初めまして、きららBBSで初投稿の石岡葵と申します。今後ともよろしくお願いします。pixivで投稿済みの作品をこちらでも投稿します。
アニマエール!がメインの話ですが、原作では4巻辺りを基準に執筆しています。この機会にアニマエール!を是非読んでみてください。
タイトルで察した人がいるかもしれませんが、この作品はひづめが鏡の世界に飛ばされるという話です。他の方が執筆している鏡作品やきららBBSでも投稿されている鏡きんモザを参考にして執筆しました。最後まで読んで頂けたら嬉しいです。
注意事項
・独自の設定に注意
・誤った表現や文法がありますが、ご理解ください。
・キャラ崩壊に注意してください(鏡のキャラ)
・シリアス要素や修羅場要素に注意。
・性格改変、パラレルワールド等原作改変に好まない方は今すぐブラウザバックを推奨します。
今回きららBBSで初投稿ですので至らない点がありますが宜しくお願いします。
〜10月のある日〜
チア部の部室にて…
こはね「みんな。鏡の世界は存在していると思う?」
ひづめ「鏡の世界ですか…小さい頃に日曜朝の映画で主人公達が鏡の世界の世界の自分と戦っているのが印象でしたね。」
宇希「あれは当時としてはトラウマものとなったな。今ではなんとも感じないけど。」
こはね「じゃあ幽霊は?」
宇希「べ、別に興味ないし…というか幽霊なんて存在しない!しない!」
虎徹「本当は興味はありそう…」
花和「鏡の世界の事だけど、色んなのSS作品を見たけど日曜朝というよりかはアニポケ風が多いみたいね。きらら作品の中でも鏡ごちうさや鏡きんモザはそれに当てはまるわ!」
ひづめ「花和さんよくご存知ですね…もしかしてそう言った小説に興味あるんですか?」
花和「中学時代から興味がありますね。特に鏡きんモザはアタシが読んできた鏡ssとして一番面白かったりします。」
ひづめ「なるほど…鏡の世界をテーマに鏡シリーズ…身の回りでも現実化してもおかしくないです。」
宇希「そんな簡単に起きないと思うぞ。鏡の世界なんて…」
虎徹「もしあったら私はどうなっているのかな…」
その時、ひづめは時計の方を振り向いた。
ひづめ「おっともうこんな時間ですか…練習の続きは明日にしましょう。」
一同「はい!」
その夜
ひづめの自室…
花和「今日は先輩とお泊まり出来るとは嬉しいです…!先輩の家は和風な感じですね。」
ひづめ「私の家は剣道が出来る環境ですので、こんな感じとなっています。」
花和「先輩のお兄さんが剣道をやっていると聞きましたが、この家の雰囲気が要因みたいですね。」
ひづめ「はい。私は兄上に応援したきっかけでチアを始めて現在に至ります。」
花和「意外ですね…てっきりチアの雑誌や親がチアをやっていたから先輩も始めたかっと思いました。」
ひづめ「昔から言われているので仕方がないかもしれませんね…」
ゴクゴク
花和「お茶空っぽになりましたね…」
ひづめ「確か缶詰めのお茶は物置きにあります。取りに行ってくるので待っててください。」
花和「はい。」
ガチャッガゴッン
花和「変ね。先輩が物置きの部屋に向かっただけで胸騒ぎがするわ。何か嫌な予感がする…」
花和「一応物置きの部屋に向かってみるわ。」
物置部屋…
ゴソゴソ
ひづめ「色々と置いてあります。小学生時代のチア衣装…それにボンボン。何もかもが懐かしいです。」
キラッ
ひづめ「今何か光りませんでしたか?」
シーン
ひづめ「気のせいでしたか…とりあえず缶詰めのお茶でも探しましょう。」
ゴソゴソ
ピカーン
ひづめ「!?」
ひづめ「気のせいではありません。鏡のような物が光りました!あの古い鏡でしょうか!?」キョロキョロ
???『光った!そんな事あり得るんだ!』
ひづめ「花和さん…?じゃないですよね…この声どこかで聞いた事がありますが…もしかして花和さんが言っていたあの事が今起ころうとしているんでしょうか?」
???『…』
ひづめ「いやそんなはずは無いですよね…仮にあったとしてももう一人の私が鏡の世界に引きずられて、私と対戦するような感じになるでしょう。もし殺される場合は切腹も致し方無いです…!」
???『えっ…今の声は!?』
ひづめ「えっ!?」
ピカピカピカッ
ひづめ「わ、私をどうするつもり…」
ピカーン
ゴトッン
ガチャッ
花和「先輩、何かありましたか!?凄い衝撃…」
花和「あれ…いない?先輩はどこに?」キョロキョロ
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ひづめ「…」
花和『ひづめ!起きて!』
ひづめ「…」
花和『ひづめ!起きて!』
ひづめ「んんん…」
ひづめ「あれ…私はなんで自室にいるんですか?」
花和『やっと目を覚ましたか。あんな所で寝てたみたいだけど、風邪をひいちゃうぞ。』
ひづめ「は、花和さん…?」
花和『昔からあなたはよく風邪を引いている。ひづめがこのまま健康な生活をして私と一緒に過ごして欲しいと思っている。だから私はひづめに風邪を弾いて欲しくない!』
ひづめ「!?」
ひづめ「えっ…あの…色々と変ですよ…」グルグル
花和『本当にどうした!?相当混乱しているみたいけど、こんなひづめを見るのは始めてだ。喋り方が変だし、表情が暗い感じだよ。何か困った事があるの?』
ひづめ「花和さん…何かありましたか…?良かったら相談に乗ってあげますよ。」
花和『逆に心配されている…!?これは一体…?』
ひづめ「いつもの花和さんなら私に対して、敬語口調で先輩と呼んできている上、なにか特別な想いが強いです。今日の花和さんは宇希さんみたいにこはねさんの保護者的な感じです。それも私の保護者という感じがあります…」
花和『私が宇希みたい…?何を言っているんだ?私はいつも宇希のように静かでこはねにベッタリな感じなのか?』
ひづめ「えっ?色々と頭が追い付きません…」グルグル
バタッ
花和『ひづめ…きっと今日の練習で疲れたんだな…こはねによる練習メニューは流石に…』
ひづめ(こはねさんが?練習メニューを考えるのは向いていない気がしますが…)
ひづめ「!!」
ひづめ「花和さん…チア部みなさんによる集合写真を見せてもらえませんか?」
花和『集合写真?これの事?』
ひづめ「そうですね…」チラッ
花和『何か分かった?』
ひづめ「写っているのは私ですが、このようなポーズはこはねさんみたいです…」
花和『こはねがひづめのようなポーズ…?ますます意味が分からなくなってきた…』
ひづめ「…」
ひづめ「もしかしてここは鏡の世界なんでしょうか…?花和さんが言っている事は噓でありませんし。」
花和『鏡の世界?』
ひづめ「あくまでも私の考えですが、花和さんはパラレルワールドをご存知でしょうか?」
花和『ドラえもんとかで聞いたことがある。並行の世界が存在するという事?』
ひづめ「はい。信じるか信じないかはそちらにお任せしますが、一つ確かの事はこの世界の花和さんが知っている私で無いという事です。」
花和『こんな事を言うひづめを見るのは始めてだけど、噓では無さそうだね…正直、頭があまり追いつかないな。』
ひづめ「それは私もです…とりあえずは今日はこの辺でお休みした方がいいでしょう。」
花和『そうだね。さて就寝準備でもしよう…』
翌日
校内にて…
花和『今日のひづめは私より先に起きるなんて珍しいな。それ以外にも準備や振る舞い方を見ていると本当に鏡の世界から来たひづめみたいな感じ。』
ひづめ「私が鏡の世界から来たと信じてもらえますか?」
花和『私が知っているひづめがここまで演技が出来るはずでは無いから間違いなく鏡の世界から来たひづめだ。』
ひづめ「ありがとうございます。」
花和『それに今日が土曜日だったのが救いだね。』
ひづめ「救いというのはチア部だけ対面するという事でしょうか?」
花和『それもあるけど、私が知っているひづめの周りは…』
ひづめ「周りが何か関係しているんですか?」
花和『う、うん今のは聞かなかった事にして。そのうち分かるから…』
ひづめ「わかりました。」
ひづめ(困った表情をしていますが、この世界の私の周りは何があるんですかね…この様子はただ事では無いとハッキリ分かります!)
チア部の部室…
ガラガラ
花和『相変わらず宇希は一番乗りだね。』
宇希『今日こそ、こはねちゃんを驚かせたいからね…今度こそこはねさんの…』ハァハァ
ひづめ「ここの宇希さんって色々と意味深ですね…」ガクガク
宇希『ひづめちゃんそんなに震えてどうしたの?それに喋り方が変よ…』
ひづめ「…」
花和『ひづめ?』
ひづめ「宇希さん落ち着いて聞いてもらえますか?今からとても重大な話をします。」
宇希『重大な話とは一体…?』
ひづめ「今ここにいる私は、そちらの宇希さんが言っている私ではありません。」
宇希『どうゆう事かしら…?』
ひづめ「話が長くなってしまうので簡単にまとめますが、私は鏡の世界から来たのです。」
宇希『鏡の世界!?そんなの存在するの!?』
ひづめ「あくまでも仮定ですが、演技しているとは思えますか?」
宇希『私が知っているひづめちゃんはこんな喋り方もしないし、本当かもしれないわ…』
ひづめ「どうですか?」
宇希『鏡の世界から来たなら、そちらの私がどんな感じか教えて。』
ひづめ「一言で表せばこはねさんの保護者的な感じですね。」
宇希『こはねちゃんの保護者!?それはそれでいいかも…!それならこはねちゃんと(ヤバいので以下略)』
花和『始まったな…宇希によるいつものこはねとの妄想が。しかも鼻血まで出ちゃっているし…』
ひづめ「こちらの世界の花和さんより凄く執念深いですね。」
花和『それらしいような事を言ってたな。後で教えてくれないかな?』
ひづめ「みなさんが集まったら詳しく教えましょう。」
ひづめ(やっぱり鏡の世界に来たみたいですね…知っている花和さんが言っていた鏡作品もこんな感じでしょう。)
ガラガラ
???『みなさんおっはようー!!』
宇希『来た。』
虎徹『県立神ノ木高校の1年生アイドル、この舘島虎徹が参上よ!今日もみんなに笑顔を届けていくわよ!✨』シュッパ
花和『入学してからそろそろ半年経つからその挨拶やめた方がいいぞ…』
虎徹『何よ!この挨拶はアタシにとってお気に入りの挨拶なの!!それを否定するとはアタシに代わるアイドルになりたい訳?』
花和『そこまで言っていない…』
ひづめ「まるで酔っ払た感じですね…」
虎徹『いいわ…それよりひづっち。いつものアレをお願い!』
ひづめ「いつものアレとは?」
虎徹『ハァ?天然っぽさはあるけどここまで忘れるとはまだまだ甘いね…』
宇希『虎徹ちゃん…そこにいるひづめちゃんは別の世界から来たみたいよ…』
虎徹『ハイハイ…そんな話は後にして。それよりいつもの…』
シュッパ
虎徹『こてこてキャンディ☆フィーバー!!』シャキッ!
ひづめ「これですか…わ、わかりました。」
ひづめ「( ´Д`)=3 フゥ」
ひづめ 虎徹『「こてこてキャンディ☆フィーバー!!」』シュッパ
ひづめ「(*ノωノ)」
虎徹『ひづっち。顔赤いよ。』
ひづめ「ふ、普段の私ってこんな事をしているんですか…?」
虎徹『さっきから何言っているの!?こんな物は朝飯前よ!前にグラビアアイドルになると言ってたよね!』
ひづめ「グ、グラビアアイドル…!?」
虎徹『ひづっちはスタイルが抜群だから似合っているよ!私と一緒にチアでアイドルをやっていくわ!』
宇希『グラビアアイドルはこはねちゃんの方が似合うわ!そうでしょ花和ちゃん。』
花和『いや、グラビアアイドルはひづめに似合っているぞ!』
宇希『こはねちゃんの方がクールっぽい感じで相当似合うわ!』
花和『いや明るいひづめの方が似合う!』
ひづめ「この世界のチア部は修羅場的な感じです…!」
虎徹『二人共言い争わないで!ひづっちが困っているわ!』
花和『なんかごめん…』
宇希『ひづめちゃん大丈夫?』
ひづめ「大丈夫です。それよりもみなさんに話したい事があります。」
虎徹『話したい事?』
ひづめ「花和さんと宇希さんには話したい事ですが、今度は経緯を説明します。」
カクカクシカジカンタラサンパチショクパンマキイロ
ひづめ「という訳です。」
虎徹『鏡の世界ね…』
花和『ひづめの家にある鏡から何度か光って、振り向いたら突然気を失った…』
宇希『その直前に謎の声が聞こえたという…』
花和『そして私に出会って普段と違う事に気づいた事か…』
ひづめ「最初は何が起きたと思い、花和さんが私に対してドッキリを仕掛けているんではないかと思っていました。しかし、こちらが知っている花和さんは私に対して先輩扱いにしているのでドッキリを仕掛ける事に難しい事とその日に花和さん本人が鏡作品の事を話していたので早い段階で鏡の世界に来たと仮定しました。」
宇希『仮定という事はまだその時点で鏡の世界に来たと確信していなかったの?』
ひづめ「はい。そちらの宇希さんの行動を見た時にようやく確信しました。」
ウンウン
虎徹『…』
虎徹『そんな話馬鹿馬鹿しいわ…!』
一同「『!?』」
虎徹『鏡の世界なんて所詮おとぎ話のような物だわ。そんな話が本当なら証拠という奴を見たいよ。そもそもいつからひづっちはこはちゃんの真似をしたの?だいたい…』
花和『それ以上言うな…!証拠は…えっと…』
虎徹『かなっち、ムキになったからと言って証拠が無ければひづめっちの話は作り話よ!』
ひづめ「証拠なら私のスマホの中に入っている集合写真を確認してください!」
宇希『こはねちゃんがセンターでとても輝いているわ!』
花和『ひづめが暗い感じだ…』
ひづめ「どうですか虎徹さん?」
虎徹『こんな集合写真なんて加工なんてすれば出来ちゃうわ!きっとうきたそに頼んでCGで再現したんじゃないかしら…』
ひづめ「宇希さん…あなたいつからCG技術を持ったんですか?」
宇希『親戚のおじさんから教えてもらって出来るわ…』
ひづめ「凄いですね…」
虎徹『それより部活が終わったら駅前のケーキ屋に行こうよ!あそこのケーキ屋はバイキング方式でアタシのテーマ曲であるポッピンキャンディ☆フィーバーに相応しいわ!』
花和『ケーキか…虎徹はそんなにケーキ食べるけど大丈夫なのか?』
虎徹『勿論よ!アタシは太らない性質だし、太ったとしても直ぐに戻るわ!』ニコッ
宇希『羨ましいわ…』
ひづめ「私が知っている虎徹さんはもっと黒い感じがしますね…豚野郎と自分自身で言っていましたが…」
虎徹『そんな言葉アタシには似合わないわ!アイドルは自虐しちゃ駄目だわ!』
花和「それってアイドルに関係する事…?」
虎徹『関係あるわよ!そうじゃないとイメージが悪い他に自分自身を苦しめちゃうんだから。』
ひづめ「正直です。黒い部分が見当たりませんね。」
虎徹『もしこはちゃんが来なかったらそのままケーキ屋に行ってカロリーを気にせず食べるわ!』
ガラガラ
こはね『みなさん遅れてしまい申し訳ございません…!』
宇希『こはねちゃん…一体何があったの?』
こはね『みなさんのパフォーマンスを高めるためにある物を家から探してきました…』
虎徹『うっ…嫌な予感がするわ。』
こはね『何か言いましたか虎徹さん…?』ギロッ
虎徹『な、何でもないわ…!』
ひづめ(この世界の虎徹さんが怯える程の人とは恐ろしいです…鏡の世界とは言え何かに取り付かれたような感じですね。)
こはね『今日みなさんに見せたいのはこの動画です。』
ピッ
〜♪(動画の音楽)
ひづめ(振り付けがこちらよりレベルが高いです…!しかもこちらのこはねさんがみなさんに教えるとは、かつてチアでもやっていたのでしょうか?)
こはね『それじゃあ各自で振り付けチェックしてください。』
一同『はい!』
ひづめ(この状況では私の事を伝えられませんね。)
虎徹(アイドルだからこそいい振り付けにしなくては!)
宇希(私だってこはねちゃんの様に振り付けしたいから!)
花和(虎徹の動きが落ち着きが無い。アイドル意識宇希の方は普通という感じだけど、こはねに対する執念が現れている…)
花和『!!』
花和(ひづめまで動きがスムーズ!こんな動きは私が知っているひづめには出来ないはず。しかもこはねと同等のレベルとはかつてのひづめを彷彿させる!というか目に追いつけない!)
こはね『とまあ構成は大体こんな感じでしょう。』
こはね『宇希は一つの事に集中していきましょう。花和さんは照れ捨てましょう。虎徹さんは…』
虎徹『(⌒∇⌒)』
こはね『アイドルらしく大人しくやりましょう…』
虎徹『アイドルは、はしゃいでいるのが売りなの!』
ひづめ(的確なアドバイスです…まるで私にそっくりですが、私より少し暗い感じがします。)
こはね『最後にひづめさんですが…』
ひづめ「なんでしょうか?」
こはね『…』プルプル
ひづめ「こはねさん?」
ひづめ(もしかして逆鱗に触れる事を行ってしまったんでしょうか…?万が一のために髪ばさみでも用意します。)
こはね『もう一度振り付けを披露してください!』
ひづめ「私の振り付けをですか…?」
こはね『はい。気になる事がありますのでもう一度やってください…』
ひづめ「わかりました。」
ひづめ「これでどうでしょうか?」
こはね『その辺でいいですよ。疲れたので私からの差し上げです。』
シュッパ
ひづめ「お水ですか?」
こはね『これを飲んで休憩してください。』
ひづめ「ありがとうございます。」
ゴクゴク
花和『こはね。ひづめを見て何か分かったのか?』
虎徹『やっぱり演技をしていると見抜いたじゃないの?』
宇希『違うと思うわ。こはねちゃんの事だし凄い事を考えているんじゃない?』
お昼
虎徹『疲れた…やっと1時間休憩だわ!』
花和『鏡の世界から来たひづめがこんなにチアが出来ることもあって、こはねが普段以上に張り切り過ぎていた…』
宇希『まるでこはねちゃんが二人いる感じだったわ…』
ひづめ「みなさん相当疲れていますね…それにこはねさん、少し張り切り過ぎていませんか?」
こはね『無理をさせてしまい申し訳ございません…ひづめさんの振り付け方がとても上手でいつも以上に張り切ってしまいました。お詫びとして今日の午後連は無しとします…』
虎徹『やったー!これで午後はバイキングし放題だわ!』
花和『自重しろ虎徹!』
こはね『その代わりに月曜日までにしっかりと振り付けを覚えてきてください。もし忘れていたら、お仕置きとして私の特訓に付き合ってもらいますよ。』ゴゴゴゴ
一同『は、はい!』
こはね『それとひづめさん。後で屋上に来てください…』
ひづめ「屋上ですか?」
こはね『はい。話したい事がありますので…』
花和『やはり気づいたんじゃないのかひづめの正体。』
宇希『こはねちゃんは鋭いからね…』
屋上…
ひづめ「話とは一体なんでしょうか?」
こはね『…』
こはね『あなた…私が知っているひづめさんじゃないですよね。』
ひづめ「!!」
こはね『振り付けをじっくりと見せて頂きましたか、あなたの綺麗な動き方はいきなり上手くレベルではありません。今まで下手な演技でも直ぐにボロが出てしまうのでしょう。』
ひづめ「と言いますと?」
こはね『今私の目の前にいるひづめさんは別世界から来たのではありませんか?』
ひづめ「!?」
こはね『どういう訳か分かりませんが、私に詳しく教えて頂けません?』
ひづめ「分かりました。これからじっくり話します。」
カクカクシカジカ
こはね『鏡の世界ですか…やはりパラレルワールドの世界から来たのですね。』
こはね『一つ気になった事ですが、ワープ直前にこちらの世界の声が聞こえたと言っていましたよね…』
ひづめ「はい。」
こはね『私なりに考えてみましたが、もしかすると双方のひづめさんのある事に対する試練では無いでしょうか?』
ひづめ「試練ですか?」
こはね『実は最近、私が知っているひづめさんですが、以前いたチームに成長したチアの実力を見せたいと嘆いていた節がありました。』
ひづめ「どうしてそんな事を向こうの私が言っていたんですか?」
こはね『…』
ひづめ「こはねさん?」
こはね『ごめんなさい。その理由は話す機会が訪れたら言います。それよりひづめさんは何か悩んでいる事はありますか?』
ひづめ「悩んでいる事ですか…最近こはねさんがチーム全体を盛り上げている事もあり、私と話す機会が以前より少し減って少々寂しい感じという事でしょうか?」
こはね『話す機会が減少したんですか…?そちらの私はチームとしてどんな感じですか?』
ひづめ「そうですね…明るくてチアに対する執念深いですが、体力は残念な所ですね…』
こはね『体力以外は私とほぼ同じなんですね…』
ひづめ「はい。」
こはね『あくまでも私の考えなので元の世界に戻る方法が正しいかは分かりませんが、しばらくはこの世界で悩みを打ち砕いていく事も大切だと思います。』
ひづめ「そうですか…他所の世界の私ですが、しばらくはよろしくお願いします。」
こはね『こちらこそよろしくお願いしますひづめさん…!』
今回はここまです。pixivに当たる第1部でしたが、いかがでしょうか?初めての投稿だったので慣れていない箇所がありました。
次回は鏡の世界のプラベート・鏡犬養パートです。ここまでのご清聴ありがとうございました。
鏡の人たちに理解してもらえるという安心感…
>>21
返信ありがとうございます。鏡こはねはひづめ+αのキャラ設定にしました。今後に期待してください。
>>22
返信ありがとうございます。初めてのきららBBS投稿でしたが、好みのSSなのは嬉しいです。
大変お待たせしました。これからpixiv版に当たる第二部を投稿します。
今回に限り鏡宇希の百合が過激なので苦手な方はご遠慮ください。
ひづめの自室…
ガシャア
ひづめ「鏡の世界にワープした事もあり、疲れが相当溜まりました。慣れないと疲れは増してくると聞きますが、本当みたいです。」
ゴロッ
ひづめ「この中で一番違和感があったのはこちらの世界のこはねさんです。鈍感という意味で変わっていませんでしたが、チアの教え方がまるで熱血教師みたいでした。クールな反面、あんなに厳しいのは何か理由があると思います。それに目的を達成すれば戻れると聞きましたが、私の目的とはなんでしょうか…?」
ひづめ「自分からコツコツと見つけるしかなさそうですね。」
〜♪
ひづめ「花和さんからですね…こんな時間に連絡はどんなご用件でしょうか?」
ひづめ「花和さん、こんな時間に連絡してどうしましたか?」
花和『ひづめ、明日私と一緒に駅前のモールでショッピングに付き合って欲しいんだけどいいかな?』
ひづめ「ショッピングですか?」
花和『調子が良くなかったり、のんびり過ごしたいなら無理して来なくて大丈夫だよ。今日の帰りだって疲れてみたいだし…』
ひづめ「そんなに気を使わなくて結構です。気分転換として出かけるのもありですね。」
花和『そちらのひづめは真面目だな…ありがとうひづめ。集合場所は卯月駅南口にある金の卵に10時集合という事でいい?』
ひづめ「構いませんよ。」
花和『決まりだな!こんな時間にごめんな。』
ひづめ「大丈夫です。明日に備えるので今日はこの辺で休みます。」
花和『分かった。それじゃあお休み!』
ひづめ「おやすみなさい花和さん。」
プープー
ひづめ「二人きりのショッピングですか…兄上と二人きりでショッピングは何回もありましたが、同級生は始めてです。しかも鏡の世界で…」
ひづめ(それにこの気持ちなんでしょうか…?ドキドキして眠れそうでは無いです。)
翌日
駅前…
ひづめ(兄上以外で初めてのショッピング…女の子同士でも何故かドキドキします。)
花和『お待たせ。』
ひづめ「待っていました花和さん…」
ひづめ「!?」
花和『何か気になる事でもあった?』
ひづめ「花和さん、そのTシャツは一体?」
花和『これの事か?面白そうなTシャツだから私の知っているひづめと一緒に買ってみたんだ。この上にパーカーを着ているといつもの疲れが抜けるから落ち着くんだ。』
ひづめ「そうなんですか…(胸元に『SUGOKUDEKAI』と書いてありますので、煽っている感じです。)」
花和『この事だけどみんなには内緒にしといて。』
ひづめ「何故でしょう?」
花和『いつもはひづめのお世話役というイメージが強くて、みんなのお母さんと思われているんだよ。これを着ているとイメージが崩れて恥ずかしくなる…だから内緒にして!』
ひづめ「わかりました。(イメージを崩したくない花和さんですか…新鮮な光景という感じですね。)」
モール内…
花和『ここが私と知っているひづめの行きつけの本屋だよ。』
ひづめ「行きつけの本屋は買買堂の事でしたか。兄上がここでチアの本を買ってもらってからチアに関する本が好きになった経緯がありますね…」
花和『ここでも兄上というワードか…私が知っているひづめは兄さんとお風呂で…』
ひづめ「どうかしましたか?」
花和『いやここで言うのはやめとく…公衆の場所でこれを言うのはちょっと…』
ひづめ「?」
花和⦅本当は兄に対して不健康な妄想をしているんだな。これをそちらのひづめに言うのはちょっとな…⦆
ひづめ「それより花和さん。この本でも読んでみませんか?」
花和『今話題のあなたにエールという作品だね。』
ひづめ「こういうライトノベルでもチアの良さや振り付けが書いてあるので、頭にしっかりと入りやすいです。なので私からのオススメ本だったりします。」
花和『なるほど。こんな形でチアを教えるとはこはねとは違ったやり方だね…』
ひづめ「この方法は宇希さんがこはねさんのモチベーションを上げるように言ってきたので今の方法が思いつきました。モチベーション低下でチアを辞めて…そして私が一人に…(´゚д゚`)」
花和『おいおいトラウマスイッチに入っちゃっているぞ!』
ひづめ「全巻買っちゃいました。」
花和『こんなに買って大丈夫か?』
ひづめ「大丈夫です。もしお金に困った場合は家庭教師のバイトをして稼ごうと思います。」
花和『家庭教師か…もしかしてそのバイトをやった事があるの?』
ひづめ「はい。新たなユニフォームを作成するため、私は両親の紹介から家庭教師で資金を集める事にしました。」
花和『なるほど。ひづめ以外の私達はどうした?』
ひづめ「みなさんはファミレスでバイトを行っていました。しかしこはねさんが多くの皿を割っていたので延長という形になっていましたが…」
花和『私が知っているひづめみたいだね。』
ひづめ「そちらの世界の私がこはねさんみたいな感じ?」
花和『とても明るく元気だけど、ドジな所があって過去には練習中に川は落ちたとか…』
ひづめ「それ大事故じゃないですか!?その後の私はどうなりましたか?」
花和『命に別状は無かったけど、しばらくは自粛になったな。』
ひづめ「こはねさんの件(原作2巻参照)よりこちらの方が肝が更に冷えました…」
ひづめ「ん?衣服販売店にこはねさんと宇希さんがいます。」
花和『本当だ。一体何をしているのかな?』
ひづめ「せっかくなので柱に隠れて観察してみませんか?」
花和『そんな事していいのか?』
ひづめ「心配しなくてもいいです…万が一あった場合は私が責任を取って切腹します!」
花和『大袈裟だ!』
ひづめ「あの二人何をしているんでしょうか?」
花和『ここからだと遠くて見えにくい…』
ひづめ「一層の事店内に入ってそこから隠れてみませんか?』
花和『それだとバレてしまうんではないか?』
ひづめ「バレないように行動するだけです。」
花和『それ一番難しい行動だよな…」
スタスタ
花和『って!?もう店内に入いちゃっているし!!』
ひづめ「花和さん行きますよ。」
ガラガラ
こはね『ど、どうです?』
宇希『ぐへへ…クッキリと見えて写真に収めたい感じだわ!』ハァハァ
こはね『みなさんにこれを回さないでください…は、恥ずかしいです!(*ノωノ)』
パシャパシャ
宇希『やっぱこはねちゃんの貧乳は可愛いわ。今度は座りながら足を開いて…!』
こはね『こうでしょうか…?』
宇希『それよ!体と体をぶつけて(ヤバイので以下略)』
花和『布面積が少ない水着を着せて写真に納めるとはかなりヤバいな…』
ひづめ「グラビアというよりかはヤバいという一言を表せますね…」
ガラガラ
こはね『宇希…これキツキツですよ…本当にこれで合っているんですか?』
宇希『JSスク水最高…!』ハァハァ
モニッ
こはね『う、宇希!?揉むのはマズいです!』
宇希『もうちょっと触らせて〜!』
ひづめ「花和さん次の所へ行きませんか?」
花和『そうだな…ちょうどお昼頃なのでフードコートでクレープでも食べようか。』
ひづめ「そうしましょう…」
夕方…
ひづめ「たまには同級生同士で二人きりの買い物もいいですね…」
花和『した事ないの?』
ひづめ「今まで単独で買い物が多く、時には兄上と二人きりで買い物をしてきました。今回、花和さんのような同級生で二人きりは初めてです。」
花和『兄想いなのは変わらないんだな…』
ひづめ「花和さん…今日のショッピングは気分転換となりました。私を誘って頂きありがとうございます!」ペコッ
花和『私のために気を使ってくれてありがとう。なんだかひづめが私のお世話役になっている感じだな…」
ひづめ「そうですか…こちらの世界ではこはねさんと宇希さんみたいな感じですね。」
花和『知っているひづめがそちらだとこはねになっているなんて、こちらでは到底考えられないな。』
ひづめ「ですよね…」
ひづめの自宅…
ひづめ「最新巻のあなたにエールでは新キャラが登場ですか…どんなキャラでしょうか?」
ペラペラ
ひづめ「新キャラは主人公の年下ですか…稲田トワとは可愛いらしい名前です。高品質っぽい名前ですが、実際は大人し目でチア部に入部した目的が漫画の参考とは私に似ています…」
ジロッ
ひづめ「こんなところに原稿が置いてあります。こちらの世界の私も漫画を執筆しているんですね。締切はいつでしょうか?」
ひづめ「明後日までに提出ですね。忘れないうちに執筆しましょうか…折角ですし鏡の世界にワープした話にしますか…」
カキカキ
ひづめ「完成しました。いつもより作業が早く終わりましたね…向こうの私の画力はどんな感じか気になりますが、兄上想いの件もありますからその辺は変わらないと思います。」
ピコッ
ひづめ「花和さんからメッセージです。確認してみますか。」
花和:明日、通常授業だけど何か不安な事は無い?
ひづめ「不安定な事ですか…そうですね…」
ひづめ:こちらの世界の私はクラスメンバーからどう思われていますか?
花和:…
ひづめ:無言ですが、もしかしてそちらの世界でも前の私みたいにぼっち?
花和:そ、そんな事は無いよ。ただ…
ひづめ:ただ…?
花和:馴染めているけどクラスメイトからある物を求められている。
ひづめ:ある物とは?
花和:ここで説明するより明日の昼休みになれば分かるはず。
ひづめ「明日の昼休みですか…カツアゲでは無いといいですが…」
ゴロッ
ひづめ「返信してから休みますか…」
ひづめ:眠いのでこの辺で休みます。
花和:おやすみー
翌日
ひづめのクラス(1-1)にて
ガラガラ
生徒A『おはよう。』
ひづめ「おはようございます。」
生徒B『ひづめちゃん!おはよー!』
ひづめ「おはようございます。」
生徒C『おはよう。ひづめ。』
ひづめ「おはようございます。」
ガタッ
生徒B『ねえ…今日のひづめちゃん暗くない?』
生徒A『私もそう思ったわ。無表情のひづめを見るのは始めてよ…この土日に何があったのかしら?』
生徒C『もしかしてひづめに変装した偽物かパラレルワールドから来たひづめじゃない…』
生徒B『そんな話、ドラマやアニメしか有り得ない事だよ。そんな事があれば普通じゃないのか?』
生徒C『そうかな…?(二人には分からないけど、あのひづめはいつものひづめでは無い事がハッキリと分かる…!)』
ひづめ(こちらに視線を感じます…別の世界から来たとは分からなくてもみなさんが知っている私では無い事がハッキリと分かっていますね。)
キーンコーンカーンコーン
ガラガラ
担任『準備出来たら始めます。』
生徒D『規律!気を付け!礼!』
一同『おはようございます。』
生徒D『着席!』
ガタッ
担任『それじゃあ出席でも始めます。新井さん。』
ひづめ(鏡の世界という事もあり変わっていますが、担任は私の異変に気づいていない感じですね。)
授業中…
日本史の先生「という事で…」
ひづめ(周りから凄い視線を感じますが、何故でしょうか…?)
日本史の先生「(あれ…有馬さんが寝ていない?起きているとは珍しいな…)」
生徒C[3時間目で寝ているひづめが起きているとはあまり考えられない…変装しているとも考えられないし、恐らくはパラレルワールドから来たかもな…]
日本史の先生『有馬さん。今説明した室町幕府の成り立ちを言ってください。』
ひづめ「1336年に湊川の戦いで勝利した足利尊氏は京に上洛を果たし、そこで新たな武家政権として建武式目を制定した事により室町幕府は成り立ちました。」
一同「おー!」
日本史の先生『正解!普段は寝ているようですが、今日は起きているとは珍しいですね。』
ひづめ(普段の私は寝ているんですか…)
昼休み
ひづめ「という事がありました…」
花和『やっぱりな。普段は授業中居眠りして注意があって、酷い時は呼び出しを喰らっている。だから起きている事が珍しい感じなんだ。』
ひづめ「違うクラスですが、よくご存知ですね…」
花和『有名という以外にも外部のチアにいる頃からひづめの事をよく聞いたからだよ。あの状況もあったからひづめに興味を持って、高校に入る直前に出会ったんだ。』
ひづめ「ちょっと待ってください…まさか向こうの私をストーカーしたのですか!?」
花和『宇希みたいな行動はしなかったな。チームに所属しているひづめの友人から家の場所を聞き出して、住所を知ったよ。』
ひづめ「住所を聞き出すとは中々の行動です…」
ゴクゴク
ひづめ「ところで私を守りたいという気持ちは何故強くなりましたか?何かきっかけがあると思いますが…」
花和『それは…前のチアチームである事があったからだよ…』
ひづめ「一体何があったんですか?」
花和『…』
ひづめ「花和さん?」
花和『この事を話すのはまだ早いな…別の機会にしてもらう。』
ひづめ「何故です?」
花和『今のひづめでは精神的に厳しいからだよ…元の世界に戻るまで話すつもりだ。』
ひづめ「そうですか…わかりました。」
タッタッタッ
???『ひづめー!見つけたなのだ!』
???『花和さんと屋上で過ごしていたとは相当仲良しだね。』
ひづめ「私に何か用があるのでしょうか?」
生徒E『用というのはいつも昼休みにやっているトゥインクル×トゥインクルをやってほしいなの!』
生徒F『私たち有馬さんのトゥインクル×トゥインクルのファンだよ。』
ひづめ「花和さん…もしかしてある物が求められるのはこの事でしょうか?」
花和『正解。私が知っているひづめ入学当初からそれを行って、虎徹とはいい勝負になっている…ただひづめのトゥインクル×トゥインクルにファンがいるから昨日あのメッセージを送ったんだ…』
ひづめ「なるほど…でそのトゥインクル×トゥインクルはどんな感じですか?」
花和『私も数回しか見た事が無いけど、言いながら回転してその後にピースだったな…』
ひづめ「わかりました…早速やってみます。」
ひづめ「二人共お待たせしました。では…トゥインクル×トゥインクル!!」シャキッ
生徒F『今日の有馬さん、回転が空に羽ばたくような動きで体が柔軟という感じ。』
生徒E『やっぱトゥインクル×トゥインクルはひづめに限るなのだー!』
ひづめ「そうですか…」
生徒E『バイバイなのだー!』
ガチャ
ひづめ「花和さん…こちらの世界の私はポジティブが過ぎています!!こてこてキャンディ☆フィーバー!!に継いでそちらの私は決め台詞を言いながらポーズする事が好きなんですか?」
花和『チアに所属している時からそれが特徴という感じだったな…それでチーム内で人気になってコーチにも認められる程のポジティブだったかな…』
ひづめ「なるほど。」
キーンコーンカーンコーン
花和『行こうか。』
ひづめ「はい。部活でお会いしましょう。」
放課後
チア部の部室…
ひづめ「疲れました…いつもと違う学校生活なので慣れるのに時間が掛かりそうです。」
花和『無理して部活に行かなくてもいいんだよ…こはねには事情を伝えるから。』
ひづめ「気を遣って頂きありがたいですが、みなさんに申し訳ないので参加します。」
花和『真面目なひづめに違和感があるな…』
ガラガラ
虎徹『うわぁぁん!』
ひづめ「どうしたんですか虎徹さん?」
虎徹『今日発表された生徒会役員選挙の結果だけど、このアタシが落選していたわ!1年生のアイドルはアタシなのになんで選ばなかったのよー!』
花和『小物っぷりな性格もあるからじゃない?残りの80%は虎徹に興味無いし…』
虎徹『う、うるさい!それよりみんなはアタシに投票した?』
花和『菓子折りが渡されたからやむを得ずに投票したな…というかアレは買収工作じゃない?』
ひづめ「生徒会選挙では買収工作は規則で駄目ですよ。」
虎徹『ライバルも買収工作しているからアタシも真似したのよ!そうでもしないと当選出来ないから!』
ひづめ「この世界の生徒会選挙はそこまでしないと当選しないんですか?」
花和『2年のあるグループのリーダー格が親の権限を使っているから虎徹のような行動をしないと厳しいらしい。その親は議員を務めていると聞いた。』
ひづめ「それ、公職選挙法違反に触れる気がしますが…」
花和『虎徹があの気分になるのは分からなくもないかもな。』
虎徹『機嫌直しとして駅前のケーキ屋でバイキングしてくるわ!』
ガラガラ
ドンッ
虎徹『痛っ…!目が…!』
???『どこへ行きますか?舘島さん…?』ゴゴゴゴ
虎徹『( ゚Д゚)』ガクガク
犬養『またサボろうとしているとは日本一になれません!落選した事も悔しくないですか!?』
こはね『それと一昨日覚えるように言った振り付けは覚えましたか…?』ゴゴゴゴ
虎徹『ひ、ひぃぃぃぃ!』
ひづめ「断末魔みたいな奇声です…」
花和『犬養先生とこはねコンビは虎徹でも恐れられるからな…ただ1名を除いて。』
宇希『こはねちゃんと熱血教師の犬養先生のコンビ…これはこれで胸アツだわ!』
ひづめ「やはり宇希さんの事ですね。」
花和『こはね関連で直ぐに興奮するから仕方ないかもな。』
犬養『有馬さん。』
ひづめ「なんでしょうか?」
犬養『感激です!今日一日の授業で一回も居眠りしなかったのは成長した証です!きっと日頃から鳩谷さんの指導で成長したんですな!!』
こはね『せ、先生…?このひづめさんは…』
犬養『言わなくても分かります!鳩谷さんの指導は正に北海道を猛暑にさせる程の熱さでしょう!部長らしくこれからもビシビシと指導して、目指すは富士山です!!』
花和『褒めているみたいけど、完全に北海道を猛暑にさせたあの人だな。』
宇希『犬養先生…そこにいるひづめちゃんは、私たちが知っているひづめちゃんではありません。』
犬養『そこに有馬さんが知っている感じでは無い?もしかして授業中に居眠りをしていなかった事は、違う有馬さんという事ですか!?』
ひづめ「はい。」
犬養『その件に関して、是非私に詳しく聞かせてください!!』
ひづめ「わかりました。」
カクカクシカジカサンパチマキイロ
犬養『鏡の世界ですか!?鏡の世界って本当にあったんですね!』
虎徹『相当興奮しているわ!』
犬養『で鳩谷さん。鏡の世界の有馬さんの身体能力はどんな感じですか”!?もし見ていたら是非教えてください!』
ひづめ「相当ノリノリみたいですが、何か考えているんでしょうか?』
宇希『もしかしてひづめちゃんにアレの事…』
花和『それ以上言わないで宇希!』
宇希『口を滑らせてしまう所だったわ。』
ひづめ「あんなに慌てているとは何か隠していますね…」
犬養『そうか…ちょうど伝えたい事にあっているので、ひづめさんにはピッタリですね!」
ひづめ「あの…何がぴったりでしょうか?」
犬養『その事ですが今から発表します!』
ゴクリッ
犬養『今週の金曜日ですが、チア部は高校バスケ関東大会の応援として参加する事が決定いたしました!!』
ひづめ「私たちが高校バスケ関東大会の応援にですか…?」
犬養『そうです!しかも今回はバスケ部の依頼というより、全日本バスケ連合会高校部門の方から特別ゲストとして参加する事になりました!しかも開会式のショーで披露する事となっているので、先生凄くドキドキします!!勿論その日は公欠という扱いになりますが。』
宇希『凄いわ。大規模な大会の特別ゲストとして参加出来るとは鶴の一声がありそうね…」
虎徹『この大会で神ノ木高校1年生アイドルの魅力をPRしてアタシのファンを増やすわ!きっとみんなアタシの魅力に気づいてくれる!』
花和『場違いな言う事を言うな!それよりひづめはどう?』
ひづめ「関東大会の特別ゲストとして参加は嬉しいですが、その日まで今の世界に残れるか分かりませんよ。」
こはね『…』
ひづめ「こはねさん黙り込んでどうしましたか?」
こはね『ちょっとある事を考えてみました。』
ひづめ「ある事とはなんでしょうか?」
こはね『この事に関しては後で話します。犬養先生も残ってください。』
犬養『了解です!』
こはね『みなさん。早速練習を始めていきますよ…!』
ひづめ(なんでしょう…空気が思い感じです。これは何かの予兆でしょうか?)
第二部はこれにて終了です。
今回の話ですが日常回も触れてみてどうでしたか?鏡世界の日常編を触れた作品が中々無いので一から作成する事となりました。また鏡世界の神ノ木高校がカオスになったり、作成している時点の時事ネタも入りました。
ここで少し補足をします。
ひづめのクラスメイトに登場したキャラですが、生徒Fと生徒Eにはこだわった設定をしました。このキャラはけものフレンズのアライさんとフェネックと似たキャラになっています。当初は名前を付ける予定でしたが、二次創作としてオリキャラを出すのはよろしくないと判断し、性格のみ反映する事となりました。
次に最寄り駅や本屋さんですが、こちらのオリジナルで適当に付けました。名付け方は適当であり、特に意味はありません。
次回はpixiv版の第3部をお送りいたしますが、鏡虎徹の秘密が明らかとなります。そして新聞部の鷲尾と虎徹の友人、紺が登場する予定です。
今日はpixiv版の第三部をお送りします。いよいよ鏡虎徹の本当の姿が判明しますので楽しみにしてください。
視聴覚室…
犬養『鳩谷さん。話とはなんでしょうか?』
こはね『今私たちが活躍しているひづめさんの事ですが、こちらのひづめの過去に関して黙って頂けませんでしょうか?』
犬養『あれですか…有馬さんが中学生の時まで所属していたチームで起きた事件ですね。』
こはね『はい。あの事件は私が知っているひづめがチア嫌いなっただけではなく、精神面でも大ダメージを負ったと聞きました。チーム内で唯一の味方であるひづめさんが彼女の仲間もついで、チアチームを辞めて慰めましたがそれでも効果は無かったです。』
犬養『入学してからひづめさんは結構明るい感じで1組のアイドルという感じでしたが、本当は病んだ精神を隠すための演技という事でしたね。』
こはね『花和さんから聞きましたが、回復するにはもう一度チアを行ってかつての元気を取り戻すという事です。効果は徐々に現れているようですね。』
犬養『鳩谷さんの熱血なアドバイスは役に立っています!ところでそれを今いる有馬さんに隠す理由なんてあるんですか?』
こはね『事前に花和さんから今いるひづめに関して聞きましたが、ネガティブ思考になりやすいと聞いています。もしこの事を話してしまえば、元の世界へ戻れるか不安だからです。ですのでこの件は内緒にしてください。』
犬養『分かりました。鳩谷さんの言う通り有馬さんには内緒にします。』
こはね『ありがとうございます犬養先生。』
犬養『鳩谷さん。部員全員に伝言を伝えてもらいませんか?』
こはね『なんでしょう?』
犬養『有馬さんが鏡の世界から来た事は部員以外に伝えないでください。』
こはね『混乱を防ぐためですね。』
犬養『はい。伝言を頼みましたよ鳩谷さん。』
こはね『分かりました犬養先生。』
???『噂で有馬さんの様子が変と聞いたけどこんな事だったとは…こてっちゃんは頭が打ったとか言っていたような…後で報告しよう。』
部室にて…
ひづめ「ふぅ…こはねが不在の中、私が教える事となるとはいつもと変わりが無いです。ただ性格がそれぞれ違いますので新鮮な感じはあります…」
宇希『こはねちゃんみたいな厳しさは薄かったわね…でも、これはこれでありかも。』
花和『うんうん。まるでクールなお姉さんという感じだな。いつもそんな感じでそちらの世界の私たちに教えているの?』
ひづめ「そうですね…この教え方でもこはねさんに対して手を焼きますね…」
虎徹『プププ…鬼部長のこはちゃんが鏡世界では下手とはいい気味だわ!』
花和『だからそのような発言は辞めろ!いくら厳しいからと言って流石に鏡世界のこはねまで巻き込むとは…』
虎徹『大体ね…アイドルのアタシにあんな厳しいのよ…どうしてこはちゃんは私に対していつも厳しいの?』
宇希『相変わらず手にやける子ね…』
ひづめ「どうして虎徹さんはこんな性格なんでしょうか…」
花和『さあ…あの子の親友は秋常さんぐらいしか居ないわ。』
虎徹『こんこんと組んで将来はアイドルになるんだから!打倒こはちゃん…!』
ガラガラ
こはね『何がこはちゃんですか…?』ゴゴゴゴ
犬養『舘島さん…また無茶な発言をしていますね…!』ゴゴゴゴ
虎徹『(;゚Д゚)』
花和『タイミングが悪かったみたいだな…』
ひづめ「万事休すですね…』
こはね『という事でここにいるひづめさんが鏡の世界から来た事は他の人に伝えないでください。たとえ友人や親御さんにも内緒にしておく事です。ひづめさんどうでしょうか?』
ひづめ『混乱を招かないという目的なら仕方ないです。』
花和『でもその間はどうすればいいの?』
宇希『クールなひづめちゃんでは違和感があるわ…』
犬養『そこはこちらが知っている有馬さんの真似をすれば解決です!』
ひづめ『この世界の私ですか…?常に活発の行動は厳しいですが…』
虎徹『このアイドルことアタシが普段のひづめを真似してそれをお手本にするわ!』
こはね『虎徹さんより花和さんをお手本にした方がいいと思います。色々な意味で…』
虎徹『なんでー!?』
宇希『こはねちゃんに同感ね…』
花和『いくら私がひづめの事をよく知っているからとは言え、ひづめの真似をするのは…』
ひづめ「ここで真似が厳しいのであれば私と二人きりになった時にやって頂けません?』
虎徹『おっと!これは告白宣言だわ!』
こはね『虎徹さん。』
花和『この事は後にして…』
宇希『花和ちゃんが珍しく照れているわね。』
虎徹『やっぱガチ百合じゃない?』
花和『う、うるさい!それよりもこはねから何か伝える事はない?』
こはね『そうですね。ひづめさんに向けて言いたい事があります。』
ひづめ「なんでしょうか?」
こはね『ワープしたと思われる鏡に予兆が発生したら直ぐに私に連絡してください。』
ひづめ「いいですが、何か分かるんですか?」
こはね『あくまでも推測ですが、心情に変化があった際に向こうの世界と繋がりそうですが…』
虎徹『心情変化?どういうことかしら?』
こはね『それは…ひづめさんにしか分からない事です。』
花和⦅絶対考えていないよな…⦆
こはね『とりあえず、今日はこの辺で終わりにします。明日にも大会へ向けての振り付けを覚えていきましょう!』
一同「『はい!』」
その夜
ひづめの自室…
ひづめ「鳩谷さんが言っていた心情の変化で行けると言っていましたが、どうしたら変化するのでしょうか…?変化というよりこちらの世界のクラスメイトと馴染んでいないので戸惑っていますが…」
ひづめ「確認してみましたが、鏡の変化は無かったですね…それであっているんでしょうか?」
ペラペラ
ひづめ「兄上が雑誌に載っていますね…こちらの世界では大物なんでしょうか?」
ピロッ
ひづめ「花和さんからメッセージが来ました。どんな事でしょう?」
花和:こちらの世界では初めてのクラスで疲れたみたいけど、私に相談したい事はある?
ひづめ「相談したい事ですか…以前から悩んでいたアレですかね…」
ひづめ:それとは関係ない事で相談ですが、最近こちらの世界のこはねさんが絡む機会げ減っている事が悩みです。
花和:どうしてそんな悩みを?
ひづめ:入学したばかり、こはねさんは私にもう一度チアをしたいと根強く言ってきたのでそれが今のチアのやりがいという感じです。最近では周りと馴染み過ぎてしまい、このままでは…
花和:なるほど…今詳しく答えられないから明日になってもいいかな?
ひづめ:いいですよ。
花和:直ぐに答えられなくてごめんね。
ひづめ:大丈夫です。こちらから難しい内容をさせてしまい申し訳ございません。
花和:とにかく明日の昼休みまでに考えとく。
ひづめ:分かりました。
ひづめ「この世界で何か新しい発見が見つかりそうですが、モヤモヤする所があります。何故でしょう?」
ひづめ「原稿明日が締切みたいですね。今度こそ忘れずに持っていきます。」
翌日
中庭…
ひづめ「花和さん。昨日言っていた事はどうなりましたか?」
花和『私からはそちらのこはねをより接していく事が大切だと思う。チアをもう一度やり始めた大切な人でもあるからしっかりと教えて、そこで友情を更に深めていく事がひづめにとって最善策の事じゃないの?』
ひづめ「こはねさんとより接するという事ですか…」
花和『ちょうどこの世界にワープしてみたし、こちらの世界のこはねと積極的に接するというのも手の一つだと思う。練習相手としてやってみるもいいかも。』
ひづめ「練習相手ですか…そちらのこはねさんとは性格が違うので上手く行きますか?」
花和『ひづめの性格からして気が合うと思う。無理にやる必要は無いからそこはあなたの判断に任せる。これぐらいのアドバイスしか出来なくごめんな。』
ひづめ「大丈夫ですよ。花和さんが言っている事も大体分かりましたので…」
花和『良かった…』
ひづめ「花和さん、相談に乗ってくれたお礼としてこれでも上げます。」
花和『これは有名な常磐線の我孫子駅の唐揚げじゃない。わざわざ我孫子駅で買ってきたの?』
ひづめ「今朝、近くのコンビニで買ってきたものです。ちょうど2個入りだったので食べませんか?」
花和『勿論食べる!』
宇希『二人共微笑ましいね。』
ひづめ「宇希さん…どうしてこんな所にいるんですか?」
宇希『こはねちゃんの使用済み水着がここに埋まっていると聞いたからよ…どうやらファン俱楽部の人が埋めたらしいわ!』ハァハァ
ひづめ「ファン俱楽部とは一体?」
宇希『こはねファン俱楽部があって、その人達がこはねちゃんに色々とコスプレしているわ!ここに埋まっているなら私のコレクションにするわよ!』
花和『以前とそのファン俱楽部にこはねのヤバいコラ画像を送ったそうだよ…』
ひづめ「一体どんな画像なんですか?」
宇希『それは(ヤバいので以下カット)』
ひづめ「そ、そうなんですか…宇希さんは相変わらずこはねさんに熱心なんですね…」
花和『って!もう掘り終わっている!』
宇希『ぐへへ。これでこはねちゃんの使用済み水着をゲットだわ…もう1回こはねちゃんに…』
花和「宇希。う、後ろ!」
宇希『そんなに慌てている様子だけど何かあったの?』
こはね『宇希さん…』ゴゴゴゴ
宇希『こ、こはねちゃん…!?犬養先生と話し合っていたはずでは…』
こはね『ちょうど終わった所です。それにこの件に関して詳しく話してもらえませんか…』ゴゴゴゴ
宇希『勿論よ♪』
ひづめ「この状況でよく軽いノリで答えられますね。」
こはね『全く宇希は…ショッピングモールの件といい全然反省している感じではありません。お仕置きが足りないんですか?』
宇希『もうこはねちゃんたら〜そっちの物では無いから持って帰っていいかしら?』
こはね『良くないです!いくら持って帰ったとしても弟の暁音さんに見られたらどうするんですか?それとファンクラブに変な話題を持ち込まないでください!な、なんていうか…私が変な目で見られますので。』
宇希『いいじゃない…こはねちゃんのファンが増えて人気になるわよ。』
こはね「…」
こはね『宇希…これ以上言いますと練習メニューを増やしますよ。もしくはしばらくは距離を置いてもらいます!』
宇希『こはねちゃんと距離を置くのは嫌ー!距離を置いたら私の禁断症状が出ちゃうし、ウサギのように誰も相手されずに死んじゃうわ!』
花和『大袈裟だな。』
こはね『本当にしょうがない宇希です…』
ギュッ
宇希『こはねちゃん!』
こはね『恥ずかしいのでやめてください…』
宇希『この甘い香りとJC級の体がモフモフしてられるよ!』
花和『どっかの喫茶店の娘たちみたい。』
ひづめ「ですね。」
放送委員『続いてのエントリーは1年2組の舘島虎徹さんです。』
花和『虎徹が校内のど自慢に参加している!」
こはね『やっぱり。』
ひづめ「アイドル気質の虎徹さんが参加するのは当然の事でしょう…」
花和『…アイドル気質というより本物という感じだな。』
ひづめ「どういう事ですか?」
花和『後で分かると思うよ。』
虎徹『みんなー!神ノ木高校の1年生アイドルこと舘島虎徹ですよ!今日はアタシのライブ第一号とも言える校内のど自慢に参加しましたよ!みなさんで盛り上がっていきましょう!』
ひづめ「完全にアイドル状態です…」
宇希『虹ヶ丘学園のスクールアイドルみたいだわ…』
花和『それ中の人繋がりだね…あちらは情熱的で犬養先生みたいだが。』
こはね『その作品に詳しくありませんが、何を歌うか大体察します。』
虎徹『それじゃあ聞いてください!キノシタPのアタシのテーマ曲、ポッピンキャンディ☆フィーバー!』
ひづめ「もしかして、こてこてキャンディ☆フィーバー!の元ネタはこれなんですか?」
宇希『そうみたいね…数回しか聞いた事が無いけど、可愛いらしい曲だったわ。』
こはね『これを夏の合宿で使用したのが記憶に残っています。いつも以上に虎徹のテンションが高く、みんなを引っ張っていたので今までの特訓が噓みたいだったです…あれはアレでありかもしれません。』
ひづめ「好きな曲だと変わるんですね。」
虎徹『チントンチャンで刻むような♪忘れないで君のBPM♪』
花和『いよいよサビだな…』
こはね『例のコールが来ますね…』
ひづめ「例のコールとはなんでしょうか?」
宇希『聞いたら分かるよ。』
虎徹『じゃーん!ちょっ…!』
オタク一同『こらぁ!!』
虎徹『ポッピンキャンディ☆フィーバー!♪はじけちゃえフレーバー♪Party Party なんです!Shall We Dance?♪』
オタク一同『はい!』
虎徹『なんなんちゃってフィーバー!?♪兎も角もさぁ♪わっしょいわっしょい踊り明かそう♪』
オタク一同『LOVE虎徹!!』
ひづめ「これが肉フェスでやっているハム太郎コールみたいな物でしょうか?」
花和『何故に肉フェス?』
ひづめ「兄上が友人に誘われて肉フェスに行きましたが、あまりにもの盛り上がりで兄上自身も参加したからです。」
こはね『ひづめさんのお兄さんはお肉が好きなんですか?』
宇希『ローストビーフ?それともソーセージが好きかしら…?』
ひづめ「好きという程ではありませんが、生ハムをよく食べます。』
こはね『なるほど。』
花和『質問の趣旨が違うような。』
虎徹『みんなー!ありがとうー!サービスとしてもう1曲歌いますわ!きらりん☆レボリューションのOP、バラライカ!』
放送委員『じ、時間なので今日の校内のど自慢はこれで終了します!』
ひづめ「強制的に終了しましたね。」
宇希『それ以外にもバラライカは例の曲として有名だわ。』
花和『こうでもしないと虎徹はマイクを持つと最低10曲ぐらい歌うから…でも歌はとても上手だからアイドルとしての歌唱力はあるみたい。』
こはね『海辺で行ったチア大会の後に虎徹さん単独のライブも行った時が特に印象でした…あそこで多くのオタクがやって来て撮影会になる事態となりましたね。』
宇希『ファンと住民による喧嘩もあって修羅場になっていたわ…』
ひづめ「花和さんが言っていた意味が分かりました。本物はこの事なんですね。」
ひづめ(色々と聞いてきましたが、この世界は想像以上にゴタゴタしていますね。本当に元の世界に戻れるんですかね…)
キーンコーンカーンコーン
花和『さて教室に戻ろう。』
ひづめ「こはねさん。今日は新聞部に漫画を提出しますので遅れてくると思います。」
こはね『わかりました。提出終了後、部活に来てください。』
ひづめ「はい。」
放課後
ひづめ「この世界に回収係が存在するか分かりませんが、新聞部の部室まで来ました。新聞部のみなさんはどうなっているのでしょうか?」
トントン
鷲尾『どうぞ〜』
ひづめ「失礼します。」
ガラガラ
鷲尾『ひづめちゃん原稿待っていたよ〜』
ひづめ「こちらとなります…」
鷲尾『ひづめちゃん…』
ひづめ「どうしましたか?」
鷲尾『作画凄く変わっている…!ひづめちゃんの画力はいつもはもっと…』
ひづめ(もしかしてそちらの世界の私は物凄く下手なんでしょうか?)
ひづめ「そうですね…偶には画力に力を入れて変えてみました。」
鷲尾『そ、そうなのね。』
部員A『鷲尾さん、本気で言っているんでしょうか?』
鷲尾『あの輝き方では本気で言っているみたいね〜』
部員B『有馬さんの偽物説が出ているんですが、その噂は本当かもしれませんね。』
鷲尾『偽物説?』
部員B『普段より落ち着いて表情が暗いという点と喋り方も違うみたいなので有力かと思います。』
部員A『これが偽物だとしたら何が目的?』
部員B『分かりませんが、普段とは違うのは確かな事です。』
ひづめ(偽物説は恐らく鏡の世界から来た私の事でしょうね…どこからか流れたか分かりませんが、私がみなさんと知っている性格では無い事が学年中に知られていそうです…)
鷲尾『ひづめちゃん〜』
ひづめ「なんでしょう?」
鷲尾『もしかして頭でも打った〜?』
部員A『わ、鷲尾さん!?』
部員B『いくらなんでもその発言はマズいですよ。』
ひづめ「!!」
ひづめ「…う、打ちました。この頃の記憶が中々思い出せませんね…(;'∀')」
鷲尾『私の読みが当たった〜。』
部員A『そんな事ってあり得るんですか?』
ひづめ「ゆ、友人と一緒に帰っている時に、友人が歩道に突っ込んでくるプリウスから避けようとして私を突き飛ばしてくれたそうです。しかし…突き飛ばした場所が悪く電柱に頭を打って意識が無くなり、目を覚ました後がこうなっていました…」
部員B『そんなギャグマンガみたいな事があるのか!?』
鷲尾『でも無事で良かったよ〜。とりあえずその状況に関して私に教えてもらえない?』
ひづめ「は、はい…(こちらの世界の鷲尾さんは緩い感じですが、詳しく聞いてくるとはそちらの世界でも熱心です…!上手く演技しないといけませんね。)」
十数分後…
鷲尾『なるほど〜。それでいつもと違う感じだったのね〜。』
ひづめ「私から話せる事は以上ですね。」
鷲尾『今話した事だけど、今度の新聞に乗せてもいい〜?』
部員B『わ、鷲尾さん!?』
ひづめ「大々的では無ければいいですよ。」
鷲尾『ありがとうひづめちゃん〜。』
部員A『鷲尾さん。そろそろ時間ですよ。』
鷲尾『そうだった。行ってくる〜。』
ガラガラ
部員B『行っちゃった…』
ひづめ「あの…私はどうすればいいんですか?」
部員A『今日の辺りはこの辺で帰っていいですよ。部長には伝えておきますので…』
部員B『それと漫画も拝見したので用は無いです。』
ひづめ「分かりました。今日はこの辺で失礼します。』
ガラガラ
ひづめ「あんなにインタビューされるなんて予想も尽きませんでした…一応兄上の名前にしましたが花和さんにバレないようといいですがね…鏡の世界から来たなんて言えませんので。」
???『…』
ひづめ「時間も遅くなってしまいましたので部室に行きますか。こはねさんは部長会議でしばらくはいませんが、その間に指揮を取っても問題なさそうです。」
???『隠れて聞いた通り、今の有馬さんは鏡の世界から来たんだね…こてっちゃんが部活終わるまで図書室で過ごそう…』
チア部の部室…
ガラガラ
ひづめ「すいません遅くなりました…」
ひづめ「!?こ、このお菓子は何なんでしょうか…!?」
虎徹『アタシのファン俱楽部の人からの差し入れだわ!今日の校内のど自慢で活躍したご褒美として!』
ひづめ「ケーキやムースまであるんですか…これらはどこで入手したんでしょうか?」
花和『それ以外にもツッコミ要素が多いんだが。』
宇希『大量のお菓子が差し入れとは虎徹ちゃんのテーマ曲、ポッピンキャンディ☆フィーバー!にピッタリね。』
虎徹『分かっているんじゃないうきたそ。あの曲は私のために作曲したと言っても過言だわ!スイートマジックもいいけど、アタシはポッピンキャンディ☆フィーバー!がイチオシの曲よ!』
花和『自分で言っちゃうんだな。』
ひづめ「この世界の虎徹さんも本当にお菓子を結構食べるんですね…」
虎徹『ひづっち。初めて会った時に黒いアタシと呟いていたけど、向こうの世界ではそんなに腹黒いの?』
ひづめ「腹黒いという程ではありませんが、毒舌で自虐になりやすい感じですがお菓子を大量に食べる事は変わりないですね。ただ恥ずかしがり屋でピアノが上手という一面もあり、音楽室の幽霊の正体ですね。」
虎徹『ふぅん…意外と向こうのアタシもアイドル的な存在ね!音楽室の幽霊の正体なんて地下アイドルみたいだわ!』
花和『地下アイドルなのか…?』
虎徹『でそちらの世界のチア部は具体的にどんな感じ?』
ひづめ「説明すると長くなりますが、みなさん個性的で特にこはねさんは太陽的な存在ともいえるでしょう。今まで冬だった私を春に変えた人でもありますので…」
虎徹『面白そうな世界ね。私も言ってみたいわ!』
宇希『あらら…鏡の世界を信じていなかったのに興味深々になっちゃったわね…』
花和『意地でも心を入れ替えない虎徹がすっかり馴染んでいるんて珍しい…どんなきっかけで心を入れ替えたんだろう…?』
虎徹⦅こはちゃんと犬養先生の会話を聞いていた事は触れない方がいいわね…⦆
ガラガラ
こはね『会議終わりましたので練習を始めましょう!』
数十分後
こはね『みなさん、昨日よりスタンツが安定しています。この調子で練習して金曜日の大会に望みましょう!』
こはね『それと虎徹さん…』ゴゴゴゴ
虎徹『は、はい…』ガクガク
こはね『あなたにはセンターに立ってもらおうと思います。』
虎徹『ついにアタシが!?』
こはね『その代わりにひづめさんは虎徹さんを支える役となってください。もし何かあったら虎徹さんをしっかりと守ってください。』
ひづめ「はい!」
こはね『家で各自練習して金曜日の大会に望みましょう!』
一同『「はい!」』
部活終了後
ひづめ「荷物は全部持ちましたので帰れますね。」
こはね『ひづめさん、少しの時間だけでも話したい事がありますがいいでしょうか?』
ひづめ「いいですよ。」
こはね『今日の練習をじっくり見てみましたが、初めて会った時よりも表情が良くなっていましたよ。』
ひづめ「そんな事が分かるんですか?」
こはね『私が知っているひづめさんを入学当初からじっくりと観察してきたからです。ちょっとの変化でも気づきますよ。』
ひづめ「中々の能力ですね。」
こはね『能力という程ではありませんが、大体分かりますよ。表情が良くなった事は何かモヤモヤしていた事でも解決したんですか?無理して言わなくてもいいです…』
ひづめ「大体は解決しました…クールなこはねさんや練習状況を見て悩みの種が吹き飛んだ感じがします。」
こはね『それは良かったです…折角だし今日は私と一緒に帰りませんか?』
ひづめ「いいですよ。そこで向こうの世界の事をじっくり話しますよ。」
こはね『ありがとうございます…ひづめさん。』
その頃
紺『遅くなってごめん…!先生のお手伝いする事になっちゃて…』
虎徹『待っていたわよ、こんこん!』
紺『お詫びとしてこてっちゃんが好きなブラウニーでもあげる…』
虎徹『わーい!アタシの好きなブラウニー!』
モグモグ
紺『こてっちゃんは食べる速度が早い。こてっちゃんらしいよ。』
虎徹『美味しいブラウニーをありがとう。』
紺『どういたしまして。それより有馬さんの様子はどうだった?』
虎徹『そうね…こんこんが言っていた通り鏡の世界から来たという確信を持てたわ。向こうのアタシの事を詳しく話していたから間違いないわよ!』
紺『やはり…こはねちゃんと犬養先生の話を隠れて聞いて最初は半信半疑だったけど、こてっちゃんの話と有馬さんの独り言で鏡の世界から来た有馬さんと確信した。』
虎徹『ひづっちをどうするつもりなの?』
紺『元の世界に戻るまでもうちょっと観察したいね…そちらの世界の私がどうなっているか気になる。』
虎徹『自分から聞きに行けばいいんじゃないの?』
紺『あの会話を聞いていたから私が出る幕では無い…代わりにこてっちゃんが聞いて?』
虎徹『分かったわ!アイドルのアタシとして完璧な聞くわよ!』
紺『いつものこてっちゃんらしい…くれぐれもこはねちゃんと犬養先生が話していた事や私が隠れて聞いていた事だけは話さないようにして。』
虎徹『勿論よ!』
以上がpixiv版の第3部を投稿しました。
今回は鏡虎徹の活躍や鏡鷲尾と鏡紺の登場をしました。鏡紺に関しては鏡アニマシリーズのキーとなります。そして今日はこてっちゃんの誕生日でもあるのでそれをお祝いを記念した作品となりました。
https://www.youtube.com/watch?v=JCZCz0XQfRk
鏡虎徹が歌って曲が気になった方はこのURLをクリックして是非聴いてみてください。可愛いらしい曲でお菓子好きのこてっちゃんには似合っています。
次回の第四部は物語が一気に動きます。鏡根古屋姉妹の登場、そして鏡ひづめの過去が明かされます。楽しみにしてください。
こてっちゃんかすごい人気者になっていてびっくりしました。続き楽しみにしています。
>>85
ありがとうございます。鏡虎徹は中の人繋がりで優木せつ菜要素も含んでいたり、リステのみい要素も含んでいたりします。
その夜
有馬家の物置き…
ひづめ「毎日鏡を見ていますが変化がありません。こはねさんが言っていた心情に変化があった時に元の世界と繋がるというのは本当でしょうか?本人の推測なので真相は分かりませんね。」
ひづめ「それにこの世界の物置の部屋も全然片付いていないです。中には価値が高い壺や刀もあるので安易に捨てる事が難しいですね…いざとなればあれを保険として出来ますので。」
ザッーザッーザッー
ひづめ「雑音…?ラジオっぽいノイズみたいですが、ラジカセが見当たりません…」
???『・・・キコ・・・・ソチ・・・』
ひづめ「宇希さんが1学期によく言っていた幽霊ですか?(1巻参照)」
???『・・・チガ・・・ワタシ・・・』
ひづめ「まさか鏡の方からでしょうか・・・?」
???『・・・ソウダヨ・・・アナタ・・・』
ひづめ「間違いありませんね。」
ひづめ「その声は向こうの世界の私でしょうか?
???『・・・アンメドロ・・・カツイ・・・』
ザッーザッーザッー
ひづめ「また雑音で何を言っているか聞こえませんね・・・とりあえずこの事はこはねさんに報告しますか。」
猿渡家…
こはね『前とは全然変わっていませんね…それどころか私のぬいぐるみが増えています。それに・・・私のヤバいCGまで作成するとはしょうがない人です。』
宇希『こはね成分が無ければ私耐え切れないの・・・今度は全部脱いで欲しいわ!私と一緒に・・・』
プルルルプルルル
こはね『ひづめさんから連絡です。』
宇希『こんな時間に連絡とは急な用だったりして…?』
こはね『出てみますか。』
ひづめ「こんな時間に連絡を掛けてしまい申し訳ございませんが、鏡の事に関して報告してもいいでしょうか?」
こはね『何か分かったんですか?』
ひづめ「こちらの世界にワープした鏡に戻れる方法を考えていましたら、鏡に変化が起きました。」
こはね『その変化を教えて頂けませんか?』
カクカクシカジカマキイロショクパン
こはね『つまりその鏡は向こうの世界と繋がるようになったんですね。』
ひづめ「これで戻れるようになったかは分かりませんが、近いうちになんらかしらの変化が起きると考えています。」
こはね『わかりました。詳しい事は明日の放課後に話します・・。』
宇希『ぐへへ・・・こはねちゃんのマイクロビキニモーションが出来たわ。これをファン俱楽部のみんなに(小声)』
ひづめ「どうしましたか?」
こはね『な、なんでもないです!続きは学校で話します。』
プチッ
こはね『宇希・・・何を作成していますか?』ゴゴゴゴ
宇希『こはねちゃん?これは私のコレクションとして・・・』
こはね『どうやらお仕置きが足りなかったようですね・・・罰として週末は私の特訓に参加させてもらいます。今度は朝5時からのトライアスロンです。』
宇希『ト、トライアスロン!?こはねちゃんのスク水を合法的に(^o^)』
こはね『着衣のままで行います!』
宇希『(´・ω・`)』
翌日
昼休み…
花和『ひづめ!大変な事になっている!』
ひづめ「どうしたんですか花和さん!?」
花和『あなたの事が校内新聞の特集となっているぞ!」
ひづめ「『1年1組の有馬さんの様子が変な理由・・・それは記憶喪失になった事!』まさか私の虚言を信じるなんて・・・」
花和『これが学校中であなた事で持ちっきりなんだよ。更には風の噂で放課後にはインタビューに応えるという話も出ている。』
ひづめ「誰かがこの記事を見てデマを流したんでしょうね…」
花和『どうするつもりひづめ?』
ひづめ「早退する訳にも行きませんので学校に残った方が良さそうですが、この状況では悩みます。」
花和『そういうと思った。こんな事もあろうかとある先生に相談してみたよ。』
ひづめ「誰にですか?」
ガラガラ
犬養『その事ですが、職員室で話しませんか?』
ひづめ「犬養先生?」
犬養『話は牛久さんから聞きました。ここで話すと関係無い人まで巻き込んでしまいますので職員室へ行きましょう。』
ひづめ「わかりました。」
職員室
ガチャツ
こはね『来ましたねひづめさんと花和さん。』
ひづめ『こはねさん…!?』
犬養『有馬さんと対等に話させる相手として私が呼んでおきました!』
ひづめ「ありがとうございます。」
ひづめ「これは一体どういう事なんですか?」
こはね『どこから変な噂を流したかは分かりませんが、今の状況ではひづめさんが危ないです。命は取られる程では無いですが、2年生に新聞部とは別にパパラッチ軍団がいるので部活に押し寄せる事が不安です…』
花和『それで鏡の世界からやってきたと知れ渡ってしまったら、更に混乱をかけてしまうし危害が及ぶ可能性も出来てしまう・・・だから二人に協力してもらう事となった。』
ひづめ「この世界の高校ってそんなに修羅場なんですか?」
犬養『いじめや体罰は無いけど、みなさん一つの方に熱心する人が多いんです。この学校は・・・』
こはね『特にパパラッチ軍団は絡まれると厄介な相手です・・・以前、私に突撃してきた人がいましたので本当に困りました。あの人達は何考えているんですか・・・やっている事が迷惑系youtuberと同じくらいです。』
ひづめ「一つ気になりますが、そのパパラッチ軍団は新聞部との関係はどうなんですか?」
花和『悪化しているな。』
犬養『先生達の中でパパラッチ軍団は本当に手が焼ける存在でもあります。その首謀者がデマを流すのでストーカーされるのがしばしばです。』
花和『新聞部は正当な取材をする物のあの軍団は人権関係無しに取材してくるからな・・・」
ひづめ「それは話を聞いているうちに分かりましたが、放課後はどうするつもりですか?部活をやっても危険ですので・・・」
犬養『その事だけど、今日は部活動は無しにする事でどうでしょうか?』
花和『いつも部活動を盛り上げる犬養先輩が無しなんて初めて聞く・・・!』
犬養『仕方ないでしょ。こんなデマが流れたら部活動なんて出来ないはずでしょ。』
こはね『犬養先輩が言うなら仕方ないです・・・偶には休みを与えた方がいいですし。』
ひづめ「スパルタなこはねさんがそんな発言をするとは意外です。」
こはね『べ、別にひづめさんの考えが影響した訳ではありませんよ・・・』
花和⦅ツンデレこはねか・・・意外と可愛いな。⦆
犬養『それと今日は裏門から帰ってください。』
こはね『開いているんですか?』
犬養『今回はこの記事の事も考慮して特別に開けるつもりです。くれぐれもみんなに見つからないように帰ってください。』
一同「『分かりました。』」
放課後
ひづめ「この世界のチア部一同で帰るのは初めてです。今までは花和さんかこはねさんと二人きりで帰っていましたね。」
花和『虎徹まで一緒なんて珍しい事だよ。普段は秋常さんと一緒に帰っていたような。』
ひづめ「そうなんですか虎徹さん?」
虎徹『普段はこんこんか単独と帰っているわよ。その帰りにケーキバイキングや駅前でライブする事もあるわ。』
こはね『一回聞いた事がありますが、歌唱力は正にアイドル並です。あれは私でも上手と感じましたね。』
宇希『おまけにピアノも弾けるからラ・アイサトールの人と共通の所は多くあるわね・・・』
ひづめ「もしかして虎徹さんは配信とかやった事ありますか?」
虎徹『あるわよ。ただ友人の家で配信を行った時は住所が特定されて大変だったわ・・・その後、何とかなったけどね。』
花和『何とかなるとは凄いな・・・』
宇希『完全にラ・アイサトールの人ね。』
ひづめ「ところで虎徹さんはどうしてアイドルを目指しているのですか?」
虎徹『アタシが小学生の頃に父さんから買ってきた中古のゲームをきっかけにアイドルを目指そうと思ったのよ!』
花和『その中古のゲームは?』
虎徹『アイドルマスターだったわ。』
ひづめ「ニコ動で相当有名なアイマスがきっかけとは意外です。デレステとかプレイした事はありますか?」
虎徹『やっているわよ。アイマス関係以外にもリステやスクフェスとかもプレイしているわ。』
こはね『虎徹さんの日常が何となくわかった気がします・・・それを見てアイドルを目指しているとは素晴らしいじゃないですか!』
宇希『分かるわねひづっちは!それでアイドル研究でもしているかしら?』
虎徹『そうよ!アタシは常に最近のアイドルを研究しているわ!』
ひづめ「ゲームやアニメで研究ですか。いわゆるアイドル研究部的な感じですね。」
花和『なんか違うような・・・』
ガツンッ
ひづめ「がはっ!」
こはね『ひづめさん!?』
花和『サッカーボールが飛んできたみたい・・・』
???『ごめんなさい!俺がやっちゃいました!』
???『って宇希ねえ達じゃない!』
虎徹『その声はアッキーだわ!』
暁音『なんだ今日は部活なんてやっていなかったのか。』
宇希『今日はたまたまお休みだっからよ。』
暁音『こはねえに賄賂とか渡していないよな宇希ねえ?』
宇希『も、勿論よ!お、お姉ちゃんがこんな事するはずないわ!』
ひづめ『こはねさん、もしかして以前にそんな事があったんですか?』
こはね『賄賂という程では無いですが、長時間モフモフされて練習がやめになりましたね・・・』
ひづめ「モフモフで屈折したんですか・・・」
虎徹『こはちゃんの弱点なのよ。アタシも要求を通せたらいいのに・・・』
友人A『お姉ちゃんたち、俺たちとサッカーの練習に付き合ってくれない?』
ひづめ「私たちが?」
友人B『あっれれ〜?ひづめお姉ちゃん俺たちに勝てないからやりたくないのか?』
友人C『そうだそうだ!』
暁音『お前らお姉ちゃん達に敬意を見せろや!特にひづめねえはスタイル抜群でグラビアアイドル級だぞ!』
宇希『相変わらず暁音は私たちの事が好きなのね・・・』
ひづめ「姉弟揃って似ているいますね・・・」
暁音『でどうするの?』
こはね『そうですね・・・折角ですので練習相手になってあげます!みなさんもやりますか?』
虎徹『勿論よ!このアイドルが決めてみせるわ!』
花和『お前はとにく落ち着け。宇希やひづめもやる?』
宇希『こはねちゃんと一緒ならやるわよ。』
ひづめ「私もです。」
こはね『それじゃあ練習に参加させてもらいます!』
1時間後
友人B『ひづめお姉ちゃんってあんなに運動抜群だったとは・・・』
友人C『俺たちが知っているような人じゃない・・・というかこはねと同じレベルじゃないか?』
暁音『ひづねえ。いつから体力が向上したんだ?』
ひづめ「えっと・・・」
花和『どうするのひづめ・・・?』ヒソヒソ
ひづめ「こんな時はあの方法でしのぎます。」ヒソヒソ
花和『あの方法とは?』ヒソヒソ
ひづめ「暁音さん。最近、頭を打ってしまい普段とは違う感じとなってしまいました。そのため、今まで出来なかった技も出来るようになっています。」
暁音『まじかよ・・・』
こはね『ちょっ・・・ひづめさんはこれは一体?』
ひづめ『(^_-)』
宇希⦅このひづめちゃんのウィンクなんて初めて見るわ・・・⦆
ひづめ『自分でも信じられませんが、これが現実なのです。』
友人A『どうする暁音?』
友人B『子供っぽいひづめ姉ちゃんの言う事でも信じるのか?』
暁音『あのひづねえは普段と違うとは感じる。そんな噓をついて演技するメリットは無い。だから俺はひづねえの事を信じる。』
ひづめ『ありがとうございます。暁音さん。』
友人C『もうこんな時間じゃないか。門番に間に合わなくなる〜!』
友人B『俺は塾の時間だ!』
友人A『俺もだ。』
暁音『ここで解散だな。また明日会おう!』
花和『さて私たちも帰るか。』
虎徹『帰りに我孫子の唐揚げそばを食べ寄ろう。』
宇希『暁音行くわよ。』
暁音『はい。』
こはね『ひづめさん。今夜はそちらのお家に泊めて頂けませんでしょうか?』
宇希 花和『なっ!?』
ひづめ『もしかして鏡の事が気になったからですか?』
こはね『はい。確か昨日の夜に変化が起きたと言っていましたよね。自分でも確かめたいのでいいでしょうか?』
ひづめ「私は構いませんが、こはねさんの両親や私の親に許可を取っていますか?」
こはね『その事ですが、今日のうちに許可を貰ったで大丈夫です。』
ひづめ「わかりました。早速行きましょう。」
花和『あのひづめと二人きりでお泊まりなんて羨ましい・・・』
虎徹『クールなコンビとして百合カップが出来るわ。』
宇希『(`0言0́*)<ヴェアアアアアアアア!こはねちゃんとられるウウウウウウウウ!』
暁音『お姉ちゃん落ち着け。』
花和『どこかの喫茶店の姉を思い浮かべるな。』
その夜
ひづめの家…
こはね『これがひづめさんの家の物置ですか・・・』
ひづめ「はい。よく分からない刀や壺とかもありますが、価値が高いかもしれませんので破棄する事が出来ない現状です。」
こはね『その気持ち、分からなくも無いです。というか何故松永久秀の平蜘蛛まであるんでしょう・・・』
ひづめ「分かりませんね・・・ところで鏡の事に関して分かりましたか?」
こはね『ひづめさんが言っていた鏡の現象でしたが、それと似た事がある本に書いてありました。』
ひづめ「その本にはどんな事が書かれていましたか?」
こはね『作者の体験談かどうか不明ですが、ある章にて鏡の事が触れられていました。家にある物置に鏡がありそれを見つめると突然、謎の声が鏡の方から聞こえてそちらを向かうと光出し始めて気を失いました。目が覚めた後、最初はなんとも感じなかったみたいですが周りの人と接した時に普段とは違う話し方に気がついたそうです。そこで色々と話した結果、別の世界にたどり着いたという事になりました。』
ひづめ「それって私が体験した事と全く同じと言っても過言ではありませんか!それとこの話に続きとかありますか?」
こはね『ありますね。具体的な日数は書いてありませんが、鏡に何度も近づいて戻ろうとしていましたが変化は起きずに待っていました。待っている中、ある日突然、鏡から雑音が聞こえて元の世界に繋がるようになったのです。そして何度も試していくうちに、元の世界とのやり取りがはっきりしてきました。』
ひづめ「つまり何度も試してるうちにやり取りがハッキリして戻れる日は近づいた事ですか?」
こはね『その通りです。そして鏡が光出して鏡の中に吸い込まれた時に、もう一人の自分にあったそうです。やりとりをしてお互い元の世界に戻り、最後は仲間に歓迎という感じになりました。』
ひづめ「なるほど・・・つまり今の状況は元の世界に戻る予兆なんですね。」
こはね『それとこの鏡を表したイラストもあります。』
ひづめ「これは・・・あそこにある鏡と全く同じ物です!これがフィクションだとは思えません・・・!」
こはね『やはりひづめさんもそう思いましたか・・・あそこに置いてある鏡を見てから私もひづめさんと同じような事を思いました。何か関係はあるかと考えています。』
ザーザーザーザー
???『向こうの私たち聞こえる?』
ひづめ「今何か言いましたか?」
こはね『何も言っていませんが・・・』
ひづめ「この声は鏡の方からですね。こはねさん、一緒に通信しましょう!」
こはね『はい!』
ひづめ『そちらの私たち聞こえる?聞こえたら返事して!』
ひづめ「今の声は鏡の私です!」
こはね『ひづめさん、それよりも鏡との通信に対応してください。』
ひづめ「分かっています。」
こはね「あれ、向こうの世界にも私がいる!もしかしてそちらもお泊まり?」
こはね『こちらの世界のひづめさんみたいなテンションですね…私は鏡の事が気になってひづめさんと二人でお泊まりする事となりました。』
花和「せ、先輩とお泊り!?」
ひづめ「その声は花和さん・・・!?そちらは何人お泊りしていますか?」
花和「アタシと鏡の先輩、こはねの三人です。」
ひづめ「花和さんも一緒とはこちらと違いますね・・・それより私たちに何か伝えたい事があるんですか?」
こはね「実は花和ちゃんが鏡の事に関してある事を見つけたんだ!」
こはね『そちらの花和さんが?』
花和「この鏡の原理を見つける事が出来たわ。今、この鏡が無線と同じ原理になっているみたいけど、これは元の世界に戻れる状況だわ!ただ戻れるにはある条件があるの?」
ひづめ「ある条件とは?」
花和「入れ替わった人同士で鏡の前で映らないという事と入れ替わった時刻に合わせる事です。戻るとしたら今のうちですよ。」
ひづめ「・・・」
こはね『どうしましたかひづめさん?』
ひづめ「申し訳無いですが、この世界である事を片付けてからにしていいでしょうか?」
一同「『!?』」
こはね『い、一体何があったんですかひづめさん・・・?』
ひづめ「この世界に来てモヤモヤしていた事は大体解決しました。しかし、まだモヤモヤが残っているので明後日の大会に参加してから元の世界に戻ろうとします。そうしないと解決しない気がしますので・・・」
花和「先輩がそう言うならアタシは賛成です!もう一人の先輩とこはねはどうする?」
ひづめ『私もこの世界でやり残している事がまだまだあるし、こちらも明後日の大会に参加して思い出を作りたいからいいと思う!』
こはね「私も二人のひづめが残りたいと言っているからいいと思うよ!」
こはね『これで決まりですね。』
花和「おっと・・・通信時間の終了なので・・・この辺で・・・」
ザーザーザーザー
こはね『向こうの世界も平和そうでしたね。』
ひづめ「順調そうにやっているみたいです。続きは帰ってから聞きますか。」
翌日
チア部部室…
花和『つまり向こうの私が戻り方を教えてくれた事?』
こはね『そうです。まさか、向こうの花和さんがあんな風に教えてくるとは予想はつきませんでしたね・・・』
宇希『それにしてどうして戻る方法が分かったのかしら・・・普通、当事者ぐらいしか分からないと思うわね。』
ひづめ「私の予想となりますが、私の知っている花和さんは鏡小説をよく読んでいるみたいです。私がこの世界にワープされた当日にそのような話をしていましたので恐らく詳しいと思います。」
虎徹『そっちのかなっちは文系タイプなのね。』
花和『それどういう意味?』
ひづめ「それとみなさんにお願いしたい事があるのですが、よろしいでしょうか?」
こはね『いいですけど、ひづめさん自らのお願いとは珍しいです・・・』
ひづめ「そうですか?お願い事とは私が元の世界に戻る時、鏡の前で見送って欲しい事です。」
宇希『見送りとはひづめちゃんらしくない発言ね・・・』
虎徹『幼稚っぽいお願い事だわ。』
花和『だからお前は空気をわきまえろ!』
こはね『分かりました。その願いなら引き受けて頂きます。部員全員で見送るつもりです。』
ひづめ「ありがとうございます。大会終了後にそのまま私の家に行きますので、母上にはお泊り会という事を伝えておきます。」
宇希『鏡にもう一人のこはねちゃんに会えたらそっちも妹にしてあんな事やそんな事を…』
花和⦅絶対会わせてはいけないな・・・⦆
その頃
家庭科部にて…
紺[戻る日は明日か・・・鏡に関してそんな秘密があるとは益々気になってしまう。こてっちゃんに頼んで有馬さんの家に泊まってみるようお願いしよう・・・]
部員A『秋常さん。真剣な顔しているけど、クッキー作りが難しいのかな?』
紺『い、いえ・・・そんな事はありません。集中していたのでつい・・・』
部員A『そうだったんだ。もし難しい事があれば気軽に相談して。』
紺『は、はい!』
鹿乃『みんな、明日のバスケ大会に参加するバスケ部に向けてのプレゼントとして愛情を込めて作っていきますわ!』
部員B『相変わらず部長だけはノリノリね・・・』
部員C『そろそろ引退というのにあのテンションとは・・・』
紺[チア部に盗聴器を設置して正解だったかも・・・確か明日は放課後にバスケ大会の会場へこれを届きに行くから私が担当すれば有馬さん達に会えるかも・・・]
夕方
花和『ここがひづめのオススメのお店か・・・』
ひづめ「はい。インスタでも話題となっている我孫子の唐揚げそばも販売しているそうです。」
花和『我孫子の唐揚げそばとは一体どんな物?』
ひづめ「小さい時、兄上と一緒に成田へ行った時の帰りに食べましたが、唐揚げその物がゴツイ形でボリュームがありました。ただそこでお腹を壊したという苦い思い出があります・・・」
花和『苦い思い出は話さなくていいぞ。早速店内に入ろう。』
ひづめ「そうですね。」
ガラガラ
鈴子『師匠と花和ちゃんじゃないですか!』
珠子『お久しぶりです師匠!』
ギュッ
ひづめ「はわわ・・・根古屋さん?」
鈴子『師匠!なんであの一件以来辞めちゃったんですか!?師匠の笑顔とパフォーマンスがチーム内の輝きでしたよ!』
珠子『今のチーム内ではあの一件を引き起こした首謀者は辞めています。また加担したメンバーも反省の意を示しているのでどうか戻って来てください!』
ひづめ(話の内容が理解出来ません・・・あの一件とはなんでしょうか?)
花和『ちょっと!二人共、ひづめが困っているんじゃない!』
鈴子『大変失礼いたしました師匠!』
珠子『どうか私たちにお許しを!』
ひづめ(こうなったら演技するしかありません・・・これでまたデマが広がるのは困りますが、致し方ありませんね・・・)
ひづめ「その気持ちは大変よく伝わりますが、今は高校でチア部の部員として活動しているので戻るのは難しいと思います。チア部に私の心を動かしたきっかけを作った大切な人もいますので、その人と共に卒業まで活動していくつもりです。」
鈴子『そっか・・・師匠がそれで喜ぶならいいと思います!』
珠子『別々になってしまいましたが、それでも私たち師匠を応援しています!』
ひづめ「ありがとうございます根古屋さん・・・!」
鈴子『時間なので私たちはこれで失礼します!』
珠子『またお会いしましょう師匠!』
ガラガラ
花和『相変わらずひづめの憧れ度は変わりないな・・・』
ひづめ「花和さん、そろそろ私に隠している事を話して頂けませんか?根古屋さんが言っていたチーム内であったあの一件とはなんですか?」
花和『・・・それについて聞く覚悟は出来ている?』
ひづめ「どんな話でも大丈夫です。みなさんがこちらの私に関する事が大体察していますので。」
花和『分かった。お店出たら話すから。』
夕食後
ひづめ「お腹いっぱいです・・・やっぱり唐揚げそばボリュームはありますね。」
花和『そうだね。駅そばにも関わらず、色んな人から話題になる理由がなんとなく分かるな。』
ひづめ「ところで根古屋さん達が言っていたあの件に関して話して頂けませんでしょうか?」
花和『…これから話すからよく聞いて。』
花和『あの一件とは去年の今頃に行われたチア大会で発生した。』
ひづめ「その大会で一体何があったんですか?」
花和『当時のチアチームは二つの派閥に分かれていて、そのうちの一つが私や根古屋姉妹を含んだひづめをメインとして派閥であった。当時のひづめはチームの中で明るい感じであり動きは最も激しかった。そのため、大会に参加する機会が多かったんだ。しかし、去年の今頃に台頭してきたもう一つの派閥がひづめの事に対して、気に入らなくなってきたんだ。』
ひづめ「もしかして才能が高くて特別感が出てしまった事ですか?」
花和『いや、大会で小さい子や保護者から相当気に入られた事に嫉妬したんだ。最初は競争心があっとものの次第にその派閥から罵詈雑言を浴びせらせるようになり、最終的にはいじめ騒動に発展する事となってしまったんだ。』
ひづめ「こちらの世界の私が人気になっただけでそんな事に発展したんですか・・・」
花和『このいじめで次第にひづめは笑顔を失って仲間から励まされた物の効果は薄く、いじめのショックから不登校に繋がってしまった・・・この当時の私は、そんなひづめを見て自ら説得にかかった物のしばらく立ち直れずに中学校を卒業した。』
花和『そして高校に入りみんなの前では笑顔で接していたけど、それはショックを誤魔化すための演技。学校の帰りには土手に行って、泣いている事が多かったの・・・』
ひづめ「・・・」
花和『そんな中、偶々チアの大会を観戦していたこはねと再開し、こはねから一緒にチアをやらないかと誘われた。しかし、ひづめはフラッシュバックの事もありしばらく拒否をしたけど、こはねの策略で無理矢理入部させた。というのもこはねはそのチア大会でひづめのチアを見て興味を持った事とひづめを求めて情報収集したから入部出来た訳。』
ひづめ「・・・」
花和『入部当初はあまり乗り気では無く、振り付けが劣っていたけど、こはねと犬養先生の熱血指導で徐々に元の振り付けに戻っていた。少しずつ心が落ち着き、夏のチア大会でチームと再開したけど、その時には以前のチームに対抗出来るようにしたい言い更に上手になってきたという事かな。以上があの一件の経緯とその後の事だよ。』
ひづめ「向こうの私も相当大変ですね・・・こちらも似た経緯でチア部に入っていますが、私の場合はこはねさんの熱い説得で変わりました。でも何であんまり話したく無かったんですか?」
花和『それはひづめを助けてやれなかった事に罪悪感があったからだよ・・・周りがもう一つの派閥に注意した物のその人達もいじめの被害にあって辞退者が出てしまった。』
花和『私も注意したけど、その派閥から口封じをされてひづめを助けあげられ無かった・・・あの時・・・私がひづめを救出して上げなければ・・・』グスッグスッ
ひづめ「辛い話をさせてしまい申し訳ございません・・・とりあえず嫌な話はこの辺にして明日の大会に備えませんか?」
花和『ひづめの言う通りだね・・・なんだかいつもの立場と逆になっちゃっているみたい・・・』
その夜
有馬家…
ひづめ「はぁ・・・花和さんを泣かせてしまうなんて失格です・・・このショックで明日大会を欠席になった場合、花和さんを精神的に負わせた罰として、どんな罰でも受け入れるしかありません・・・」
ひづめ「気になったからと言ってあの質問だけは不味かったですね・・・みなさんが黙っていた理由も花和さんが精神的なダメージを負わせない事が理由でしょう・・・」
ピコッ
ひづめ「花和さんからメッセージ・・・」
花和:帰りは情けない姿を見せちゃってごめん…
ひづめ「情けないのはこちらの方です・・・あの時、察していれば良かったですが・・・」
ひづめ:謝るのはこちらの方です。そちらの気持ちを考えないで質問してしまい申し訳ございません。
花和:大丈夫だよ。ところで大会の準備はどう?
ひづめ:準備は出来ています。花和さんは出来ていますか?
花和:準備完了!明日はそちらのひづめにいい思い出を作るために張り切ってしまった。
ひづめ:私のために張り切るなんてどう感謝すればいいのでしょう・・・
花和:そう堅苦し無くてもいいよ。とにかく楽しんで貰えば私として嬉しい。
ひづめ:ありがとうございます。明日は速いので休みましょう。
花和:おやすみー
ひづめ:おやすみなさい。
ひづめ「元気になってくれて良かったです。さて就寝でもしましょうか。」
以上が第四部です。
今回は今までよりも情報量が多く、一部ではシリウスな展開や暗いシーンがありましたがどうでしたか?もし気になった事があれば気軽にこのスレで教えてください。
補足となりますが、ひづめが言っていた我孫子の唐揚げそばは写真の商品です。JR常磐線の我孫子駅の立ち食いそばでお馴染みの弥生軒の名物です。もし訪れた時には是非食べてみたください。
>>127
鏡宇希はおっとりとした性格ですが、原作の花和の百合要素を更に過激したのでそうなっています
また今回はスケールが高くなっている他、原作では無かったひづめの行動がありますのでご注意ください。
それでは本編スタートです。
大会当日
最寄りの駅前…
ひづめ「朝の空気は美味しいですね…これから通勤ラッシュの時間帯に入りますが、人出がこんなに少ないのは珍しいです。」
虎徹『おはよー!ひづっち!今日も一日、神ノ木高校1年生のアイドルして頑張って行くわよ!』
ひづめ「朝から元気なんですね虎徹さんは…」
虎徹『勿論よ!今日はバスケ大会の特別出演だからここでアタシのアイドル魂を発揮していくわよ!目指せ武道館ライブ!』
ひづめ「虎徹さんは実力でもアイドル並なのですね…」
虎徹『当然よ!将来は武道館ライブを行うつもりだからこれぐらいしないとね!』
ひづめ「頑張ってください虎徹さん…!応援しています!」
虎徹『ありがとう!』
こはね『二人共お待たせしました。』
宇希『お待たせ〜。ふわぁ〜。』
虎徹『こはちゃんとうきたそ、おはようデース!』
宇希『何故に片言かしら〜?』
こはね『ふぅ…』
ひづめ「どうしたんですかこはねさん?」
こはね『朝、宇希を起こしに行きましたが中々起きなくて結構大変でした。色々とやったてみましたが、私の…(*ノωノ)』
ひづめ「顔を赤くしてどうしたんですか?」
こはね『な、何でも無いです…宇希の寝起きは相変わらず悪いので大変ですよ。』
宇希『もうこはねちゃんたら…私の前で(ピー)をしちゃって、いつからそんな行けない子になったかしら…?』
こはね『そ、そんなつもりでは無いです…!』
ひづめ「?」
虎徹『そういえば、かなっちが来ていないわ。いつも一番に来ると言うのに。』
ひづめ(昨日、私が泣かせた事が原因で会うのが嫌になったんでしょうか…大丈夫と言っていたのは建前で、本当は苦しんでいたのでしょう…私たら前のチアチームにいた時の二の舞をやらかしたかもしれません。)
花和『みんな遅くなってごめん!』
宇希『待っていたわよ花和ちゃん。』
虎徹『かなっちが遅れるなんて楽しみ過ぎてハイテンションになったんじゃない。』
花和『それは虎徹の方だろ。』
こはね『眠そうですが何かありましたか?』
花和『た、大会の事を考えて眠れなかっただけだ。迷惑をかけて済まなかった。』
ひづめ「大丈夫ですよ。そろそろ行きませんか?」
こはね『通勤ラッシュのピークに近づいてしまいますので行きましょうか。』
花和⦅大会が終了したらひづめにこれでも渡そう…鏡の世界に来た証として。⦆
大会会場にて…
ひづめ「ここが大会会場ですか…オリンピックで使われる予定の体育館で私達が活躍出来るとは、正にチア部が全国進出した感じです!」
こはね『ひづめさんの言う通り、ここは味スタに近いので大物チームの雰囲気がします。今の私達はスターと言えますよ!』
虎徹『それってアタシに似合うわ!味スタでAKB48のようなライブを開いてみたいわね!』
花和『それはトップアイドルじゃないと厳しいと思うな。』
宇希『アイドルもいばらの道ね…』
こはね『ところで先生は何処にいるんでしょうか?会場付近で待っていると聞きましたが、方向音痴で迷っていなけなればいいですが…』
ひづめ「そちらの犬養先生は方向音痴なんですか?」
花和『酷いという程では無いけど、遠征する時に間違えて別の所に行ってしまう事が多かったり、会場で迷ってしまう事があるんだ。あまりの熱血さのゆえ、方向音痴を自覚していないから余計に困るんだよ。』
こはね『こないだのチア大会でも受付場所では無く間違えて男子更衣室へ行ってしまった事もありました。』
ひづめ「周囲を見渡しても先生らしき人物が見当たりませんので、その可能性もあり得そうですね。」
ピコッ
こはね『犬養先生からメッセージが届きました。』
宇希『こはねちゃん、やり取りでもしているの?』
こはね『チア部の部長という事もあり、顧問の先生とのやり取りは大切だと思いましたので。主に部活関連の連絡をやり取りしています。』
ひづめ「顧問の先生とやり取りなんて珍しいですね…」
虎徹『作者が部活の部長でその経験があるからあまり珍しくないみたいよ。』
花和『メタ発言をするな。』
宇希『ところでどんなメッセージが届いているのかしら…?』
こはね『体育館の裏側にある第二会場の控え室へ来てくださいと送られてきています。』
花和『第二会場の控え室って何処!?』
こはね『会場の案内図が送られてきました!』
ひづめ「どうやら入って直ぐの右の扉みたいですね。」
こはね『大体場所が分かりました。受付で済ませてそこに行きましょう。』
第二会場の控え室…
ガチャッ
こはね『先生!お待たせしました!』
犬養『待っていましたよみなさん!』
花和『待ってたって言われても、私たちが集合場所にいなかったので相当焦ったじゃない…』
こはね『それにここで待っている事を先に教えてくださいよ…混乱してしまったんではありませんか…!』
犬養『迷惑掛けたことは申し訳ありませんが、今回私も活躍する事となったのでつい張り切ってしましました!』
宇希『活躍?それってどういう意味…?』
ひづめ「教えてください…見当がつかないですので。」
犬養『分からないなら今ここで明かしますよ!』
パラッ
花和『い、犬養先生までチア衣装!?』
虎徹『先生も私たち一緒にやるつもりなんですか!?』
犬養『大会側の主催者が私の友人で、かつての私を見てみたいという事から参加する事となったんですよ!かつての創作ダンスの犬養みたいな感じです!』
ひづめ「先生がチアを…!先生がチアを…!先生がチアを…!」
花和『ひづめが混乱のあまりに頭がおかしくなった!』
ひづめ「はわわわわわわわわわ!品川、新橋、東京、上野、日暮里、北千住、松戸、柏、取手、藤代、龍ヶ崎市、牛久、ひたち野うしく、荒川沖、土浦!」
宇希『ひづめちゃんしっかりして!』
こはね『先生。こちらは既にパフォーマンスとか決まっていますが、先生はどうするつもりなんですか?今更、練習と言っても時間が限られていますし、位置決めにも時間が掛かると思いますよ。』
犬養『そういうと思ってみなさんがなるべく混乱しないようにノートに纏めてきました!』
ひづめ「これは…」
虎徹『4人+1人パートが4人+2人に変わっているわ!』
こはね『先生。一昨日に大会当日のパフォーマンスをノートに纏めて提出するように求めたのは琴なんですか?』
犬養『お見事です鳩谷さん!今回の大会はゲスト参加とは言え、この大会に都知事が来ているそうですよ!』
花和『と、都知事!?』
犬養『しかも教育委員会も来ていますので、顧問も参加している事をPRして、目指すは神ノ木高校チア部の知名度を上げていく事です!』
虎徹『やったー!これで私の知名度も上がるなんて一石二鳥よ!』
花和『状況をわきまえろ!』
犬養『それと本番が始まり時間ですが、京王線が遅延している影響で始まりが1時間ずれる事となりました。その間に練習時間が出来たので、最終チェックを行っていこうと思います!』
こはね『分かりました犬養先生。みなさん、大会最後の練習をやっていきましょう!』
一同「『はい!』」
本番…
部員A『鯨井先輩。乗った電車が途中で1時間足止めとなりましたが、何とか間に合って良かったですね。』
部員B『大会側も希を使ってくれたみたいですので我々も感謝しないと行けませんね。』
汐凪『そうね…最後の大会でもあるから思い切り成果を残して行こうね〜。』
梶木『勿論です!鯨井部長、最後は部長らしくみなさんの士気を上げてチーム全体を盛り上げていきましょう!』
汐凪『始まる前に熱意を注ぐような事はあんまりしたくないけど、今回は最後の大会だからやっていくわよ〜!』
梶木『ありがとうございます鯨井部長!』
ブー
司会『これから開会式を始めます。まず初めに特別ゲストによるパフォーマンスです。』
こはね『みなさんこんにちは!○○県立神ノ木高等学校のチア部部長、鳩谷こはねです!』
犬養『そして顧問の犬養花代です!今日はみなさんを応援しにやってきました!』
部員C『ち、チア部一同がどうしてここに…!』
梶木『しかも犬養先生まで!!』
ザワザワザワ
部員D『先輩。これは一体どういう事なんですか?』
汐凪『私にも分からないわ…でもそんなに驚く必要は無いと思うよ。今までチア部のみなさんは、私たちの応援を依頼してきたので自然に来ちゃったんじゃないの?』
梶木『自然に来たら、特別ゲストという扱いじゃないですよね!?しかも開会式にやるもんじゃないですよね!』
汐凪『多分アレじゃないかしら…?』
部員D『アレとは?』
汐凪『舘島さんのアイドル活動もあって誘われたんじゃないかしら…?駅前でも偶にライブを開いていて、そこでチアと思われるパフォーマンスも上手だったから誘われたして…』
部員E『それ最高じゃないすか!』
部員F『虎徹ファンクラブの一員でもありますので我らも盛り上げないといけないですね!』
部員G『そうですね!尊師とも言える虎徹様のために盛り上げていきましょう!』
部員H『よしこはねファンクラブのメンバーとして今から同盟を組むぞ!』
梶木『お前ら、チア部を盛り上げるからと言って会場に迷惑とかを掛けないでくださいよ!それと大会までに体力を温存してください!』
一同『はい!』
汐凪『ふふふ。最後の大会出場としていい盛り上がりになりそうわね〜。』
こはね『それでは始めていきましょう!ミュージックスタート!』
〜♪
フゥゥゥゥゥゥ
部員I「CRAZY GONNA CRAZYだ!」
部員J「環境Pさんの音源です!」
部員K「折角だしあれでもやろう!」
部員M「おっそうだな。」
部員L「来た…ここで掛け声だ!」
一同「チア部!!チア部!!神ノ木!!神ノ木!!」
梶木『ライブ会場その物ですね!って鯨井部長!?』
汐凪『ダイヤを散りばめられてる様な♪夜景を車から見ているよ♪』
梶木『鯨井部長…TRFのファンでしたね(;'∀')』
昼休憩…
ひづめ「こちらのバスケ部が午後の決勝トーナメントに進んだので良かったです。試合中にこはねさんや虎徹さんがどうのこうの言っていましたが、あれはなんだったんでしょうか?」
花和『多分こはねと虎徹のファンクラブの人が熱意を持って試合に望んでいたと思う。それにしても以前の大会よりやけに盛り上がっていたような…』
こはね『きっと関東地区の大会という大きいイベントだからですかね…』
虎徹『それにしては、会場がフィーバー状態だったわ!きっとこてこてキャンディ☆フィーバーが会場内に響いたから神ノ木高校にパワーがあふれ出しんじゃない。』
花和『虎徹が自分以外の凄さを認めている…?』
虎徹『しかも他校のバスケ部もオタ芸を始めちゃうなんて、相当メロメロになったわね…肉フェスのハム太郎コールみたいだったわ。』
ひづめ「それは一理ありますね…この事もあり、こはねさんと虎徹さんのファンクラブにそれぞれ増えるかもしれませんよ。」
宇希『増員記念にこはねファンクラブにグラビア写真第3弾を発行しないと…』
こはね『やめろ。』
虎徹『ねえ…みんな。アタシのファンが増えたみたいわよ。それとTwitterのトレンドに神ノ木高校と都知事が入っているわ。』
花和『マジかそれ!?』
虎徹『本当よ。調べてみて。』
ひづめ「出てきました。都の教育委員会まで盛り上がったみたいです。」
宇希『都知事からも私たちに関するツイートしているわ!』
こはね『ここまで有名になると私たちが知っているひづめが戻ってきた後も安心して過ごせるか心配ですがね…』
ひづめ「き、きっと知っている世界で変化があ、現れていると思います…!」ガクガク
花和『落ち着けひづめ。とりあえずお水でも飲んだら?』
ひづめ「ありがとうございます花和さん。」
ゴクゴク
こはね『落ち着きましたか?』
ひづめ「大丈夫です。心配をお掛けてしまい、申し訳ございませんでした。」
宇希『大丈夫よ。そう思うのも無理は無いわね…』
虎徹『まさに人生は波乱という事よ!』
ひづめ「みなさん…」
ガチャッ
犬養『みなさんにプレゼントが届きました!』
ひづめ「犬養先生、プレゼントとは一体なんでしょうか?」
犬養『それはね…』
紺『家庭科部一同からのお菓子と都知事からの差し入れだよ。』
こはね『秋常さんまで!?』
虎徹『バスケ部にも差し入れなんて家庭科部も中々やるわね!』
紺『そうなんだよ…こてっちゃんにはメッセージで教えたはずだけど…』
虎徹『ごめん。読むの忘れていたわ。』
紺『こてっちゃんらしい…』
ひづめ「それにして都知事から差し入れがあるなんて驚きです。しかも学校宛に直筆の書をプレゼントなんて凄い事ですよ。これを見ていると剣道場を思い浮かべますね…」
犬養『書に関して全く詳しくないですが、見るからにして相当価値が高そうですね!これを校長室に飾る他はありませんね。』
こはね『これを室内に貼るのは器が大きい所に相応しいです…価値は相当あるでしょう。』
犬養『都知事と対話する事が出来るとは夢でも見た感じでしたね。都外高校に寄付してくれるなんて人生で一番驚きました!』
紺『さっきから興奮が収まっていなくて、まるでライブに行ったような感じだね…』
虎徹『こんこん、ブラウニー美味しいわよ!生地がしっとりとしてベタつかないわ!甘さもいいバランスで、市販以上に美味しいよ。ココアは森永を使用したかしら?』
紺『正解。こてっちゃんはグルメに関して詳しいね。』
虎徹『全ての食事に感謝しているからよ!』
花和『関係あるのか?』
犬養『みなさん終わった感が出ているようですが、この後も応援はありますのでしっかり休んでください!』
一同「『はい!』」
犬養『それと秋常さんから話があるみたいです。』
紺『有馬さん…あなた、私が知っている有馬さんではない…』
ひづめ「!?」
紺『そんなに驚いた顔をしているけど、私が知った経緯を説明するからよく聞いて。』
カクカクシカジカマキイロショクパン
こはね『視聴覚室で犬養先生と話していた事がバレていたとは信じられませんでした…』
花和『もしかしてひづめに関するデマが流れたのもそれが原因?』
紺『それに関しては私にも分からない…噂では反チア部派の人が流していたとか…』
ひづめ「反チア部派ってなんですか?」
犬養『…』
花和『先生…ひづめに隠す事を辞めた方がいいです。隠し事を続けていたら、ひづめのモヤモヤが深刻化してしまいますよ。』
犬養『分かりました。これから反チア部派について説明しますので、有馬さん聞く覚悟をしてください。』
ひづめ「分かりました。」
犬養『反チア部派とは、名前の通りチア部の活動に対して反対する団体でそこにいる人達は表上、自分から危害を加えたりしないけど、裏では相当マズい事をしているみたいです。主な例としてチア部参加している大会に関係の無い人達に迷惑を掛けたり、覆面で会場の前で抗議集会を開く等地域に迷惑を掛けています。しかし本人の主張は「チア部が悪い!」と一点ばかりで困っています。』
ひづめ「それ明らかに迷惑防止条例違反じゃないですか?」
犬養『私もそう思い、該当の生徒を退学させるようにしましたが、その生徒の親が国会議員という事もあり校長や私たちに圧力を掛けてくるので中々解決する事が出来ないのです。』
こはね『更には反チア部派は自分たちでサイトを立ち上げて、私たちの悪口やありもない事を書き込んでいるのです。しかも盗撮した物や学校HP、大会サイトの画像を無断使用してUPしているのでタチが悪いです。』
花和『その人達は恐らく私たちの活動に対して嫉妬しているんじゃないかと感じている。サイトの書き込みそれを連想させるような感じだったな。』
宇希『この人達と関わってもいい事は無いから相手にしていないのよ…』
虎徹『そんな事をしているならもっと別の事をすればいいのに…』
ひづめ「人気に嫉妬ですか…ヽ( ´ー)ノ フッ』
紺『有馬さん?』
ひづめ「だったら午後の応援は更にチア魂を見せてやっていきましょう!今回は普段の大会とは大きく違います…!これは天皇杯と思ってチア部を全国に広めるチャンスだと思ってください!』
花和『ひ、ひづめ…急にどうしちゃったんだ?』
こはね『よく言ってくれましたひづめさん!みなさんもその気持ちでやって反チア部派を見返しましょう!』
宇希『こはねちゃんが言うなら私も賛成だわ!』
虎徹『1年生アイドルのアタシを舐めたら痛い目を合うわ!』
花和『みんなが賛同するなら私はひづめを全力でサポートする!』
犬養『みなさんその気合いで午後も望んでいきましょう!』
一同「『オー!!』」
午後の試合
ピッピッー
審判『試合終了ー!45対44で神ノ木高校の勝ち!』
汐凪『勝ったわ…念願の関東大会で勝ったわよ〜!』
梶木『やりましたね鯨井部長!』
汐凪『最後の大会として嬉しいわ!最後の年はチア部効果もあって依頼して正解だったね〜!』
こはね『バスケ部のみなさんお疲れ様です!』
汐凪『チア部のみなさんじゃない〜。今回は依頼しなかったけど、特別ゲストとしてバスケ部全体を盛り上げてありがとう〜!お陰様で今まで参加して大会の中で一番の団結力があったわ。応援してくれてありがとう〜』
ひづめ『楽しんで貰えて頂きありがとうございます。』
部員E『おっ!こてっちゃんがいる!』
部員F『こてっちゃん!ここで決めセリフを言ってください!』
部員G『間近で会えるなんて嬉しいです!』
虎徹『神ノ木高校1年生アイドルこと舘島虎徹よ!みなさんの心にこてこてキャンディ☆フィーバー!!』
部員I『うぉー!虎徹輝いている!』
部員J『これこそ1年生アイドルだね!』
鹿乃『相変わらず紺の友人は人気だな…』
紺『紅葉谷先輩!?』
汐凪『大会まで来るとは何の用かしら〜?』
鹿乃『メッセージに書いてあった通り、応援しに来たぞ。他にも一緒に帰ろうと書いてあったな。』
汐凪『そんな事送っていたかしら〜?』
梶木『送っていますよ鯨井部長。』
汐凪『すっかり忘れていたわね〜。』
鹿乃『しっかりして汐凪。で試合をやってみて感想はある?』
汐凪『チア部のおかげで部員が一致団結した事によって熱い試合になったわ〜。鳩谷さんや舘島さん関連のコールが印象に残ったわね〜。』
鹿乃『なるほど…神ノ木高校がトレンド入りした理由が分かったぜ。』
汐凪『チア部のみなさん。改めまして、今日は応援して頂きありがとうございます。お陰様で関東大会で優勝出来ました。』
ひづめ「チア部はバスケ部あってこそ進化したので、こちらも感謝しきれない程です!私も今までにない楽しさが出てきたので良かったと思います…私は本当に…本当に…」
花和『感情になり過ぎている!』
宇希『あらら…感情移入しちゃったみたいわね…』
犬養『最終日だし分からなくは無いです!この大会で何らかしらの変化が起きた状況ですね。』
こはね『これでひづめさんのモヤモヤが消えているといいですが…』
帰りの電車内にて…
グゥー
ひづめ「みなさんよく眠っていますね…異様な盛り上がり方はやはり疲れが溜まってしまうそうですね。」
こはね『ひづめさんは大丈夫なんですか?あんなに感情移入していたので相当疲れていると思いますが…』
ひづめ「そんなに感情移入していたんですか?別に疲れとは感じていませんよ。」
こはね『花和が言っていた通りですね…』
ひづめ「それにして、秋常さんが私が鏡世界から来た事を知っているなんて驚きでしたよ。最も驚いたのは私の事を知るため、部室に盗聴器を取り付けていた事です。」
こはね『あれは私も驚きました。普段、真面目な秋常さんが私たちのやりとりを盗聴するなんて、到底信じられませんよ。クラスではとても大人しく、虎徹さんに振り回されて清楚な人という感じがします。家庭教師と付き合っているとも聞きましたが…』
ひづめ「最後に関してはこちらの世界の秋常さんと変わらないみたいですね…』
こはね『…ひづめさん。』
ひづめ「なんでしょうか?」
こはね『みなさんが寝ていますので、私に対して気になる事をどんどん教えてください!』
ひづめ「そうですね…早速ですが、どうしてこはねさんはいつも厳しい態度を取っているんですか?最初会った時に怖い印象が強かったんですが…』
こはね『…』
ひづめ「それと宇希さんから聞きましたが、昔はそんなに厳しくなかったと言っていましたよ。一体何があったんですか?教えてください!」
こはね『1回しか話さないのでよく聞いてください。』
ひづめ「はい。」
こはね『ここまで厳しくなったのは、ひづめさんが以前のチームで起きた事が一連であり、入学当初に本人が言っていた事がきっかけでした。私はひづめさんのキレキレの動きと笑顔に憧れてチアを始めようとしました。』
こはね『しかし…本人はやりたくないと言っていたので、私と宇希の二人で始めてきました。しかしひづめさんがチアに参加して頂けなく、満足していなかった事から何度も説得して部活に入部させる事となりました。』
ひづめ「…」
こはね『入部させたのは良かったんですが、以前より劣るパフォーマンスになっていた事と運動能力が下がっていた事から不満を感じ、どんどんキツイメニューをやらせていく始末でした。それを満を持ったのか私はみなさんにも厳しくさせてしまい、それ以降はクラスメイトから厳しい人と思われるようになりました。』
ひづめ「つまり前のチアチームにいた時のパフォーマンスに戻すために厳しくしたんですか…」
こはね『結果的にそうなってしまいました…ひづめさんの振り付け方が下手だと宇希に対して愚痴ったり、ひづめさんを怖がらせてしまいました。そして、この数日でそちらのひづめさんに会ってから幾度も間違っていたと考えていました。』
ひづめ「…」
ひづめ「その気持ちはわからなくも無いです…私も部活を始めた頃はこはねさんに対して厳しく接してしまう事が多々ありました。しかし、過去のチームで起きたトラウマと宇希さんから楽にする案が出て段々軟らかくなっていきました。こうなったのも自分は特別と思い込んでしまったからです。」
こはね『ひづめさん…』
ひづめ「そちらのこはねさんは、向こうの私を苦しめたくないという思いもあって厳しくしてしまったのだと私は思います。。花和さんから聞いた話を纏めて考えましたが、個人的にはこはねさんの判断は誤っていないかと思います。」
こはね「…」
ひづめ「それともう一つ考えましたが、今回私を鏡世界にワープさせたのはそれぞれの意識を変えるための試練ではないでしょうか?」
こはね『意識を変えるための試練ですか…確かに変わったは変わりましたが、私が知っているひづめさんも変わっているのでしょうか?』
ひづめ「きっと変わっているんではありませんか。私が変わっていれば、向こうの私も変わっているかもしれません。理屈は無いですが…」
こはね『なるほど。戻ってきた時にどうなっているか楽しみです。』
プアーン
その夜
有馬家の物置
紺『ついに元の世界に戻るんだね…』
ひづめ「目的も達成出来た事と私が今まで悩んでいた事を解決出来たので元の世界に戻るつもりです。」
犬養『解決出来て良かったですね。戻ったら向こうの私に熱血の犬養をどんどん説明してください!』
虎徹『それと向こうのアタシにこてこてキャンディ☆フィーバーを教え込んで、もし鏡の世界に来た時はアタシとコンビを来るように伝えて欲しいわ!』
宇希『いつもの虎徹ちゃんらしいね。』
ひづめ「勿論です。最初は色々と不安もありましたが、みなさんと練習を通して、どんな世界にワープしても楽しく練習が出来ると分かりました。」
花和『ひづめ…』
ひづめ「そしてもう一人が戻ってきた時は、しっかりと支えてライバルチームや反チア部派の人達を圧倒出来るようにしてください。私からは以上となります。」
こはね『そろそろ時刻ですが、最後にひづめさんに伝えたい事はありますか?』
花和『ちょっと待ってて…』
ガサッ
花和『鏡の世界に来た証としてこれをプレゼントする!』
ひづめ「これはこちらのチア部のユニフォームじゃないですか…しかもみなさんの直筆メッセージ入り!?』
こはね『一昨日から昨日にかけて書きました。しかし、最後に書いた花和さんは今朝まで時間が掛かったそうです。』
花和『私は鏡から来たひづめでも目を離せないんだ…前のチアチームから心配でつい、書く事が多くて大変だった。でも今のひづめなら戻ったとしても頑張れると思う。これからもチームの中心として頑張って!』
ひづめ「花和さん…!」
宇希『鏡に変化が起きているわ!』
こはね『どうやら時間が来てしまったみたいです…ひづめさん。私たちはいつまでもあなたとお友達です。元の世界に戻ったとしても決して忘れないでください。』
ひづめ「勿論です。皆様この1週間、私と仲良くして頂きありがとうございました!それじゃあ私は元の世界に行きます!」
犬養『みなさん!部屋から出ていきましょう!』
ゾロゾロ
紺『じゃあねひづめちゃん。』
宇希『ひづめちゃんまたねー。』
虎徹『機会があったら遊びに来てね!』
花和『1週間ありがとうひづめ!』
犬養『またお会いしましょう有馬さん!』
こはね『1週間ありがとうございました。』
バタッ
ひづめ「さて、元の世界へ帰りますか。向こうのみなさんが待っていますので。」
ピカピカピカッ
ひづめ「最初と同じような反応です…ついに戻るんですね…」
ピカーン
―――――――――
―――――――
――――
ひづめ「あれ…ここは一体…?」キョロキョロ
???『…アッアレハモウヒトリノワタシ!?』
ひづめ「その声はもしかしてもう一人の私ですか?」
ひづめ『やっほー!もう一人の私発見!』
ひづめ「あなたがもう一人の私ですか…瓜二つです。」
ひづめ『そりゃあもう一人の私だからね!』
ひづめ「私同士でやり取りとは違和感が強いです…!でも性格は明らかに違いますが。」
ひづめ『それよりここは何処なんだろう?天国か地獄。それとも異世界へ飛ばされたのかな?』キョロキョロ
ひづめ「私の考えになりますが、ここは鏡の世界の同士の境界的な感じの場所だと思います。」
ひづめ『そうなのもう一人の私!?』
ひづめ「あくまでも私の推測なので何とも言えませんが、その可能性は高いかと思います。」
ひづめ『そうなんだ。』
ひづめ「なんでしょう…そちらの私はこはねさんみたいな感じですね…」
ひづめ『ひづめちゃん!』
ひづめ「…っ…そちらの私?」グルグル
ひづめ『お、落ち着いて!新たに仲良くなった人にはちゃん付け呼ばわりをしているから!』
ひづめ「そういう事でしたか。いいと思いますよ。」
ひづめ『やったー!』
ひづめ『早速本題に入るけど、ひづめちゃんの世界ってとても楽しい所なんだ!みんな性格が違って優しく接してくれるし、特にこはねちゃんが部内のムードメーカーで私と色々と気が合っちゃた!私の妹にしたい程の可愛さだよ!』
ひづめ「それはあなたの世界でも言える事だと思います…厳しいと思ったこはねさんですが、実は私を思って厳しい対応とっていたみたいです。他にもアレ的な要素が多かったですが、みなさん基本的にいい人ばかりでしたし、私も楽しめる事が出来ました。」
ひづめ『私のために厳しくなっていたのは本当!?』
ひづめ「本当みたいです。ここで思ったのは双方の世界のこはねさんは私に対して思いを寄せている事でしょう。」
ひづめ『思いを寄せているなんて本当は私の事が好きじゃないのかな?』
ひづめ「そこまでは何とも言えませんが、特別な扱いという事はハッキリと言えます。」
ひづめ『特別な扱いか…よく分からないけど、凄い事だね!』
ひづめ「ポジティブですね…」
ひづめ『それから向こうのみんなと大会に出てチアの楽しむ事ができたよ!今まで嫌な思い出があってあまりやりたくなかったけど、前のチアチームに人達から褒められてチアの楽しみが分かちゃった。帰ってチアの楽しさをみんなに広めないと!』
ひづめ「これが本来の向こうの私ですか…」
ひづめ『ありがとうひづめちゃん。』
ひづめ「へっ?」
ひづめ『あなたと話せて楽しかったよ!みんな待っているし、そろそろ行かないといけないからこの辺でお別れだね。』
ひづめ「そうですか…短い時間でしたが、お話をして頂きありがとうございました。」
ひづめ『また会おうね!ひづめちゃん!』
ひづめ「いつになるか分かりませんが、会いに行きますよ!」
ひづめ『はい!』
シュパァァァァァ
―――――――――
―――――――
――――
ひづめ「…んん…」
バッ
ひづめ「ここは物置きの部屋みたいです…もしかして戻ってこれたんでしょうか?」
バタッ
こはね「おかえり!ひづめ!」
ひづめ「こはねさん…私がよく聞いている口調なので元の世界に戻ってきたみたいですね。」
花和「この香りはいつもの先輩ですね!」
虎徹「香りで分かっちゃうの?」
宇希「向こうのひづめも良かったけど、やっぱり今のひづめが一番だな。」
ひづめ「みなさん…!」
ひづめ(戻ってきた記念に、ワープした鏡をこちらに持ってきますか…)キョロキョロ
ひづめ「!?」
ひづめ「…うっ…うっ」ポロポロ
花和「先輩どうしましたか?」
こはね「何か悲しい事でもあったの?」
ひづめ「鏡が…鏡が…」ポロポロ
宇希「鏡?」チラッ
虎徹「…割れちゃっている…綺麗な形で十二枚に…」
ひづめ「これでは…もう…向こうの世界に…」ポロポロ
花和「せ、先輩…!」
ギュッ
ひづめ「花和さん…?」
花和「よしよし…とりあえず、今日はゆっくり休んでください。色々と疲れていると思いますので。」
ひづめ「花和さん…うわあああああん!!!」
虎徹「なんだか花和ちゃんがお母さんみたいな感じだね…」
こはね「分かるかも…ひづめは相当ショック受けちゃっているし詳しい事は明日にしようか。」
宇希「そうだな。今夜は二人だけの時間にしてあげよう。」
以上が第5部の内容をお送りいたしました。今回で鏡アニマシリーズの本編はこれで終了です。
鏡世界の大会が大規模になっていたり、反チア部や鏡こはねの思っている事がカオスとシリウスな展開になりましたがそれでもアニマらしさを入れる事が出来ました。またひづめが大泣きしているのは原作でも無かったので賛否両論になりそうです。もし意見があれば教えてください。
それと補足となりますが、ひづめが混乱して意味不明な事を言っていますが地味に常磐線の特別快速の停車駅となっています。というか鏡アニマ、常磐線関連をゴリ押ししていますので知らない方には申し訳ございませんね…
さて次回は後日談をお送りした後、最後にアンケートを貼っておきます。そしてアニマ増強一環として、ある提供オリキャラがモブキャラとして登場します。
近日中に更新しますので楽しみにしてください。
お待たせしました。今回はいよいよ最終部となります。これを持って鏡アニマは一区切りとなります。結末はpixiv版とは異なりますのでご注意ください。
こはね『ひづめさん目を覚ましてください!』
花和『起きてひづめ!大丈夫か!』
ひづめ『ムニャムニャ…』
ひづめ『あれ…ここは?』
宇希『気づいたわね!』
ひづめ『そうだったか!私は鏡の世界から戻る途中の世界でひづめちゃんと会話していたんだ!』
花和『その喋り方で明るいテンション…この世界のひづめで合っているみたいだね。無事に帰ってきて良かった…』ウルウル
ひづめ『花和?』
花和『良かった…部屋の中から物凄い音が聞こえて駆けつけてたら、鏡が割れちゃってひづめが倒れていたから一時はどうなるかと思った…でもいつも通りのテンションで安心した。』
ひづめ『へ?鏡割れちゃったの!?』
虎徹『持ってきたけど、見ての通り激しく割れちゃたわ!アタシの鏡の世界ライブ構想が…!』
虎徹『ちっ…しょうがないわね。』
宇希『しょうがない…!?」
犬養『でもいつもの有馬さんが戻ってきましたので先生一安心です!鏡の世界ではどんな感じだったのか明日詳しく教えて頂けません?』
ひづめ『いいですよ!』
紺『いつもの有馬さんに戻ったみたいだね…』
ひづめ『こはねちゃんを私の妹にしても良かったかも…とても可愛いかったし!』
宇希『こはねちゃんが妹!?私もこはねちゃんを妹にしたい!』
こはね『妹扱いされても困ります…宇希には暁音さんがいませんか?それと向こうの私に迷惑です。』
宇希『こはねちゃんの体型は正に妹属性よ。モフモフすると気持ちいいわ。』
ひづめ『それは鏡の世界のこはねちゃんも言えるね!』
こはね『二人共…妹扱いしないでください。』
花和『それよりもそろそろ休まない?詳しい事は明日にしよう。』
ひづめ『そ、そうだね!もう一度会いたいな…』
花和⦅よほど向こうの世界のこはねを気に入っていたんだろうな…本当は割れた事ショックなんだろう。⦆
翌日
ひづめ『ふわぁ〜みんなおはよう。』
花和『相変わらず身だしなみが整っていないな…それに下着が見えているぞ。』
ひづめ『しまっ!?しかもお尻まではみ出ちゃっている!』
花和『女子としてどうかと思うな…もうちょっと身だしなみを整えて。』
ひづめ『ありがとう花和。気を付けるよ。』
花和⦅このやり取りが日常という感じだな・・・⦆
花和『そうだひづめ。今日学校に行くから準備して。』
ひづめ『準備って部活の事?』
花和『それもあるけど、今日は校長先生から私たちに向けた話があるから身だしなみを整えて。』
ひづめ『お、おけー。』
花和『それと朝ご飯を作っておいたから食べっておくように。』
ひづめ『ありがとう!いつものあれかな?』
花和『それは見てからのお楽しみに!』
ひづめ『♪』
ガチャッ
花和『後は虎徹を起こしに行くか…秋常さんは急用が出来て泊まれなくなったから代わりに私が起こすしかない。こはねも朝早く出掛けてしまったからな・・・寝起きが悪いからアレでもセットして置くか。』
花和⦅それになんだかだ言ってひづめはショックの影響は対して受けていない様子。もしかして鏡の世界で何かを克服したかもしれないな・・・考えるとしたらあの人が該当するかも。⦆
学校内にて…
ガラガラ
虎徹『ぬわぁ〜疲れたもう。』
こはね『虎徹さん半分寝ていましたね。』
宇希『それに目を開けて寝ていたから怖かったわ…』
虎徹『校長先生の話、とても長かったわ。大会の活躍やアタシのファンクラブを公式として扱ってくれたのはとても良かったけど…』
ひづめ『これでこてっちゃんは正式な学校アイドルね!』
虎徹『分かるじゃないひづっち!これこそいつもひづっちね!』
花和『これが日常か…』
こはね『校長先生からチア部の部室をリニューアルして貰える事も約束出来たのでより部員が集まりそうな感じですね。』
宇希『来年はチートな部員が入ったりして…』
花和『どんな部員だ!?』
虎徹『あるいはアタシの弟子と名乗る後輩もいたりして?』
花和『それは無いな。』
ひづめ『それにして、ひづめちゃんって清楚なお姉ちゃんで頼もしい子なんだね。聞いた時は怖い子だと思ったけど、昨日の大会の話を聞いて凄い子だなと思ったよ。』
こはね『ひづめちゃん?』
花和『もしかして、向こうの世界の自分をそう読んでるの?』
ひづめ『そうだよ。もう一人の自分と呼ぶのは馴れ馴れしくてそう呼んだ。』
宇希『馴れ馴れしいのはそちらの方じゃないかしら?』
虎徹『こはちゃんみたいなタイプだったけど、アタシの姉よりは良かったわ!』
花和『姉いたのか…』
こはね『どおりでこのような性格なんですね…宇希は下がいてもヤバいですが。』
ひづめ『そういえば反チア部のリーダー格やその周りが退学処分になったと校長先生が言っていたけど、私がいない間に何かやらかしたの?』
花和『休憩中で知った事だけど、ネット掲示板に私の悪口を書いたり、会場の最寄り駅の構内で抗議デモやビラ配りをやった事が原因だったな。学校を無断で休んだみたいだし。』
宇希『何人かは警察に連行されたみたいだわ…中には他校の人もいたみたい。』
虎徹『アホな奴らだわ。私たちの悪口をネット掲示板に書いたり、公共の場で[[rb:罵詈雑言 > ばりざつごん]]を浴びさせる暇があるならアタシを応援すればいいのに。それに、そんな事をして迷惑にならなのか分からないの?これだから…』
宇希『[[rb:罵詈雑言 > ばりざつごん]]では無く[[rb:罵詈雑言 > ばりぞうごん]]よ。ダイみたいに間違いているわ。』
こはね『虎徹さんの気持ちは分かりますが、その辺にしてください。』
花和『それに虎徹が珍しくまともな発言をしたわね…』
虎徹『まあね。この機会にアンチ活動を辞めてほしいわ。みんなに笑顔が届けられないし。』
ひづめ『こてっちゃんらしい考え方だね。』
宇希『ところでひづめちゃん。ワープした鏡の世界を詳しく教えて貰えないかしら?』
こはね『すっかり忘れていました…今日は練習無しにしますので鏡の世界の事を話してください!』
ひづめ『おけー!これから話すよ!』
カクカクシカジカマッキイロショクパン
ひづめ『という感じだったよ!』
花和『向こうのひづめが言っていた通りだな。ただ向こうの私がひづめに対しての執着心が強い上に、ストーカーまでして来るとはヤバいな…』
虎徹『でアタシが豚野郎と嘆いていた感じか。』
宇希『ぐへへ…向こうの私がこはねちゃんのお母さん的ポジションとは羨ましいわ!しかもチア部に入ったきっかけがこはねちゃんのアタックなんて私だったら速攻入っているし…それに夏の合宿でこはね(ちゃん)に日焼け止めを塗っているなんて正に同人誌展開ね…体と体が(ヤバいので以下略)』
花和『相変わらず宇希は…宇希を見てると向こうの私がマシに見えてきたな。』
こはね『なんだかそちらの世界も楽しそうですね。』
ひづめ『その中で一番の印象だったのは、こてっちゃんが花和に向かってハリセンを使って正気にさせようとしていた事だね。それでも効果がなかったから色んな手を使ったね。』
虎徹『向こうのアタシってそんなに恐ろしい事するの?こんこんみたいだわ!』
花和⦅今朝、虎徹を起こした時に似たような事したな・・・⦆
ひづめ『その後の花和はひづめちゃんの代わりにみんなに指示していたけど、時々自分の世界に入っちゃって宇希ちゃんやこてっちゃんに止められていたよ。』
宇希『自分の世界ね・・・そういう時もあるから仕方ないわね。』
花和『宇希も十分にそうなっているが…』
ひづめ『みんな性格が違って新鮮だったよ!鏡の世界の宇希ちゃんが相談にも乗ってくれて、悩み事が解決したみたい。』
宇希『相談とは?』
ひづめ『実はね…私何のためにチアをやっているか考え込んでいたんだ。そこで宇希ちゃんが、こはねちゃんのように明るい性格を活かすにはチアに臨むのが一番じゃないかって言っていた。それが答えじゃないかと思って…』
こはね『なるほど…的確なアドバイスです。』
ひづめ『それとこっちの宇希ちゃんにもこはねに対してのメッセージがあるよ。』
宇希『そのメッセージとは一体どんな事?』
ひづめ『こはね想いなのはよく分かったけど、くれぐれも犯罪行為をしないようにと言っていたよ。よく分からないけど。』
宇希『何が〜!?私は犯罪行為紛いはしていないわ!』
花和『十分アウトなんだよな…』
こはね『でもなんだかんだ楽しそうな世界ですね。私も向こうの私に会ってみたいです。』
虎徹『うんうん。アタシは鏡の世界でもう一人のアタシと共にアイドル活動を!』
花和『それは厳しそう…』
ひづめ『さて練習でも始めるか!』
こはね『ひづめさん…?』
ひづめ『し、しまった…!いつもの慣れでつい…』
こはね『向こうの世界から帰ってきたばかりなので今日は無理しないでください…体が持たなければ大変な事になりますので。』
ひづめ『そうだった…』
花和⦅こはねも考え方が変わったような・・・⦆
夕方
帰り道…
ひづめ『久しぶりに二人きりだね。』
花和『そうだな。向こうのひづめと一緒に帰った事もあるけど、やっぱりいつものひづめが落ち着く。安定の笑顔とノリノリな気分はひづめらしい。』
ひづめ『私らしい?普段の笑顔が?』
花和『そうだ。これこそ前のチームにいた頃のひづめという感じだね。』
ひづめ『前のチームか…チア大会では根古屋姉妹が私たちに絡んできたような。』
花和『あの二人はひづめとも親しい仲だからな。一昨日に近くの蕎麦屋さんで会ったけど、元気にしていたからチーム内でも上手くやっていると感じた。』
ひづめ『そうなんだ。その時のひづめちゃんはどんな感じだったの?』
花和『根古屋達が例の事をひづめに向けて言ってきたから、本人は私にその事を質問してきた。』
ひづめ『例の事って前のチームで私に対する嫌がらせの事?』
花和『そうだけど…(あれ…ショックを受けていない?)』
ひづめ『ひづめちゃんにどう説明したの?』
花和『え、えーと…事の成り行きを詳しく説明したけど、フラッシュバックが原因で私、泣いてしまったんだ…』
ひづめ『ひづめちゃんの前で泣いちゃったの!?どちらかと言えばひづめちゃんがショックを受けると思ったけど…』
花和『私も最初はそう思った。だから話すつもりは無かったけど、本人は聞く覚悟があったから話す事にした。』
ひづめ『でどうなった?』
花和『ひづめ自身が泣かせてしまったと思い込んで、やりとりからトラウマスイッチが入った感じ…』
ひづめ『ひづめちゃん大丈夫だったか?』
花和『翌日は普通の様子だったから問題無かったと思う…ただ不安にさせてしまったから罪悪感を感じたな。本当はこれで良かったんだろうか…?』
ポンッ
ひづめ『花和。人はいつだって人はいつの時代だって失敗する生き物だよ。ひづめちゃんをトラウマにさせてしまった気持ちは分からなくないけど、むしろバネになったと思う。』
花和『!?』
ひづめ『根拠は無いけど、そんな感じがしたよ!ひづめちゃんが楽しめたと言っていたから間違っていないはず。』
花和『ありがとう…こんなに頼もしくなって…』
ひづめ『私なりの考え方だけど良かったね…』
花和⦅なんだろう…この気持ち。私はひづめに対して思いでもあるのか…?⦆
ひづめ『じゃあ私はこの辺で。』
花和『じゃあな。月曜日に会おう。』
スタスタ
花和『…』
スタスタ
ひづめ『花和?私の後を追いかけてどうした?』
花和『ひづめ…聞きたい事があるけどいい?』
ひづめ『なんだい?』
花和『今日一日、ひづめの様子を観察したけど1週間前とは違ったな。』
ひづめ『ワープしたからじゃない。この世界のリズムが戻せていない事があるし…』
花和『私が言いたいのはそれじゃない!なんていうか…以前より不安が無くなってという感じがした!宇希から相談してもらったとは言え、ここまで変わるなんて普通じゃない。何があったのか教えて!』
ひづめ『えーと…えーと…私が向こうの世界でこはねちゃん達チアの練習を通してそれなりの事がわかった。今まで嫌な思い出だったチアをやる事に恐怖を感じていたけど、こはねちゃんの優しい笑顔と掛け声でチアの楽しさを改めて実感した。それと同時に嫌な思い出を浄化した気分だ。』
花和『向こうのこはねのお陰か…』
ひづめ『私が思った事として向こうの世界のこはねちゃんのような感じじゃないと駄目かなと思って…お兄ちゃんまで暗い気持ちにさせてしまったからね。それとチア経験者らしく部活を盛り上げてゆくゆくは全国大会参加を目指そうと考えているんだ!だから…私は不安にならず頑張っていくつもりだよ!』
花和『そうか…』
花和⦅良かったけど、なんだか寂しい気分…ひづめ自身が気づいたみたいだし、チームの時からのお目付き役は御免か…⦆
ひづめ『花和…』
花和『!?⦅まさかだけど本人からの戦力外通告…!?⦆』
花和『き、聞きたくない!』
ひづめ『ふつつものですがこれからもよろしく。』
花和『こ、これは幻聴か…?』
ひづめ『花和っていつも私の事を見ててくれるよね。チームにいる時から一番声掛けてくれるのは花和だから…』
花和『(*´∀`*)』
ひづめ『だから私がまた無理しないように見ててほしいんだ。』
花和『ひづめ…』
ギュッ
花和『ありがとう!これからも何かあった時は私に任せて!困った事があれば私に相談していいぞ!』
ひづめ『サンキュー!』
1週間後
チア部の部室にて…
ひづめ『ふう…休憩に飲む水は美味しい。』
こはね『その気持ち分かります。練習で頑張ったからこそ飲み物や食べ物は美味しく感じますね。私はジューシーな物が一番美味しいかと思います。』
ひづめ『そうなんだ。ちなみに私は練習の後の揚げ物が好きだよ!我孫子駅の立ち食いそばで有名な弥生軒の唐揚げはボリュームがあってとても美味しいよ。』
こはね『我孫子の唐揚げですか…ネットで良く聞きますが私も食べてみたいですね。』
虎徹『その唐揚げならアタシは二個入りを二つ頼むわよ!』
ひづめ『こてっちゃん!?そんなに食べて大丈夫?』
虎徹『アタシ太りにくい体質だから平気。もし信じないならここで全部脱いでいい?』
こはね『良くないです。それにカロリーの摂取は健康に悪いですよ。』
虎徹『ハイハイ…姉みたいな事を言って、アタシはスーパーアイドルだから体調なんて崩さないわ。それにひづめだってスタイルが抜群だし。』
こはね『虎徹さんはチートですね。』
宇希『花和ちゃん…元に戻ってからひづめちゃんが明るくなっていない?それにこはねちゃんと更に仲良くなっているわ。』
花和『向こうの世界のこはねに影響されて事が大きいな…それにこはね自身も軟化しているから鏡の世界へワープさせたのは私たちを改善させるいいクスリになったんじゃない?』
宇希『いいクスリね…』
花和『それに虎徹だって、こはねとのやり取りが増えているし。何だかんだ言って仲が良いな。』
宇希『こはねちゃんが成長して嬉しいわ…そのうち二人でシャワーに入ってこんな事やあんな事、そんな事も…!』
花和『それ以上は触れてはいけない!』
ガラガラ
犬養『みなさん嬉しい情報が入りましたよ!』
こはね『先生!?』
犬養『今度開かれるニコニコ超会議にチア部が招待されています!』
一同『何!?』
虎徹『スターが沢山集まる所にアタシたちが!?』
ひづめ『しかも全国的に…!』
宇希『これは断る理由は無いわね…』
花和『ビックイベントだし参加するべきだな。』
花和『ビックイベントだし参加するべきだな。』
こはね『ここで実力を発揮して、目指すは全国という事でしょう。』
犬養『みなさん参加表明をしていますので、申請書を送っておきますね!』
ひづめ『よーし!今度のニコ会に向けて練習を頑張っていくよ!』
虎徹『そしてアタシのファンを増加させて盛り上げていくわ!』
こはね『目指すは全国中に名を知らしめる事です!』
花和『みんな凄い気合いだな。』
宇希『花和ちゃんも一緒に盛り上げていくわよ!』
花和『うん!』
ひづめ『みなさんで駆け声をしよう!』
こはね『ひづめが指揮を取っています!』
ひづめ『私たちの夢は…!』
一同『みなさんに笑顔を届ける事!』
ひづめ[[みんなありがとう…そして鏡の世界のみんなもありがとう。そして向こうの世界のこはねちゃん、チアが更に好きになった。これからも私たちで頑張って全国に笑顔を届けるよ!]]
ー鏡の世界の編 完ー
鏡の世界編はここまです。次は元の世界編となります。
元の世界編の最後はpixiv版と異なりますのでご注意ください。
チュンチュン
ひづめ「…んん。」
ガハッ
ひづめ「もう朝ですか…昨夜は気が動転したとはいえ、みなさんに情けない姿を見せてしまいました。」
花和「せんぴゃい…グゥー」
ひづめ「花和さんに抱きついて思い切り泣いてしまいました…その後は…」
ひづめ「全然思い出せません…しかも物置で二人きりで寝てしまうとは、よほどショックだったのでしょう。」
花和「アタシが守ってみます…どんな時でも…グゥー」
ひづめ「花和さんどんな夢でも見ているんでしょうか…?寝言が私関係になっていますが…」
ひづめ(泣きつかれで休むなんて情けないです…この後はどうしましょうか。)
花和「むにゃむにゃ…もう朝ね…」
ひづめ「おはようございます花和さん。」
花和「せ、先輩!?何故アタシたちはこんな所に…」
ひづめ「覚えていませんでしたか?私がここで泣き崩れた後…あれ…?」
花和「あ、あの後はアタシが慰めて先輩が寝た事を確認して毛布を掛けましたよ!」
ひづめ「どおりで私に毛布が掛かっていたんですね…」
花和「体調が崩れないか心配してつい…」
ひづめ(なんでしょう…私に対しての気持ちが強い…もしかして?)
ひづめ「双方の花和さんは私に対しての想いが強いですね…」
花和「ん!?今何か言いましたか先輩?」
ひづめ「いいえ何でもありません。こちらの話です。」
ピコッ
花和「先輩。通知が来ていますよ。」
ひづめ「誰からでしょう?」
ひづめ「こはねさんからメッセージが来ています。今日予定していた部活動は無しですが、駅前のレストランで集まりがあるみたいです。」
花和「何かしら…?」
ひづめ「目的は分かりませんが行ってみませんか?花和さん。」
花和「そうですね。是非行きましょう!」
お昼頃
駅前のレストラン…
こはね「ひづめと花和ちゃんが来た!」
ひづめ「こはねさんお待たせしました。」
花和「お待たせ。」
宇希「花和も一緒か…顔が赤くなっているのアレなのか?」
虎徹「それ以上言うのは辞めよう。」
ガサッゴッ
ひづめ「やっぱり皆さんと過ごすのが一番落ち着きますね…」
宇希「そうだな。この1週間は鏡の世界のひづめと過ごしたけど、チア部が相当注目されて大変だったぞ。」
こはね「鏡ひづめが私を見て怖がってきたけど、いつの間にか私の事を妹扱いにしてきた。よく分からなかったけど、鏡ひづめからお姉ちゃんらしさを感じ、お姉ちゃんが欲しくなったよ!」
宇希「…ぐぬぬ」
ひづめ「どうしましたか宇希さん?」
宇希「な、何でもない…!」
虎徹「図星だね。」
花和「鏡の世界の先輩は、こはねみたいな感じで姉妹みたいな感じでした。クラスでも直ぐに馴染めて決めセリフ的な物を毎朝言っていました。」
ひづめ「なるほど…あのテンションではどんな所に言っても直ぐに馴染めそうです。それに対して私は…」
こはね「こ、こっちのひづめだって良さは沢山あるんだよ!」
宇希「そ、そうだな!そっちはスタイルが抜群で!」
虎徹「それに胸が小さくて高身長が良い所!」
一同「小さい胸…!?」
虎徹「べ、別に馬鹿しているんじゃなくて…普通にあそこまでのスタイルを保持するのが凄いと思って…そ、その、ひづめちゃんはひづめちゃんらしくして欲しいかと…」
ひづめ「そういう事でしたか…私は今まで自分が特別だと思い、前のチームから疎まれていました。でもこの機会に普通と思っている事を良さに変えた方が精神力が上がりそうですね。」
花和「流石先輩です!鏡の世界にワープしたのは先輩に変わるチャンスを与えたような物です!」
ひづめ「花和さん…」
虎徹「…(この状況では部活内の事が話せない…どうしよう…)」
こはね「そういえば鏡の世界の私たちがどうなっていたか教えて!」
ひづめ「いいですよ。長くなりますが、注文した物を食べながら話しましょうか。」
カクカクシカジカマッキイロショクパン
ひづめ「という感じでしたよ。鏡の世界は。」
こはね「向こうのひづめが言っていた通りだね。厳しい私なんて想像がつかないよ…」
花和「アタシは鏡の世界で一番の常識人なんですね…にしても鏡の世界のみんながある意味凄いです。」
宇希「というか私に関しては完全に犯罪紛いじゃないか!こはねにストーカーや試着室でマイクロビキニを着せて撮影会なんて何を考えている…!?しかもこはねとヤバい妄想をして…」
虎徹「それに私は校内のアイドル…!?し、しかも私のファンクラブもあるし、私がアイドル活動なんて到底無理だよ!」
ひづめ「中でも虎徹さんが一番印象に残りました。最初会った時は小物っぷり感が強く、エセアイドルでは無いかと思いましたが、実際は自らライブを開いたりファンを呼び込ませる等その実力はアイドルその物でした。将来は国民的アイドルになりそうです。」
こはね「こてっちゃんがアイドルなんて凄い!恥ずかしがり屋とは対象的な感じだね!」
虎徹「ひづめちゃん…もう少し私の事や周りを詳しく説明して!」
花和「相当気になるわ!」
宇希「私はそれ以上聞きたくないな…向こうの私のことを聞くのが怖い。」
ひづめ「さっきも言いましたが、虎徹ファンクラブは虎徹さんのファンが集まっていますが、その実態は学校全体の20%が所属している事と他校の生徒も所属しているから影響力は相当凄まじい物です。それもあり、チア部の応援が大規模になり、昨日はバスケ部関東大会で特別ゲストとして披露する事となりました。」
こはね「すっごーい!大規模な大会に特別ゲストとして出場とはチア部が全国中に私達のこと知れ渡ってるんだね!」
ひづめ「驚く事はそれ以外にもあり、私が披露している最中に他校や教育委員会、都知事までコールを行っていましたので会場が盛り上がりました。その日のTwitterのトレンドで神ノ木高校が入る珍事となり、更には都知事から寄せ書きが貰えました。」
宇希「なんだろう…凄過ぎて頭が追いつかない…」
花和「しかも都知事や教育委員会まで動かすなんてどうなっているのよ…」
虎徹「更にはトレンド入り…鏡の世界のみんなのメンタル大丈夫?」
こはね「これもう何がどうなっている全然わからない…それでもひづめは大丈夫だったの?」
ひづめ「最初は不安でしたが、こはねさんや花和さんが優しく接して頂いたので徐々に慣れていきました。」
こはね「そうだったんだ。」
虎徹「ところで他に変わった事はあった?」
ひづめ「そうですね…大会で犬養先生自らがチア衣装で私と一緒に臨んでいましたね。」
こはね「犬養先生がチア衣装!?」
宇希「チアに熱血と言っていたけど、大会で自ら参加するなんてこっちでは全く考えられないな。」
花和「大丈夫でした犬養先生は!?」
ひづめ「完璧なパフォーマンスと熱意を感じたので良かったと思います。あれが漫画で見るような顧問という感じですね…」
虎徹「漫画で見るような顧問かな…?」
こはね「ひづめ。今のお話で十分お腹いっぱい気分になっちゃった。鏡の世界の話はこの辺にしない。」
宇希「私も。これ以上聞くとは鏡の私が怖くて…」
ひづめ「そうですね。話はこのぐらいにしましょうか。」
ひづめ(反チア部やパパラッチ集団の事は話すのはやめておきましょう。余計な混乱を与えてしまいますので、もし話すとしたら卒業辺りかその後にしましょう。)
帰り道
こはね「じゃあね!また月曜日に会おう!」
宇希「じゃあな。」
花和「またね。」
虎徹「月曜日にね。」
ひづめ「また会いましょう。」
スタスタ
虎徹「…やっぱりあの事を話さないと。」
スタスタ
ひづめ「…?」
虎徹「!?」
ひづめ「虎徹さん?」
虎徹「いや…その…」
ひづめ「何か気になった事があるんですか?」
虎徹「うん…実は言い忘れてた事があって…今からでも話せないかな?」
ひづめ「いいですよ。それで話したい事ってなんでしょう?」
虎徹「言い忘れてしまったけど、ひづめちゃんが入れ替わっている間の部活内の状況を話すよ…」
ひづめ「なるほど…しかし、ここで立ち止まると迷惑なので近くの公園で話しません?」
虎徹「分かった。そっちについてから話すから待ってて…」
近くの公園…
カクカクシカジカマッキイロショクパン
ひづめ「えっ…指導役がしばらく不在だったという事ですか?」
虎徹「そんな感じだった…花和ちゃんが鏡のひづめちゃんを観察していた事で、本来のもう一人のチア経験者がまともに指導出来る状況じゃなかった。それでハリセンやホラー映像を大音量で正気に戻そうとしたけど、それでも戻らず鏡のひづめちゃん想いが相当悪化したんだ…」
ひづめ「それで私とよく似た声の曲を流して正気に戻したと。」
虎徹「うん…マシになったとは言え、時より鏡のひづめちゃんを甘やかしてた節はあったけど…」
ひづめ「なるほど…こはねさんみたいな私に魅かれるとは何かあるんでしょうか?」
虎徹(普段から花和ちゃんの様子がひづめちゃんに向けている事に全然気づいていない…)
ひづめ「それにしても宇希さんまで異常だったのは驚きです…こはねさんと私がベッタリしていただけで嫉妬するとは…」
虎徹「鏡のひづめちゃんがお姉ちゃん的なポジションを取ろうとした事が原因だと思う…宇希ちゃんはこはねちゃんのお姉ちゃんは自分じゃないかと思っている節があって…」
ひづめ「お姉ちゃんというよりはお母さん的なポジションという感じがしますが…」
虎徹「どのみち、こはねちゃんが取られるのは嫌だったみたい…あんなに嫉妬深い宇希ちゃんを見るのは初めて見た。」
ひづめ「これがいわゆる三角関数という感じですか…」
虎徹「なんか違うけど、そんな物だね。」
ひづめ「さて行きますか虎徹さん。話しが聞けましたので満足です。」
虎徹「そうしようか。」
ひづめ「それと折角ですので文房具屋さんに寄っていきません?」
虎徹「この辺にあるの?」
ひづめ「ありますよ。学校帰りによく寄っています。」
虎徹「そうなんだ…私も行こうかな…」
ひづめ「それじゃあ行ってみましょうか。」
虎徹(ひづめちゃんから誘われるなんて初めて…!それに明るくなったような・・・)
二日後
花和「こうして先輩と二人きりで帰るのは1週間ぶりですね。あの後に鏡の世界にワープされるなんて想像つきませんでしたよ。」
ひづめ「こはねさんが話していた事が現実になったみたいです。人生って不思議な体験をする事があるんですね…」
花和「それでも現実をしっかり受け入れる先輩は凄いですよ!アタシなら鏡の世界の話を読んだ事があるけど、それでもパニックになってしまいます。」
ひづめ「そうなんですか…」
花和「でも先輩が無事に戻ってきた事が一番嬉しいです!危険な世界じゃなくて良かったですよ。」
ひづめ「花和さん…やっぱりこの世界が一番ですね。」
スタスタ
花和「先輩…」
ひづめ「どうしましたかひづめさん?」
花和「鏡の世界に戻ってから以前より明るくなっていません?」
ひづめ「そうですか…?私はそうは思いませんが…」
花和「べ、別に意識するように言ってる訳ではありませんが…明るい表情を浮かべていたなと思いましたので…」
ひづめ「…」
花和「そういえば鏡の世界で何かモヤモヤしていた事が解決しましたか?」
ひづめ「どうしてそれを…?」
花和「そういう雰囲気を感じたからですよ。是非聞かせてください!」
ひづめ「大きなモヤモヤという事ではありませんが、最近こはねさんとの絡みが減っていた事で少し悩んでいました。入学当初はこはねさんにチアのお誘いが激しかったのが印象で、私に影響を与えさせた人物と言っても過言ではありません。しかし、それが思いに残ったのかこはねさんに対して何か想いが残ってしまいました。」
花和「先輩…」
ひづめ「それで向こうの世界のこはねさんと通して色々とわかりました。想いがある人にはむしろ感謝しないといけないと思いました。それとその気持ちが強いならこはねさんを守っていく意識を高めないといけない気がしました。これを実践しないと変わらない気がします。」
花和「もしかしてこはねに…?」
ひづめ「恋心という程では無いですが、もう少し距離を縮めたいなと思いましたので…それと向こうのみなさんを通して、チームメイトの存在を改めて認識しました。部活以外は接しない事が多い私ですが、向こうのみなさんが私に対して積極的に絡んできましたので積極的に自分も絡んでいこうと思いました。」
ひづめ「こちらに帰って、昨日虎徹さんを自分から誘ってみましたがとても嬉しい気分になりました。ここでチームメイトと改めて認識できました。なのでこれからもよろしくお願いします花和さん。」
花和「先輩…ひづめ!アタシからもよろしく!」
ギュッ
ひづめ(これが中学からのチームメイト感じ…!)
花和(先輩自らアタシに抱きつくなんて…!これはもしや…!?)
ひづめ(温もりを感じます…母みたいな感じです。)
1週間後
チア部の部室にて…
虎徹「宇希ちゃん。最近ひづめちゃんの表情が少し明るくなっていない?」
宇希「分かる。以前は暗いという感じがしたけど、今では微笑を見せるぐらいになったから何か成長したのでは無いか?」
虎徹「多分…鏡の世界で心境の変化があったと思う…それにこはねちゃんとひづめちゃんの関係が強化されているようだね。」
宇希「うーん…」
虎徹「あーなるほど…こはねちゃんが取られないか心配なのか…」
ガラガラ
生徒A「失礼します。」
ひづめ「上野さんではありませんか?」
生徒A「ひづめさんが言っていたチア部ってここなんですね。」
こはね「ひづめのクラスメイトの子?」
ひづめ「そうですよ。上野彩と言います。」
生徒A「その隣にいるのがチア大好きで知られている鳩谷さんですね。」
こはね「聞いたみんなー!私ってチア大好きと有名みたい。」
虎徹「多分、入学式からチアのお誘いをしてから相当有名になったと思うよ。色んな意味で。」
花和「わかるわ。宇希にしつこく誘ったこはねの行動は有名みたいだし。」
宇希「そ、そうだな。」
こはね「ところで上野さんの要件は何?」
生徒A「栃木の親戚の子がチアを見たいと言ってきましたので依頼をしに来ました!」
こはね「来た!ついにチア部らしい依頼が!」
宇希「お、落ち着けこはね!同学年の依頼でチアに関係しているからと言って今ははしゃぐべきじゃない!」
花和「先輩も何か言ってください。」
ひづめ「上野さん…この機会にチア部へ入部しませんか?」キラーンッ
虎徹「ひづめちゃんまで!?」
宇希「こはねサイドになっちゃっています。」
生徒A「け、結構です。栃木の親戚の子の前でチアは無理でしょうか?」
こはね「いいよ。いつ行うつもり?」
生徒A「二週間後の土曜日に京急旅で三浦半島に行く予定なので、城ケ島にある公園で披露して欲しいです。どうでしょう?」
ひづめ「三浦半島でチアの活動でしょうか…いいでしょう。」
生徒A「ありがとうございます。その時はよろしくお願いします。」
こはね「決まりだね!もし相談したい事があれば私たちの所においで。」
生徒A「はい!」
数分後
ひづめ「改めまして、みなさん二週間後に上野さんの親戚に向けてチアを披露する事が決まりました。そこで何かやって欲しい事はありますか?」
宇希「やりたい事か…そう言われてもなかなか思いつかないな。」
虎徹「こんな事を言うひづめちゃんは初めてかも…」
こはね「はい!」
ひづめ「こはねさん何か思いつきましたか?」
こはね「チアの良さを知ってもらう為に上野さんの親戚の子にもチア体験を行うのはどう?」
花和「出来るかしら?そんな事が。」
ひづめ「良いアイデアですね、こはねさん。それを採用しますよ!」
こはね「やったー!」
宇希「こはねの意見を取り入れるとは珍しいな…やはりあの鏡でも効いたのか?」
虎徹「宇希ちゃんの言う通りかも…ひづめちゃんにとっていいクスリになったりして。」
花和「先輩…それで成長していたら嬉しいわ。」
ひづめ「こはねさん…」
こはね「なあに?」
ひづめ「卒業まで私と一緒にチアを盛り上げていきましょう!」
こはね「うん!目指すは全国にチアの良さを広げていこう!」
ひづめ「そうですね!」
ひづめ(鏡世界のみなさん、私のスランプは無くなりました。卒業までそちらに劣らないチア部にして盛り上げていきます!)
元の世界編ー完ー
これにて鏡アニマシリーズを終了します。長い間読んで頂きありがとうございました。
私が鏡アニマシリーズを投稿したきっかけは求道者さんが執筆している鏡きんモザに影響して自分はアニマエールの鏡作品が執筆したいという気持ちが強くなりました。しかし実際に執筆してみるとアニマエールではきんモザのような掘り下げが少なかった事と日常編をどうするか悩みました。色々と試した結果、最終的に今のような作品が完成いたしました。
ここまで執筆出来たのもみなさんの応援もあった事と推しのアニマエールを盛り上げたい一心で無事に完結出来ました。
それと補足となりますが、最後に登場したキャラはpixivでかいそく!を執筆しているShinoWingさんからの提供オリキャラを登場しました。これに関しては賛否両論になりますが、下のURLから確認してください。
上野彩の説明
https://www.pixiv.net/novel/series/1457170/glossary/62406
ShinoWingさんの作品
https://www.pixiv.net/users/27888524/novels
またpixib版の鏡アニマは最後の結末が異なっています。気になりましたら下のURLをから読んでみてください。それと普段は鉄道関係のSS、ご注文は鉄道競技ですか?を執筆していますのでそちらを読んでください。その作品で鏡アニマ関係は続いています。
pixiv版の鏡アニマ
https://www.pixiv.net/novel/series/1457170
ご注文は鉄道競技ですか?
https://www.pixiv.net/novel/series/1334113
最後に鏡アニマを読んできた方にはアンケートのご協力をお願いします。構想でありますが、鏡アニマ続編の執筆の参考にしたいと思います。ご協力をお願いします。
鏡アニマのアンケート
https://docs.google.com/forms/d/159e7Vtb1YBzFWz3AgQZVhGs83dEimX3Xv3PVAZiyo9I/edit
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