こんにちは、カレルと申すものです
22作目ですね。
こちらは「きもちわるいから君がすき」、通称「きもすき」の二次創作になります
注意事項
*キャラクターの独自解釈
*独自設定
*原作との乖離
*妄想
等が含まれるので苦手な方は注意してください
僕にはじめての友達ができた!
それは夢《イマジナリー》なんかじゃないほんとうの友達
本当に僕に友達ができたんだ!
事の発端は何でもない出来事からだった、なんどもLANEを見ながらニヤニヤしている。
公式と家族以外の名前が見えるなんて、なんて素晴らしいことだろう、これで僕も
一皮剥けて進化したね。
よくよく考えてみたら、僕のような人間が今まで友達ができないなんておかしかったんだ。僕が孤高過ぎて、一目置かれすぎて、話しかけづらかったのかな。でも今は対等な存在である依子さんがいるからね、孤高故の孤独を癒すかけがえのない友達だよ。
―透はそんなことを考えながらベッドの上でスマホを見ながらゴロゴロとしていた―
早く明日にならないかな。そうなれば依子さんに会えるし、おしゃべりとかもちょっとずつしたり、オススメの本を共有したりなんて楽しいことができるのに。
でも焦っちゃダメだよね、僕の孤高さに惹かれたのだから僕は普段通り、孤高の者《ソリスト》としての矜持を果たすために待っていればいいんだ。
―透はそんなことをお風呂に入りながら考えていた―
明日は何を話そうかな、依子さんは何が好きかな。僕にできたはじめての友達だからもっと仲良くなりたいな、カラオケとかいけたらいいな。でもそのときは飾磨さんも一緒に来るのかな、ゆくゆくは司さんとも仲良くなりたい欲望はあるけど欲張っちゃダメだよね。
―透は寝る前にこんなことを考えていた―
学校に向かう足取りも軽いし、依子さんとどうはなそうかな。依子さんはどんなことが好きかな、本とか好きなら僕の好きな本をおすすめして語り合ったり、楽しいことがいっぱいある。
それに一緒に帰ったりなんてできたらいいな。でも、好きな漫画の新刊の発売日だし、帰りに本屋さんに寄りたいし、やりたいことがたくさんあって困っちゃうよ。
―透は家を出る前にそんなことを考えていた―
今日は特に何もない1日だった。あのときは依子さんと友達になって浮かれていたけど冷静になって考えれば、依子さんとは司さんが居ないときに友達になったわけで、いつもは司さんと一緒にいるのだから話しかける機会なんてあるはずもなかったんだ。
でも、僕は孤高の者だからね、この帰りに本屋さんで買った漫画があるから独りでも楽しめるんだ。きっとそう。
―透はそうごまかしながら漫画を読んでいた―
でも機会はあるよね、この漫画の主人公だって最初は弱かったけど、だんだん強くなって素敵な仲間にも巡りあえて、その仲間を守るために戦っている。すごくかっこいいと思う。つまり、僕も成長してこうなれる可能性を秘めている。だから、悲しくなんてないんだ。
―透はそう自分に言い聞かせていた―
今日はなんにもなかったけど、明日なら何かあるかな。例えば、依子さんから遊びの誘いが来るとか、良いことがあるといいな。それか依子さんが話しかけて来るとかそんなことが起こって欲しいな。
僕は孤高の者だからね、果報は寝て待てだ。
―透はベッドに入る前にそんなことを考えていた―
今日は雪が降っている。クリスマスも近いと言うことで街はイルミネーションに飾られ、まだ電気は付いていないけど特別な雰囲気があるような気がする。
ただ、僕だけは違う。そんな季節の行事に浮かれるほど愚かではないから、クリスマスには特にソワソワしたり浮ついた感情など持ち合わせておらず明鏡止水の心持ちだ。でも、何だか期待してしまう心もあると言えばあるし、ないと言えばない。
ただ、そんなことは考えても仕方ないし、いつも通り朝は図書室で過ごそうかな。
―透はそんなことを考えながら学校に向かっていた―
とうとう遊びの誘いが来た!
昼休みの終わりに急に依子さんからLANEが来て、「クリスマス、一緒に遊びませんか?」とメッセージが来た。
これは、とても気分がいいよ。特にクリスマス、その響きがとてもいい、クリスマスを楽しめる人間は陽キャと決まっているからね。つまり、僕も真の陽キャに覚醒したということだと思っていいのかな。
早くクリスマス当日にならないかな。でもその前にイメージトレーニングと会話の練習をしっかりして、スマートな返しができるようになったりなんて、やることは大忙しだよ。
―透はただ、浮かれていた―
[完]
あとがき
ここまで読んでいただきありがとうございます
本作は去年くらいから話は考えていたのですが、なんとなしに気が向かず、最後にきもすきのSSを投稿した日からほぼ1年の時を経て投稿することになりました。ちょうど、次に来るマンガ大賞にもノミネートされているので、そういった意味ではちょうどいいと思いました。
https://tsugimanga.jp/
拝読しました! 『きもすき』ノミネートおめでとう!
... なんだこの僕っ娘、かわいすぎる... (←ぼくっ娘好き)
依子さんと関われることが滅茶苦茶嬉しいんだろうなぁ、ということがひしひしと伝わって甘酸っぱい気持ちになりました。
ただ、最後の文で何となくいやーな予感がしてしまう。原作が何故か巷 (このBBSなど) でバトル漫画とか言われてることを考えると、尚更ね...。
当日はちゃんと透さんをにこにこ笑顔にしてあげてくださいね、依子さん!!
... え、依子さんの想い人?
...。
>>13
コメントありがとうございます
原作では依子のこの行動から、こじれて話が動いていくのですが…これ以上は2巻までのネタバレになるのでこれくらいにしておきましょう。
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