あんハピ♪とまちカドまぞくのクロスssです。
現在の時間軸から1年程前の設定なので、シャミ子はまだ角が生えていない病弱少女です。
あらすじは、せいいき記念病院に入院中の少女・吉田優子は院内を散歩中、倒れている少女を発見した。
そこから紆余曲折ありながら何とか家族の元へと少女を送り出した優子は、お礼にと交換日記を渡された。
助けた少女の名前は久米川牡丹。優子は牡丹にあるお願いをされた。
「私と一緒に、交換日記をしてくださいませんか?」
初めての小説なので至らないところが多々あると思いますが、もしよければ読んでください。
感想なども書いていただけると嬉しいです。
1話(前編)
「ふう……。宿題をやっと終わりました……。」
私は、数学のドリルを閉じて深呼吸をした。座っているのは椅子ではなく、ベットの上。私は身体の色んな所が弱くて、現在とある病院に入院しています。
「今日は体調がいいので、体力作りを兼ねて散歩に出掛けましょう」
私は点滴棒を持って病室を出た。
15分後
「ふう……はあ……」
私は途中でエレベーターを使ったにも関わらずすぐに息が上がってしまった。
「なんとなくで歩いてたけど、ここどこですか?」
気がつくと人気の無い薄暗い所に立っていた。
「ん?あれ?」
しばらく歩くと誰かが倒れているのを見つけた。
近づいてみると自分と同年代位の少女で薄いピンク髪を三つ編みにしている。
「あのぅ、大丈夫ですか?」
声をかけるが、反応しない。
(どうしよう、大丈夫に見えない)
「誰か助けを呼ばなきゃ」
辺りを見回すが、誰もいない。看護師すら見かけない。
「とりあえず、床は冷たいから椅子に座らせて……。ダメだ!びくともしない!」
自分で出来ないなら誰かに助けを求めるのみ!
「誰かー!助けてくださっ……ゲホゴホゴホ」
久しぶりに大声を出そうとしてむせた。
少女が起きないまま1時間が経過した。
「助けも呼べないなんて……。この子、どうしよう……」
私は不安になっていつの間にか涙をぽろぽろ流していた。
1話(後編)
「ん……。」
私の涙が顔に当たり、少女が目を覚ました。
「あっ!気が付きましたか?」
私は急いで涙を拭いた。
「もしかして、あなたが介抱してくださったのですか?」
少女はゆっくりと上半身を起こした。
「私は何もしてません。見つけただけで……」
「でも、あなたが私を見つけてくださらなかったら、きっと私は誰にも発見されずに朽ち果てていたでしょう」
「そんな大袈裟な……」
「まだ、少しふらつくので妹を呼んで迎えに来てもらいます……。その時に是非ともお礼を……」
少女は手を動かそうとして動きを止めた。
「おそらくですが、倒れた衝撃で、右腕が折れてしまいました……。」
「ええー……」
私は少女の代わりに携帯電話で妹を呼び出し、迎えに来てもらった。
「この度は、姉を見つけてくださって本当にありがとうございました。」
「はい……」
妹を支えに立ち上がった少女の姿を見て私は驚いた。
(道端で倒れる位だから私と同じかそれ以下の身長かと思ったら大きい……。頭一個分違う……)
「この度は本当にありがとうございました。あなた様は命の恩人です」
少女は深々とお辞儀をした。
「あの、もしよければお礼です。さゆちゃん。あれを出してくれませんか?」
少女の妹は鞄から小さなノートを取り出した。
「日記帳?」
もらおうかな……。丁度メモ帳無くなったし。
「あの……」
少女は少し顔を赤くしながら話し出した。
「大変差し出がましいお願いなのですが……。もしよければ、私と交換日記をしてくださいませんか?」
これからすごい楽しみです。話書くのも自分より断然うまいと思います。病弱(牡丹ちゃんはさらに虚弱)な2人の関係性がどうなっていくのかいろいろと気になります。牡丹ちゃんは結構好きですし、シャミ子も最近気になってきてるので。
どうでもいいことですが、略すなら、ぼた優日記ですかね?それともぼたシャミ日記?
とにかく期待してます!週末が待ち遠しいです!
落ちた涙が当たる体勢、もしかして…
キャラ同士の絡みなど、自然で読みやすいと思いました!
読ませていただきました!
キャラ同士の自然な絡みがよかったです!
『丁度メモ帳なくなったし』おーい優子ー?()
病弱、敬語キャラ、妹持ち…共通点は多いが、性格は違う組み合わせですね。続きが楽しみです。
スレ主です。きらファン内での2人の共通点見つけました。それは、2人とも星5が僧侶の月属性という点です!
週末と言っておきながら読んでくれた方々のコメントが嬉しくて勢い余って2話の前編を書いてしまいました。
今度も感想やコメント、ツッコミなどをお願いします。
2話 前編
2人は名前を言うだけの簡単な自己紹介をして別れた。
翌日、朝食を食べ終えた後、ベッドの上で日記帳を開いてパラパラ捲った。まだ1ページも書かれていない。
「なんかすごい物をもらってしまいました……」
ここは小児科病棟なので、周りの子もみんな小学生以下ばかりで同級生がおらず、退屈していた。
「最初は自己紹介を……」
『4月20日 天気晴れ
初めまして。私は吉田優子です。一応中学3年生、14歳です。交換日記は初めてなので手紙風に書きました。いきなりこんなこと書くのはどうかと思いますが、私は入退院を繰り返してばかりなので外の世界をあまり知りません。なので、牡丹さんが知っている外の世界の事を話て頂けると嬉しいです。私はさっきお母さんと妹が面会に来てくれて、プリンとポッキーを買って来てくれました。プリンは病気の時にしか食べられない高級品です!もしよければお返事をください。待ってます』
日記の記念すべき1ページ目を書き終えた私は粉薬2袋と錠剤2錠を見つめる。
錠剤はパクッとまとめて口に入れて水をグビグビ飲んで流し込めば解決。
問題は粉薬。
口を大きく開けてサラサラと口に流し込んで水をグビグビ……。
「ゲホゴホゲホ……。」
やっぱりむせた。粉薬は飲みにくいし苦い……。
「牡丹さん、背が高くてきれいな方でしたけど、やっぱり大人でしょうか……。」
私は薬の口直しにプリンをスプーンですくって口に入れた。
「熱は下がったけど、検査入院も兼ねてるからまだ退院まで1週間以上あります」
牡丹さんはリハビリのために毎日通院していると聞きました。入院も嫌ですが、毎日通院も大変そうですね。
「優子お姉ちゃん。何書いてるの?」
「わっ。ビックリしたー」
いつの間にか同室の舞ちゃんが隣に来て日記帳を除きこんでいた。
「えーと、今お姉ちゃんねー。交換日記を書いてるんだよ。」
私は、舞ちゃんが見えるように日記帳を傾ける。でも、舞ちゃんはまだ難しい漢字は読めない。
「交換日記?手紙みたいなやつ?」
舞ちゃんは小学2年生だけど、かなり重い病気でずっと入院していて学校も数える程しか行っていないらしい。
「まあ、そんな感じ。昨日会った人にもらいました」
「へえー。いいなー」
その後、牡丹さんのリハビリが終わる15時になると私は、病棟の外にある談話室へ向かった。
おぉ、重要そうなオリキャラが…!
プリンが高級品…優子らしいですね
スレ主改めミルキーです。今回からこの名前でssを上げます。
2話(後編)
リハビリが終わった後、私は妹のさゆちゃんと一緒に優子さんに会いました。
「どうぞ。交換日記、書いてきました」
優子さんは、
ハードカバーの日記帳……。持てるでしょうか……。
「ありがとうございます。お姉ちゃんは昨日の一件で腕を怪我しているので私が預かります」
私が躊躇っていると、代わりにさゆちゃんが受け取ってくれました。
「もちろん中身は開かずに帰宅した時点ですぐに姉の机に置きます」
「分かりました。よろしくお願いします」
優子さんはニコッと笑ってさゆちゃんに会釈をしました。何て礼儀正しい方なのでしょうか。
「後、昨日姉を見つけてくださったお礼に」
さゆちゃんはトートバッグから菓子折りを取り出して優子さんの前に差し出しました。
「えええー!そそそんな受け取れません!私、何もしてません!ただ牡丹さんを偶然見つけただけで、手当ても何も……。」
優子さんは慌てて両手を振りながら拒否をしています。そんなに遠慮なさらなくても。
「優子さん。これは私のほんのお気持ちです。どうか受け取ってださい。もし、優子さんが通りかからなかったら私はあそこで朽ち果てて、病院の怪談となってしまっていたかもしれません」
「は、はい……。では、ありがたくいただきます。これ何のお菓子だろう。うわっ、英語だ。読めない……。じゃあ外国のお菓子?」
優子さんは少々戸惑いながら受け取ってくれました。
帰りの車中
「お姉ちゃん。あの子、いくつだろう」
ぽつりとさゆちゃんが呟いた。
「敬語も態度もしっかりしていましたので、私と同い年位でしょうか……」
「そんな訳無いよ。あの子小さかったじゃない。私より小さいし。140pちょっとしかないんじゃない?」
「では、小学6年生位でしょうか」
最近の子供は成長が早いと聞きますので。
「いやいや。お姉ちゃん小学5年の時点で150pあったじゃん。それより小さいから小学4年生じゃない?」
「い、言われてみればその様な気も……。でも、入院しているという位ですし、実年齢より身体が小さくても不思議ではありませんよ」
「まあ、確かに……。」
「クシュンッ!いきなりくしゃみが……。風邪のぶり返しでしょうか?」
>>21
4行目が抜けていました。始めたばかりなのに早速すみません。
優子さんは、私の目の前に日記帳を出しました。
こんばんは。ミルキーです。後編上げました。
初めての牡丹視点で書きました。
牡丹って小学6年の時から身長が変わらないって事は小学6年生で165pあったって事ですよね?
優子(シャミ子)は身長止まったという設定は無いのでじわじわ伸びてると思ってます。
皆さんは何年生で身長止まりましたか?
ちなみに私は牡丹と同じく小学6年で身長が止まりました。身長は奇しくもはなこと全く同じです。
>>23
レス毎に地の文の視点が交互に変わるところが良いです。
小6で165は大きい気がする…因みに自分は18ですがまだ身長は止まってません。でも多分もう直ぐ止まると思います
お互い辛い立場であるけど優しい世界で安心します。
身長がいつ止まったか気にしたことがなかったです。ただ、背は低いです。
しっかり書き分けできていていいですね!
ちなみに私は15歳で止まった平均以下の人です
今回もコメントありがとうございます。続きは今度こそ週末にしようと思います。(週の後半になって現実が忙しくなりそうなので)
もしよければ3話も読んでください。よろしくお願いします。
>>28
ありがとうございます。忙しいといっても学校の課題なので。締切がかなりギリギリなのでがんばります。
視点変更いいですね!
さゆちゃんもいい子!
ミルキーさんのリアルも頑張ってください…!
3話 前半
「まあ。優子さんも妹さんがいらっしゃるのですね。きっと優子さんに似て可愛らしい方に違いありません」
自室に戻って私は優子さんからもらった日記を読んでいた。
「私も体調が優れない時のプリンのような消化にいいものは高級品の様に感じられます」
特にお腹の調子が悪い時は、うどんやおかゆなどしか身体が受け付けない。
「外の世界……。病気や怪我で家にこもりがちで肌が白くて背だけ高いもやしのような私が教えられることなんて……」
自分は入院はあまりしないが、自宅療養ばかりでリハビリや通院の時しか外に出る機会がない。
「では、私もお返事を書かないといけませんね」
『4月21日 天気 曇り
こんにちは、優子さん。お返事ありがとうございます。改めまして、久米川牡丹と申します。実は私も14歳の中学3年生です。お恥ずかしながら、私はすぐに体調を崩す他に、しょっちゅう捻挫骨折脱臼をしてしまうので、病院通いの毎日です。
この度は、助けて頂いた上に突然の迷惑極まりない提案に乗って頂いたこちらも誠に感謝しております。見ず知らずの私の提案に乗って頂くなんて、優子さんはなんて天使の様に優しいお方なのでしょう。名は体を表すと言いますが、』
ビキィッ!
『優』と書こうとした瞬間、右手に激痛が走った。
「あっ……!痛い……手が……」
久しぶりに長文を書いたため、右手が吊ってしまった。
「あっ!鉛筆が……まだ全部書いていないのに」
突然の痛みで手を鉛筆から手を離した際に床に落としてしまった。咄嗟にまだ無事な左手で拾おうと屈むと、
グキ!
「あああっ!」
腰骨からおかしな音が鳴り、バランスを崩し、ドテーン!と椅子から転げ落ちた。
床はカーペットなので普通の身体なら衝撃はほとんどないが、身体が脆すぎる私にとって床とあまり変わらない。身体中が痛い。特に左足、あばら、腰、右手が激しく痛む。
「また、どこか脱臼か骨折をしたみたいです……。誰か、呼ばないと……。うう……またたくさんの方々に多大なご迷惑が……」
私は、身体中の痛みを必死に堪え、部屋に備えられているベルの所までほふく前進で近づきベルを鳴らした。自室で怪我や病気をした時にはこのようにお屋敷のお手伝いさんに伝える。
「まだ……日記……は……終わって……ない……の、に……」
激痛と不安から逃れるように私は気を失った。
こんばんは。ミルキーです。
お待たせしました、数日ぶりの投稿です。って始めたばかりで知名度0なので待ってる人なんているわけないですよね(笑)。
3話の前編でいきなり牡丹がピンチに!まだ交換日記は往復していないのに!
後編は優子視点で書きます。3日後に更新予定です。
よろしくお願いします。
あああああ牡丹ちゃん!
でもらしくてちょっと笑ってしまいました()
>>34
>>35
コメントありがとうございます。
牡丹ちゃんは毎回身体のあちこちを骨折してて、ほとんどギャグ描写ですが、実際は気絶するほど痛いのでは……と思って書きました。
3日後に更新予定と書きましたが、これからは曜日を決めて更新しようと思います。これからは毎週土曜日の夜に更新します。
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