
アルシーヴ「いわゆる組織秘密ということだ。」
喜多郁代「あっ!これってデト1000形!撮りたかった車両だわ〜!前に撮影会があって行けなかったの!」
カシャカシャ
ソラ「そのデトは、私の愛車なの。」
喜多郁代「ええええええええええええ!?」
伊地知虹夏「事業用車両もバトルするんだね…(^_^;)」
ランプ「そりゃあ!電車バトルは常識を覆すもの!何でもありですから!」
このあともさまざまな打ち合わせを終えていった。
ソラ「打ち合わせは以上になります。」
アルシーヴ「他に何か質問はないか?」
伊地知虹夏「特にありません。」
アルシーヴ「そうか。」
ソラ「ではこれにて打ち合わせを終わります。」
ひとり 虹夏 リョウ 郁代「お疲れ様でした〜!」
ランプ「またいらしてください!」
伊地知虹夏「また京都に行きたいね!」
山田リョウ「もっと巡りたかったからな。」
喜多郁代「次は大阪や奈良にも行くわよ!」
後藤ひとり「まってぇ〜…」
ランプ「うまくいきましたね!」
ソラ「これからの活躍が楽しみね。」
アルシーヴ「そうだな…。」
【修学院】
後藤ひとり「あっ…。」
伊地知虹夏「どうしたの?ぼっちちゃん?」
後藤ひとり「このヘッドマーク…」
喜多郁代「初恋*れ〜るとりっぷだわ!つい先日完結したきららが誇る鉄道百合漫画!3巻の最後でSL銀河が登場して感激だったわ〜!」
山田リョウ「でも、れるとりって…この前バトルしたあの運転士…」
伊地知虹夏「言われてみれば…」
喜多郁代「ま、まさかぼっちちゃんがあのE653とバトルしたときに出会ったあの5人って…!?」
山田リョウ「気づくの、おっせぇおっせぇおっせぇわ。」
伊地知虹夏「郁代が思うより仙台です!」
喜多郁代「うるさーい!」
【のぞみ20号車内(京都〜米原)】
アナウンス「この電車は、のぞみ号、東京行きです。途中の停車駅は、名古屋、新横浜、品川です。」
伊地知虹夏「そうだ!帰り道にラビットハウスに行ってみない?直通先の運転士がいるって話があるの!」
喜多郁代「いいわね!私行ってみたかったの!」
山田リョウ「確か、リゼっていう名前だったよな。」
後藤ひとり「琵琶湖…びわ湖…びわこ…」
喜多郁代「話聞いてないわね…」
伊地知虹夏「置いてくよ?」
後藤ひとり「あっ!そ、それだけは〜!」
山田リョウ「鉄道には全然関心無いのにここぞというときは話聞くんだな…」
【ラビットハウス】
ガランガラン
天々座理世「いらっしゃいませ〜!」
伊地知虹夏「ほんとにいた〜!」
山田リョウ「凄い偶然だな…」
香風智乃「こちらへどうぞ。」
喜多郁代「ラビットハウスが本当にあるだなんてなんだか凄いわね。」
伊地知虹夏「もしかして、半蔵門線の運転士!?」
天々座理世「あ、ああ…。一応18000系に乗ってる。最近乗り換えたんだ。」
伊地知虹夏「新型車両か〜!いいな〜!」
天々座理世「おっと、自己紹介がまだだったな。私はリゼ。メトロラビットの副リーダーで、半蔵門線の運転士だ。よろしくな。」
香風智乃「私はチノです。ここのマスターの孫です。東京メトロ東西線の運転士でもあります。」
後藤ひとり「かっ…かわいい…!」
香風智乃「そ、そうですか?」
伊地知虹夏「ラビットハウスって、喫茶店であって東京メトロのチームの運営元でもあるんだよ!」
山田リョウ「私は特急専属だから、メトロの事情はわからないけど…」
喜多郁代「何頼もうかしら?」
ガランガラン
後藤ひとり「!?」
水波レナ「失礼するわ。」
香風智乃「いらっしゃいませ。今日はお一人様で?」
水波レナ「ええ。今日はぼっちちゃんに用事があって来たのよ!」
後藤ひとり「えっ!?そもそも、誰…?」
水波レナ「し、知らないの!?レナはマギカトレインのメンバー、水波レナよ!愛車は原顔の205系600番台。元埼京線用に投入された205系で、通常の600番台とは異なる顔をしているのが特徴よ。そして何よりもレナは、チームももこご自慢の205トリニティーの一角なんだから!………あれ?」
後藤ひとり「Zzz…」
水波レナ「寝るな!」
喜多郁代「ぼっちちゃんは、鉄道に関しては全くもって知らない陰キャで…wといいつつ今の鉄道では貴重な個室を備えたスペーシア使いなんだけどね〜…ww」
水波レナ「(^ω^#)」
_人人人人人人_
> げんこつ <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y ̄
喜多郁代「痛い…」
水波レナ「あんたたちはそれでも運転士か!」
後藤ひとり「何で私まで…」
水波レナ「そもそもあんたが起因じゃないの…」
山田リョウ「んで、レナは何がしたいんだ?」
伊地知虹夏「言ってみろやー!」
水波レナ「レナは、ぼっちちゃんに宣戦布告するわ!」
後藤ひとり「えっ!?」
水波レナ「あんたが仙台エリア最強のそらや非公式戦ながらもマギカトレインのトップのまどかに勝てたことに、レナ、あんたに興味が湧いたの。絶対にあんたに勝ってみせるんだから!」
後藤ひとり「えええええ!?」
水波レナ「コースはスカイツリーラインの南栗橋から浅草まで。試合放棄したら容赦しないからね!」
【南栗橋】
伊地知虹夏「あと5分で2時…相変わらずギリギリまで出てこないな〜…」
山田リョウ「ほんとに来るのか?」
伊地知虹夏「仙台エリア最強に勝ったんだから、来ないわけないじゃん。ぼっちちゃんは必ず来る!」
1番ホームにはリョウのリバティ、2番ホームにはレナのY12編成が停車していた。
秋野かえで「あれが結束バンドの虹夏ちゃんとリョウちゃん…」
水波レナ「ふ〜ん。まっ、レナには関係ないけどね。一番の目玉は、ぼっちちゃんとスペーシアなんだから…!さあ!早く来なさい!日光詣スペーシア!」
アナウンス『まもなく、4番のりばに、競技列車、浅草行きが参ります。安全のため、黄色い点字ブロックの後ろまで、お下がりください。』
パンポーン パンポーン
ガタンガタン ガタンガタン
キィィィィィィィィィィィ
ガチャッ
後藤ひとり「…………」
水波レナ「来たわね。待ってたわよ。水波レナよ。宇都宮線の運転士。よろしく。あんたの名前は知ってるわ。後藤ひとりでしょ?」
後藤ひとり「…………。」(頷く)
水波レナ「(それにしても、ずいぶんと美人じゃない。しかも年上なのに態度が控えめね。こんな高校生がいるなんて信じられないわ。中学生で運転士やってる私が言えたことじゃないけど。まっ、人柄はどうでもいいわ。さっさと始めましょ。)」
山田リョウ「虹夏、私のリバティに乗ってくれ。後方から見物だ。急げ。」
伊地知虹夏「うん。」
喜多郁代「カウントいくわよ!5っ!4っ!3っ!2っ!1っ!GO!」
ウゥゥゥゥプゥゥゥゥゥンプゥォォォォォンウゥゥゥゥゥゥ(東武100系)
ツゥゥゥェェボォォォォォォォォォウォォォォォォォ(205系600番台)
BGM:PERCENT⦅%⦆HOLIC / Okogeeechann(EURO BAKAICHIDAI VOL.18)
山田リョウ「進路よし!出発進行!」
シィェェェェェェェヒィィィィィィィィィィィウゥォォォォォォォォォォ(東武500系)
南栗橋ギャラリーA「リバティが飛び出していったぞ!」
南栗橋ギャラリーB「なんてこった!三つ巴のスーパーバトルになっちまうのか!?」
【訂正】
BGM:PERCENT《%》HOLIC / Okogeeechann(EURO BAKAICHIDAI VOL.18)
【南栗橋〜幸手】
水波レナ「さっ、見せてもらうわよ!東武特急運転士としての実力を!」
後藤ひとり「前回は私と同じ特急が相手だった、でも今回は違う。どんな車両かわからないけど、感覚押しでいけば…!」
山田リョウ「205系の運転士、あえて後攻を選んだか…その場合、巻き返しができて後半で有利に立ち回れるようだが…」
【杉戸高野台〜東武動物公園】
キシィィィィィィィィ
後藤ひとり「………!!」
水波レナ「ふーん。ブレーキングを詰めるやり方、悪くないわね。でも、軽量車体の205系に対してはそんなの無意味よ!」
【北春日部〜春日部】
キシィィィィィィィンッ
後藤ひとり「………!!」
水波レナ「無駄よ!」
ドォンッ
後藤ひとり「弾かれた…!?」
水波レナ「悪いけど一気に終わらせてもらうわ!」
伊地知虹夏「い、今の何が起きたの!?」
山田リョウ「ドリフト崩し…相手の進路を塞ぐ複線ドリフトをインから攻める形で車体を弾いてドリフトを崩す…」
伊地知虹夏「そんなこともできるなんて…!」
【一ノ割〜武里】
後藤ひとり「ストレートでは負けていない…パワーは圧倒的にこっちが上…!まず、相手がどんな車両かを把握しないと…!」
水波レナ「この勝負、勝てるわ!相手は完全にドリフトを崩されて墜ちた!複々線区間さえ突破できればこっちのものよ!」
伊地知虹夏「なんて速さ…!こんなハイレベルなバトル、ぼっちちゃん初めてなんじゃないかって思うくらい…リョウちゃんも口数が少なくなってきてるし…リョウちゃんが、本気になった!?」
【越谷】
越谷ギャラリーA「3編成並んで突っ込んでくるぞ!」
越谷ギャラリーB「といっても連結してるわけじゃないんだぜ!」
【新越谷】
水波レナ「スペーシアが近づいてる!?バカな!?何言ってるのよレナ…ぼっちちゃんの実力を確かめたくて勝負に出向いたんじゃない…軽く捻ろうとしたレナがバカだったわ。望み通り、レナの本気を見せてあげる!」
【草加〜谷塚】
水波レナ「なっ、何よ…!思うように加速できないわ…!」
伊地知虹夏「205のパワーが高止まりしてる…?これ以上力を発揮できないのかな?」
山田リョウ「所詮民営化前後に生み出された通勤型車両。チューンでもして強化しない限りは高いパワーを叩き出すのは難しい。ギア比も低速重視だしな…」
伊地知虹夏「そうか!スペーシアは全電動かつ高出力でギア比も高速向けのVVVFだから高いパワーを引き出せるけど、205は界磁添加励磁制御で出力は120kwぐらいあるけどギア比が低速向けだから高速で走れないんだね。」
山田リョウ「例えば15000系のように、出力が高くてもギア比が低速向きなら高い速度を叩き出すのは難しい。逆に高い加速を得ることはできるけど。」
【竹ノ塚〜西新井】
山田リョウ「並んだな。目をそらすな虹夏、スペーシアが抜きにいくよ。」
キシィィィィィィィィ
水波レナ「っ………!!」
後藤ひとり「………!!」
キシィィィィィィンッ
水波レナ「抜かれたァ…!こんなところで…!」
【小菅〜北千住】
水波レナ「こんなところで…!レナが負けるの…!?それにしても、凄い走りだったわ…。」
伊地知虹夏「レナちゃんが、諦めた…?」
ひとりはレナと大差をつけて浅草にゴールした…これには喜多も驚いていたようだ。
【浅草】
水波レナ「驚いたわ。まさかレナより1分も差をつけてゴールするなんて。そんな自信あったの?」
後藤ひとり「い、いや…その…私は、パワーを頼りにしてごり押ししたつもりだけど…」
水波レナ「そうじゃなくて、どうやったらあんたのような走りができるか気になったの。」
後藤ひとり「そんなの…私にはわからない…なんていうか、バトルになると急に技術が伝わってくるっていうか…」
水波レナ「そうなのね。なんだかレナ、あんたのことがさらに気になってきたわ。」
後藤ひとり「えっ?」
水波レナ「決めた!明後日、1対3でリベンジさせてもらうわ!」
後藤ひとり「い、今なんて?」
水波レナ「あんたと1対3でリベンジよ!」
ひとり 虹夏 リョウ「ええええええええええ!?」
第5話の更新は終わりです。
今回は水波レナが初登場。並びにきらファンのキャラクターも本格登場となりました。
よろしければ引き続き下記のアンケートもよろしくお願いします。
https://docs.google.com/forms/d/1Xxl5FI16OZocb-3BHSbSCNXC8llZaHno7WTgqnJrYA4/edit?chromeless=1
また、下記のマシュマロにて小説の質問やイラストのリクエストも受け付けていますのでよろしければどうぞ。
https://marshmallow-qa.com/shinowing?utm_medium=url_text&utm_source=promotion
ツイッターのフォローもよろしくお願いします。
https://twitter.com/ShinoWing?t=24G__kiGiaMih4VkOUNKIw&s=09
【今回の対戦カード】
後藤ひとり(東武100系106F)
VS
レナ&かえで&ももこ(205系600番台Y12+Y5+Y10編成)
[路線]
宇都宮線 宇都宮〜大宮
[BGM]
Seek my mind / 橘花音(EUROBEAT FESTIVAL VOL.7)
HOPE ALIVE / 長尾ちえみ(EURO BAKAICHIDAI VOL.19)
Link YOU!! / あき(TOHO EUROBEAT 封)
【あらすじ】
圧倒的実力を見せつけられ、リベンジに燃えるレナ。1対3と圧倒的不利な条件を擦り付けられるひとりだが、この状況を打開するため再びDRCを動かしに行くも…そして、レナが示した1対3は意外なる戦術だった!?
第6話 団結!チームももこ!
【大宮駅】
水波レナ「というわけで!二人には協力してほしいの!これは命令よ!レナたちなら、できるわよね!?」
十咎ももこ「命令なら仕方ないよな。あのスペーシアに勝つために私たち3人で団結するってわけか。」
秋野かえで「グッドアイデアだねレナちゃん!」
水波レナ「えっへん!<(`^´)>」
十咎ももこ「でもあのスペーシア、かなりのスペックだ。私たちの205系のパワーでは到底勝ち目はない。」
秋野かえで「そこで、私たち特有の連結合体をするのかな…?」
水波レナ「そうよ!所詮レナたちの愛車は首都圏路線からのお下がり。4両でパワーも貧弱。でもそこに×3(かけるみっつ)すれば、スペーシアに勝るパワーを発揮できる。」
十咎ももこ「連結合体作戦はいつも通り、小金井〜小山間のストレート区間で行う。それでいいかな?」
秋野かえで「うん!」
水波レナ「ええ!」
十咎ももこ「よし!レナは宇都宮からスタート。私とかえではレナが小金井を通過するまで小山車両センターにて待機!いいか?」
レナ かえで「了解!」
【とうきょうスカイツリー】
後藤ひとり「そ、そんな…1対3だなんて…」
喜多郁代「プレッシャーかけられた感じになっちゃったわね…(^-^;」
後藤ひとり「も、もしこれで負けて笑い者にされたら…世界中でネットのおもちゃにされて再起不能になっちゃう…!も、もしそうなったら記者会見で号泣して…」
喜多郁代「そ、そんなことはないから…wだいたい、所詮営業用車両で間合いに行われる電車バトルなんだし…wもしそれで炎上したら解雇不可避でしょ?wあっ、もしそれあったらこの世界終わってるわねw」
後藤ひとり「わ、私ちょっと…散歩してくる…」
喜多郁代「あっ!ちょっと!行っちゃった…」
【東武鉄道本社】
後藤ひとり「社長さん…次のバトルで、DRCを使わせてください!お願いします!」
東武社長「う〜ん、それはちょっと難しいかなぁ〜?」
後藤ひとり「えっ…?」
東武社長「あれは君の願いを叶えるために特別に使わせてあげたのさ。だが、今回のようななんの変哲もないバトルで使わせるわけには〜いかねぇ。元々、あのDRCは東堂塾のデモカーだからな。」
後藤ひとり「そんな…」
東武社長「だが、君ならDRCに頼らなくても、勝てるんじゃないかと思うんだ。」
後藤ひとり「DRCに頼らなくても…?」
東武社長「ひとりくんなら知ってるだろ〜う?我が社のフラッグシップトレイン、スペーシアにはあの新幹線ですら上回るパワーを秘めていることを。」
後藤ひとり「そんなの、初めて聞きました…」
東武社長「おや?君もしかして、鉄道をあまり知らないのかい?」
後藤ひとり「………。」
東武社長「何を落ち込む必要はない。この鉄道のみならず、数々の鉄道において、必ずしも鉄道に興味がないと運転士の資格はないというわけではない。人それぞれなのだからな。ひとりくんも鉄道についての知識はほとんどないんだろうけど、そんな君でも私は否定しない。」
後藤ひとり「本当ですか…?」
東武社長「そりゃあもちろん。私は、あのとき君たちを暖かく受け入れたのも、君たちが立派な運転士になれると期待しているからだ。相手が強かろうが、そんな心配をする必要はない。」
後藤ひとり「…………。」
【雀宮〜宇都宮】
後藤ひとり「今日はDRCは動かせないのかぁ…まあでも、別になんと言うか…どうしてもってわけじゃなかったし…」
【宇都宮】
キィィィィィィィィィィ
ひとりは7番線にスペーシアをピッタリと止める。
ガチャッ
後藤ひとり「…………」
水波レナ「お、遅いわね!何やってたのよ!」
後藤ひとり「す、すみません!準備に時間がかかってしまって…」
水波レナ「まっ、いいわ。」
後藤ひとり「あれ?でも1対3って…他の二人は…?」
水波レナ「はあ?どうゆうこと?1対3といっても、最初からってわけじゃないわよ。」
後藤ひとり「えっ?(・_・?)」
水波レナ「ほら、さっさと始めるわよ。」
後藤ひとり「あっ、はい!」
BGM:Seek my mind / 橘花音(EUROBEAT FESTIVAL VOL.7)
喜多郁代「カウントいくわよ!5っ!4っ!3っ!2っ!1っ!GO!」
ウゥゥゥゥプゥゥゥゥゥンプゥォォォォォンウゥゥゥゥゥゥ(東武100系)
ツゥゥゥェェボォォォォォォォォォウォォォォォォォ(205系600番台)
宇都宮ギャラリーA「やっぱスペーシアと205を比べるとパワーの差が半端じゃねぇ!」
宇都宮ギャラリーB「205系の2M2T120kwじゃ勝ち目ないよなぁ。」
宇都宮ギャラリーC「おい、でも小山車両センターで通電してる205系2編成の目撃情報があるみたいだぜ?」
【宇都宮〜雀宮】
水波レナ「最初から種明かしてたら、面白くないじゃない!本当のバトルは、小金井を通過してからよ!」
【大宮】
山田リョウ「レナ、前回のバトルで1対3と言っていたが、ぼっちちゃんには理解できるだろうか…」
伊地知虹夏「3の意味がなぁんかわからないよね。実際出てきたのはレナちゃんだけだったし。」
【石橋〜自治医大】
後藤ひとり「205系は…来てないか…さすがにパワーが圧倒的に違うし…同じ車両でコースだけ変えてリベンジだなんて何考えてるのやら…?」
【自治医大〜小金井】
水波レナ「そろそろ小金井通過ね!」
ブーッブーッ
水波レナ「こちらレナ!まもなく小金井を通過するわ!これより小金井〜小山間にて連結作業に入る!出発準備を!」
【小山車両センター】
BGM:HOPE ALIVE / 長尾ちえみ(EURO BAKAICHIDAI VOL.19)
十咎ももこ「こちらももこ!準備完了!」
秋野かえで「こちらかえで!こちらも準備できてます!」
水波レナ『了解!こちら小金井駅通過中!出発してください!』
ももこ かえで「はい!大宮方面!出発進行!」
ツゥゥゥェェボォォォォォォォォォウォォォォォォォ(205系600番台)
【小金井〜小山】
後藤ひとり「えっ?何が始まるの?」
水波レナ「こちらレナ!ただいまより減速の後に惰性走行に入るわ!力行して3m手前、1m手前ごとに加速して、小山手前までに連結してよね!」
ももこ かえで「はい!」
水波レナ「これより、減速するわ!」
レナはブレーキをゆるくかけた。
十咎ももこ「これより連結します!」
秋野かえで「こちらも連結に入ります!」
水波レナ「前オーライ!前オーライ!3m!2m!1m!」
ガチャン
水波レナ「残りはかえでだけよ!」
秋野かえで「はい!」
水波レナ「2m!1m!」
ガチャン
水波レナ「併合!」
ももこ かえで「完了!」
BGM:Link YOU!! / あき(TOHO EUROBEAT 封)
【小山】
後藤ひとり「追い上げてきてる!?」
小山ギャラリーA「おい!宇都宮出発時点では4連だった205が長くなってるぜ!?」
小山ギャラリーB「あれは…!」
小山ギャラリーたち「205-600トリニティー!?」
小山ギャラリーC「キタァァァァ!ジャカルタぐらいでしか見られなかった長い12両編成!」
小山ギャラリーD「これを小山の205系3本でやるんだからすげぇぜ!」
【小山〜間々田】
秋野かえで「後押しは私に任せてください!」
水波レナ「テクはレナに任せるってわけね!面白いじゃない!」
十咎ももこ「かえでの作戦にかけるとするか!」
水波レナ「チームももこ、いや、205-600トリニティーの力、とくと味わいなさい!」
【野木〜古河】
キシィィィィィンッ
後藤ひとり「……!!」
ドォンッ
水波レナ「ちょっと退かせてもらうわ!ずるいけど、勝つためにはヤンキープレイも必要だからね!」
後藤ひとり「抜かれた…しかもなんか3本繋がってるし…!?1対3ってこうゆうことだったの!?」
【大宮】
山田リョウ「205系600番台には、分割併合のために電連を備えている。」
伊地知虹夏「それが何を意味するの?」
山田リョウ「宇都宮線の宇都宮以北では、基本的に205系600番台が使われる。(たまにE231系やE233系も入ってくるけど。)朝ラッシュのときには、4連では多客に対応することができない。そのために、4連を2本連結した8連の運用のために電連を備えているんだ。」
伊地知虹夏「あっ!もしかしたら1対3ってそうゆうことだったの!?」
山田リョウ「そうゆうことになる…ただ、スペーシアのパワーならどうにか対処できるはずだ。」
【古河〜栗橋】
後藤ひとり「速い…!圧倒的な身軽さとパワーを武器にこっちが押されていってる…!どうすれば…!?」
水波レナ「205系単体ではパワーは圧倒的に貧弱。でも3本連結してみたらどうかしら?編成も3倍でパワーも3倍!これが三位一体ってやつよ!」
十咎ももこ「レナ、いきなりから攻めに行ってるけど大丈夫か…?」
【大宮】
山田リョウ「両者は久喜を通過…未だ205が優勢だな。」
伊地知虹夏「なんでスペーシアでも勝てないの…?」
山田リョウ「そうゆうときもある。」
伊地知虹夏「も〜!リョウちゃんは無責任なんだから〜!」
【新白岡〜白岡】
後藤ひとり「……!!大宮まであと数駅しかない!こうなったら!何がなんでも力ずくでちぎるしかない!」
【白岡〜蓮田】
後藤ひとり「……っ!!」
キシィィィィィンッ
ドォンッ
ひとりはドリフトで205の車体をぶつけてバランスを崩しにいった!
秋野かえで「うわあっ!?なに!?」
十咎ももこ「脱線した!?さっきのスペーシアのドリフトでバランスが崩れたか!」
水波レナ「っ…!こんな軽量な車体だと、立て直すのに時間がかかるじゃない!最悪!」
【東大宮〜土呂】
後藤ひとり「抜いた!」
水波レナ「っ…!私の作戦がこんな形であっさり崩れるなんて!」
【大宮】
伊地知虹夏「おお〜!ぼっちちゃんが先着だ〜!」
山田リョウ「と、とりあえず、なんとかなったな。」
キィィィィィィィィィィ
後藤ひとり「ほっ…なんとか勝てた…。」
水波レナ「ちょっと待ちなさいよ!車体をぶつけるなんて卑怯じゃない!」
後藤ひとり「わ、私はただ、力ずくでなんとかしようとしただけで…」
水波レナ「あれだけでかいのぶつけられたらたまったもんじゃないわよ!(#`皿´)」
十咎ももこ「まあまあ落ち着いて…」
山田リョウ「あんな軽い車体にでかいもんぶつけられたらそりゃバランス崩れるよな…」
秋野かえで「でも、いいバトルになったよ。固まって戦っても、一発喰らったら大変なことになるってわかったし。」
水波レナ「そ、そうね。切り替えが大事よ。」
伊地知虹夏「とまあなんとか勝ててよかった〜!そっちもいいファインプレーだったよ!走行中に連結するなんて私でも思い付かなかった!」
水波レナ「そ、そうかしら?あ、ありがとう…」
(BGM終了)
【南栗橋車両管区本区】
後藤ひとり「整備終わったぁ〜!はぁ…あとは試運転をやって終わりっと。」
伊地知虹夏「ぼっちちゃん!電話!ぼっちちゃん!電話だよ!」
後藤ひとり「もしもし?」
天満そら『久しぶり!ぼっちちゃん、だっけ?』
後藤ひとり「君って…もしかして…」
天満そら『そのもしかしてだよ!12月、遠征で東武に遊びに行くから、楽しみにしててね!』
第5話の更新は終わりです。
今回は十咎ももこ率いる205-600トリニティが初登場。電D小説初の205系12連が実現となりました。次回から東武 ACE Starsと鐘ノ台鉄道部のチーム戦をお送りします。
よろしければ引き続き下記のアンケートもよろしくお願いします。
https://docs.google.com/forms/d/1Xxl5FI16OZocb-3BHSbSCNXC8llZaHno7WTgqnJrYA4/edit?chromeless=1
また、下記のマシュマロにて小説の質問やイラストのリクエストも受け付けていますのでよろしければどうぞ。
https://marshmallow-qa.com/shinowing?utm_medium=url_text&utm_source=promotion
ツイッターのフォローもよろしくお願いします。
https://twitter.com/ShinoWing?t=24G__kiGiaMih4VkOUNKIw&s=09
【今回の対戦カード】
山田リョウ(東武500系503F)
VS
星祭とわ(103系仙センRT-235編成)
[路線]
東武日光線 東武スカイツリーライン 南栗橋〜浅草
【あらすじ】
いよいよ始まる結束バンドと鉄道部のチーム交流戦。しかし、ひとりはあるショックを受けて車両を渡瀬へ置きに行ってしまう。すぐさま拾いに行く虹夏とリョウだが、ひとりがいない中での交流戦となり、結束バンドにとっては不利な状況で始まるのであった…
【第7話 初の交流戦!のはずが!?】
12月、鐘ノ台鉄道部との交流戦が間近に迫るなか、ひとりは試運転中。そして時間調整のため春日部に停車していた…
【春日部】
ひとりは春日部駅のホームのベンチに座り込み…
後藤ひとり「…………(どうしよう…いきなり鐘ノ台鉄道部とバトルと言われたって、あんな東北エリアなんばーわんとなんばーつーとバトルしろって言われても…勝てる気がしない…それに…前に社長にDRCの使用を断られたし、私のスペーシアじゃ勝てる気がしない…前のそらとバトルしたときは偶然かなと思うし…)」
心の中でそう呟く…何せ相手は東北エリア最速チーム。強豪で勝てるかどうか不安を抱いていた。そこへ…
ガタンガタン ガタンガタン
フゥゥゥゥゥオォォォォォォヒシィィィィィィィィィィプゥゥゥン(東武50000系)
後藤ひとり「あの電車…なんだろう…?鉄道のことなんて全くわからないからなんの車両かわからない…」
スペーシアの隣に停車するのは東武50000系51001F。東武50000系としては異端の非貫通顔で、この顔を持つ50000系はこの51001Fだけなのである。界隈では、第二の51901Fと呼ばれているとか…
ガチャッ
乗務員室からオレンジ髪の女の子が降りてくる。
???「隣いいかな?」
後藤ひとり「!?あっ…あの…失礼します!」
???「まっ、待ってよ!私とお話しよっ!」
後藤ひとり「……?でも…」
???「まあまあ、座って座って!」
後藤ひとり「…………うん…」
一瞬ベンチから離れるひとりだったが、オレンジ髪の女の子に誘われて再び座り込む。
後藤ひとり「君は…運転士…?」
???「当たり前でしょ!電車に乗ってなかったら、運転士じゃないじゃん!君も運転士でしょ?」
後藤ひとり「………うん。」
???「わあー!いい車両だねー!スペーシアだっけ?カッコいいよね!」
後藤ひとり「格好いい…?」
???「東武特急はね、私の地元の東上線にはいないんだ。だからいいなって。ちなみに私は木ノ幡みら。そっちはなんて言うの?」
後藤ひとり「…………後藤…ひとり…」
木ノ幡みら「かわいい名前だね。」
後藤ひとり「そういえば、この車両って…」
木ノ幡みら「私の車両?これ、東武50000系って言うんだ。編成は51001Fだよ。日立A-Trainを採用した車両で、50000系列で唯一の非貫通顔なんだ。」
後藤ひとり「なんでこの車両を愛車に選んだの…?」
木ノ幡みら「実はね、私東武鉄道のとある東武50000系の運転士に憧れて東武鉄道に入社して、この車両を選んだんだ。それ以来、あの東武50000系の運転士みたいな技術の持ち主になれるように走り続けているの。」
後藤ひとり「そうなんだ…その東武50000系の運転士の名前って…誰なの…?」
木ノ幡みら「へっへ〜。秘密だよ。」
後藤ひとり「なんで…?」
木ノ幡みら「みんなならもう知ってるはずだからだよ。」
後藤ひとり「でも、私鉄道のこともD仕業のことも全然わからなくて…」
木ノ幡みら「まあ知らないなら知らないでいいかもね。知ってしまったら面白くないし。」
後藤ひとり「………私、京都の地方私鉄のチームに無理矢理東武に入社させられて…それでスペーシアを愛車にすることになって…」
木ノ幡みら「いいじゃん!特急を愛車にできるだけいいと思うよ。」
後藤ひとり「そうかな…?」
木ノ幡みら「私、住んでる場所から東武東上線を指定されたけど、みんな乗ってる車両は通勤型ばかりだし、それもあって特急よりも通勤型のほうが好きなんだよね。ぶっちゃけ…」
後藤ひとり「……?」
木ノ幡みら「私、特急なんてどうでもいいんだ。()」
後藤ひとり「!Σ( ̄□ ̄;)」
木ノ幡みら「でも、これはあくまで私の意見。私は、今の愛車のままの方がいいかな〜。」
後藤ひとり「と、特急なんてどうでもいい…?」
木ノ幡みら「東上線も通勤型だけで成り立っているわけだし、そして何よりも、とある東武50000系の運転士を追っかけて走り続けていれることが幸せなんだ!私は最初に乗った車両こままが一番!わざわざ特急ばっかりこだわったり羨ましがってもダメだからね。おっと、そろそろ森林公園に戻さないと!じゃあね!」
バタン
ニィィィィィィェェェェェォォォヒュゥイィィィィィィィィィ(東武50000系)
後藤ひとり「…………鬱だ…」
ひとりもみらの後を追うように出発していった…しかし、所属車両基地である春日部に車両を戻そうとせず…
【鐘ノ台高校鉄道部部室】
星祭とわ「楽しみね〜。今月の東武遠征。東武に行ったら、日光のかき揚げを食べてみたいわ〜!あと温泉も♪」
宮沢みかげ「とわちゃんは観光のことしか考えてないね…」
小川琥珀「それはそうと、東武に行くんだから、りんねちゃんとくるみ部長とプリシオンちゃんに何かお土産買っていった方がいいと思うよ。」
宮沢みかげ「確かに…」
宮沢まひろ「いよいよ明日です!みなさん!準備はできましたか!?」
天満そら「は、はい!」
小川琥珀「今、お土産を決めてたところだよ。」
宮沢まひろ「お土産ですか…浅草、東京スカイツリー、東武動物公園、日光、鬼怒川、いろんな観光地がありますからね〜。あっ、あと東武博物館も()」
小川琥珀「私、東武動物公園でホワイトタイガーを観に行きたいな〜。」
宮沢みかげ「わ、私は華厳の滝とか?」
天満そら「私は東京スカイツリーのてっぺんまで登って…」
宮沢まひろ「バトルのことはほったらかしですね〜。」
宮沢みかげ「悪い?」
宮沢まひろ「いや、別に…w」
星祭とわ「とはいっても、バトルの作戦もきっちり練っていかなきゃね。」
天満そら「作戦か〜。」
星祭とわ「私の車両、直流区間しか走れなくて♪」
宮沢みかげ「そっちかい!だったら牽引機のEH500-1使えばいいのに。」
星祭とわ「てへ♪」
小川琥珀「相手のチーム、特急型ばっかりだったから、性能が低い私たちだとちょっと不利だよ。」
宮沢まひろ「言うてこっちのメインウェポンも特急型ばかりですが、そらさん以外は国鉄型ですからね〜…」
小川琥珀「その点はテクとチューン性能で押しきればいいと思うよ。」
宮沢みかげ「スペーシアが一番やっかいな感じもするね。」
星祭とわ「あの車両は特急並の性能は持ってるからね〜。」
天満そら「…………(ひとりちゃん、覚えててくれてたかな…?)」
そして迎えた遠征当日…
【仙台】
宮沢みかげ「いよいよ遠征当日…!なんだか緊張する…!」
星祭とわ「私たちの車両、あらかじめ大宮まで送ってくれたわ。」
小川琥珀「私たちじゃ機関車は運転できないから便利だよ。」
天満そら「(待っててね!ひとりちゃん!)」
宮沢まひろ「ではみなさん!いよいよ出発!てっつどー!です!」
シュゥゥゥッ
ピュゥゥゥゥッ(警笛)
ッウェェェンッウゥォォォォォォォォフゥォォォォォォォォォォォ(583系)
【南栗橋車両管区本区】
伊地知虹夏「おかしいな〜。スペーシアも春日部にいなかったし、ぼっちちゃんも来ない…」
山田リョウ「何かあったのか?」
喜多郁代「そろそろ鉄道部のみんなが大宮に着いて車両を持ち込んで南栗橋へ向かうはずだけど…」
山田リョウ「!?…大変だ。ぼっちのスペーシアがなぜか渡瀬に置いてあるとの情報がある。」
虹夏 喜多「えっ!?」
伊地知虹夏「まさか、ぼっちちゃん、スペーシアを廃車にするために渡瀬まで送り込んだんじゃ…!?」
喜多郁代「い゛や゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!まだスペーシアが廃車になるには早すぎるう゛う゛う゛う゛う゛!!」
山田リョウ「でも幸いにも廃車とは見なされずにその場にあるっぽいな。虹夏、今から拾いにいくよ。」
伊地知虹夏「うん!喜多ちゃんは南栗橋で鉄道部をお願いね!」
喜多郁代「らじゃっ!」
リョウは虹夏と共にスペーシアのある渡瀬へ向かった。
【渡瀬】
山田リョウ「ここだ。あった。」
伊地知虹夏「ぼっちちゃん、何で車両をここに…」
山田リョウ「分からない。とにかくこれを南栗橋へ戻しに行くか。ぼっちがいないと出走できないからな。」
バタン
伊地知虹夏「ぼっちちゃんのスペーシアを走らせるの初めてだな〜。こんなに古くさい運転台なの初めてみた!」
【南栗橋車両管区本区】
喜多郁代「遅いわね…遅れてるのかしら?ちょっと情報確認しましょ。」
喜多はスマホを取り出しSNSのTLを確認する。
喜多郁代「え゛っ…まさかの宇都宮線で貨物列車が車両故障…それで鉄道部がつっかえってるっぽいわね…大丈夫かしら…」
伊地知虹夏「お待たせ〜!」
山田リョウ「ぼっちのスペーシアを拾ってきた。」
喜多郁代「お疲れ〜。さっき情報見たけど、宇都宮線止まってたわ…」
山田リョウ「マジか…」
伊地知虹夏「こりゃだいぶ遅れそうだね…」
数時間後…
山田リョウ「鉄道部が喜多よ。行くか。」
喜多郁代「何で私の名前を…!」
伊地知虹夏「いいじゃんいいじゃん!」
3人は留置線へ向かった。
宮沢まひろ「どうもどうも〜!鉄道部顧問の宮沢まひろです!」
山田リョウ「お久しぶり。私はチーム結束バンドの山田リョウ。」
伊地知虹夏「私が虹夏!よろしくね!」
喜多郁代「喜多郁代。りょうもうの運転士よ。よろしく。」
星祭とわ「私は仙石線103系の運転士、星祭とわよ。」
宮沢みかげ「あ、あいづライナーの運転士、宮沢みかげ。まひろの妹なの。よろしく。」
小川琥珀「小川琥珀だよ。485系の運転士だよ。よろしくね。」
天満そら「(ひとりちゃん、居ないなぁ…)」
小川琥珀「次、自己紹介そらちゃんの番だよ。」
天満そら「はっ!て、天満そらです!E653系の運転士です!よろしくお願いします!」
伊地知虹夏「今日は都合上ぼっちちゃんはお休みなんだ。」
天満そら「えっ…?」
山田リョウ「連絡が取れなくて、おそらくは家にいると思うんだけど…」
宮沢まひろ「おやおやそれは残念ですね〜。」
小川琥珀「バトルカードはこのように決めてきたけど…」
山田リョウ
VS
星祭とわ
伊地知虹夏
VS
宮沢みかげ
喜多郁代
VS
小川琥珀
後藤ひとり
VS
天満そら
後藤ひとり
VS
宮沢まひろ
伊地知虹夏「ふむふむ…あいづライナーとバトルかぁ〜!楽しみ!」
山田リョウ「一応、ぼっちが来ることも考えてぼっちも入れておいたってわけか…」
喜多郁代「それじゃあ、明日の初戦に向けて準備しなきゃね。」
星祭とわ「楽しみにしてるわよ。」
宮沢まひろ「それでは今日は挨拶だけということで、各位解散!」
【南栗橋】
ひとりが居ない中での鉄道部との交流戦がはじまる。第一回戦はリョウVSとわ。ホームにはすでにリョウのリバティととわの103系が停車していた。
山田リョウ「改めて。山田リョウだ。よろしく。」
星祭とわ「星祭とわよ。」
山田リョウ「よりによって、とわの愛車は仙石線最後の103系なのか。」
星祭とわ「地元路線が仙石線なもので、205系よりも、この103系の方が好みなのよね〜。ちなみにこの編成はJR東日本最後の103系なのよ。」
山田リョウ「そうか。地元路線の車両を選ぶのはいいことだな。じゃあ、そろそろ始めるか。」
星祭とわ「ええ。」
喜多郁代「カウントいくわよ!5っ!4っ!3っ!2っ!1っ!GO!」
シィェェェェェェェヒィィィィィィィィィィィウゥォォォォォォォォォォ(東武500系)
クゥゥゥゥゥゥゥオォォォォォフゥォォォォォォ(103系)
BGM:架空〜Going My Way〜 2020(EUROBEAT FESTIVAL VOL.14)
南栗橋ギャラリーA「すげぇ!リバティが先手取っていったぜ!」
南栗橋ギャラリーB「浅草まで逃げ切って勝負決める姿勢か!?」
【幸手】
山田リョウ「スタートダッシュを決めて1編成分差が開いてるか…北越谷までは複線の中速コース。自分のペースでちぎっていくか。」
【東武動物公園〜姫宮】
星祭とわ「へ〜。」
姫宮ギャラリーA「こちら姫宮!リバティが1編成前に出てます!」
姫宮ギャラリーB「おそらく春日部まではこのペースかと思われます!」
星祭とわ「序盤から先手を取っていくのはD仕業初心者が通る道ね。ただ、ここでは仙石線運転士としての実力を見せてあげるわ。」
【春日部】
秋野かえで「レナちゃん、今日も東武で見物?」
水波レナ「べ、別にいいじゃない!見物することの何が悪いの?」
秋野かえで「あ、いや〜、レナちゃん東武鉄道に結構興味あるな〜と思って…(^-^;」
水波レナ「こうみえてレナ、あの結束バンドっていうチームが一番気になってるの!ほら!来たわよ!」
ビュゥゥゥゥゥンッ
秋野かえで「すごい…!リバティに仙石線の103系がピッタリ食いついてる!」
水波レナ「返しのもう1本が来るからそれまで春日部に居るわよ!」
秋野かえで「え〜!」
【一ノ割〜武里】
山田リョウ「食いつかれてるな…序盤から先手を取っていくのは厳しかったか…どこかしらで仕掛けてくると思うから、そこから巻き返していくか…」
星祭とわ「ちょっと東北直流路線の意地というのを張らせてもらうわよ。」
【北越谷】
北越谷ギャラリーA「103がリバティを抜いたぁ!」
北越谷ギャラリーB「このまま103が逃げ切るのか!?」
山田リョウ「まだ想定内だな。複々線が終わってからいくか…!」
【草加〜谷塚】
星祭とわ「悪いけど、このまま逃げ切らせてもらうわ!」
山田リョウ「そうはさせるか…!」
谷塚ギャラリーA「ただいま新田駅!103系がリバティをじわじわ突き放してるぜ!」
谷塚ギャラリーB「こりゃあ103が勝ったも同然だな(フラグ)!」
【南栗橋】
喜多郁代「リョウちゃんが負けてる!?大丈夫かしら…谷塚といったら北千住まであと少しだけど…」
【後藤ひとり宅】
後藤ひとり「今リョウちゃん、バトルやってるのかぁ…でも私は…」
【北千住】
山田リョウ「北千住通過!今だに103系との差が縮まらない…!どうすればいい…?」
星祭とわ「複々線区間が終わったわね。あとは低速区間から一気に決めればフィニッシュね。」
【鐘ヶ淵】
キシィィィンッ
山田リョウ「こんなところで…!負けるわけには…!………!?」
ギシィィィィガリガリガリガリ
山田リョウ「…!?しまった…!車体後部がイカれたか…!こりゃ負けたな…」
星祭とわ「………?」
勝負はリョウの凡ミスでとわの勝利。結束バンド、初手にしていきなり出鼻を挫かれる結果となってしまった。
【浅草】
山田リョウ「悪い。完全に私の計算ミスだ。」
伊地知虹夏「うんうん。大丈夫だよ。まだあと4回戦あるからね。」
星祭とわ「何でか知らないけど勝てちゃった♪」
宮沢みかげ「にしても完全に運勝ちだったね。」
星祭とわ「気のせいよ。」
宮沢みかげ「そんなわけあるか!」
1回戦を終え、折り返しの2回戦が始まる…
第7話の更新は終わりです。
今回は東武 ACE Starsと鐘ノ台鉄道部のチーム戦の初戦をお送りしました。次回は虹夏ちゃんとみかげちゃんのバトルをお送りします。
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