ごちうさの本編が始まる前の時系列については、端的な描写はあるものの明確には示されていません。
そこで、本編の描写を総合し、推測も交えながら自分なりに時系列を考察してみたので、拙い文章ですが、よろしければお読みください
1.チノの母について
チノの母「香風サキ」は、本編開始(1期1羽時点)前に亡くなっていることが暗示されている
しかし彼女の亡くなったタイミングは具体的に述べられておらず、「母親を早く亡くし」などの曖昧な言い方にとどまっている
サキはかつて、ラビットハウスを盛り上げるためにタカヒロとリゼ父とジャズをしていた。
このことから、ラビットハウスが開店し、経営難に陥るまではサキは確実に存命であったことがわかる。
また、この前後において、ココアとマスターの出会い(1期9羽)があったと予想される。
このときのココアの年齢は不明だが、かなり幼く描かれており、ココアに魔法使い願望があることから、ココアが最初の夢を持った頃(Dear My Sister)の時期だったと考えられる。
また、サキが遺したものの一つに、ラビットハウスの制服が挙げられる。
この制服の特徴として
布地から購入して作った(既製品ではない)
作りかけのものも含めると5着も作っていた
さらにその全てが5人の背丈に合っていた
などが挙げられる。
チノが千夜とシャロと知り合ったのは本編開始以降であることから、この制服は彼女らのために作ったものではないだろう。
制服も、ある程度の身長の差異には対応できるようなデザインであることから、この制服から彼女達のつながりを決めつけるのは早計だろう。
ただ、チノが大きくなった時、たくさんの友達とともにここで働いてもらいたいという考えがあるということから、この制服を作った時点でチノはバリスタになりたいという思いがあり、ラビットハウスは経営難をある程度脱していたのではないかと推測される。
また、ジャズを好んでいたサキが裁縫でチノたちの制服を作った背景には、病気によって音楽を続けることができなくなり、その代わりとして裁縫を学び、娘に何かを遺そうという思いが見える。
2着が作りかけで残されていたという事実からも、制服を作ったのは死の直前であったという仮説は裏付けられるだろう。
では、チノはいつ頃バリスタを志すようになったのだろうか。
2期12羽から、中学校入学時には、チノにはバリスタになりたいという強い意志があったと分かる。
また、チノのバリスタとしての技量を表すエピソードの一つに、「香りだけでコーヒーの銘柄が当てられる」というものがある。
これはプロのバリスタでも大変難しく、彼女が相当昔から鍛錬を積んできたことを伺わせる。
よって、チノはかなりの幼少期からバリスタを志し、鍛錬を積んできたと考えられる。
ここまでをまとめると、
サキはココアが木組みの街に初めに来た前後にジャズで経営難のラビットハウスを立て直し、病気によって音楽を続けられなくなったあとは、チノのためにお揃いの服を作ったと考えられる。
では、サキはいつ頃亡くなったのであろうか。
ここから先は推測に過ぎないが、マスターと出会ったときのココアは、見た目や立ち振る舞いが5.6歳ぐらいに描かれていたように見える。
そして、マスターの膝の上でサキのジャズを聞くチノも、5.6歳頃に見える。
ここから、ココアは本編開始の約10年前に木組みの街を訪れ、その約2年後にはラビットハウスはジャズで立ち直っていたと推測される。
チノがコーヒーの銘柄当てを7年かけて習得したとすると、サキのジャズを聞いていた頃とほぼ同時期にバリスタを志したことになり、サキがその直後に病気にかかり、制服を作り亡くなったとすると、チノが約8歳の頃にサキが亡くなったことになり、「母親を早く亡くし」という一説と合致する。
よって
本編の10年前 ココアが木組みの街に訪れる
8年前 ラビットハウス、立ち直る
6年前 サキが亡くなる
おそらくこのような時系列になっていると予想される。
2.マスター(チノのおじいちゃん)とティッピーについて
マスターは、本編開始の一年前に亡くなっている(1期1羽)。
しかし、マスターの魂はアンゴラうさぎのティッピーに宿り、今もチノを見守っている。
この現象は、いつ頃、どのようにして起こったのだろうか。
まず、ごちうさの世界では身体と魂が別々に捉えられており、死んだらその魂が天国に行く。ティッピーの魂が天国に行っていることは、6巻6話で示唆されている。
これらを踏まえて考えると、死んだマスターの魂がティッピーの亡骸に宿って現在のティッピーが産まれたと考えられる。
ここで問題になるのは、ティッピーが先に亡くなったのか、マスターが先に亡くなったのかということである。
ティッピーが先に亡くなったとすると、魂のない亡骸はまもなく腐敗してしまうだろう。
ペットのうさぎにミイラ加工を施すとも考えにくい。
よって、マスターが先、もしくはマスターとティッピーが同時に亡くなったと考えられる。
同時に亡くなったというのも考えにくい。なぜなら、同時に亡くなった場合の死因は事故死など、遺体の損傷が激しい場合が多いからである。
ここで、ココアがマスターにかけたおまじないについて考える。
マスターがうさぎになるためには、
マスターの魂が天国に行かずにとどまり続ける
ティッピーの亡骸にマスターの魂が宿る
この2つを満たす必要がある。
おそらく彼女は、(無意識の内に)この2つを可能にするおまじないをマスターにかけたのだろう。
ちなみに、アンゴラうさぎの寿命は5年程だが、飼育下では10年生きることもあるという。
これは先述の時系列と矛盾しない。
これらのことをまとめると
ティッピーが亡くなったのはマスターの死後
ココアのかけたおまじないによって、マスターの魂は天国に門前払いされ、ティッピーに宿ることとなった。
時系列は
本編の10年前 ココアが木組みの街に訪れる
8年前 ラビットハウス、立ち直る
6年前 サキが亡くなる
1年前 マスターがなくなるが、天国に門前払い
1年前 その直後にティッピーが亡くなり、マスターが憑依
のようになると考えられる。
3.青山ブルーマウンテンについて
木組みの街の小説家、青山ブルーマウンテン。
書いた小説が映画化されるほどの売れっ子だが、彼女の来歴も謎に包まれている。
彼女についてわかっているのは、高校から木組みの街に来たこと、マスターに小説を褒められ小説家を志したことなどである。
彼女は現在何歳で、何年前に木組みの街にやってきたのだろうか。
それを知る手がかりとなるのは、彼女の小説「うさぎになったバリスタ」である。
彼女がこの小説を書くことになったきっかけは、経営難に苦しむマスターの「いっそ うさぎになりてぇ」という愚痴を聞いたことである。
このことから、彼女はラビットハウスがまだ経営難だった頃、先述の時系列に従えば8年以上前に木組みの街に来たことが分かる。
そこから3年の高校生活を経て、書いた小説が映画化されたのは本編中である。現実世界でも小説が映画化されるには数年かかるので、これは妥当な年数ではないだろうか。
時系列に従えば高校在学中にラビットハウスの立て直しも見ることができ、高校卒業後に「うさぎになったバリスタ」を書いたとすれば辻褄が合う。
映画化されるほどの売れっ子ならば、仕事が忙しくてラビットハウスから足が遠ざかっているのも考えられる。
まとめると、青山ブルーマウンテンはラビットハウスの立て直しを直に見ているはずであり、そこから推測すると彼女は8.9年前に、高校1年生として木組みの街に来たと考えられる。
彼女が大学に進学したかどうかは分からないが、映画化までのタイミングなどを考えると「うさぎになったバリスタ」は高校卒業後比較的早い段階で書いたものであると考えられる。
よって、時系列は
本編の10年前 ココアが木組みの街に訪れる
8.9年前 青山が木組みの街に来る
8年前 ラビットハウス、立ち直る
6年前 サキが亡くなる
5.6年前 「うさぎになったバリスタ」執筆
1年前 マスターがなくなるが、天国に門前払い
1年前 その直後にティッピーが亡くなり、マスターが憑依
と考えられる
リゼが主役のSSを書いたことがあるので興味深かったです。
続編にサキさんの設定を参考にさせていただきます。
ありがとうございました
>>26
リゼが主役のSS、面白く読ませていただきました!
続編楽しみにしてます!
>>27
書き溜めた文章を公開するのは初めてで、上手くできているか不安だったのですが、安心しました!
>>25
作中描写や設定においてハッキリしてる物(冒頭のサキさん関連など)を不明瞭扱いとしてるなど気になる事が多々あるの含め
色々言いたい事あるんだがよろしいか?
>サキさん
>>2
ココアの亡くしてる発言で死んでるのは2巻時点で確定してる
>>5
あくまでお爺ちゃんっ子であるチノが
祖父の店で友達と働いて貰いたいという点からであり、その時点でチノがバリスタを目指そうと思ってたか、また経営難を完全に脱したかは不明
あと今のチノから忘れられがちだが、チノは元々かなりの人見知り(リゼとすら親しくなったのは基本ココアが来てから)
>>6
完全に妄想です
サキさんがどういう形で亡くなったのか、晩年の様子は不明
手先が器用であったのはココア母の台詞から昔から
ハッキリしてるのはあくまで作りかけていた途中で天に召されたという事だけ
>>7
妄想です
>お爺ちゃんとティッピー
同時期もしくは同時に死んだと考えるのは妥当
寿命も10年とか現実基準で考えれば別におかしくはない(甘兎庵の看板うさぎという存在から目を逸らしながら)
ココアのおまじないのせいかどうかはわからんけど、元々ティッピーやサキさんという奇跡やSOA現象が普通に存在してる世界だから、これについてはそういう事もあるのだろという話でしかない。
……ただキミみたく根拠の無い妄言を言わせてもらえば、あんこの例から「いつからあの世界のうさぎが現実のウサギと同じ肉体構造だと錯覚していた?」
>青ブルマさん
・高校時代にラビットハウスの常連であり、この時期に小説家を目指すようになった
・チノ、タカヒロとの面識は無かった(つまりチノは店の手伝い等はしてない、タカヒロも夜のバー経営以外には口出ししていなかったと思われる)
・当時ラビットハウスは経営難期であった
以上と本編開始時チノは13歳だった事から、JK時代回想は過去8年前後のものである可能性が高い
またタカヒロの事を知らなかった事からタカヒロが店を継ぐ前に常連でなくなった
うさバリを根拠にしてるが、あれはあくまでマスターから聞いた話を基に作った創作話である。
劇中タカヒロ(仮)らはマスターから聞いた息子たちの話を膨らませ作ったキャラクターと考えるのが無難である。
>>31
>>2に関しては私の見落としですね。
確認したところ2巻1羽で明言していました
>>5についてですが、5巻の描写から、制服を作るのはかなりの手間を必要とすることから、その制服を高い可能性で着てくれるという確証がなければ、制服を用意することはないのでしょうか。
あくまで妄想ですが。
そのように考えると、将来的にチノがラビットハウスで働く意思を持っていたと考えるのが適当ではないでしょうか。
>>6についてですが、私が調べた限りでは「手先が器用」というセリフは確認できませんでした。
「手品が上手い」というセリフは確認したのですが…
しかし、状況証拠からの想像で書いた晩年の様子を、あたかも正史のように書き、誤解を招いてしまったことは謝罪します。
>>33
青山さんはタカヒロと面識がないという事実から、うさぎになったバリスタはラビットハウスの正史を書いたものではなく、考察に使える資料たり得ないという指摘は確かに筋の通ったものであり、反駁のしようがありません。
また、本編中の描写を膨らませた想像を文中に紛れ込ませてしまったことも、考察においてあるまじきことだと考え、反省します。
よって、うさぎになったバリスタの内容に基づいており、筆者の想像(妄想)が入り混じっているこの考察は、現時点では考察として非常に弱いものであると言えます。
>>24
本編1羽より
10〜12年前
・ココアが石畳みと木組みの街を訪れる
5歳くらいというのはあくまで見た目からの予想(10年前)
時期や経営状況等からチノの懐妊or出産祝いという事で訪れた説(12年前)
・この時点でラビットハウスは開店済み&経営難
8〜10年前
・青ブルマさんが当時のラビットハウスの常連となり小説家を目指す
・OVAで出た回想はこの頃と思われる
・>>31で書き忘れたがバーの女性制服もサキさんのお手製なので、元から相応の裁縫技術を持ち合わせていたと考えるのが妥当
・ココアはチノの母親が故人なのは知っていた
・ココア母とサキさんは親友
・作中でのチノの母親への思い出シーンは大体OVAの頃と同時期と思われる
なのでサキさんが亡くなったのは8年程前な可能性が高い
・1年前
マスター、ティッピー他界
ティッピーが現在の状態へ
>>36
「おまえがいないとチノがさみしそうにする」というマスターのセリフから、チノは既に生まれていると考えられないでしょうか。
>>ティッピーが先に亡くなったのか、マスターが先に亡くなったのか
ティッピーの死亡が確定した要素はまだなかったはずだから
>>いつからあの世界のうさぎが…(>>32)
or普通に長生きなどで死ぬことなく魂が抜けてるだけで
もしマスターがティッピーの身体から出たら戻ってくるパターンも否定できない
>>41
6巻6話でココアが出会ったサキ(の魂?)の頭の上に、ココア曰く「うら若き乙女」ティッピーがのっていました。全く関係のないアンゴラうさぎが乗っているとは考えにくいため、6巻で出てきたのは天国から帰ってきたティッピーの魂であり、ティッピーが亡くなっていることの証拠になるのではないでしょうか。
>>41
また、6巻6話のサキの頭の上のアンゴラうさぎとSFYの回想シーンでチノと一緒にいるティッピーは、まつげがありました。
よって、
まつ毛がないティッピー→マスターの魂が乗り移ったティッピー
まつ毛があるティッピー→マスターの魂が乗り移っていないティッピー
と考えられるのではないでしょうか
>>40
まとめのコメ欄でもその辺は触れてる人いたけど、あの台詞は基本アニメ版のみの台詞であること
また出産祝いで訪れたなら前述の通り別に12年くらい前でも整合性は取れる(もう一度いうがココアが5歳というのはあくまで見た目からの予想でしかない)
そもそもこれはそれこそ憶測でしか言えない部分だから、あくまで10〜12年前と二つの可能性を(更にいえば懐妊or出産と)書いたんだが・・・
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