――天々座邸 リゼの部屋
ガチャ
リゼ「今日からここがお前の家だぞ〜」
ワイルドギース「」ピョン
ワイルドギース「」フンスフンス
リゼ「……………………ハァ」
リゼ(今朝シャロに学校で泣きつかれた時はどうしたことかと思ったが)
リゼ(うさぎが苦手なシャロにうさぎとの共同生活は少し酷だったかな)
リゼ(それでも一日耐えただけでも十分といえるかな)
リゼ「っていうかお前のせいで捻挫悪化したぞ〜。どうしてくれんだよ〜」ツンツン
ワイルドギース「」ムニムニ
ワイルドギース「」フンスフンス
リゼ「ハァ…………、お前にあたってもしょうがないんだけどな」
リゼ(わざとじゃないことくらいは分かるしな)
リゼ「ちょっと餌でも持ってきてやるから待ってな」
――夜
リゼ「ふう…………」ボスン
リゼ(こう足が痛いと風呂に入るだけでも一苦労だな……)
リゼ「…………ん?」
ワイルドギース「」スリスリ
リゼ「なんだ、ワイルドギース?捻った箇所に頬擦りなんかして」
リゼ「気を遣ってくれてるのか?かわいい奴め」
リゼ「…………何なら一緒に寝るか?ワイルドギース」
――翌朝
リゼ「Zzz」
リゼ「んん……」モゾモゾ
リゼ(朝……)パチリ
ワイルドギース「Zzzzzz」
リゼ「…………」
リゼ「かわいい奴め……」
――数日後 木組みの街
チノ「リゼさん、捻挫が悪化したって。大丈夫でしょうか」
ココア「電話じゃ大したことないって言ってたけど心配だね」
ココア「しかも捻挫が悪化した原因のうさぎをリゼちゃんが引き取ったって言ってたけど……」
チノ「前髪が凛々しいうさぎさんでしたよ」
ココア「なんてけしからんうさぎなんだーゆるせないなー」
ココア「罰としてその子には私が百裂モフモフの系だよ!!」
チノ「リゼさんの体に障らなければ別にいいです」
ココア「チノちゃん、嫉妬した?」
チノ「しません」
ココア「そのお見舞い用のメロンパン、絶対にリゼちゃんに渡すんだよ!!」ウォォォォ~~!!
――天々座邸 リゼの部屋
リゼ「わざわざ来てくれなくても良かったのに」
ココア「えへへ♪心配だったし、リゼちゃん家来てみたかったから♪」
ココア「あとワイルドギースのことモフモフしてみたかったから♪」モフモフ
ワイルドギース「」ジタバタ
チノ「物凄く嫌がってますけど」
リゼ「ハイハイ、その辺にしといてやれ」ヒョイッ
リゼ「ヨ~シヨシ……」ナデナデ
ワイルドギース「」フンスフンス……
ココア「……………………」
チノ「……………………」
ココア「すごくリゼちゃんに懐いて」
トントン
リゼ「どうぞ〜」
ガチャッ
シャロ「先輩……。お茶をお持ちしました……」
チノ「メイドさんがいました」
シャロ「来てたの〜!?」
ココア「シャロちゃん!?ここでもバイトしてたんだ!?」
千夜「ええ。ついに天職を見つけたみたいなの」
シャロ「ぉおバカ〜〜!!罪滅ぼしよ!!」
ココア・チノ「罪滅ぼし?」
〜〜回想中〜〜
シャロ「あれで捻挫が悪化して……。あの時私がワイルドギースを止めていれば……」
リゼ「だからシャロのせいじゃないって」
ワイルドギース「」ピョンコピョンコ
ワイルドギース「」ポン
ワイルドギース「」ゲンキダセヨ
シャロ「いや、アンタに慰められても……」アンタノセイナノヨ……
――さらに数日後 ラビットハウス
ダンッ
リゼ「治ったぞ!!」
ココア「リゼちゃん仕事復帰おめでとう!!」
チノ「ワイルドギースも連れてきてくれたんですね」
リゼ「ああ、まあ何となく散歩がてらというか……、私の働いてる所を見てもらいたかったというか……」
チノ「せっかくですからうさぎについて一緒に語りましょう」コッチノスミノホウデ
リゼ「ああ、そうしようか」
リゼ「コノケナミハフワフワデスバラシイナ」
チノ「テイネイニブラッシングヲカケマシタ」
ココア「いらっしゃいませ!!こちらの席へどうぞ!!」
チノ「ワイルドギースノマエガミモクールデスネ」
リゼ「ドウカンダヒジョウニリリシイ」
ココア「あっ、いらっしゃいませ。こちらの席に、あっ、ご注文ですね?少々お待ちください」
チノ「デモヤッパリティッピーガイチバンデス」
リゼ「イヤイヤワイルドギースガイチバンダ」
ココア「サンドウィッチ二つとブルーマウンテンとオリジナルブレンドですね。少々お待ちください」
ココア「あ、いらっしゃいませ。こちらの席に……、あ、はい、ご注文ですね。ただいま承ります」
ココア「あ、えと、追加でご注文ですか?ご順番にお伺いいたしますので少々、あ、いらっしゃいませ。ええと……、ただいまお席に……、ええと……」
チノ「コノシャシンガワタシガチイサイトキノティッピーデス」
リゼ「フタマワリクライチイサインダナ」
ココア「ちょっと〜〜!!二人とも手伝ってよぉ!!お客さんたくさん来てるんだよ!?」
ココア「私が一番真面目に働いてるなんてどう考えても異常だよ!!」
ココア「自分で言ってて恥ずかしい!!」
ティッピー「やれやれじゃ……」
――またある日 公園
チノ「それでは第一回うさぎ愛好家たちによる近況報告会を始めます」
千夜「ワー」パチパチ
リゼ「二人ともありがとな。うさぎの育て方の相談をしているうちになんだか話が大きくなってしまって……」
千夜「全然いいのよ。うさぎを愛する者同士、存分に語り合いたいわ」
チノ「これからもこの三人で定期的に集まりましょう」
リゼ「二人とも……」
ティッピー「やめんか貴様!!」ジタバタ
リゼ「あんこがティッピーに喰らいついて離れないのは放っておいてもいいのか?」
千夜「あらあら、あんなに楽しそうにじゃれあって……」ホンワ~
チノ「私ではうさぎの脚力には追いつけないので」
ワイルドギース「」フンスフンス
チノ「それじゃあ私から。この前ココアさんに枕にされて凄く嫌そうにしていたティッピーです」
チノ「しっかりと写真に収めました」つスマホ
千夜「あらあら、ココアちゃんったら」
ティッピー「まったく、あやつはいつもいつも」ブツブツ
リゼ(飼い主としてそれでいいのだろうか……?)
千夜「次は私ね。この前シャロちゃんがお店に宿題をしに来たんだけど、案の定あんこに噛まれてたの」
千夜「でもひとしきりリアクション取った後は諦めたのかもう左手を噛まれたまま宿題を始めたの」
千夜「これがその写真♪」つケータイ
チノ「シャロさん凄いです……。うさぎが苦手なはずなのに……。まさにふどーのこころ……」
リゼ「ああ、そういえばたまに見るな、この感じ。ここだけ見てるとうさぎが嫌いには見えないな」
リゼ「よし、最後は私だな」
リゼ「うさぎ愛し隊の一員として恥じない報告があるぞ」
チノ「待ってください。その部隊名はいかがなものかと」
リゼ「実はワイルドギースに一発芸を覚えさせたんだがちょっと見てくれないか?」
千夜「まあ、素敵よ、リゼちゃん」
チノ「思いきりましたね、リゼさん」
リゼ「ま、まあ、チノの腹話術とかなんかに比べたらままごとみたいなものかもしれないけど……」
リゼ「いくぞ……」スチャ……
ワイルドギース「」コクリ
チノ「……………………?」
千夜(指……?銃……?)
リゼ「パアン☆」
チノ「!?」
千夜「!?」
ワイルドギース「……………………」
リゼ「……………………」
チノ「……………………」ゴクリ
千夜「……………………」ゴクリ
ワイルドギース「……………………」
ワイルドギース「」コテン
リゼ「よし……、成功だ……」
チノ「凄いですリゼさん。ワイルドギースと息ぴったりです」
リゼ「ありがとう、チノ。二人で練習したんだよ」
千夜「ま……、ま…………」
チノ「千夜さん?どうかしましたか?」
千夜「敗北けてられないわ!!私も早くあんこと特訓中のこの一発芸を完成させないと!!」カサクルクルクルアンココロコロコロ
リゼ「待て千夜!!その芸はすでに私達のものを遥かに凌駕している!!」
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――ラビットハウス
ココア「みたいな感じになるんじゃないかな?」
シャロ「長いのよ!!」
リゼ「シャロ、ワイルドギースとの関係性に行き詰まったらいつでも私を頼ってくれ」キリッ
シャロ「先輩……、なんていい顔……」
以上でお終い
一部2期2羽のセリフを丸パクリ
シャロがワイルドギースを引き取ったのって結構な奇跡だと思う
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