甘兎庵店内
ココア、チノ、リゼ、シャロ、そして店の看板娘である千夜。
店内に他に客の姿は無く、彼女たちはいつもの様に他愛の無い会話を楽しんでいる。
時折老人の絶叫のような声が聞こえてくる気もするが、彼女たちの
他には店内を元気に駆け回るティッピーとあんこしかいないので、恐らく気のせいであろう。
そんな時である、店に千夜の母親から一つの宅配便が届いた。
それは彼女たちの身の丈ほどある大きな箱であり、開けてみるとなにやら奇妙な人形が一体入っていた。
シャロ「なにこれ?気味の悪い人形ね」
ココア「えーそうかな可愛いじゃない」
千夜「ねー」
リゼ「それにしても、でかい人形だな」
千夜「とりあえず壁側に置いておきましょう」
千夜「ココアちゃん、シャロちゃんちょっと動かすの手伝ってくれる?」
箱から取りだされた人形を店内の壁際へと移動させようとした際、一枚の紙がヒラリとチノとリゼの足元へと落ちてきた。
そこにはこう書かれていた。
名前はSCP-173です。
これから目を逸らしたら大変な事になります。
頑張って彼女たちを脱出させてあげましょう。
一人が書けるのは1レス分です。
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形式(通常小説式、台本式等)は自由です。
微エロ、グロ、死亡展開ありありです。
救済テコ入れは>>10で以降は10の倍数で行います
チノ&リゼ「??」
小首を傾げる二人のもとへ人形を運び終えた三人が戻ってくる。
シャロ「どうしたんですか?先輩」
リゼ「ああ……って、オイ」
シャロの背後には確かに今、店の奥へと運んだ人形が立っていた。
まるで今にも彼女を襲わんという不気味なオーラを放ちながら。
そして甘兎庵は収容所となった。
リレースタートです
千夜「以外と重かったわ…」
リゼ「ココア!目を逸らすな!」
ココア「えっ?」
リゼ「よく分からないが、紙に目を逸らすなと書いてある…取り敢えず絶対人形から目を逸らさないようにしてくれ…」
ココア「ま、任せて!じーーーっ」
シャロ「先輩!どういう事ですか?」
リゼ「私もよく分からない。取り敢えず千夜、母親に電話って出来るか?」
千夜「うん、してみるわ…」
ココア「じーーー…うーん眠くなってきた…」
173は自分を見てない人間を○すのではなく
誰にも見られてない時瞬間移動して○すのでココアさんはセーフです
みんな一斉に瞬きをする瞬間がありました
あんことティッピーは死にました
あんことティッピーの死体にリゼちゃんですら気をとられたのです
千夜ちゃんが電話ごと死にました
―グキン―
そんな鈍い音ともに千夜がどさりと床へ倒れた。
「キ…キャーーーーーッッッ」
直後店内は少女たちの叫び声に彩られる。
全員がパニックを起こし、ココアは必死に「千夜ちゃん!?千夜ちゃん!?」と必死に千夜の体を揺する。
この混乱の中……誰もSCP-173を見ていなかった。
だが、SCP-173は本来の彫刻のようにその場を動く事はなかった。
……そう、この混乱の中でもその彫刻を凝視する存在がいた。
―――あんこである。
あんこはあの時のしかかっていたティッピーに振り落とされ、倒れこんでいただけだったのだ。、
リゼ「ココア、落ち着け!!蘇生できるかもしれない!!」
ココア「リ、リゼちゃんほんと!?」
リゼ「確約はできない だが戦場では攻撃でダメージを食らうことは日常茶飯事だ、応急措置などは発達してる!」
ココア「た、頼む!!千夜ちゃんを助けて!!!」
『千夜を助けたい』そう思う気持ちはもちろんリゼにあった
だが、今優先すべきは千夜を攻撃したと思われるこいつの排除であった
リゼ「こいつをくらえ!」
リゼは銃を取り出し迷わずSCP-173に数発発砲し、頭部と思われる箇所に命中した
しかし、SCP-173は倒れたり壊れたりするわけでもなく何事もないかのように立っていた
リゼ「こいつ銃が効かないのか!?」
シャロ「先輩!!こ、こいつをうちに連れていき、う、うちに火を放って燃やしちゃうのはどうですか!?」
捨て身の手段にシャロの目からは涙が零れ落ちていた
「・・・」
あんこは少女たちが慌てふためく中、ただ一羽ひたすらSCP-173を見つめ続けていた。
今、SCP-173を見つめているのは彼だけだった。
SCP-173は一瞬の瞬きすら目を逸らすのを許さない。
そんな事をしようものならSCP-173たちどころに、店内の誰かの背後へ回りこみ千夜にしたように、その首をへし折るだろう。
「・・・」
だが、あんこは瞬きをしない。
それが本能的なものか、単にあんこには瞬きなどという機能は備わっていないのか……それは恐らく死んだ千夜にすら分からない事だろう。
だが、それが今はこの場の全ての者の救いであり生命線であった。
……そう……あんこは生命線だった……のだ。
リゼ(確かにシャロからの提案の火ならやつを倒せる可能性があるが、それをするにはこちらも犠牲なしとはいかないだろう。なら…)
リゼ「……いや、あいつに火が効くとは限らない。銃が効かない以上やつと戦うのはリスクが大きすぎる。みんな千夜を連れて撤退するぞ!!」
ココア「でもあいつから逃げ切ることなんてできるの!?」
リゼ(確かにそうだ…。一瞬で千夜をやったやつから逃げ切るのは厳しいか…。だが、戦っても勝ち目はない…。どうすれば…!?)
どうすることもできない状況だったが、あんこがSCP-173を見ているということは不幸中の幸いだった
しかし、あんこがSCP-173を見続けてくれるとは限らない上に、彼女たちはSCP-173の特徴をまだ知らない以上この拮抗状態はいつ破れてもおかしくなく、まるで薄氷の上に立っているような状況であった
チノ「あの私、あんこと一緒に見張ります。なので、その間に、逃げてください。」
チノは、シャロ達に、あんこと一緒に見張ることを言った。
ココア「えっ!? 生きてるの!?」
シャロ「じゃあこいつだけ残して出ましょうよ」
リゼ「……そうだな、それが一番いいだろう。そのあと助けを呼べばいい」
チノ「それもそうですね」
ココア「千夜ちゃんどうする?」
リゼ「これ外に出すと騒ぎになるだろうし放っていこう」
シャロ「うう……あとで迎えに来るわ……」
チノ「では行きましょう」
こうして残りのメンバーは脱出しました
ひとまずラビットハウスへと移動した一同
ココア「それでこれからどうしようか?」
リゼ「とりあえずあのままってわけにもいかないからな」
シャロ「千夜もちゃんと弔ってあげないと」
チノ「ティッピーがいないと落ち着きません」
ココア「もーしょうがないなぁチノちゃんは」
ココア「それならこのあんこを乗せれば……」
一同「!?」
あんこ「・・・」
SCP-173はあんこを追いかけラビットハウス内にいた。
第二の収容場所がここに生まれた。
リゼ「そろそろ何か打開策やヒントが来ると思ってたのにかえってドツボにはまってしまったのか!?」
シャロ「これがあんこじゃなくノアールで、あんこはまだちゃんと見てくれてる、ってことはないわねあいつがここにきてるってことは」
チノ「10回くらい事態が動くたびに助け船がくるってコーヒー占いで出たのは間違いだったのですね」
(たぶん>>4を占い当てたのだと思われる)
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