エトワリアの野原にて。私、山口如月はゆのさんと会話していました。ゆのさんも美術高校の生徒なのです!
「如月ちゃんちのツツジちゃんとクヌギちゃんってかわいいね!」
「ゆのさんちのにゃん太さんもかわいいです!」
私たち2人は聖典に載っている自分のペットの話をしていました。
「如月ちゃん、お互いのペットのスケッチをしてみない?」
「面白そうですね!やってみましょう!!」
ゆのさんのアイデアはとっても面白そうでした。数十分後。絵が出来上がりました。
「どう・・・かな?」
「うわあああ!かわいいです!!」
「如月ちゃんのにゃん太もかわいい!」
私のツツジとクヌギが、誰かに興味を持ってもらうのはうれしかったです。でも些か丸みを帯びているような・・・?
「かわいいけど・・・なんだか沖縄風味を感じるね?」
「え?そうなんですか?」
沖縄風味とは一体なんなのでしょう?
「もしかして沖縄が好きだったりする?」
「以前ツツジとクヌギと一緒に行ったことがあります」
そのせいか、なぜかあの子達がシーザーと結び付けられてしまっています。
「ところで如月ちゃん、GAってどういう意味?」
「ふふ・・・よくぞ聞いてくれました。がんばれアタシたちです!」
「ええ!?」
「ふふ、冗談です」
「もう如月ちゃんったら!」
ゆのさんは笑っていました。ノダちゃんやトモカネさんの影響か、時々ジョークも飛ばせるようになりました。
「ひだまり荘は、どんな感じですか?」
「みんなとってもいい人だよ」
「もし私が寮生活をするとどうなるのでしょうか・・・?」
もし私が1人で生活するとなると周りの人皆心配してくれそうです。
みんなと生活するとしたら、トモカネさんは家事が苦手そうです。ノダちゃんはなかなか寝かしてくれなさそう。ナミコさんがまとめ役になって、キョージュさんの着物姿も毎日見られるようになるのかな?
「まあ大変なことも多いけどね〜。洗濯とか掃除とかもやらなきゃいけないし」
「私料理ができません・・・。必ずメンがイカスミみたいになってしまいます・・・」
「まあ誰でも最初はそんなものだよ・・・」
ゆのさんはそうフォローしてくれましたが、ちょっと私の場合は度が過ぎている気がしますが・・・。
「ライフスタイルが違うと、描いてくる物も変わってくるかもしれませんね」
「確かにそれは言えるかも」
「眼鏡があるかどうかでも違ってくるかもしれません」
「なにそれ」
ゆのさんは笑っていましたが、私は本気でそう思っています。
「私の場合、眼鏡を取ると大きく作風が変わってきます。ナミコさんがひまわりに見えたり、ノダちゃんがタコに見えたり」
「そ、相当目が悪いんだね・・・。うちの紗英さんでもそこまでではないよ・・・」
私は眼鏡を外してゆのさんを見てみました。
「あ、ゆのさんはクリオネさんに見えます」
「ええ!!?」
ゆのさんはまたまた驚かれました。
「でもクリオネっていうのがゆのさんらしいです」
「もうそれどういう意味!」
私たちはとてものんびりとした時間を過ごしていきました。
今、山賊が木陰でゆのと如月を狙っていた。正直かなり目立つ。
「ははははは!小娘どもから金品を奪ってやるぜ!!」
「おっとそうはいかないね」
私、クロはこの賊を止めることにした。
「なんだお前は!?」
「未来の芸術家達の邪魔をさせるわけにはいかないね。ていうか独り言が大き過ぎるよ」
「か弱き乙女を襲うだなんてモテない野郎がすることだぜ」
センがなんか言っていた。
「ひょろそうな奴がカッコつけやがって!!」
賊が棍棒で私に襲い掛かってきた。しかし賊は後ろから現れた『彼女』に殴られた。
「全く、エトワリアもなかなか物騒だな」
彼女の名前は恵飛須沢胡桃。私が賊の注意を引き付けて、胡桃が賊を倒したのだ。
「助かったよ、胡桃」
「貴様ら、後ろから狙うなんて卑怯だぞ!」
「か弱い女の子を狙った奴が何を言っているんだ?」
胡桃が縛られている賊の首筋にシャベルを突きつけた。全く持って正論である。ブーメランというか・・・。
「お前のその行動は、メスのすることじゃねえ。おっかない・・・」
センが呆れたように胡桃に突っ込んだ。
「さて、この賊をどうしようか胡桃?」
「お前の棺に閉じ込めたらいいんじゃねえか?」
「鬼!悪魔!!」
胡桃の提案に、賊は激怒していた。まあ私の棺はこの賊に使う程安いものではないが。
如月たちはこっちに全く気が付かずに絵を描いているようだった。その姿を見ていると、なぜだかとても安心した。
「まあ後はエトワリアの警備隊に任せるとしようか・・・」
賊が駆けつけてくれた警備隊に連れていかれた。
「しかしクロ、お前は随分如月を気にかけているんだな」
胡桃は不思議そうな顔をしていた。
「まあね。何だか前にも会ったことがあるような気がしてね」
彼女が頑張る姿や笑う姿は、とても魅力的に見える。
「お前に守りたいものがあったら、アタシも協力してやるよ」
私はあまり力が強い方ではない。だからクエストの時も、身体能力がとても高い胡桃によく頼っている。
「君には迷惑をかけてしまうけどね・・・」
「なに、それはお互い様だろう?ていうかクロは自分1人で抱え過ぎだっての」
「本当はセンをけしかけるつもりだったんだけどね」
「おいおい、俺にだって限界ってもんがあるんだぜ」
センは地べたでぐでっとしていた。
「お酒を飲むことにはには限界がない癖に・・・」
「そうだそうだ、誰にでも限界があるぜ。だから協力してやっていこうぜ」
胡桃が軽い調子で言っていた。
「胡桃、そんなにセンを甘やかさないでくれよ」
「ほら、アタシ化学とか苦手だし・・・。クロの方が化学得意そうだろ?」
「私がフラスコを持っているから化学が得意ってものではないだろう」
「運動が得意な奴以外に、明るいやつ、家計ができるやつ、後輩キャラなやつとかさ」
胡桃という少女は、私よりしっかりしているしている。
「如月には会いにいかないのか?」
「あっちは楽しくやっているのに、邪魔するわけにはいかないだろう」
実のところ、声くらいはかけたかった。
如月「あれ、そこにいるのはクロさんと胡桃さんではないですか?」
クロ「あ、やあ・・・」
胡桃「ばれちまったみたいだな」
ゆの「クロさんと胡桃さんは何をしていたんですか?」
クロ「まあちょっとしたモンスター退治さ」
如月「よろしければ一緒にライネさんの所へいきませんか?」
胡桃「そりゃいいね。退屈していたからさ」
ゆの「2人と一緒になるのは初めてです」(緊張)
クロ(・・・実は私も少し緊張しているよ)
fin
このssはこれで以上です。
読んでいただきありがとうございました。
今このbbsで広告がでまくっているように、蒼樹うめ先生もニトロプラスの作品に関係したことがあります。
だからやるしかないと思いました。
ヒロさんに隠れがちなだけでゆのっちも家事スキル高いんですよね
また佐久隊長の仕事が…(本来、こういう方面が本業で破廉恥警察みたいになってるのは何かの間違い…)
>>11
感想ありがとうございました!
でも豆腐を腐らせたりしています。
佐久隊長の手を煩わせる者が多いですね。
美術の高校に通う者同士の会話いいですね。こういう同じ系統の学校に通う者同士のイベントをやってほしいと思いました。
- WEB PATIO -