山岡「自動発動のクリティカル時ダメージアップとクリティカル確定のシナジー」
山岡「そして何よりも、ATK特大アップのNEXTバフです。これにより、全キャラ中最強クラスの火力を出すことが可能です」
山岡「さらに、ダメージを半減されない月属性であること、フィニッシャーであるためサポートから借りても十分に使えることも相俟って、カレンはきらファンでも最高クラスの汎用性を誇っています」
山岡「以上が、我々が九条カレンを究極のクリエメイトに選んだ理由です」
京極さん「なるほど。こら強いわ!」
陶人先生「サポートから能力カンストしたカレンを借りて、"そぉい"するだけでシナリオならほとんどの敵は一撃じゃな」
審査員A「★4のそうりょ・アルケミストでバフ・デバフかければ、初心者でも週末のチャレンジクエスト攻略できますね」
審査員B「ゆゆ式のオーブとも相性いいですね」
大原社主「……審査員の評価は概ね良好なようだな」
小泉局長「さすがの海原雄山も、これ以上のキャラを出すのは難しいでしょう」
富井副部長「山岡、よくやった!」
海原雄山「……では、至高のクリエメイトを発表させていただこう」
大原社主「一体、海原雄山は誰を選ぶんだ……」
海原雄山「我々が至高のクリエメイトに選んだのは、ゆるキャン△の各務原なでしこだ」
山岡「!」
山岡(やはり雄山も瞬間火力の高いアタッカーを選んできたか……きらファンの戦術の基本は速攻。これは言わば必然……)
山岡「ふっ……」
山岡(しかし、甘いぜ雄山……お前は重要なポイントを見落としている。この勝負、俺の勝ちだ!)
海原雄山「なでしこのクエストにおける性能の評価は、究極のメニュー側と同じだ」
海原雄山「最終進化させた専用武器によるATK特大アップのNEXTバフとクリティカル確定。これにより、なでしこも全キャラ中最強クラスの火力を出すことが可能だ」
海原雄山「また、フィニッシャーであることから、サポートから借りてきてもその性能を発揮することなどもカレンと共通する……」
山岡「ちょっと待った!」
海原雄山「何?」
山岡「たしかに、なでしこの武器スキルはカレンと並んで最強クラスのものです。しかし、至高のメニュー側には見落としているポイントがあります」
海原雄山「…………」
山岡「まず、なでしこは水属性です。したがって、土属性が相手では十分なダメージは出せない。これは汎用性の面でカレンに劣ります」
山岡「そしてもう一つ。カレンには自動発動スキルにクリティカル時のダメージアップがあるが、なでしこにはこれがない。したがって、なでしこは炎属性が相手でない限り、カレンには及ばない!」
京極さん「山岡はんの言うとおりや」
陶人先生「たしかに、なでしこも最強クラスのキャラには違いないが、火力の点ではカレンの方が上じゃ」
大原社主「……これは追い風が吹いてきたようだな」
小泉局長「ええ。火力の面では、なでしこは所詮カレンの下位互換でしかありません」
富井副部長「今回は我々の勝ちで決定ですな」
海原雄山「フハハハハハッ!!」
一同「!」
山岡「何がおかしい!?」
海原雄山「士郎、またもやお前は重要なことを見落としたようだな」
山岡「何!?俺が一体、何を見落としてるって言うんだ!?」
海原雄山「ふふふ……愚か者めが。まだ気付かぬようだな」
海原雄山「皆さん、なでしこのスキル構成をよくご覧下さい」
山岡「何……?」
山岡「……ああっ!!」
京極さん「こらどういうことや?せんしなのにMDFデバフがついとる」
審査員A「しかもクラススキルと、専用武器の自動発動スキルに2つも……」
審査員B「せんしなら、必要な補助はATKバフかDEFデバフですよね?まるで、まほうつかいと一緒に連れていくことを前提にしているような……あっ!」
陶人「そうか。わかったぞ、雄山の狙いが……」
海原雄山「どうやら皆さん、お気付きになられたようですな」
海原雄山「そもそも、きららファンタジアで最も重要なことは何か」
海原雄山「それは、ゲームの各要素が原作の本質を体現しているかどうかということだ。つまり、クリエメイトの性能も、そのキャラクターの性格や原作のエピソードを反映していることが重要なのだ」
海原雄山「皆さんお気付きの通り、なでしこのスキル構成は、同属性のまほうつかいに同行することを意図したものだ」
海原雄山「そして、そのまほうつかいとは、言うまでもなく志摩リンのことだ。つまり、なでしこのスキルは、リンと一緒にいたいという気持ちの現れなのだ」
海原雄山「士郎、お前はまた大事なことを見落としたな」
海原雄山「きらファンで最も重要なのは、原作への愛だ!そこを忘れて、火力だの効率だのと言うのは、ただの知識自慢・やり込み自慢に過ぎない!」
海原雄山「そんなことも分からぬ人間が究極のメニュー作りなどとは、片腹痛いわ!ハハハハッ!!」
山岡「くっ……」
審査員A「これは勝負ありましたな」
審査員B「左様。どちらがきらファンの本質を深く理解していたのかは明らかですな」
山岡「ま、待ってくれ!」
陶人先生「どうした、士郎?」
山岡「俺に、もう一度チャンスをくれ……」
海原雄山「見苦しいぞ士郎!お前は負けたのだ!」
山岡「勝負は俺の負けで構わない……ただ俺は、俺の思う最高の形できらファンの原作への愛を示したいんだ!」
陶人先生「……よかろう。では一週間後、もう一度行うとしよう」
山岡「ありがとうございます!陶人先生!」
一週間後
陶人先生「それではこの間の勝負の続きじゃ。まずは至高のメニュー側から」
海原雄山「至高のクリエメイトは、前回と同じくなでしこです」
陶人先生「ふむ。それでは究極のメニュー側」
山岡「今回、俺が究極のクリエメイトに選んだのは、ひだまりスケッチのゆのです」
京極さん「なんと!ゆのっちか!」
大原社主「これはまた、大変なキャラを選んだものだ……」
小泉局長「ゆのっちと言えば、誰もが認めるきらファン最強のキャラの一人……」
富井副部長「山岡!お前はこないだ強さでキャラを選んで負けたことを忘れたのか!?」
陶人先生「士郎、なぜゆのが究極のクリエメイトなんじゃ?」
山岡「ゆのの真価は、最終進化させた専用武器にあります」
大原社主「あぁ……」
小泉局長「もうダメだ……」
富井副部長「結局、数値の暴力じゃないか!」
海原雄山「………………」
山岡「皆さんご存知の通り、ゆのの専用武器は、自動発動スキルでオーバーヒールが発動します。これにより、自身の回復スキルを使った時、対象の最大HPを超えて回復するようになります」
山岡「そしてもう一つ。最終進化後の武器スキルは、特大回復に加え、ATK、MATの大アップと、クリティカル時のダメージアップ、そしてDEF、MDFの中アップが付きます。これは全専用武器の中でも破格の性能と言うべきです」
審査員A「ゆのっちが強いのは分かった。しかし、それでは前回の勝負と何も変わらないじゃないか」
審査員B「左様。これでは単なる数値の暴力。海原先生に言わせればただのやり込み自慢ですな」
山岡「待って下さい。たしかに、ゆのの専用武器は、それ自体最強クラスの性能を誇ります。しかし、最も重要なのは、この武器スキルを誰にかけるのかと言うことなのです」
海原雄山(ふっ……士郎のやつめ、気付きおったか……)
審査員A「はて、ゆのっちの武器スキルを誰にかけるかですか」
審査員B「誰にかけても強そうですけどね。カレンとかなでしことか……」
京極さん「……そうか!宮子や!」
山岡「その通りです。ゆのの専用武器は、宮子と一緒になることで、最大の効果を発揮するのです」
山岡「宮子は専用武器の自動発動スキルにより、残りHPに応じてATKが増減します。したがって、ゆののオーバーヒールによりATKが最大2倍にまで上がるのです」
山岡「さらに、ゆののスキルには強力なATKバフとクリティカル時のダメージアップが付きます。これと宮子自身のATKのNEXTバフとLUKアップを組み合わせることで、全キャラ中最強の火力を出すことが可能です」
山岡「ゆのは、宮子の強さを最大限に引き出すことができるキャラであり、これは原作における二人の絆を象徴するものです。以上の理由から、ゆのを究極のクリエメイトに選びました」
陶人先生「今回の勝負は、至高のメニュー・究極のメニューともに、きらファンの原作作品の本質を捉えた素晴しいものじゃった」
陶人先生「よってこの勝負引き分けじゃ」
大原社主「ほっ……」
小泉局長「一時はどうなるかと思いましたよ」
海原雄山「士郎、今回の結果は、唐山先生の寛大な処置があってこそだ。自分の実力だと思い上がるな」
山岡「………………」
その後
陶人先生「雄山、なぜクリエメイトの選出を変えなかった?お前なら、ゆのっちを超えるクリエメイトを見出すこともできたはずじゃ」
陶人先生「お前まさか、士郎のためにわざと……」
海原雄山「先生、私はなでしこが至高だと思ったまでですよ。士郎のことは関係ありません」
海原雄山「それでは失礼します」
陶人先生「………………」
陶人先生「やれやれ、相変わらず頑固な親子じゃわい……」
後日
山岡「栗田くん、ちょっとお金貸してくれないか」
栗田さん「えっ!先日お給料出たばかりじゃないですか!」
山岡「それが、今回のイベントのキャラを全員覚醒させようとして、全部使っちゃってさ」
栗田さん「まあ!お給料全部ですか!?」
山岡「あとちょっとでボーナスキャラ全員覚醒しそうなんだ。あと、今回実装された専用武器もレベルカンストさせるためにエトワリウムも買いたいんだ。あ、星結晶も足りてなかったな」
山岡「頼むよ。3万……いや、2万でいいからさ!」
栗田さん「嫌ですよ!新キャラを引けただけで十分じゃないですか!」
栗田さん「それに、キャラクターは時間をかけて育てていくから楽しいんじゃないですか!きらファンは、復刻ガチャや記念ガチャで狙った★5を引ける機会は定期的にやってきます。一時の優越感のためにお金を使って、ゲームの楽しみを潰すのは馬鹿げています。もう課金はやめて下さい!」
山岡「そんなあ!」
おわり
究極vs至高の再現度よw
原作でもやってそうな掛け合いだったわ(てか、あったような…)
ただ、この山岡と栗田さんが結婚するとは思えないw
きらファンネタも細かくていいなあ
というか栗田さんの最後のセリフよ
新ガチャが出るたびに、「推しの子フル覚醒させたZE!」と意気揚々と報告してくる人たちを全否定してやがる
まぁ、山岡のように借金してまでやる人はそりゃどうなのって感じだけどさ
てっきり山岡が「エトワリウム!エトワリウム!エトワリウム!」っていう呪文のような言葉を叫んで警察に連れていかれる展開かと思ったけど違うか
...すみません、分かる人には分かるネタですw
- WEB PATIO -