私(わたくし)はフェンネル。アルシーヴ様の下で七賢者を務めておりますわ。
今回はそんな私に起きた異変についてのお話を致しますわ。
それはある日の朝…
フェンネル?「…ん…
ああ、朝ですのね。ではそろそろ起き」
コトネ「すや…すや…」
フェンネル?「コトネさん!?なぜ私(わたくし)の隣に!?」
コトネ「んん…?あ、おはようしずくちゃん!」
フェンネル?「え、しずくさん!?」
コトネ「そうだよー、しずくちゃんどうしたの?」
フェンネル?「い、いえ…私はしずくさんではありませんわ…」
コトネ「えー、どう見てもしずくちゃんだけどなー。でも確かにしゃべり方とかはフェンネルさんかも」
フェンネル?「さっきから意味が分かりませんわ!どういうことですの!?」
コトネ「フェンネルさん、身体がしずくちゃんになってるよー」
フェンネル?「そんなはずはありません!そのような不可解な出来事があるわけ(鏡を見る)」
フェンネル?→しずく「しずくさんになってましたわ…」
しずく?「…ん…
少し寝すぎちゃったかな…。おはよう…コトネ…」
あれ!?コトネがいない!?って、隣にはアルシーヴさん!?どういうこと!?
アルシーヴ「…目が覚めたか、フェンネル」
しずく?「いや、私(わたし)は…」
アルシーヴ「どうした?具合でも悪いのか?」
しずく?「その…なんでアルシーヴさんが隣に…?」
アルシーヴ「お前が無理矢理忍び込んできたんだろう…」
しずく?「えっ!?どういうこと!?」
アルシーヴ「…何か妙だな…お前はもしかするとフェンネルではなくてしずくではないか?」
しずく?「あっ、そうですけど、それよりもなんでこんなことに」
アルシーヴ「原因は分からないが、お前の身体がフェンネルになっている」
しずく?「いや、いくらエトワリアでもそんなことが(鏡を見る)」
しずく?→フェンネル「ほんとにフェンネルさんになってた…」
七賢者会議
アルシーヴ「…というわけでフェンネルは現在しずくと身体が入れ替わっているそうだ」
フェンネル「ご迷惑をおかけしてすみません…」
ハッカ「リアリストなる敵の仕業…?しかしその気配はなし…」
ジンジャー「随分面白いことになってんじゃねーか。私もそのうち楓と入れ替わったりしてな!」
シュガー「私は優おねーちゃんと入れ替わるのかな」
ソルト「流石にそれはないと思うのです」
カルダモン「ま、ジンジャーの言うとおり面白そうではあるね。ただ、しずくは大変だろう」
フェンネル「まぁ…大変ですけど色々動いてみて戦い方は学べました」
セサミ「もう戦い方を身に付けましたか…」
フェンネル「元の身体がリキャストダウンが得意だったので意外とすぐ…」
ジンジャー「呑みこみはえーな」
ピュアーズガーデン
春香「ってことはしずくちゃんとフェンネルさんが入れ替わったってこと?」
優「私もシュガーちゃんと入れ替わるのかなー」
楓「私はジンジャーさんと…いや、柄じゃない気がする」
ゆず「入れ替わりなんて結構すごいなエトワリア」
コトネ「ところでフェンネルさんも結構大変じゃない?」
しずく「それなのですが戦い方に関してはもう覚えました」
ゆず「早ッ!」
しずく「私と同様にリキャストダウンを得意としていたので…
ただ、この身体の火力はとんでもないですわね…」
コトネ「あ、でも炎には弱いですから気を付けてくださーい」
しずく「ええ、分かりましたわ。この身体は風属性ですものね
(これならあのトマホーク女に楽に勝てそうだな)」
とりあえず私(わたくし)はしずくさんの日課をこなすことにしましたわ。
しずくさんの日課は…
しずく「魔物討伐の依頼ばかりですわね…しずくさん、これを一人で…?」
コトネ「しずくちゃん、エトワリアで相当強いって評判で結構サクサクできちゃうみたいですよー」
しずく「まぁ戦い方は覚えましたし、ひとまず行ってきますわ…」
1時間後
しずく「ただいま戻りました」
ゆず「相変わらず早いなー」
コトネ「フェンネルさんどうでした?しずくちゃんの戦い方」
しずく「手数の豊富さもありながら圧倒的な火力で敵を葬れましたわ
これがエトワリアで評判の風戦士の実力…」
私(わたし)は今日は色々と宮殿で出来る仕事のお手伝いをすることにしました。
アルシーヴ「本当にすまない…ここに来て更に入れ替わって大変だというのに…」
フェンネル「いえ、皆様とても親切にしてくださったのでこのくらいのことはしなければ…」
アルシーヴ「しかし…」
フェンネル「?」
アルシーヴ「大人しいフェンネルだと本当に落ち着くな…」
フェンネル「普段のフェンネルさんどんなことしてるんですか…。」
アルシーヴ「ふぅ、今日の執務はこれで完了だ。ところで…
しずく、明日は一度フェンネルと会ってみてはどうだ」
フェンネル「それもそうですね…あちらも恐らく困っているでしょうし…
…って、フェンネルさんと連絡が取れたのですか?」
アルシーヴ「ああ、魔力が遮断されたというわけでもないから問題はなかった。
とりあえず今日はしずくの任務を果たせと命令したから素直に応じてくれた。
明日は任務をこなした後に宮殿に来るように伝えておいたからしずくはここで待てばいい」
フェンネル「そうですか…」
アルシーヴ「とりあえず今日はゆっくり休むといい。」
しずく「アルシーヴ様から連絡が届きましたわ!!」
コトネ「あ、よかったですね。アルシーヴさんなんて言ってました?」
しずく「明日の討伐依頼をこなした後に宮殿に来るようにとのことでしたわ」
春香「しずくちゃんと直接会うってことなのかな」
しずく「ええ。一度顔を合わせた方がいいとのことでしたわ」
優「自分を目の前にするってどんな感じかな…」
翌日
しずく「では本日の業務も全て終わらせてしまいましょうか。
今回の相手は…ペラペラのドラゴン、強敵ですわね。」
そんなわけでやすなさん、かおすさん、つみきさん、ゆのさんと共に討伐に向かうことにしましたわ。
しずく「イノシシの攻撃が激しいと聞いていますので…やすなさん、お願いできますか?」
やすな「まっかせといて!!そのための私だし!」
かおす「あばばばばばば、私なんかが活躍できるでしょうか…」
しずく「しっかりなさい、あなたのアシストと回復能力はとても優れていますわ。
もっと自分に自信を持った方がいいですわ」
つみき「ドラゴン倒したら呼んで…急いでイノシシを倒すわ…」
しずく「ええ、その時は交代をお願いしますわ」
ゆの「みんなの体力と能力強化のタイミング、上手くできるかなぁ…」
しずく「やすなさんのピンチかつみきさんか私(わたくし)の強化の際にお呼びしますわ。
その時はお願いしますわね」
ゆの「は、はい!(それにしても…)」
つみき「(しずく…いつもと明らかに違うような…)」
かおす「(あばばばばば、ギャップ萌えですぅ〜〜!)」
やすな「え?(全く気付いてない)」
…という面子で1体ずつ片付けていきましたの。この力をもってしても苦戦するとは思いませんでしたわ。
ただ、兵士だけは弱かったのでそこは救いでしたわね…。
アルシーヴ「今日はしばらくしたらフェンネルがこちらに戻って来るはずだ…」
フェンネル「このままだと不便だからフェンネルさんと色々お話できるといいですけど…」
アルシーヴ「まぁ、朝になったばかりだからしばらく時間もかかるだr」
しずく「アルシーヴ様、七賢者フェンネルただいま帰還しました」
アルシーヴ「随分早かったな…」
しずく「しずくさんの身体のおかげで依頼が想像よりも早く終わりましたので」
アルシーヴ「で、要件は分かっているな」
しずく「はい。とりあえずしずくさんと話し合いしてみますわ」
しずく「…とは言ったものの…」
フェンネル「今後はどうしましょうか…」
しずく「とりあえず身体は交換したままで本来の私(わたくし)達の生活に戻ってみませんこと?」
フェンネル「一度そうした方がよさそうですね。私もコトネと会いたい…」
しずく「決まりですわね。アルシーヴ様に会えなくて寂しかったですわ」
フェンネル「えっ、フェンネルさんの本命ってセサミさんでは」
しずく「おやめなさい!」
というわけで私(わたくし)としずくさんはとりあえず元の生活に戻ることにしましたわ。
しずく「アルシーヴ様…今日も麗しい御姿で…(べったり)」
アルシーヴ「フェンネル…その姿でそう見られるとなんか不安になる」
しずく「護衛、護衛ですから!」
アルシーヴ「(やはり遠征に行かせるべきか…?)」
フェンネル「やっぱり元の場所は落ち着く…」
コトネ「しずくちゃーん!!お帰りー!」
フェンネル「うん、ただいま」
コトネ「入れ替わった原因とかって分かった?」
フェンネル「流石に分からないけど…
多分私(わたし)とフェンネルさんの声が一緒なのが原因じゃないかな」
ゆず「いや、エトワリアにそういう人って結構いるだろ」
お詫び
最初のコトネに普通に「おはよう」と言わせていたという失態をやらかしてしまいました。
正しくは「おはモニ」です。お詫びして訂正いたします。
>>9 ありがたいお言葉でございます。
一応気分と思いつくかどうかでちまちまと追加していきますが結構遅くなると思います。
しばらくして私はアルシーヴ様の命でライネさんのお店の手伝いに行くことになりましたわ。
しずくさんが元々働いていたとのことですし、しずくさんについて知ることもできるということですわね。
流石アルシーヴ様ですわ!
アルシーヴ「流石に耐えきれなかったからしずく…もといフェンネルをライネのところに行かせることにした」
セサミ「まぁ、彼女は一度攻めだすと止まりませんからね」
アルシーヴ「やけに詳しいな、セサミ」
セサミ「えっ!?ま、まぁ…(フェンネルと一夜を共にしたなんて言えません…)」
アルシーヴ「ところで…」
ランプ「先生にバレないように今日もこっそり抜け出して…」
アルシーヴ「丁度よかった、ランプ。」
ランプ「どっしぇーーー!?せせせせせせ先生!?」
アルシーヴ「また抜け出そうとしてただろう。流石にそれはダメだがお前に一つだけ聞きたいことがある」
ランプ「は、はい。なんでしょう?」
アルシーヴ「桜Trickとは戦闘要素が多い聖典なのか?」
ランプ「そんなはずありません!桜Trickは恋愛要素が多い聖典です!」
アルシーヴ「そ、そうか…分かった。(ではしずくのあの異様な強さは一体…)」
しずく「というわけで本日はよろしくお願いいたしますわ。ライネさん」
ライネ「しずくちゃんにはお世話になってるけど中身が違うって新鮮だわ〜」
しずく「しずくさんはここで働いていると聞きましたが…」
ライネ「ええ、よく手伝ってくれるのよ〜。それにすっごく可愛いからリピーターも増えてるの」
しずく「なるほど…」
ライネ「あ、そうそう。しずくちゃんは撫でられるのが好きなのよ〜。
そんなわけだからフェンネルさんも撫でてあげるわね〜」
しずく「なっ…!?おやめなさい!(き…気持ちいいなんて恥ずかしくて言えませんわ…)」
フェンネル「それにしても…」
コトネ「どうしたのしずくちゃん」
フェンネル「フェンネルさん、ナイトだけど意外と火力出せるんだなって」
楓「たしか攻撃力が1.5倍になるって話だったよ」
ゆず「とっておきでネクストバフ大もあるからなー」
フェンネル「それと、フェンネルさんから大剣と傭兵時代の着替え(第2部のアレ)をもらってて…
こっちは私と少し似た具合の戦士になれるみたいなの」
コトネ「おぉー、多彩だねー」
フェンネル「今度はこれで出撃してみようかな…」
スイセン「…?なんかいつもと違う刺客の予感がしたし…」
ライネ「フェンネルさん、料理が苦手みたいだから接客の方手伝ってもらうことにしたけど…
七賢者なだけあってきちんとしてるわね〜」
しずく「お待たせいたしました。こちら、注文の品ですわ」
客A「ああ、ありがとう」
客B「それにしてもしずくちゃん、いつ見てもかわいいね」
しずく「褒めても何も出なくってよ」
客C「すみませーん!注文いいですかー?」
しずく「ただいま向かいますわ」
客D「親父ィ…あの店員カワイイなぁ…」
客E「うん。俺の一番の推しなのだからなぁ☆」
ライネ「中には怪しい客もいる気がするけど…」
フェンネル「物は試しってことで戦士の修羅場に来てみたけど…上手くできるかな」
楓「しz…フェンネルさんと一緒って割と久しぶりな気がする」
フェンネル「楓ちゃん最初の恒常☆5がまさかの戦士だったからね…」
冠「ん、敵来た。」
西山「さっさと片付けるわよ!」
なでしこ「終わったらみんなでお鍋パーティーしようねぇ〜」
冠「ん、風属性…苦手…」
楓「よし、代わるよ。にしても修羅場の敵もなかなかにしぶといね
しzフェンネルさんは戦士の戦い方を身につけることができてるかな…?」
フェンネル「自分か味方を狙われ辛くしつつ自分の火力を上げたり敵の攻撃性能強化を解除したり…
(フェンネルさんって意外とアシストが得意なのかな)」
楓「(流石しずくちゃん、ちゃんと分かってるみたいだ)」
ライネ「んー…なんとなく嫌な予感がする…」
しずく「特に場を荒らすような人はいませんわよ?怪しいオッサンみたいな客はいますけど」
客E「ゑ゛ゑ゛ッ!?」
ギャングー団したっぱA「邪魔するグー!」
ライネ「…ギャングー団…!私の嫌な予感の正体はこいつね!」
しずく「神殿内でも色々と聞いていますわ…迷惑ばっかりかけてる悪党だと」
ギャングー団したっぱB「今日からここは俺達ギャングー団が乗っ取ったグー!」
しずく「ただ…かなり無謀なタイプですわね…」
ライネ「あらあら…そんなこと私が許すと思うのかしら?」
ギャングー団したっぱA「うるせえグー!それよりも腹が減ったから早く俺らのために飯を作れグー!」
しずく「悪党の割には要求がしょぼいこともあるというのも噂通りですわね…。
…まぁ、ここは私(わたくし)がお相手しますわ」
ギャングー団したっぱB「あぁ?チビが俺達に楯突こうってのかグー?」
しずく「あ゛ぁ?(ギロッ)」
ギャングー団したっぱB「ヒィッ!?」
しずく「おうおうおうおう…!さっきから聞いてりゃいい気になりやがってよぉ…!」
ライネ「フェ…しずくちゃん!?(フェンネルさんって、こんなに凶暴だったの!?)」
しずく「アタシを馬鹿にしてタダで済むと思うなよッ!!」
ギャングー団したっぱB「ギャアアアアアアアアアア!!!」
ギャングー団したっぱA「あの小娘こえぇグー…!俺はとっとと逃g」
しずく「テメェ…そのくらいで許すと思ってんのか?」
ギャングー団したっぱA「あー…終わった…」
フェンネル「ふぅ…なんとか修羅場で勝てた…今日はライネさんのところで昼食にしようかな」
フェンネル「ライネさん、今日はここで昼食をとってもいいでs」
しずく「悪党風情がこのアタシに勝てると思ってんじゃねえぞ!!」
したっぱ共「ぎょえーーーーーっ!!!」
フェンネル「フェンネ…しずくさん!?」
したっぱ共「ごめんなさいグーーーーーー!!!(泣きながら撤退)」
しずく「ふぅ…なんとか片付きましたわね」
ライネ「あ、ありがとうしずくちゃん」
客A「ギャングー団…メッチャボコボコにされてたな…」
客B「メッチャこえぇ…!でもギャップ萌え…!」
客C「でもしずくちゃんのおかげで大事に至らずに済んだな…」
客D「流石伝説の超カワイイヤ人と褒めてやりたいところだ!」
客E「しずくこそ戦士そのものだった…」
夏帆「しずくちゃんってこんなにすごかったんだ…最初の夏休みのリアイベでカレンちゃん(店長、ボケ属性)と一緒にバイトしてた時とは大違いだよー。
(ちなみにしずくちゃんはツッコミ属性で私はスティーレのままでツンデレ属性だよ)
今度スティーレに勧誘してみよっかな」
麻冬「やめなさい、スティーレが消し飛ぶわよ」
夏帆「そっか… それにしてもすごかったね、カレンちゃん!」
カレン「(シズクを怒らせるとここまで恐ろしくなるなんて…クゼハシ先生を軽く超えてマース…!
あの時のこと謝った方がいいかもしれないデス…)」
夏帆「カレンちゃん?」
フェンネル「フェ…しずくさん!?何があったの!?」
しずく「あら、しz…フェンネルさん、奇遇ですわね
この店に入り込んだ悪党を追い払ったところですわ」
フェンネル「(フェンネルさん…こんなに凶暴だったんだ…)」
それからはしずくさんも手伝ってくれましたわ。しずくさん、料理上手ってのは本当ですのね…。
今度教えてもらえるでしょうか…。
しずく「しずくさん、料理が得意ですのね」
フェンネル「はい、元の世界では毎日コトネやマm…母の分の料理も作ってましたから」
しずく「母親の手伝いまでするとは…立派ですわ。」
フェンネル「あ、ありがとうございます(ママがだらしないから自然とそうなったなんて言えない…)
あ、今料理が出来ましたので持っていってもらえますか」
しずく「分かりましたわ」
夕方…
ライネ「二人とも今日はありがとう、すごく助かったわ〜」
しずく「いえ、ご迷惑をおかけしてしまい申し訳ございませんでした」
ライネ「びっくりしちゃったけど問題ないわよ〜。店内はどこも壊れなかったのもあるし」
フェンネル「(結構器用だったんだ…)」
フェンネル「ただいまー」
コトネ「あ、しずくちゃんお帰りー!修羅場か食堂の手伝いで疲れちゃった?」
フェンネル「いや、それよりフェンネルさんが凶暴化して色々と混乱しちゃって」
コトネ「あー、それ私も見たことあるー。でも凶暴化しても普通に私のこと守ってくれたりしたんだよ」
フェンネル「そうなんだ…。」
コトネ「その時メイドさんもいてその人とフェンネルさんが喧嘩してたんだけど…
正直あの二人はもっと仲良くなれると思うんだよねー」
フェンネル「そのメイドの方の話を聞くとなぜか花和ちゃんのこと思い出す…」
翌日
フェンネル「今思ったけど入れ替わったままで元の生活送ると他の人に怪しまれそう…」
しずく「というわけで今日は初日と同じように過ごしますわ。アルシーヴ様にちょうどそう命じられましたし」
アルシーヴ「(単にフェンネルがべたべたしてくるからだが)」
アルシーヴ「今日もすまないな、しずく」
フェンネル「いえ、この仕事も慣れてきましたので…」
アルシーヴ「そうか、それはとても助かる」
コトネ「あ、今日はハロウィンでちょっとお仕事しなくちゃいけないんだー」
しずく「ああ、魔女のなんとやらでしたわね」
ゆず「なんとやらって…」
しずく「私は私で今日の魔物退治をこなしてきますわ」
優「しずくちゃん頑張ってねー!」
春香「優ちゃん、今はフェンネルさんだよ!」
優「あ、そうだっけ」
ゆず「今更かよ!」
フェンネル「神殿内の仕事を終えたら次は里の見回り…っと、
あれ?コトネ?」
コトネ「あれ?しずくちゃん奇遇だねー、どうしたの?」
フェンネル「私は今里の見回りの仕事で…。それで、コトネは?」
コトネ「ちょっとハロウィンでお仕事しに行く途中なんだー。魔女関連だから久しぶりに☆4の衣装でね!」
フェンネル「そうなんだ…頑張ってね、コトネ」
コトネ「はいはーい!しずくちゃんも見回り頑張るんだぞ☆」
フェンネル「う、うん…///」
しずく「討伐依頼自体は多いですけどこの身体だと簡単に倒せるからあまり苦労しないですわね…。
予定より5時間ほど早く終わってしまいましたわ。これからどうしましょうか…」
しずく「…とりあえず…宮殿で元に戻る方法でも調べてみましょう…」
というわけで里に向かっていたら
フェンネル「あれ?フェンネルさん?」
しずく「しずくさん、また会いましたわね。見回りはどうですの?」
フェンネル「あ、特に問題はありません」
しずく「そう…それはよかったですわ。私は討伐依頼がだいぶ早く終わってしまったので調べものをしようと思いますの」
フェンネル「調べもの?」
しずく「このままだとしずくさんも不便でしょうから元に戻る方法を調べるつもりですのよ」
フェンネル「何から何まですみません…」
しずく「いえ、しずくさんが謝ることではありませんわよ。では私はこれで失礼しますわ」
フェンネル「ありがとうございます」
宮殿
王宮兵士「おお、フェンネル様!よくぞご無事で!」
しずく「いや、この身体強すぎるから無事じゃない状態で帰る方が難しいですわ」
王宮兵士「そ、それもそうですな…」
しずく「少し元に戻る方法を調べようと思いますわ」
王宮兵士「それは大変でしょうが…頑張ってください」
書物庫
しずく「とはいったものの…こういった魔術の対処法はなかなか見つかりませんわね…
…聖典に同じような事例とかはないのでしょうか…。」
えっと…この聖典は…
…『すわっぷ⇔すわっぷ』…?私の知らない聖典ですわね…。少し調べてみましょう…。
…えっと…なになに…ダッシュで女子高生同士がぶつかる王道の展開から…
!!? ぶつかって入れ替わってますわ!! しかも唇に…!!
…それで、戻ることはできますの…?…え、もう一度唇と唇を…。
しずく「…方法は分かりましたわ…ただ…
…しずくさん、コトネさんの妻ですけど大丈夫なのでしょうか…」
アルシーヴ「なに!?元に戻る方法が分かったのか!」
しずく「はい。…ですが、都合上しずくさんと二人きりにならないといけないのですが…よろしいでしょうか」
アルシーヴ「ああ、構わん。お前もしずくもさすがに入れ替わったままでは大変だろうからな」
しずく「感謝致しますわ、アルシーヴ様」
そして…
フェンネル「フェンネルさん、元に戻れる方法が見つかったって本当ですか!?」
しずく「ええ、おそらく私が調べた方法で元に戻れるはずですわ」
フェンネル「それはよかったです…けど…」
しずく「けど…?」
フェンネル「私達、なんでこんな人気の全くなさそうな廃墟に来てるんですか!?」
しずく「えっと…実は誰にも見られたくないので…」
フェンネル「そんなに危険な方法なんですか?」
しずく「危険ではないですけど…いや、ある意味では危険かもしれませんけど…」
フェンネル「あの…ほんとにどんな方法で…」
しずく「キ…」
フェンネル「キ…!?」
しずく「キス…ですわ…」
フェンネル「えっ…!?…えっ?」
しずく「その…異世界の聖典ではその方法で何度でも好きに入れ替われるそうで…」
フェンネル「どんな世界なんですか…
…ただ…私たち、元に戻れないと色々都合が悪いですよね…」
しずく「ええ…しずくさんには妻がいることは知っていますが…
すみませんが、お願い…できますか…?」
フェンネル「だから人気のないところに来たんですね…わ、分かりました…
…コトネには絶対に内緒にしなきゃ…」
しずく「ありがとうございます!…で、では…」
フェンネル「…ん…」
「ウツゥーーーーーーーーーー!!!!!」
「あ〜〜〜〜〜〜〜〜〜う^pメ」
しずく・フェンネル「!!?」
しずく「な、なんですの!?今の魔物のような雄叫びは!?」
フェンネル「恐らく襲われた人もいそうなので先に行ってみましょう!」
しずく「そうですわね、最後にこの最強の肉体で暴れるのも悪くないですわ!」
しずく「そこの人、大丈夫ですか!?」
いつぞやの客E「おぉ…!天の助け!!お助けください!」
しずく「…って、この人…よく見たら以前店に来ていた怪しいオッサンですわ」
客E「ゑ゛ゑ゛ッ!?怪しいとはなんだ怪しいとは!」
フェンネル「とにかく、私たちが来たからにはもう大丈夫です!
…それよりも…なんですか、あの魔物は…?」
ウツカイ「ウツ…」
巨大ウツカイ「ウツウツ…!!」
しずく「見たことのない魔物ですわね…
…まぁ、片付けてしまえば問題ないですわ」
フェンネル「ちょうど敵の方も戦う気があるみたいだし…」
ウツカイ達「ウツゥーーー!!」
フェンネル「こっちに普通の大きさの魔物が複数来た…!こういう時使う技は…
このレイピアで突くッ!!(メモリア・ガーディアン)」
ウツカイ「「「ウツゥ!?」」」
フェンネル「うん、上手くいったみたい」
しずく「こっちには大きい魔物が複数来ましたわね…
…最強の肉体を相手に無事でいられると思うなよッ!(リキャストダウン、揺れる気持ち、私は肌が弱いの!を駆使して蹴散らす)」
巨大ウツカイ達「「「ウ、ウツゥッ…(あっさり消滅)」」」
しずく「やっぱ口ほどにもねえな」
客E「(俺の調べたしずくと違ってやっぱり凶暴でございます 一体、どうしたというんだ…?)」
ウツカイ「ウツゥーー!(攻撃力を上げてくる)」
フェンネル「こういう時は…これっ!(ダブルキャンセラー)」
ウツカイ「ウツゥ!?(攻撃力アップ解除)」
フェンネル「そしてこの技でトドメ…!
『コトネに捧げるムーンライト・ファントム』!!」
しずく「(ちゃっかり技名変えてますわね)」
ウツカイ「ウツゥーーーーーーー!!(消滅)」
フェンネル「ふぅ…全滅させることはできたみたい」
しずく「事が済んだらアルシーヴ様に報告しなくてはいけませんわね」
客E「二人とも、おかげで助かりました。ありがとうございます。
俺はこのまま里に戻るぞぉ!」
しずく「ええ、気を付けなさいな。」
フェンネル「(なんでだろう、このおじさんはどれだけやられても平気な気がする)」
しずく「…さて…しずくさん、お待たせしましたわね…」
フェンネル「はい…では、元に戻りましょう…」
しずく「…ん…」
私は目を閉じ、私の姿をしたしずくさんと唇を合わせて…
その一瞬だけでしたが…すごく気持ちよかったですわ…
「…」
「…」
「…戻ったのでしょうか…?(おそるおそる目を開ける)」
フェンネル「…私の目の前にいるのは…」
フェンネル「…しずくさんですわ!」
しずく「私も無事に戻ったみたいです!」
フェンネル「よかった…本当によかったですわ…!」
しずく「ただ…どうして入れ替わりが起こったのでしょうか…?」
フェンネル「それは知る由もありませんわね…ただ、戻れたのでよしとしましょう」
しずく「そ、そうですね」
一時はどうなることかと思ったこの騒動の後、私としずくさんは元の生活に戻ることになりましたわ。
そして…
フェンネル「アルシーヴ様…本日も麗しい…」
アルシーヴ「フェンネル…」
フェンネル「はい!アルシーヴ様!」
アルシーヴ「写本の町のスクライブ達がお前が以前見たという魔物達に誘拐されているという話を聞いてな、
そこでだ、お前にはメディアや他のスクライブ達の護衛を命じることにする」
フェンネル「はっ!アルシーヴ様のご命令とあらば、地の果てでも向かいますわ!!」
アルシーヴ「今はお前にしかできないことだ、頼んだぞ(流石にべたべたしすぎてるから疲れた)」
フェンネル「お任せください、アルシーヴ様!(出撃)」
アルシーヴ「…はぁ…
…しずくには悪いが入れ替わったままの方が楽だった…」
しずく「えっと、今日の魔物討伐の依頼は…」
ゆず「うぉっ!以前以上に依頼が増えてるなー」
コトネ「相変わらずしずくちゃんは人気者だねー」
しずく「ただ、私が以前見た謎の魔物の討伐依頼も入ってるみたいだから油断はできないかも…」
楓「まぁしずくちゃんなら大丈夫だよ、しずくちゃん、時々こっち陣営の戦士も鍛えてるし」
ゆず「うちって戦士ほんと多いよなー、戦士歴ないのって春香とコトネとスミスミ会長くらいかー?」
澄「だからスミスミはやめるのじゃ!」
楓「じゃあグミグミ会長」
澄「ベジータみたいな呼び方もやめるのじゃ!」
しずく「えっと…とにかく行ってくるね」
コトネ「しずくちゃん、頑張ってね!」
しずく「うん…」
優「行ってらっしゃーい!」
春香「って言ってもこの調子だと1時間半くらいで帰ってくるんじゃないかな」
私としずくさんの間にあった異変…確かに大変でしたけど、色々と楽しかったですわ。
ただ、私もしずくさんも、元の身体の方がやっぱり馴染むというもので…。
それはそうと…今日も1日、このフェンネル、アルシーヴ様のために奮起致しますわ!
END
…
客E「な、なんとか逃げ切れた…」
客D「あ、親父ィ…戻ってきたか」
客E「ああ、なんとかな。やはり南しずくの強さは本物だったというわけだぁ!」
客D「そうかぁ…流石伝説の超カワイイヤ人なのだ…」
客E「では、俺達は元の世界に戻って計画を実行するぞぉ!」
客D「楽しみだなぁ…!フヒヒヒヒヒwww」
to be continued…?
雑なところも色々と多すぎたりバトル描写が上手くいかなかったりとありましたがなんとか終わりました。
というよりも何もかもメチャクチャでしたが書いてて色々楽しかったです。ここまで見ていただきありがとうございました!
…次回、怪しいオッサンの客Eとゴリマッチョの客Dが主体の物語が…あるとかないとか?
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